65 / 97
65.衝撃
しおりを挟む
樹海の中は昼でも薄暗かったから、陽が傾いてから動き始めた僕たちは、すぐに闇に包まれ始めた。
僕の視覚なら見えはするけど、歩きやすさで言えばやっぱり明るいほうがいいし、何よりみんなが歩きづらそうだ。
「村まではどれくらいかかる?」
シャシルに指示されながら先頭を歩いていた聖者様が、振り向いて問いかける。
聖者様とルルビィは、指を交互に絡めるようにしっかりと手を握っていた。危ないからというのもあるんだろうけど、街道に出ても離さない気がする。
「私だけなら鐘1つくらいだけど…この調子だと、暗くて動けなくなるよ…」
鐘は教会が、朝から夕方まで2時間置きに鳴らす。
大時計のある教会で鐘を鳴らす手伝いもしていた僕と、自宅に時計があったサリアは時間で表現するけど、大抵の人は鐘の鳴る間隔で表現していた。
「……夜の樹海は、松明の火くらいじゃまともに歩けないよ」
光源を作ることは出来る。僕自身を光らせればいい。
使い途のない魔法だと思っていたけど、今思えば神が自分の姿を眩ませるために使っていたんだろう。だけど自分がそんなふうに光っているのを想像すると、ものすごく恥ずかしい。
でも今は、樹海を歩き慣れていない僕たちが、足を引っ張っている。
恥ずかしいとか思っている場合じゃないかな、と考えていると、タタラが面倒臭そうな声を出した。
「お前さっき、一瞬で離れたところに移動してただろ。あれで全員連れて行けねぇの?」
見えない場所で転移をしたけど、気付かれていたようだ。
だけど念のため、確認をする。
「確かに気配を消して移動したけど。何で一瞬でなんて思ったわけ?」
そう訊くと、得意気に鼻で笑う。
「移動した先でまた気配が分かったんだよ。俺には物質界の距離なんて関係なく分かるからさ」
あの村での僕の気配を感じたというなら、僕の気配感知より範囲が広い。
だけどリリスが、天界から見る物質界の距離感は違うようなことを言っていたから、魂の状態だと違うのかもしれない。
それにしても、障壁を張り続けて警戒している割に、やっぱり緊張感はそれほどない。予知能力の希少さを誇っていたときにも感じたけど、何というかじっとしていられないような子どもっぽいところがある。
「どこにでも行けるわけじゃないよ。でも僕だって距離は関係ないし」
実際、行ったことのある場所ならどんなに離れていても行ける。気配感知に関しての距離とわざと曖昧にして言ってみた。
「俺だって、目印さえあれば関係ねぇよ。今から行く場所に、目印があるか分からないだけだから」
案の定、張り合うように答えてくる。煽れば結構、口を滑らせてくれそうだ。
だけど僕はこういうのにはあまり慣れていない。聖者様なら上手く聞き出してくれそうだけど、タタラが使っているのが普通の魔法じゃないとまだ伝えられていない。遮音して話をすれば今以上に警戒されそうだし、どうしたものか。
そう考えていたら、サリアが純粋な好奇心を発揮したらしい。
「目印って何? 知ってる場所のことじゃないの?」
僕との違いを、会話で感じ取ってくれたようだ。
「気配を覚えてる相手だよ。知ってる場所でも行けるけど、目印があるほうが俺には確実だし、ここにいる全員だって連れて行けるね」
予知能力の話をしたときのように、誇らしげに語る。やっぱり自分の得意なことを自慢したがるようなところがある。
「…私が修道士から隠れてるとき、あいつらの気配が近づいたら教えてやるって言ってたよね。今でも分かるの?」
シャシルはタタラの能力について、既にいろいろと理解しているようだ。僕が自分の能力との違いを考えているうちに、驚くわけでもなく聞き返している。
「あの黒い服の奴ら? ん~と、6人覚えてるけど全員1カ所に集まってるな。そこに行けばいいのか?」
場所よりも、人を目印にする。
これも魂の状態で物質界にいるからという違いだろうか。何だか僕も興味が湧いてきた。
「まだ日も暮れてないのに、全員…?」
シャシルは少し考え込むようにしたけど、頷いた。
「何かあったとしても、集まってるなら教会だと思う。……でも教会の目の前に行ったりしたら見つかっちゃうよね…」
シャシルは気がかりを解決する前に、教会に引き渡されることを恐れている。村の人にもあまり見つかりたくないんだろう。
「なら、気配を消して転移すればいいだろう。俺としても、フィナの父親と話をつけるまでは目立ちたくない」
聖者様がそう言うと、少し間が空いて、タタラは思い出したように言う。
「あ~…そうそう転移、ね。あ、でも俺さっきも言ったけど、あんま器用じゃないからさ。俺以外の気配消すのはそっちでやってくれる?」
まるで転移という言葉を忘れていたかのようだ。
僕も日常的に使っている転移は呼び名を意識しなくても使えるけど、忘れるなんてことがあるだろうか。
そこも不思議だけど、自分の得意なところは張り合ってくるのに、苦手なところは素直に頼ってくる。それに警戒していても、思ったことはすぐ口に出る。
こんな性格なのに、今までこの異質さを天界で知られずに済んだことも不思議だ。
「どっちでも構わないが…」
そう言って、聖者様が僕に視線を向ける。「どっちでも」ということは、聖者様は最初から、明るい内に出られなかったら僕の転移を使うつもりだったんだろう。だからサリアが陽の傾きを気にしたときも、シャシルが落ち着くことを優先させた。
「僕がやったら手間がかかるから、それでいいんじゃないですか?」
僕が今から村の場所を確認するなら、街道に戻って道なりに目視で転移を繰り返すのが確実だ。だけどタタラの能力が本人の言う通りなら、今すぐに1度で行ける。
「じゃあ連れて行ってやるよ。ほら、近くに寄れよ」
機嫌良く手招きするタタラの近くにみんなが集まったけど、またすぐに困ったような顔をされる。
「いやもっと寄って、ていうか、そこの2人みたいに手でも繋いでくれればいいのに」
指差されたのは、聖者様とルルビィだ。相変わらず繋いだ手を離さないでいる。
僕の場合は、自分の近くだと認識出来れば、それほど密着しなくても一緒に転移できる。タタラの場合は接触が必要らしい。
魂の位階の問題じゃない。優劣でもない。
やっぱり性質そのものが違う。
その後、さらに身を以て違いを知ることになった。
ルルビィが空いているほうの手でシャシルの手を握ると、サリアがシャシルを挟むように手を繋ぐ。ルルビィだけでなく、サリアが何の躊躇もなく自分に触れるのを驚くように見るシャシルは、やっぱり他の村人とは距離があったんだろう。
サリアとしては、普段から男女の接触に対して厳しいし、それが当然と思ってのことだろうけど、そんなサリアが近くにいた僕にそのまま手を伸ばす。分かってはいたけどサリアからも全く異性扱いされていないんだなと思いつつその手を取る。
ダンは聖者様の近くにいたのに、わざわざ僕のほうに回り込んできた。ルルビィとだけ手を繋いでいる状態の聖者様に気を遣ったんだろう。
なんとなく、みんなの性格を表わしたような配置で手を繋ぎ終えた。
「気配、消したよ」
タタラからは分かるように気配隠蔽と遮音をかけてから、そう告げる。
「じゃ、行くか~」
タタラが障壁に隙間を空け、シャシルの肩に手を乗せた。
肉体のない魂にああされると、どんな感じなんだろう。
そんなことを考えていたら、突然それは来た。
何かにものすごい力で投げ飛ばされたような、強い衝撃。
一瞬、息が止まるかと思った。
僕の視覚なら見えはするけど、歩きやすさで言えばやっぱり明るいほうがいいし、何よりみんなが歩きづらそうだ。
「村まではどれくらいかかる?」
シャシルに指示されながら先頭を歩いていた聖者様が、振り向いて問いかける。
聖者様とルルビィは、指を交互に絡めるようにしっかりと手を握っていた。危ないからというのもあるんだろうけど、街道に出ても離さない気がする。
「私だけなら鐘1つくらいだけど…この調子だと、暗くて動けなくなるよ…」
鐘は教会が、朝から夕方まで2時間置きに鳴らす。
大時計のある教会で鐘を鳴らす手伝いもしていた僕と、自宅に時計があったサリアは時間で表現するけど、大抵の人は鐘の鳴る間隔で表現していた。
「……夜の樹海は、松明の火くらいじゃまともに歩けないよ」
光源を作ることは出来る。僕自身を光らせればいい。
使い途のない魔法だと思っていたけど、今思えば神が自分の姿を眩ませるために使っていたんだろう。だけど自分がそんなふうに光っているのを想像すると、ものすごく恥ずかしい。
でも今は、樹海を歩き慣れていない僕たちが、足を引っ張っている。
恥ずかしいとか思っている場合じゃないかな、と考えていると、タタラが面倒臭そうな声を出した。
「お前さっき、一瞬で離れたところに移動してただろ。あれで全員連れて行けねぇの?」
見えない場所で転移をしたけど、気付かれていたようだ。
だけど念のため、確認をする。
「確かに気配を消して移動したけど。何で一瞬でなんて思ったわけ?」
そう訊くと、得意気に鼻で笑う。
「移動した先でまた気配が分かったんだよ。俺には物質界の距離なんて関係なく分かるからさ」
あの村での僕の気配を感じたというなら、僕の気配感知より範囲が広い。
だけどリリスが、天界から見る物質界の距離感は違うようなことを言っていたから、魂の状態だと違うのかもしれない。
それにしても、障壁を張り続けて警戒している割に、やっぱり緊張感はそれほどない。予知能力の希少さを誇っていたときにも感じたけど、何というかじっとしていられないような子どもっぽいところがある。
「どこにでも行けるわけじゃないよ。でも僕だって距離は関係ないし」
実際、行ったことのある場所ならどんなに離れていても行ける。気配感知に関しての距離とわざと曖昧にして言ってみた。
「俺だって、目印さえあれば関係ねぇよ。今から行く場所に、目印があるか分からないだけだから」
案の定、張り合うように答えてくる。煽れば結構、口を滑らせてくれそうだ。
だけど僕はこういうのにはあまり慣れていない。聖者様なら上手く聞き出してくれそうだけど、タタラが使っているのが普通の魔法じゃないとまだ伝えられていない。遮音して話をすれば今以上に警戒されそうだし、どうしたものか。
そう考えていたら、サリアが純粋な好奇心を発揮したらしい。
「目印って何? 知ってる場所のことじゃないの?」
僕との違いを、会話で感じ取ってくれたようだ。
「気配を覚えてる相手だよ。知ってる場所でも行けるけど、目印があるほうが俺には確実だし、ここにいる全員だって連れて行けるね」
予知能力の話をしたときのように、誇らしげに語る。やっぱり自分の得意なことを自慢したがるようなところがある。
「…私が修道士から隠れてるとき、あいつらの気配が近づいたら教えてやるって言ってたよね。今でも分かるの?」
シャシルはタタラの能力について、既にいろいろと理解しているようだ。僕が自分の能力との違いを考えているうちに、驚くわけでもなく聞き返している。
「あの黒い服の奴ら? ん~と、6人覚えてるけど全員1カ所に集まってるな。そこに行けばいいのか?」
場所よりも、人を目印にする。
これも魂の状態で物質界にいるからという違いだろうか。何だか僕も興味が湧いてきた。
「まだ日も暮れてないのに、全員…?」
シャシルは少し考え込むようにしたけど、頷いた。
「何かあったとしても、集まってるなら教会だと思う。……でも教会の目の前に行ったりしたら見つかっちゃうよね…」
シャシルは気がかりを解決する前に、教会に引き渡されることを恐れている。村の人にもあまり見つかりたくないんだろう。
「なら、気配を消して転移すればいいだろう。俺としても、フィナの父親と話をつけるまでは目立ちたくない」
聖者様がそう言うと、少し間が空いて、タタラは思い出したように言う。
「あ~…そうそう転移、ね。あ、でも俺さっきも言ったけど、あんま器用じゃないからさ。俺以外の気配消すのはそっちでやってくれる?」
まるで転移という言葉を忘れていたかのようだ。
僕も日常的に使っている転移は呼び名を意識しなくても使えるけど、忘れるなんてことがあるだろうか。
そこも不思議だけど、自分の得意なところは張り合ってくるのに、苦手なところは素直に頼ってくる。それに警戒していても、思ったことはすぐ口に出る。
こんな性格なのに、今までこの異質さを天界で知られずに済んだことも不思議だ。
「どっちでも構わないが…」
そう言って、聖者様が僕に視線を向ける。「どっちでも」ということは、聖者様は最初から、明るい内に出られなかったら僕の転移を使うつもりだったんだろう。だからサリアが陽の傾きを気にしたときも、シャシルが落ち着くことを優先させた。
「僕がやったら手間がかかるから、それでいいんじゃないですか?」
僕が今から村の場所を確認するなら、街道に戻って道なりに目視で転移を繰り返すのが確実だ。だけどタタラの能力が本人の言う通りなら、今すぐに1度で行ける。
「じゃあ連れて行ってやるよ。ほら、近くに寄れよ」
機嫌良く手招きするタタラの近くにみんなが集まったけど、またすぐに困ったような顔をされる。
「いやもっと寄って、ていうか、そこの2人みたいに手でも繋いでくれればいいのに」
指差されたのは、聖者様とルルビィだ。相変わらず繋いだ手を離さないでいる。
僕の場合は、自分の近くだと認識出来れば、それほど密着しなくても一緒に転移できる。タタラの場合は接触が必要らしい。
魂の位階の問題じゃない。優劣でもない。
やっぱり性質そのものが違う。
その後、さらに身を以て違いを知ることになった。
ルルビィが空いているほうの手でシャシルの手を握ると、サリアがシャシルを挟むように手を繋ぐ。ルルビィだけでなく、サリアが何の躊躇もなく自分に触れるのを驚くように見るシャシルは、やっぱり他の村人とは距離があったんだろう。
サリアとしては、普段から男女の接触に対して厳しいし、それが当然と思ってのことだろうけど、そんなサリアが近くにいた僕にそのまま手を伸ばす。分かってはいたけどサリアからも全く異性扱いされていないんだなと思いつつその手を取る。
ダンは聖者様の近くにいたのに、わざわざ僕のほうに回り込んできた。ルルビィとだけ手を繋いでいる状態の聖者様に気を遣ったんだろう。
なんとなく、みんなの性格を表わしたような配置で手を繋ぎ終えた。
「気配、消したよ」
タタラからは分かるように気配隠蔽と遮音をかけてから、そう告げる。
「じゃ、行くか~」
タタラが障壁に隙間を空け、シャシルの肩に手を乗せた。
肉体のない魂にああされると、どんな感じなんだろう。
そんなことを考えていたら、突然それは来た。
何かにものすごい力で投げ飛ばされたような、強い衝撃。
一瞬、息が止まるかと思った。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説

天日ノ艦隊 〜こちら大和型戦艦、異世界にて出陣ス!〜
八風ゆず
ファンタジー
時は1950年。
第一次世界大戦にあった「もう一つの可能性」が実現した世界線。1950年4月7日、合同演習をする為航行中、大和型戦艦三隻が同時に左舷に転覆した。
大和型三隻は沈没した……、と思われた。
だが、目覚めた先には我々が居た世界とは違った。
大海原が広がり、見たことのない数多の国が支配者する世界だった。
祖国へ帰るため、大海原が広がる異世界を旅する大和型三隻と別世界の艦船達との異世界戦記。
※異世界転移が何番煎じか分からないですが、書きたいのでかいています!
面白いと思ったらブックマーク、感想、評価お願いします!!※
※戦艦など知らない人も楽しめるため、解説などを出し努力しております。是非是非「知識がなく、楽しんで読めるかな……」っと思ってる方も読んでみてください!※

冤罪をかけられた上に婚約破棄されたので、こんな国出て行ってやります
真理亜
恋愛
「そうですか。では出て行きます」
婚約者である王太子のイーサンから謝罪を要求され、従わないなら国外追放だと脅された公爵令嬢のアイリスは、平然とこう言い放った。
そもそもが冤罪を着せられた上、婚約破棄までされた相手に敬意を表す必要など無いし、そんな王太子が治める国に未練などなかったからだ。
脅しが空振りに終わったイーサンは狼狽えるが、最早後の祭りだった。なんと娘可愛さに公爵自身もまた爵位を返上して国を出ると言い出したのだ。
王国のTOPに位置する公爵家が無くなるなどあってはならないことだ。イーサンは慌てて引き止めるがもう遅かった。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活
XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる