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5章
(49)共存の道
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俺たちが言い争いをしている間、レオハニーは終始ダアトの論文に集中して身動ぎすらしていなかった。
レオハニーは以前、浦敷博士と研究を共にしていたシモン博士の助手を務めていた経験がある。なので、論文の内容には知っている部分もかなりあっただろう。それでも速読にかなりの時間を要しているから、彼女にも知らされていない重要な研究が書かれているのかもしれない。
レオハニーが読み終わるまでまだ少し時間がかかりそうだ。その間、俺たちは制御室の中で情報収集をすることにした。
旧人類の言語が分かる俺とツクモは、モニターを使ってファイルの調査を。
エトロとアンリは、俺の横でちんぷんかんぷんながらも画面を追い、俺が見つけだした情報の精査を。
シャルは意味の分からない文字列に飽きてしまったらしく、シュレイブをお供に遺跡の中を探検しに行った。
そしてクライヴは、険しい面持ちでモニターを睨みながら何か思案している様子だった。
本当は俺もレオハニーのように浦敷博士の論文を読んでみたかった。だが、俺の英語力は中学生よりも酷いので、逆立しても解読は不可能だ。しかも論文のページはたった一日で読み切れるほど生半可な量ではない。もしここにUSBかスマホがあれば、里に持って帰ってゆっくり読むこともできただろうに。
ともかく、今は必要な情報だけを集めることに徹するしかない。黒幕の手掛かりについてはツクモが調べてくれているので、俺がやるべきは、モニター横のポッドをどうやって起動するかだ。
このポッドはおそらく、他のポッドと同様に機械仕掛けの世界に繋がっているはずだ。これが動かない事には浦敷博士と対面することすらできない。
一応、ポッドの周辺をくまなく調べてみたが、電源スイッチや操作パネルは装備されていなかった。モニター内のプログラムを覗いてみてもそれらしいものがなかなか見つからない。
「うーん、やっぱりどっかにボタンがあるのか?」
こつこつと透明なポッドを叩きながら悩んでいると、石像のように真ん中のモニターに居座っていたレオハニーがぐっと伸びをした。ついに論文を読み終わったらしい。
「レオハニーさん、どうでしたか?」
ポッドに寄りかかりながら話しかけると、レオハニーは目頭をつまんでぎゅっと目を閉じた。
「……この論文には、魂の移植方法について、シモン博士と浦敷博士の見解が書かれていた」
レオハニーはモニターの文字を指先でなぞり、さらに詳細を語った。
「これによると、NoDの身体に魂を移すのは不可能なのだそうだ。NoDが受け入れられるのはせいぜい自我データのみ。もし魂から再び肉体を得たいのなら、ダアトで作られたものではなく、純粋な人間の肉体でなければならないらしい」
「つまり……どういうことだ?」
エトロが首を傾げると、アンリが首を傾げながら苦笑した。
「つまり、旧人類はNoDの肉体じゃ復活できない。逆に、新人類の身体なら復活できるってこと。だよね?」
「その通り。ベートたちが何百年も終末の日に拘っているのも、間違いなくこれが原因だ」
レオハニーがそう断言した途端、エトロたちの雰囲気が急にピリついたものになった。
ベートがこれまでNoDたちの自我を暴走させ、肉体を奪ってこれたのも、複製できる自我データだからこそできたことだ。バルド村の監獄に収容したベートでさえも、肉体はNoDのものだった。
それは逆に言えば、ベートの本体である魂は、まだ機械仕掛けの世界の中で、虎視眈々と復活の機会を伺っているということでもあった。
俺と同じ結論に至ったレオハニーは、苦渋と言わんばかりに目元に皺を寄せた。
「リョーホ。もしそのポッドで機械仕掛けの世界に行けたとしても、ベートたちに待ち伏せされていたら私たちでは太刀打ちできない。危険すぎる」
「……分かっています。けど、あの世界がどうなっているか知らなければ、対策の打ち用もないでしょう」
「すでに機械仕掛けの世界全てが、ベートの手中に堕ちていたらどうする。自ら世界を破滅に導くつもり?」
「確かにもう手遅れかもしれない。けれど、俺は信じたい。氷の一族が守ってくれたこの遺跡も、旧人類と新人類の繋がりも」
目尻に力を込めながら血を吐くように訴えると、レオハニーは深く嘆息した。
「リョーホ。もう一度言おう。機械仕掛けの門は、一つ残らず破壊してしまったほうがいい。世界を形作るサーバーが壊れてしまえば、旧人類を一網打尽にできるし、今後一切、終末の日に怯えることも、旧人類の侵略に備える必要もなくなる。それが最も合理的で、平和的な道だ」
冷酷に告げられた言葉が制御室に反響し、沼地に引き摺り込まれたかのような重苦しい沈黙に満たされる。
機械仕掛けの世界は、所詮箱の中でしか存在を維持できない。外からの干渉には無防備で、ここにいる俺たちが牙を剥いても誰も止められないだろう。
そんなものは、一方的な虐殺でしかない。
「……レオハニーさんの提案は、ある意味では正しいでしょう。最小の犠牲で最大の幸福をもたらす手段は、いつの時代でも為政者が選び取ってきたから。けど、それじゃあベートたちと同じじゃないですか。自分たちさえ生き残ればいいからって、それ以外の人たちを殺していい理由にはならないでしょう?」
俺はなんだか泣きたいような気持ちになって、声を大きく戦慄かせながらレオハニーを見上げた。
「さっきクライヴにも言いましたが、俺は共存を諦めたくない。戦いを望んでいない人だっている、一緒に戦ってくれる人だっているかもしれないのに、そんな暴挙は取りたくない」
互いに命を握り合っているのに仲良くしようだなんて、綺麗事にも程があるだろう。俺はこれまで、自分が生き残るために数多のドラゴンの命を奪ってきた。それが人間相手になったら対話で済ませたいとは、虫が良いにも程がある。
けれど人間には理性がある。誰かを生かすため、自ら地獄に残ろうとするような動物は人間しか知らない。
「レオハニーさん。前に俺と約束しましたよね。絶対に俺と一緒に機械仕掛けの世界に行こうって。貴方は絶対、浦敷博士に会うべきだ!」
俺は全身の骨が震えそうなほどに声を張り上げた。無表情なレオハニーの顔が、モニターのノイズに照射されて荒く烟る。長い間放置されたモニターは、そのままふつりとライトを消してしまった。残る光は、ツクモが触れるモニター一台のみとなった。
暗くなった制御室の中で、レオハニーは肩から長い髪をざらりと流した。
「……私は一生、機械仕掛けの人々を信じることはできない。現実世界を捨て、楽園に逃げた罪人たちを……」
「…………」
「──だが、君のことは信じよう」
俺は顔を上げ、暗闇の中にレオハニーの面差しを探した。見えなくとも、俺には仄かに笑みを浮かべる彼女の姿が見えた気がした。
小さな布擦れの音がして、レオハニーの指先がモニターをつつく。揺り起こされたモニターは即座に光を取り戻し、闇に沈んだ制御室の輪郭を再び浮き彫りにした。
レオハニーは俺から顔を背けるようにモニターに向き直り、なんてことのないような口調で言った。
「さあ、早く準備を進めよう。ここもいつまでベートに見つからずに済むか分からないからね」
「っはい!」
思わず大きな声で返事をしてしまいながら、俺は自分のモニターへと向き直った。
すると、さっきまで黙りこくっていたクライヴが後ろから話しかけてきた。
「鍵者。もし行くのなら俺も連れて行ってくれないか」
「……構わないが、どういう風の吹き回しだ?」
純粋な疑問を抱きながら振り返ると、クライヴは握りしめた己の拳を強く睨みつけた。
「俺は、実際にこの目で見るまで、エラムラの里を蛮族どもの集まりだとしか思っていなかった。だがそれは誤りだった。エラムラの里は俺が想像していた以上に穏やかな人間ばかりだった。スキュリアに伝わるほど虐殺巫女と語られたハウラも、里を守ろうと必死になる一人の女性でしかなかった」
クライヴは眉間の皺をさらに深くすると、まじめ腐った表情で俺の顔を凝視した
「俺は無知だ。知らぬ存在へと恐怖を募らせ、排除したがる臆病者だ。ならば知らねばなるまい。鍵者もまた人間だと知った時のように、敵を見定めたいのだ」
俺は意外な反応に囚われ、咄嗟に返事ができなかった。シュレイブも時々核心をつくような言葉で驚かせてくるが、クライヴも同類だったようだ。旧人類に対してあれだけの憎しみを露わにしたばかりだというのに、すぐに向き合おうとする柔軟性は驚嘆に値する。
しかし、俺は申し訳なさそうに二つしかないポッドへ目を向けた。
「クライヴの志はマジで頼もしいんだが、ポッドの空きがな……」
その時、遺跡の探検から帰ってきたシャルが、慌ただしく制御室に飛び込んできた。
「リョーホ! 別の秘密部屋を見つけたぞ!」
「え!?」
レオハニーは以前、浦敷博士と研究を共にしていたシモン博士の助手を務めていた経験がある。なので、論文の内容には知っている部分もかなりあっただろう。それでも速読にかなりの時間を要しているから、彼女にも知らされていない重要な研究が書かれているのかもしれない。
レオハニーが読み終わるまでまだ少し時間がかかりそうだ。その間、俺たちは制御室の中で情報収集をすることにした。
旧人類の言語が分かる俺とツクモは、モニターを使ってファイルの調査を。
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そしてクライヴは、険しい面持ちでモニターを睨みながら何か思案している様子だった。
本当は俺もレオハニーのように浦敷博士の論文を読んでみたかった。だが、俺の英語力は中学生よりも酷いので、逆立しても解読は不可能だ。しかも論文のページはたった一日で読み切れるほど生半可な量ではない。もしここにUSBかスマホがあれば、里に持って帰ってゆっくり読むこともできただろうに。
ともかく、今は必要な情報だけを集めることに徹するしかない。黒幕の手掛かりについてはツクモが調べてくれているので、俺がやるべきは、モニター横のポッドをどうやって起動するかだ。
このポッドはおそらく、他のポッドと同様に機械仕掛けの世界に繋がっているはずだ。これが動かない事には浦敷博士と対面することすらできない。
一応、ポッドの周辺をくまなく調べてみたが、電源スイッチや操作パネルは装備されていなかった。モニター内のプログラムを覗いてみてもそれらしいものがなかなか見つからない。
「うーん、やっぱりどっかにボタンがあるのか?」
こつこつと透明なポッドを叩きながら悩んでいると、石像のように真ん中のモニターに居座っていたレオハニーがぐっと伸びをした。ついに論文を読み終わったらしい。
「レオハニーさん、どうでしたか?」
ポッドに寄りかかりながら話しかけると、レオハニーは目頭をつまんでぎゅっと目を閉じた。
「……この論文には、魂の移植方法について、シモン博士と浦敷博士の見解が書かれていた」
レオハニーはモニターの文字を指先でなぞり、さらに詳細を語った。
「これによると、NoDの身体に魂を移すのは不可能なのだそうだ。NoDが受け入れられるのはせいぜい自我データのみ。もし魂から再び肉体を得たいのなら、ダアトで作られたものではなく、純粋な人間の肉体でなければならないらしい」
「つまり……どういうことだ?」
エトロが首を傾げると、アンリが首を傾げながら苦笑した。
「つまり、旧人類はNoDの肉体じゃ復活できない。逆に、新人類の身体なら復活できるってこと。だよね?」
「その通り。ベートたちが何百年も終末の日に拘っているのも、間違いなくこれが原因だ」
レオハニーがそう断言した途端、エトロたちの雰囲気が急にピリついたものになった。
ベートがこれまでNoDたちの自我を暴走させ、肉体を奪ってこれたのも、複製できる自我データだからこそできたことだ。バルド村の監獄に収容したベートでさえも、肉体はNoDのものだった。
それは逆に言えば、ベートの本体である魂は、まだ機械仕掛けの世界の中で、虎視眈々と復活の機会を伺っているということでもあった。
俺と同じ結論に至ったレオハニーは、苦渋と言わんばかりに目元に皺を寄せた。
「リョーホ。もしそのポッドで機械仕掛けの世界に行けたとしても、ベートたちに待ち伏せされていたら私たちでは太刀打ちできない。危険すぎる」
「……分かっています。けど、あの世界がどうなっているか知らなければ、対策の打ち用もないでしょう」
「すでに機械仕掛けの世界全てが、ベートの手中に堕ちていたらどうする。自ら世界を破滅に導くつもり?」
「確かにもう手遅れかもしれない。けれど、俺は信じたい。氷の一族が守ってくれたこの遺跡も、旧人類と新人類の繋がりも」
目尻に力を込めながら血を吐くように訴えると、レオハニーは深く嘆息した。
「リョーホ。もう一度言おう。機械仕掛けの門は、一つ残らず破壊してしまったほうがいい。世界を形作るサーバーが壊れてしまえば、旧人類を一網打尽にできるし、今後一切、終末の日に怯えることも、旧人類の侵略に備える必要もなくなる。それが最も合理的で、平和的な道だ」
冷酷に告げられた言葉が制御室に反響し、沼地に引き摺り込まれたかのような重苦しい沈黙に満たされる。
機械仕掛けの世界は、所詮箱の中でしか存在を維持できない。外からの干渉には無防備で、ここにいる俺たちが牙を剥いても誰も止められないだろう。
そんなものは、一方的な虐殺でしかない。
「……レオハニーさんの提案は、ある意味では正しいでしょう。最小の犠牲で最大の幸福をもたらす手段は、いつの時代でも為政者が選び取ってきたから。けど、それじゃあベートたちと同じじゃないですか。自分たちさえ生き残ればいいからって、それ以外の人たちを殺していい理由にはならないでしょう?」
俺はなんだか泣きたいような気持ちになって、声を大きく戦慄かせながらレオハニーを見上げた。
「さっきクライヴにも言いましたが、俺は共存を諦めたくない。戦いを望んでいない人だっている、一緒に戦ってくれる人だっているかもしれないのに、そんな暴挙は取りたくない」
互いに命を握り合っているのに仲良くしようだなんて、綺麗事にも程があるだろう。俺はこれまで、自分が生き残るために数多のドラゴンの命を奪ってきた。それが人間相手になったら対話で済ませたいとは、虫が良いにも程がある。
けれど人間には理性がある。誰かを生かすため、自ら地獄に残ろうとするような動物は人間しか知らない。
「レオハニーさん。前に俺と約束しましたよね。絶対に俺と一緒に機械仕掛けの世界に行こうって。貴方は絶対、浦敷博士に会うべきだ!」
俺は全身の骨が震えそうなほどに声を張り上げた。無表情なレオハニーの顔が、モニターのノイズに照射されて荒く烟る。長い間放置されたモニターは、そのままふつりとライトを消してしまった。残る光は、ツクモが触れるモニター一台のみとなった。
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「…………」
「──だが、君のことは信じよう」
俺は顔を上げ、暗闇の中にレオハニーの面差しを探した。見えなくとも、俺には仄かに笑みを浮かべる彼女の姿が見えた気がした。
小さな布擦れの音がして、レオハニーの指先がモニターをつつく。揺り起こされたモニターは即座に光を取り戻し、闇に沈んだ制御室の輪郭を再び浮き彫りにした。
レオハニーは俺から顔を背けるようにモニターに向き直り、なんてことのないような口調で言った。
「さあ、早く準備を進めよう。ここもいつまでベートに見つからずに済むか分からないからね」
「っはい!」
思わず大きな声で返事をしてしまいながら、俺は自分のモニターへと向き直った。
すると、さっきまで黙りこくっていたクライヴが後ろから話しかけてきた。
「鍵者。もし行くのなら俺も連れて行ってくれないか」
「……構わないが、どういう風の吹き回しだ?」
純粋な疑問を抱きながら振り返ると、クライヴは握りしめた己の拳を強く睨みつけた。
「俺は、実際にこの目で見るまで、エラムラの里を蛮族どもの集まりだとしか思っていなかった。だがそれは誤りだった。エラムラの里は俺が想像していた以上に穏やかな人間ばかりだった。スキュリアに伝わるほど虐殺巫女と語られたハウラも、里を守ろうと必死になる一人の女性でしかなかった」
クライヴは眉間の皺をさらに深くすると、まじめ腐った表情で俺の顔を凝視した
「俺は無知だ。知らぬ存在へと恐怖を募らせ、排除したがる臆病者だ。ならば知らねばなるまい。鍵者もまた人間だと知った時のように、敵を見定めたいのだ」
俺は意外な反応に囚われ、咄嗟に返事ができなかった。シュレイブも時々核心をつくような言葉で驚かせてくるが、クライヴも同類だったようだ。旧人類に対してあれだけの憎しみを露わにしたばかりだというのに、すぐに向き合おうとする柔軟性は驚嘆に値する。
しかし、俺は申し訳なさそうに二つしかないポッドへ目を向けた。
「クライヴの志はマジで頼もしいんだが、ポッドの空きがな……」
その時、遺跡の探検から帰ってきたシャルが、慌ただしく制御室に飛び込んできた。
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