家に帰りたい狩りゲー転移

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4章

エラムラの少年たち 2

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「全く……ロッシュの親父は煩くて敵わん」

 脳天のたんこぶを押さえながら、ベアルドルフは全く反省せずに文句を言った。その隣ではマリヴァロンの赤子を肩に乗せたうっきうきのアンジュがおり、ドミラスは盛大なため息を吐いた。

 結局、マリヴァロンの赤子はしばらく里の中で育て、時期を見てヨルドの里に連れて行くことになった。ヨルドの里には海のドラゴンと古くから共存する氷の一族がおり、赤子の育成を彼らに手伝ってもらいながら自然に帰す予定である。因みに、ロッシュはドミラス達が会話している間も気絶していたので、赤子の存在を知るのはもう少し後になるだろう。

「マリちゃん、今日は私と一緒にねんねしようねー」
『キューン!』

 ……すでに名前まで付けられているが、きちんと自然に帰せるだろうか。

 さっそく雲行きが怪しくなってきて頭が痛い。そもそもの話、こういう面倒ごとに頭を悩ませるのはロッシュの役目だったはずだ。いっそ思考を放棄したいが、アドランからマリの監視を直々に仰せつかってしまったのでそうもいかない。

 いや、考えてみれば役得かもしれない。マリヴァロンの赤子は貴重なサンプルだ。装備開発の素材になるのなら、十分に肥え太ったタイミングで少しだけ部位を削るぐらい許されるのではなかろうか。いっそ生まれたばかりの姿で標本にしてもよいかもしれない。

 熱意のこもった目で凝視すると、マリの体毛がぞわりと立ち上がった。
 
『キュ……キューン……』
「ドミくん。今考えてることやったら君の研究コレクション壊すよ?」
「…………くっ」
「悔しそうにしない」

 本気で拳を握りしめながら葛藤していると、エラムラの広場の方から歓声が聞こえてきた。そして子供たちが大小さまざまな花冠を抱えながら、輝かんばかりの笑顔で歓声の元へと走り出していく。

 人混みのせいで姿は見えないが、広場にはきっとミカルラがいるのだろう。薄明の塔の結界を修復するために長く降りてこれなかった分、里の人々の喜びも一入のようだ。

 ベアルドルフは足を止めると、ドミラス達を振り返りもせずに呟いた。

「行ってくる」
「ああ。また明日」
「じゃあね。ベアくん」

 足早に人混みの方へ消えていくベアルドルフを見送り、ドミラスとアンジュは再び歩き出した。長期任務で色々と立て込んでいたベアルドルフにとって、ミカルラとの再会は約三か月ぶりとなる。ドミラス達もミカルラに挨拶しておきたかったが、母子の久しぶりの再会を邪魔したくはなかった。

「母親かぁ……マリちゃんのお母さんは怖かったね」
「ああ。こいつもいつかはあれぐらいデカくなるんだ」
「その時は今度こそお母さんに会えるかもね」

 くすくすと笑いながらマリを撫でた後、アンジュの歩みが少しだけ緩やかになった。

「……いいなぁ」

 マリを腕に抱きしめながら空を見上げるアンジュの横顔を、ドミラスは静かに見つめた。

 アンジュとドミラスには両親がいない。ドミラスの場合は捨て子だが、アンジュは違う。彼女には元から両親というものが存在しないのだ。

 老いることもなく、人工的に作られたが故の美しい造形を持つNoD。もしアンジュの親を定義するならば、彼女を作り出した機械ポッドか、機械仕掛けの世界をそう呼ぶべきだろう。どちらにしろ、過去の記憶のないアンジュには知る由もないことだ。

 NoDには普通の人間とは違って、生み出された理由があり、使命がある。その使命を果たすためならば命も惜しまず、記憶さえ残っていれば新しい肉体を機械に作らせ、転生させることもできる。それらの情報は、ドミラスが世界各地の遺跡を調べて手に入れたものだった。

 アンジュの記憶を思い出させるために調べた遺跡の情報は、彼女を傷つけることしかできないものばかりだ。そのせいでアンジュに記憶が戻らないよう祈る羽目になるとは、とんでもない皮肉である。

 それだけならまだマシだ。しかし機械仕掛けの世界がNoDを生み出した理由を知ってしまったからには、ドミラスは選ばなければならなくなった。
 
 これから誰を殺し、誰を生かすか。

 機械仕掛けの世界と、ダアト教の予言書、終末の日。すべての手掛かりがドミラスの手元にあり、だからこそ、選べる未来の少なさに愕然とする。機械仕掛けの世界に与すれば、自分は生き残り、アンジュたちNoDは生き残ることが出来るだろう。しかし現実世界を守ろうとするのなら、NoDは一人残らず殺さなければならない。その中には当然、アンジュとミカルラたち家族も含まれる。

 アンジュだけでも。あるいは、ミカルラ一家だけでも。そのように殺さない例外を残せば、ほぼ確実に機械仕掛けの世界に負けてしまう。ましてアンジュの使命は、終末の日に関わる因果そのものだった。もしこの世界を守ろうとするのならば、彼女だけは絶対に殺さなければならない。

 頭では分かっているのだ。これ以上悩んだり惜しんだりするぐらいなら、さっさと殺して楽になってしまえばいい。アンジュを殺し、ミカルラ一家を殺せば、ドミラスはエラムラの人々から命を狙われるだろうが、一人であれば逃げ切れる自信がある。仲間を守るためなら、仲間に嫌われてでも一線を越えるべきだ。本気で大切だと思うなら。

 ……それでも、ドミラスがアンジュに関して合理的に考えられたことは一度としてなかった。彼女の為を思うならさっさと離れた方がいい。頭では分かっていても、隣にいるアンジュを見ているだけで気持ちが揺らいでしまう。一方で、いずれ終末を呼び寄せるアンジュの使命を思うと耐え難い寂寞に襲われた。

 NoDであるアンジュもミカルラも、ニヴィでさえも、とても終末を齎す機械仕掛けの刺客とは思えない。彼女たちはこの世界の人々を心の底から愛しているように見える。ただ世界を滅ぼすだけであれば、こうして人間と戯れる必要もないのに、惜しみなく命を尽くし守ろうとしてくれる。

 アンジュの場合は記憶がないからそうしているのかもしれない。しかし古くからエラムラの里を治めてきたミカルラは、なぜあのように民を愛せるのだろうか。いずれ殺すことになる相手に、どうして慈悲を与えられるのか。

 少し歩調を緩めて、ドミラスは広場の方を振り返った。すると一瞬だけ人垣が裂けて、ベアルドルフと抱擁するミカルラの嬉しそうな顔が見えた。

 ああいうものを母性というのだろう。子供の為なら、親は何でもできると聞く。
 
 ならば自分は、何を以て慈悲を与えるべきか。

 無意識にアンジュを見つめながら考え込んでいると、赤い瞳がかちりとドミラスの視線に嵌った。

「ねぇ、最近ドミくん冷たいよね」
「気のせいだ」
「ぜったい違う。前まで手つないでくれたのに」
「もうそんな歳じゃないだろう」
「たった三年老けただけでしょ!」

 アンジュはわざわざドミラスの前まで回り込むと、マリを頭に乗せてから右手を真っすぐ差し出してきた。
 
「ん」
「お前……本気か?」
「ん!」

 よく恥ずかしげもなく子供っぽいことができるな、と半ば呆れる。そして、三年前までは年上と思っていた女性が、今では全く同じ目線に立っていることに今更気づいて、なんとなく目を逸らしながら手を取った。

 アンジュは嬉しそうにドミラスの手を握り返すと、隣に戻って肩をくっつけるように寄りかかってきた。触れ合う体温のお陰で、最近冷たくなってきた秋の風が遠のき、無意識に口から安堵の吐息が漏れる。そしてまた頭の奥でくすぶる殺意が義務的に込み上げてきて、ドミラスは眉間にしわが寄るのを止められなかった。

 NoD達を殺さず、自分たちも生き残れる道はないのかずっと考えてきた。だが遺跡に残された形跡を見るに、ドミラスよりもずっと前に同じことを考えていた人間がいたはずだ。その人たちが予言書の最後のページを書き換えられなかったのだから、おそらくドミラスにできることはほとんどないだろう。

 終末の日に何が起きるか。それさえ判明すれば、もう少しマシかもしれないのだが。

 ドミラスはぴたりと足を止めると、アンジュの腕をつかみ袖を捲った。そこにはアンジュの『星詠』の菌糸模様が、薄く細やかに張り巡らされている。

「わひゃ!? いきなりなにを」
「……お前の能力で、数年先の未来は見れないのか?」
「ん、んん、そんな大それたことはできないけど……ずっとそれで悩んでたの?」
「まぁ、悩みって程ではない。ただ気になっただけだ」

 アンジュの『星詠』の力は、少し先の未来を見通すことが出来るものらしい。アンジュ曰く、時間というものは複数の可能性が重なった状態で進んでおり、未来を一つに絞るのは難しい。だが、アンジュの能力は『出来事が確定した未来の自分』から『出来事が起きる前の過去の自分』に記憶を送ることで、完全な未来予知を実現しているという。

「理論的に考えて、未来から記憶が来るのなら、ずっと未来の記憶を辿り続ければ、いずれ終末の日の記憶を手に入れられるってことだろう? それならば常に書き換わる予言書よりも、より高精度の未来を知ることもできるはずだ」
「……ドミくんって前に、終末の日なんてただの噂だって笑ってなかった?」
「事情が変わったんでな」

 一度目を伏せてからアンジュを見ると、目が合った瞬間、彼女の表情が苦痛に歪んだように見えた。

「アンジュ?」
「あ……」

 アンジュは困ったように髪を撫でると、地面を眺めながら小さく話し始めた。

「私の能力はそんなに万能じゃないの。言葉じゃ説明しにくいんだけど、例えばね……十秒先の未来を見ようとすると、意識が半分だけ抜け出す感覚がするの。そこからもっと先の未来に時間を延ばすと、その意識がだんだん遠ざかって、五分を超えたら絶対に戻れないって気がしてくる……あくまでそんな気がするだけで、実際に戻ってこれないかは、分からないんだけど」
「なら、五分後の未来に『星詠』をさせたらどうなる?」
「その時は、今の私に未来の記憶が送られてこなくなるだけだよ。寝ている人にメールの返信を頼んでも、返事なんて帰ってくるわけないのと同じ」
「めーる……? ああ、渡り花と似たようなものだったか」
「そう。ふふ、もう今のドミくんならあっちの世界でも普通に生きていけそうだね」

 アンジュが機械仕掛け側の単語を使うのは三年前からよくあることだった。そのおかげでドミラスは遺跡調査とアンジュの過去を結びつけることが出来たのだ。

「ともかく、私の能力じゃどう頑張っても数年先まで未来予知できないよ。諦めてアドランさんの予言書解読の手伝いをした方が、私に頼るよりもまだ現実的だと思うなぁ」
「……仮に、意識が薄い状態になったらお前はどうなるんだ?」
「仮死状態、というより、植物状態の方が正しいかも。身体だけは生きてるままだと思うよ」

 となると、先ほどアンジュが例に出したように、意識が半分だけ飛び出してそのまま帰ってこられなくとも、その場ですぐに死ぬわけではないのだろう。飛んでいった意識は未来に行くのか、それとも戻ってきても肉体に戻れない状態なのか。上手くこれを解決できれば、遠い未来を見ることも不可能ではない気がする。

「なら、もしお前の意識が飛んでいったら呼び戻せるように、今のうちに研究した方がいいな。今日は疲れただろうから明日、俺の研究室に来い」
「えー、また菌糸提供のお誘い? これで何回目?」
「二十四回目だ。一度許可してくれればこっちで培養できるんだがな」
「うーん。私の菌糸って結構細かいから、取るとき絶対痛いんだよなぁ」

 菌糸は表面に浮き出た血管のようなものなので、引き抜こうとすれば当然激痛が走る。ベアルドルフですら泣き叫ぶほどの痛みなので、他の人間の菌糸を収集するには気絶している間か、治療のどさくさに紛れてするしかなくなった。エラムラの狩人のほとんどの菌糸は研究できたのだが、アンジュだけは許可が出なかったためずっと手に入れられずにいたのだ。

 今日もまた断られるのだろうな、とあまり期待せず、しかし熱意を込めて見つめる。その気迫に押されたのか、それとももっと別の理由か、アンジュは仕方なさそうに笑いながらこてんと首を傾げた。

「まあでも、ドミくんならいいかな」
「本当か!」
「こういう時だけ元気になるよねー」

 アンジュは呆れながら頭の上にいるマリの顎をこしょこしょと撫でて、くるりとドミラスに背を向けた。しかしそこから歩き出そうとはせず、やけに静かな声色で名前を呼んできた。
 
「ねぇドミくん」
「なんだ。やっぱり嫌だとかは聞かないぞ」
「そういうのじゃなくて……その……」

 指先で金色の毛先を巻き取りながら顔を俯けた後、微かに色あせた赤い瞳がドミラスを振り返った。夕陽の角度のせいか、目元が濡れているように見える。

「あのね、私が何年も生きているおばあちゃんって知ったら、驚く?」
「……いいや」
「じゃあ、私にはたくさん兄妹とか子供がいて……ドミくんの知らないところで人を殺してたらどう思う?」
「なんとも。お前は理由なく人を殺しはしないだろう」

 即答すると、アンジュは大股で距離を縮め、互いの鼻が触れ合いそうなほどに顔を近づけてきた。

「……本当に?」

 ドミラスは口を開き息を吸ったものの、何も言わずに噤んだ。

 もしや記憶が戻っているのか。だとしたら、残された時間は限りなく少ない。

 記憶を失う前にアンジュが何をしていたか、大体予想はついている。だが先ほども口にした通り、アンジュは理由もなく人を殺すわけがない。今はそれで十分だと思いたかった。

「ドミくん……?」

 黙ったまま返事をしないドミラスに、アンジュが泣きそうな顔になる。ドミラスは顔を覆いたくなるのをぐっとこらえた後、悪意を込めて、意地の悪い笑顔を浮かべた。

「お前が気に病んでるのなら、俺も同じぐらい長生きして、同じ数だけ人間を殺してやる」

 アンジュは赤い瞳を大きく見開いて固まってしまった。ドミラスは滅多に見れない彼女の表情に噴き出した後、肩を軽く叩いて横を通り過ぎた。

「これで対等だ。満足だろ?」

 言い切った後でじわじわと耳が熱くなるが、ドミラスは気を逸らすようにさっさとアンジュから距離を取る。だが背後で軽快な足音が近づいてきて、勢いよくドミラスの背中に抱き着いてきた。
 
「あははは! 耳真っ赤! 慣れないことするから!」
「笑うな。離れろ」
「あははははは! ひーおかしいっ!」

 ばしばしとドミラスの背中を叩きまくった後、アンジュは落ち着いたのか、ぽすっとおでこを預けて深呼吸をした。

「ありがとう、ドミラス」
「……サンプルを貰う前に泣かれたら困るからな」
「はいはい」

 アンジュは最後にドミラスを強く抱きしめてから離れると、自然と手を繋ぎながら隣に並んだ。
 
「ドミくんは、大事なことは言わないけど、嘘ついたことないもんね」
「お前もだろう」
「そうかな?」

 エラムラの大地に敷き詰められた美しい石畳の道を進みながら、広場から離れる。角を曲がると、巫女ミカルラを出迎える人々の声が一気に遠ざかり、閑静な住宅街と、長い階段の向こうに佇む薄明の塔が見えた。

「ドミくん。私が『星詠』で起きなくなっちゃったら、起こそうとしないでね」

 透明な声にそう告げられ、ドミラスは肩をすくめた。

「────」

 アンジュは静かに聞き終えた後、泣きそうな顔で繋いでいた手を離した。そして背中側で両手を握りしめながら、涙の滲む赤い瞳を嬉しそうに細めた。

「うん。君はそう言うと思った」
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