家に帰りたい狩りゲー転移

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1章

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 ソウゲンカから取れる素材は貴重なものばかりだ。骨は煮こめば豚骨よりも濃厚なスープになるし、肉は固いが薄く切れば食べやすい。もともと全身が燃えているようなドラゴンなので、保存食にも適用できるし生でも食べられる。

 何を食ってきたか分からないドラゴンを食べるなんて、普通ならゾッとしない話だろう。しかし、目の前で山のように切り分けられたソウゲンカの肉片をこれからバルド村に運搬すると考えると、全部ここで食べ切ってしまった方がいい気がしてならなかった。

 ソウゲンカの総重量はおよそ四トン。戦闘中に散々部位を壊しまくったので軽くなっているが、肉を切り崩して運びやすくするだけでも大変な重労働だった。

「もう腕パンパンなんだけど、これ全部運ぶの?」
「そうだよ。こいつは冬まで貯蔵できるから絶対に全部ほしい。ドラゴン避けのお香焚いてるからもう襲撃は来ないし、安心して運ぶといいよ」

 アンリは肉塊の横で巨大な肉切り包丁を肩に担ぐと、さわやかな笑顔で俺にそう言った。その横ではエトロが呼んできてくれたバルド村の狩人たちが、せっせと網の中に肉を詰めて、バケツリレー方式で運搬係の人へ手渡している。
 この光景も運搬作業を始めてからかれこれ三時間は繰り返されている。夕食はここで目の前の肉を食べるとして、村で血を洗い流してベッドに入れるのはかなり先になりそうだ。

 俺は狩人たちの中に混ざりながら同じように網を広げて、ずっしりと肩に来る肉を持ちながらアンリに問いかけた。

「これ今日中に終わると思う?」
「多分三日ぐらいかな」
「……男手十人もいてそれかよ」
「まぁ、大物討伐の恒例行事だし、君も慣れておきなよ」
「うへぇ……」

 こんなところで、ゲーム内で省略されていた夢のない作業なんて知りたくなかった。ただでさえ俺は戦いなれていなかったのに、ソウゲンカと死闘を繰り広げて疲労困憊だ。今も疲れすぎて手に持っている肉を取り落としてしまいそうなのに、この上運ばなければいけないなんて地獄だ。

「あんちゃん、もう休んだ方がいいんじゃねぇの?」

 不意に、隣で作業していた厳つい壮年男性に声を掛けられた。バルド村で体力作りに勤しんでいる時によく俺に水筒を持ってきてくれたハインキー先輩だ。

 しかし悲しいかな、休めと言われて素直に休みますと言えないのが俺だ。

「もうちょっと行けます!」
「そうか?」

 ハインキーは傷だらけの厳つい顔で訝し気にしながらも、俺が詰め終えた肉を網ごと抱えて肩に担いだ。

「うし、じゃあ俺が帰ってきたら一緒に休憩しような」
「え、いやでも……」
「いいからほれ、ゆっくりでいいから詰め込み頼んだぜ」

 ばしっと力強く俺の背中を叩いてから、ハインキーは全く疲れを感じさせない足取りでバルド村の方角へと走り出した。ソウゲンカが散々炎やビームを放ったおかげで、凸凹として走りにくかった樹海はすっかり黒焦げの荒野に代わっている。普段よりも走りやすくなっているに違いないが、あっという間に小さくなっていくハインキーの大きな背中を目の当たりにして俺は感嘆するしかなかった。

「元気だなぁ。まだあんなに走れんの?」
「リョーホがもやしすぎるんだよ」
「ソウゲンカぶっ殺してもその評価は変わらないのな!」

 横から茶々を入れるアンリに唾を飛ばしながら、俺は足元にある新しい網を拾い上げた。

 ここからバルド村までの距離は徒歩で一時間。体力自慢が重い肉を担いで走れば片道三十分ほどだろう。しかしハインキーとその他運搬係の狩人たちは、たった十五分で往復・・を終えてくる化け物身体能力を披露してくれた。いくら交代で運搬役を変えているとしても、オリンピック選手を優に超える脚力には脱帽するしかない。

「他の狩人と比べてみると、確かに俺ってまだまだ貧弱だな……」
「討伐した後にそんな風にだらけ切ってたら最前線で生きていけないでしょ。狩りを終えた瞬間が一番狙われやすいんだから」

 全くもってアンリの言う通りだ。いくら強い狩人でもドラゴン討伐だけで体力を使い切ったら、村に帰る前に他のドラゴンに殺されてしまう。そのためにもハインキーたちのような持久力が必要不可欠なのだろう。

 そう思うと、ソウゲンカを倒した後の俺はかなり無防備だった気がする。エトロたちがいなければ漁夫の利を狙った雑魚に殺されていたかもしれない。

 オンラインのマルチ討伐でも、フレンドがドラゴンの死体に向けて煽りのサンバを踊っては雑魚ドラゴンに吹っ飛ばされる事故がよく起きていた。でも、クエストクリア後は何があっても死なないから、みんなで崖から飛び降りて遊んでいたこともあった。異世界にもぜひそういったご都合ルールを実装してほしい。そうすれば狩りが終わった後は、悪ふざけをして仲間と笑い合えるのだから。

 だめだ。先ほどから疲れすぎてゲームだったらこうだったのにと不満ばかりが溢れている。しまいにはトラックがあればこの肉塊も楽に持って帰れるのにと無いものねだりが止まらない。

 俺は血で濡れた指先で前髪をどかしながらぼやいた。

「なぁ、バルド村に『騎手』の能力持ってる人いないのかよ。ドラゴン操ってばーっと運んで貰おうぜ」
「何を馬鹿なこと言ってるんだこの馬鹿」

 真っ先に否定してきたのはエトロだった。ようやく低くなってきた肉山の向こうでひょっこり顔を出した彼女の両肩には、ハインキーが持っていった肉塊と同じ大きさのものが二つ乗っかっていた。

「エトロ……力持ちだね」
「喋ってる暇があったら働け。『騎手』なんておとぎ話や伝説にしか存在しない能力に決まっているだろうが。そもそもの話、人間がドラゴンと仲良くできるわけがない」

 エトロは無表情でそう言い切ると、一呼吸入れてから風のようにバルド村の方へ走り出した。

「……そっか。そうだよな」

 ゲーム内でも、『騎手』を使うキャラクターが登場したのはストーリーのかなり後半だ。しかも里にスタンピードを引き起こした犯人として疑われ、主人公が誤解を解くまで能力が使えないように牢獄に繋がれていた。

 それだけ狩人にとってドラゴンは圧倒的なまでに敵であって、それを操るなんてもっての他なのだ。ドラゴン狩りの最前線であるバルド村の狩人ならば、殊更『騎手』の使い手とは仲良くしたいだなんて思わないだろう。

 便利なのに、と俺は未練たらしく考えてしまう。エトロはおとぎ話の能力だと言っているが、多分『騎手』の菌糸能力者は実在する。ただ周りに知られたら排斥されてしまうから黙っているだけだ。だから根気強く探せば見つからないこともない、と思う。

 バルド村から一週間かかる中央都市まで一瞬で移動できるドラゴンの飛行力は垂涎ものだ。機械仕掛けの世界が沈んでいるという湖も北の山脈を越えねばたどり着けないと聞いているので、せめて守護狩人になる前には見つけて仲間にしておきたい。

 幸い上位ドラゴンを討伐したおかげで昇格試験は合格できたはずだ。正式な合格通知はバルド村に帰ってからだろうが、狩人になったからには自由に村の外に出ることができる。なので、明日からはシンビオワールドと同様にドラゴンを狩りまくって装備を鍛えながら『騎手』持ちの異世界人を探し回るのがメインになりそうだ。

 そこまで考えたところで俺はあることを思い出し、急に気まずくなった。

「アンリ。ちょっと聞いていいか」
「さっきから喋ってばっかじゃん」
「そりゃ悪かったよ! でも大事な話だ」

 俺が声のトーンを落とすと、アンリは一瞬作業の手を止めてこちらに目を向けてきた。急速に乾いていく喉を唾で湿らせてから、俺は自分の腰に下がっている双剣に触れた。

「この剣、俺の菌糸能力のせいで変な属性ついちゃったけど……後でアンリにちゃんと使えるか、確認してほしい。それで、その、使えなくなってたら、俺がいつか、同じぐらい強い武器返すから」
「なんだ、そんなことか」

 アンリは拍子抜けしたように眉間を広げると、運搬から帰ってきたばかりの狩人に肉網を放り投げながら答えた。

「お前が持ってろ」
「は?」
「だから持ってろ」
「いや、いやいやいやいや! 大事なものなんじゃないのか!? 愛剣なんだろ?」

 狩人たるもの、自分が普段から命を預けている武器には並々ならぬ思い入れがあるはずだ。かくいう俺も今日使った太刀には相当入れ込んでいた。ソウゲンカのせいでなくしてしまったが、たった一日で相棒になるぐらい武器への愛着は相応に強くあるべきだ。

 それをアンリは興味がないと言わんばかりに、簡単に俺に譲ると言ってしまった。

「……その、本当にいいのか」
「二度も言わせるな」

 俺はなおも言い募ろうとしたが、アンリの瞳に円寂に達したような透明な色が見えて、反射的に口を噤んでしまった。すでに本人の中で整理がついているのなら、俺がとやかく言う必要はない。人の武器を盗んでしまったような罪悪感があるので、すんなりと受け入れられることではないが。

 そんな煮え切らない気持ちが顔に出ていたのか、アンリは途端に剣呑な光を宿らせながら俺を睨みつけてきた。

「なに? まさか要らないとか言わないだろうね?」
「いります! いりまくりです! 大事に使わせていただきます!」

 腹の底から宣言しながら何度も頷くと、アンリはやっと瞳から険を収めてくれた。

 するとそのタイミングで、この場で一番強そうな大柄の狩人が全員に向けて声を張った。

「そろそろ夕飯作ろうぜ。薪の準備!」

 あちこちで野太い返事が上がって作業が中断される。
 俺は途中まで肉が入った網をきっちりいっぱいにしてから顔を上げた。

 気づけば周囲は暗くなっていた。俺たちが作業に集中している間に誰かが松明を焚いてくれたらしく、肉山の周辺だけは夕暮れ時のように明るかった。

 他の狩人たちはすでに、薪を求めて荒野の向こうへ松明と共に散っている。
 その中にアンリを見つけて、俺はとりあえず彼の後ろについていくことにした。

 アンリは俺の方を一瞥すると、歩く速度を落として隣に並んだ。無言だったが、普段俺に歩調を合わせてくれないアンリの気遣いに照れくさい気分になった。

 冷たい夜風が黒い大地の上を走り抜ける。もうそろそろ夏が終わる。異世界でも四季があるのか知らないが、秋の予感がひしひしと伝わってきた。

 焼けこげた木々の残骸を踏みしめながらしばらく進んでいくと、アンリは懐かしそうに目を細めながら俺の腰に下がる双剣を見下ろした。

「──そいつは俺の弟が使っていたものだ」
「お前に弟? 村で会わなかったけど」
「八年前に死んだ。ソウゲンカに殺されて」

 予想だにしていなかった憂鬱な話に、俺の足取りは瞭然と重くなった。だが、この剣を譲ってもらった身として物怖じする訳にはいかない。俺はアンリにばれないように一度だけ深呼吸をしてから話の続きを待った。

「弟は……エランは下位ドラゴンを一匹倒すのも苦労するぐらい弱かった。なのにソウゲンカに殺されそうになった俺の代わりにあいつは死んだ。自他ともに認める最弱狩人だったけど、あいつは立派だったよ」
「……仲は、良かったのか?」
「大の仲良しだ。俺にはあいつしかいなかったし、あいつも俺しかいなかった。だから何が何でも守ると約束したんだがな……」

 アンリの目が一瞬揺らいだのを見て、俺は無言で目を逸らした。ソウゲンカに焼き尽くされた樹海には、薪になりそうな枝は残っていない。無事な高冠樹海に辿り着くまではまだ少しかかりそうだ。
 上を見上げると、空を覆い隠すほどの樹海が消えたおかげで黄昏と星空を同時に一望できた。もう数分もすれば薄暮も沈み、完全な暗闇が訪れるだろう。

 さくさくと心地よい足音の合間に、アンリは悠然と語り続ける。

「弟がいなくなってから、俺はソウゲンカを探しながらドラゴンを殺しまくった。死体の回収もしないで野晒しでな。今振り返るとかなり勿体ないことをした」
「はは、素材回収しないで放置? そりゃ酷いわ。ドラゴンへの冒涜だろ」
「ドラゴンに冒涜も糞もあるかよ。食料になる以外は畜生だ」
「アンリって実は口悪いよな」

 今度はアンリが声を上げて笑った。俺をからかうときは涙を流すほど馬鹿笑いを晒すのに、今の密やかな笑いの方がよほどアンリらしいような気がした。

「お前も、エランと同じぐらい弱い狩人だ。正直お前がソウゲンカのトドメを刺した時は驚いた」
「まだ言うかよ」

 今日だけで散々弱いと言われて流石の俺もそろそろ挫けそうだ。

 渋面になりながら俺が視線を落とすと、僅かに高い所からアンリの穏やかな声が言った。

「弱いなりの戦い方っていう奴、思ったより悪くなかった。エランにもあり得たかもしれない未来の可能性が見れて、少しだけ報われた。だからリョーホには感謝してる」

 俺は足を止めてしまい、アンリの顔を一瞬見てからすぐに目を逸らした。

 明日は槍でも降ってきそうだ。

 いっそ今すぐ降ってきて穴を掘ってはくれまいか。
 すぐにその穴に隠れるから。

 俺は何度か呼吸を繰り返した後、早口でまくし立てた。

「俺の方こそ、ほら、かなり危ないところ助けてもらったの感謝してるぜ? 空に打ち上げられたときとか、マジで死ぬかと思ったし」
「……俺はお前が踏みつぶされる瞬間の方が……」
「え、悪い聞こえなかった。なんていった?」
「……チッ」
「痛った! 痛い! なんで二発殴ったんだよ!」

 脇腹の柔らかい所を重点的に殴られ、俺はくねくねと身をよじりながら暴虐から逃れた。その間にどうやったのか、アンリは俺の腰に下げていた双剣を掠め取って自慢げに空に掲げていた。松明の光を間近で受けた双剣の刃が、場違いにも美しく煌めいている。俺は数秒ほど呆然と見惚れてから、ハッとして茶化し始めた。

「お……おお!? やっぱ渡さないって感じかおにーさんや!?」
「うっせぇ。両手だせやオラ」
「ゲーセンのカツアゲか?」

 だんだんとガラが悪くなっていくアンリに怯えながらも、俺は言われたとおりに両手を差し出した。

 俺の手の上に双剣が差し出されると、松明の炎が大きく揺らぐほどの強い風が吹いた。足元に浮かんだ俺とアンリの影が不規則に揺らめいて、双剣の中の淡い黄緑色の光も明滅する。

 アンリは数秒間の間、双剣を俺に差し出したまま動かなかった。彼の顔を見る勇気はなく、俺はただじっと双剣に映り込む松明の灯りが落ち着くのを待った。

 やがて、怒りや諦め、安堵と言った様々なものをため込んだ溜息を吐いてから、アンリは声を絞り出した。

「弟の形見だから死んでも渡したくねぇけど、昇格試験の合格祝いってことで受け取れ。失くしたら殺す」

 照れ隠しの仕方に色々抗議したかったが、俺は持ち前の営業スマイルを引っ張り出して言葉を飲み込んだ。代わりに、アンリに差し出された双剣を両手で受け取る。

 双剣はさっきまで腰に下げていた時より、明らかに重みが増していた。両手で各々の柄を握りしめてみると、ソウゲンカの鱗が光を反射してうっすらと俺の目を焼いた。まるでソウゲンカに殺されたエランを、形見に至るまで穢してしまったように俺には思える。だが、異質な存在感を放つ刃の彼岸花は、本来の黄緑色と調和しながら何かを訴えかけるように瞬いていた。

 その幻覚とも思える光に励まされるように俺はアンリに呼びかけた。

「なあ、アンリ」
「なんだい?」
「その、怒らないで聞いてくれよ?」
「だから、なにさ」

 緊張で気道が狭まり、声を出そうとして何度か失敗する。

 俺はこの世界の人間ではないし、エランとは会ったこともない。アンリと友人になったばかりの他人だ。そんな人間に武器も思いも受け継がれてもエランは喜んでくれないかもしれない。

 それでも、他でもないエランの兄がそう決めたのだから、俺はそれに応えたいと思う。

 まともな呼吸の仕方を思い出して腹に力を込めて、俺はようやっと決意を告げた。

「俺はエランの分まで強くなる。こいつと一緒に守護狩人になるよ」

 やっと顔を上げて俺が目の当たりにしたのは、凪いだ顔だった。それがじわじわと驚きに染まって、見開かれた目が落ち着きを取り戻して形を変えた。
 優しそうなたれ目から、怒っているようなつり目に。そして笑みを湛えて兄の顔になった。

「……死んだらテメェを地獄の果てまで追いかけて切り刻む」

 吐き出された言葉はとても長男と思えないものだった。

「こっわ! そこまで言うんだったら助けてくれよ!?」
「自分で生き残れ。気合見せろ」
「鬼!」

 すっかり辛辣さを取り戻したアンリにくわっと威嚇すると、彼は腹を抱えながら爆笑した。
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