童話：新解釈ストーリー

シンデレラ～Cinderella～

きらきらと透き通った、ガラスの靴。
十二時の鐘が鳴り響く。

どんな魔法だって、それは解けてしまうもの。
継母にいじめられた少女・シンデレラ。
シンデレラ(灰被り)と呼ばれた哀れな少女。
そんな少女にかけられた不思議な魔法は、十二時を告げる鐘で解けてしまった。


シンデレラは、弱い少女じゃない。
継母にいじめられていたって、負けはしなかっただろう。
………ならば、魔法をかけられなかったらどうだった？

そのままいじめに耐え抜いて、それだけで終わる物語。
シンデレラは、皆の憧れの存在なのだ。
それは、美しい訳ではない。
魔法のヒロインに憧れるからだった。


王子様に拾われたガラスの靴は、シンデレラを結びつける。
つまり敷かれたレールをただ、シンデレラは歩いていただけなんだ。


憧れを具現化し、見事に大出世を果たした少女。
彼女の名前は、シンデレラ。






そして彼女はカボチャの馬車から、あるものを森に見た。
甘くて美味しそうなお菓子の家。
それを見た仲睦まじい兄妹。

ーーーーそこに忍び寄る、魔女。