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▷7 好きを知ったら
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学校へは、無理矢理来た。
でもやっぱり教室には行く気になれなかった。
教室に行けば統矢がいる。
"待ってるから"と言った彼は、私の事を本当に心配してくれているのだろうか。
また"あの時"みたいに、私はからかわれていたりはしないだろうか。
不意に誰も来ないはずであるこの美術室の、戸がカラカラと開けられる音が響いた。
「……こんなどこで何してんだ?」
「あなたにはっ…関係ない…!」
それはいつか凛と統矢の傍にいた、舞だった。
彼女は静かに私に言う。
「統矢に何かした?何かあったんだべ?」
「……好きだって言われたから、"好きって感情は嫌い"って言っただけ」
その瞬間、彼女は私の右頬を手のひらで思い切り叩いた。
何が起こったのか訳が分からなくなったが、じわりと口の中に血の味が滲んできた事で、理解をしようと頭の中を動かした。
舞は大粒の涙を零しながら、叫ぶ様に言う。
「ずるい、ずっとずっと、私の方が…!!」
その必死な様子を見つめた私は、理解する。
──嗚呼、彼女は統矢が"好き"なんだ。
涙で潤みキラキラと輝くオリーブ色の瞳を、私はそっと親指で拭っていた。
何でそうしたのかは、私にも、分からなかった。
「"好き"は、綺麗で…素敵で…醜い。貴女みたいに、正直に真っ直ぐに、生きることは私には向いてないの」
羨ましかった。
自分の欲しいもの、好きなもの。
何の気兼ねも気後れもせずに「欲しい」「好きだ」と気持ちが赴くままに、素直に手を伸ばせる事が。
私には、出来なかった。
彼女は私に無い物を全部持っていて、それでいてなお欲しがるのだ。
「もう、帰る」
拗ねるように一言彼女は溢すと、立ち上がる。
ドアを閉める前に言った。
「統矢は絶対に、人を傷つけたりしないべ」
それはありったけの自信が詰め込まれたような、そんな小さな一言だった。
◇
「ん…寒ぃ……」
初夏といえど、少し肌寒い風で目を覚ました私は、どうやら机に突っ伏して考え事をしていた最中に眠ってしまっていたらしい。
日は結構傾いていた、もう5時に近いがまだ空は明るい。
相も変わらずに上からは軽快な音楽が聴こえてくる。
「これ、私の…"SnowFairy"……?」
それは世間で知らない者は居ないとまで言わしめた曲、"SnowFairy"だった。
この間、統矢が図書室でカバーすると言っていたが、本当にしているとは。
「"雪の中で震えていた少女"」
"きらきらの夢を見るの"
"わたしはようせい"
"自由におそらを飛べる"
その詩は、その歌は、失った私。
低めの甘い声が私をより寂しくさせた。
きっと彼が歌った方が、私なんかの何倍も綺麗で格好良くて、優しいから。
もう、私の歌は、要らない。
ちゃんと統矢と、凛と、話そう。
私が何なのかをきちんと知ってもらおう。
分かってもらえなくたっていい。
───何もしないよりは全然いい。
◇
「あの、お話…したい、です……!」
「音々子ちゃんだー!お話ししよ!」
音楽室の前で出待ちさながらうろうろしていた私は、出てきた2人に慌てて声をかけて、下校途中の今に至る。
教室に行かない私を気遣う様に、統矢が私に言う。
「音々子ちゃん、大丈夫…?」
「……うん、ありがとう」
人と並んで帰るなんて、随分久し振りで道がいつもと違う風に見える。
「あのね、私、Cureに憧れて"白雪ねね"になったの。でもショックな事件があって」
「Cureのボーカリスト・アンリは私のおばあちゃんなんだ。自殺…しちゃって……」
絶大な人気を誇ったバンドのボーカリストが死んだ、しかも自殺ともなればゴシップ記者は放っておく訳は無い。
大きなニュースになり、様々な噂が飛び交った。
「私、おばあちゃんが大好きだった。きらきらして、いつでも笑顔だった。その反面で、おばあちゃんは苦しんでた。私はそれに気付けなかった」
Cureは、よくある"バンドの方向性による解散"で幕を閉じた。
それを自分のせいだと、おばあちゃんはいつまでも信じてやまなかった。
何年も何年も経って、ついに償いだと死を求めたおばあちゃんは、私のアイドルの姿を何処か悲しげに見つめた事があった。
「おばあちゃんが死んでからもアイドルは続けた。でもね、思い出せなくなっちゃったの」
「どんな気持ちでアイドルになりたかったか」
「どんな顔でおばあちゃんが笑ってたか」
「───おばあちゃんがどんな顔かすらも」
「もう、わからないんだ」
「"好き"って、なんだろ」
初めて自分で明確に辞めた理由を言葉にした事で、何だか少し心が落ち着いた様な気もした。
あの頃の私の全てだった人を失ってそれでいて、人形みたいに笑う自分が嫌になって。
でも、私から"それ"を取り上げたら何にも残らなくて。
「でもさ」
私のせいで重たくなった空気を持ち上げるように、凛は明るく口を開いた。
「音々子ちゃんはまだCureの歌、歌えるでしょ?おばあちゃんはきっと、音々子ちゃんの中にいるよ」
Cureの歌。
全部憶えてる、音楽が流れればきっと自然に歌ってしまう。
統矢も、そっと私に言った。
「音々子ちゃんはどう頑張ったってCureになれないなら、誰がどう頑張ったって音々子ちゃんにはなれないんだよ」
「俺は、そんな唯一無二の音々子ちゃんが…好き」
微笑んだ統矢に、凛が密かに笑いかけた。
2人はどんな私だって、普通に接してくれる。
「私……」
「ねぇ私、2人の事"好き"…」
「いっぱいお話ししたくて、もっと色んな事を知りたくて。この気持ちをきっと、"好き"って呼ぶんだ」
「私、だから、2人が"好き"だよ!」
ずっと分からなくなってた気持ち。
おばあちゃんと一緒に住んでた頃、たくさん知りたくて色々な質問攻めをして、困らせた。
目をきちんと開いたら、案外簡単で優しい世界だったのかもしれない。
凛が私の頭の上に手を置いて、悪戯っぽく笑う。
それに同調する様に、統矢もくすくす笑いを溢した。
「ずっと思ってたんだけど、音々子ちゃんの頭って手を置くと丁度いいよね」
「あ、それ分かる」
「ちっちゃいの、気にしてるのに」
「女の子は小さい方が可愛いの」
「むぅぅ…嘘だ……」
くだらない冗談だって、そんな日々だって。
愛せるようになれるだろうか。
◇
私が2人と共に帰路につき、家に着いた所で、珍しく茜先生が私の家に様子を見に来てくれた。
「何だ?今日は良い事でもあったか?」
「…うん、おばあちゃんが死んじゃってから失くした物、ほんの少しだけど…見つけられた気がする……」
茜先生がにやにやとからかう様に笑った。
「お、好きな人でも出来た?」
「茜先生も、"好き"…だよ……?」
「そうきたか」
久し振りにこの家に笑みが溢れた。
家の主を失って私一人が残されてからは、静寂に包まれていた家だったのに、今はふわりと温かい。
ふと思い出した様に、彼女はぽつりと呟く。
「そういえば今日の夕方…6時半過ぎかな、篠野芽がお前を探す為に、私に会いに来たぞ」
「え……?6時半過ぎ…?」
私が目を覚ましたのは5時近かったから、学校を出た後に私を探し始めたのだろうか。
──何の為に?
そうだ、と触った頬は別段腫れている訳でも無かったから、あの事は気にしないでおこう。
「篠野芽、女子の集団で浮いてるらしいけど…その噂は本当なのか?」
「……何で私に聞くの?」
「なんか知ってるかなーって」
浮いている、というのは仲間外れや変わってるという形容の浮いているなのだろうか。
だとしたらきっと、彼女はそれでも気にしないのだろう。
だっておそらく彼女にとっては"夕灯統矢が全て"なのだから、その他に興味は無い。
私は茜先生が次々と鞄から出す野菜を受け取りながら、捨てる様に小さく小さく呟いた。
「純粋って…恐ろしい…」
でもやっぱり教室には行く気になれなかった。
教室に行けば統矢がいる。
"待ってるから"と言った彼は、私の事を本当に心配してくれているのだろうか。
また"あの時"みたいに、私はからかわれていたりはしないだろうか。
不意に誰も来ないはずであるこの美術室の、戸がカラカラと開けられる音が響いた。
「……こんなどこで何してんだ?」
「あなたにはっ…関係ない…!」
それはいつか凛と統矢の傍にいた、舞だった。
彼女は静かに私に言う。
「統矢に何かした?何かあったんだべ?」
「……好きだって言われたから、"好きって感情は嫌い"って言っただけ」
その瞬間、彼女は私の右頬を手のひらで思い切り叩いた。
何が起こったのか訳が分からなくなったが、じわりと口の中に血の味が滲んできた事で、理解をしようと頭の中を動かした。
舞は大粒の涙を零しながら、叫ぶ様に言う。
「ずるい、ずっとずっと、私の方が…!!」
その必死な様子を見つめた私は、理解する。
──嗚呼、彼女は統矢が"好き"なんだ。
涙で潤みキラキラと輝くオリーブ色の瞳を、私はそっと親指で拭っていた。
何でそうしたのかは、私にも、分からなかった。
「"好き"は、綺麗で…素敵で…醜い。貴女みたいに、正直に真っ直ぐに、生きることは私には向いてないの」
羨ましかった。
自分の欲しいもの、好きなもの。
何の気兼ねも気後れもせずに「欲しい」「好きだ」と気持ちが赴くままに、素直に手を伸ばせる事が。
私には、出来なかった。
彼女は私に無い物を全部持っていて、それでいてなお欲しがるのだ。
「もう、帰る」
拗ねるように一言彼女は溢すと、立ち上がる。
ドアを閉める前に言った。
「統矢は絶対に、人を傷つけたりしないべ」
それはありったけの自信が詰め込まれたような、そんな小さな一言だった。
◇
「ん…寒ぃ……」
初夏といえど、少し肌寒い風で目を覚ました私は、どうやら机に突っ伏して考え事をしていた最中に眠ってしまっていたらしい。
日は結構傾いていた、もう5時に近いがまだ空は明るい。
相も変わらずに上からは軽快な音楽が聴こえてくる。
「これ、私の…"SnowFairy"……?」
それは世間で知らない者は居ないとまで言わしめた曲、"SnowFairy"だった。
この間、統矢が図書室でカバーすると言っていたが、本当にしているとは。
「"雪の中で震えていた少女"」
"きらきらの夢を見るの"
"わたしはようせい"
"自由におそらを飛べる"
その詩は、その歌は、失った私。
低めの甘い声が私をより寂しくさせた。
きっと彼が歌った方が、私なんかの何倍も綺麗で格好良くて、優しいから。
もう、私の歌は、要らない。
ちゃんと統矢と、凛と、話そう。
私が何なのかをきちんと知ってもらおう。
分かってもらえなくたっていい。
───何もしないよりは全然いい。
◇
「あの、お話…したい、です……!」
「音々子ちゃんだー!お話ししよ!」
音楽室の前で出待ちさながらうろうろしていた私は、出てきた2人に慌てて声をかけて、下校途中の今に至る。
教室に行かない私を気遣う様に、統矢が私に言う。
「音々子ちゃん、大丈夫…?」
「……うん、ありがとう」
人と並んで帰るなんて、随分久し振りで道がいつもと違う風に見える。
「あのね、私、Cureに憧れて"白雪ねね"になったの。でもショックな事件があって」
「Cureのボーカリスト・アンリは私のおばあちゃんなんだ。自殺…しちゃって……」
絶大な人気を誇ったバンドのボーカリストが死んだ、しかも自殺ともなればゴシップ記者は放っておく訳は無い。
大きなニュースになり、様々な噂が飛び交った。
「私、おばあちゃんが大好きだった。きらきらして、いつでも笑顔だった。その反面で、おばあちゃんは苦しんでた。私はそれに気付けなかった」
Cureは、よくある"バンドの方向性による解散"で幕を閉じた。
それを自分のせいだと、おばあちゃんはいつまでも信じてやまなかった。
何年も何年も経って、ついに償いだと死を求めたおばあちゃんは、私のアイドルの姿を何処か悲しげに見つめた事があった。
「おばあちゃんが死んでからもアイドルは続けた。でもね、思い出せなくなっちゃったの」
「どんな気持ちでアイドルになりたかったか」
「どんな顔でおばあちゃんが笑ってたか」
「───おばあちゃんがどんな顔かすらも」
「もう、わからないんだ」
「"好き"って、なんだろ」
初めて自分で明確に辞めた理由を言葉にした事で、何だか少し心が落ち着いた様な気もした。
あの頃の私の全てだった人を失ってそれでいて、人形みたいに笑う自分が嫌になって。
でも、私から"それ"を取り上げたら何にも残らなくて。
「でもさ」
私のせいで重たくなった空気を持ち上げるように、凛は明るく口を開いた。
「音々子ちゃんはまだCureの歌、歌えるでしょ?おばあちゃんはきっと、音々子ちゃんの中にいるよ」
Cureの歌。
全部憶えてる、音楽が流れればきっと自然に歌ってしまう。
統矢も、そっと私に言った。
「音々子ちゃんはどう頑張ったってCureになれないなら、誰がどう頑張ったって音々子ちゃんにはなれないんだよ」
「俺は、そんな唯一無二の音々子ちゃんが…好き」
微笑んだ統矢に、凛が密かに笑いかけた。
2人はどんな私だって、普通に接してくれる。
「私……」
「ねぇ私、2人の事"好き"…」
「いっぱいお話ししたくて、もっと色んな事を知りたくて。この気持ちをきっと、"好き"って呼ぶんだ」
「私、だから、2人が"好き"だよ!」
ずっと分からなくなってた気持ち。
おばあちゃんと一緒に住んでた頃、たくさん知りたくて色々な質問攻めをして、困らせた。
目をきちんと開いたら、案外簡単で優しい世界だったのかもしれない。
凛が私の頭の上に手を置いて、悪戯っぽく笑う。
それに同調する様に、統矢もくすくす笑いを溢した。
「ずっと思ってたんだけど、音々子ちゃんの頭って手を置くと丁度いいよね」
「あ、それ分かる」
「ちっちゃいの、気にしてるのに」
「女の子は小さい方が可愛いの」
「むぅぅ…嘘だ……」
くだらない冗談だって、そんな日々だって。
愛せるようになれるだろうか。
◇
私が2人と共に帰路につき、家に着いた所で、珍しく茜先生が私の家に様子を見に来てくれた。
「何だ?今日は良い事でもあったか?」
「…うん、おばあちゃんが死んじゃってから失くした物、ほんの少しだけど…見つけられた気がする……」
茜先生がにやにやとからかう様に笑った。
「お、好きな人でも出来た?」
「茜先生も、"好き"…だよ……?」
「そうきたか」
久し振りにこの家に笑みが溢れた。
家の主を失って私一人が残されてからは、静寂に包まれていた家だったのに、今はふわりと温かい。
ふと思い出した様に、彼女はぽつりと呟く。
「そういえば今日の夕方…6時半過ぎかな、篠野芽がお前を探す為に、私に会いに来たぞ」
「え……?6時半過ぎ…?」
私が目を覚ましたのは5時近かったから、学校を出た後に私を探し始めたのだろうか。
──何の為に?
そうだ、と触った頬は別段腫れている訳でも無かったから、あの事は気にしないでおこう。
「篠野芽、女子の集団で浮いてるらしいけど…その噂は本当なのか?」
「……何で私に聞くの?」
「なんか知ってるかなーって」
浮いている、というのは仲間外れや変わってるという形容の浮いているなのだろうか。
だとしたらきっと、彼女はそれでも気にしないのだろう。
だっておそらく彼女にとっては"夕灯統矢が全て"なのだから、その他に興味は無い。
私は茜先生が次々と鞄から出す野菜を受け取りながら、捨てる様に小さく小さく呟いた。
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