悪の怪人になったのでヒロインを堕とすことにしました

樋川カイト

文字の大きさ
上 下
50 / 76

<50>

しおりを挟む
「んっ、うぅ……。ここは……?」
「ようやくお目覚めか。お姫様はずいぶんとお寝坊さんのようだな」
 小さなうめき声を漏らしながら目を覚ました天音に、俺は少し嘲るような態度で声を掛ける。
 ここはラウンズが密かに所有している廃工場で、普段は隠れ家のように使われている。
 今回は拉致した場所から近かったこともあり、ここに天音を連れてきていた。
 ついでに言えばこの場所には捕虜を拘束するための道具も揃っているため、これからの展開を考えると都合が良かったのだ。
 こうしてすっかり囚われの身となってしまった彼女は、俺の姿を見つけるとキッと睨みつけてくる。
「私をどうするつもり? さっさと解放すれば、楽に殺してあげるわよ」
 この期に及んで強気な態度を崩さない天音を見ていると自然と笑みがこぼれ、それがさらに彼女を苛立たせる。
「なにを笑ってるの!? いいから、さっさとコレを外してよ!」
 彼女が暴れるたびに天井から吊り下げられた鎖がガチャガチャと揺れ、金属の擦れる音が工場内に響く。
「なんでわざわざお前の言うことを聞かなければならないんだよ。外したら、俺を殺すんだろ?」
「当たり前でしょ。私にこんな真似して、タダで済むと思ってるの?」
「もちろん、思ってないさ。だけどお前だって、このままなにもされないなんて思ってないだろ」
 挑発するようにニヤニヤと笑みを浮かべながら彼女に近づいて、あごにそっと指を這わせる。
 そのまま彼女のあごを持ち上げて顔を見つめていると、俺の顔にいきなり唾が吐きかけられた。
「触らないで、汚らわしい」
「いいね、その態度。今までにない反応で、ゾクゾクするよ」
 今まで堕としてきたヒロインたちも十分強気ではあったけど、みんな彼女ほどじゃなかった。
 少なくとも、俺の顔に唾を吐きかけてくるような乱暴な態度を取ったのは彼女が初めてだ。
 これからコイツを俺好みに染めていくんだと考えると、それだけで興奮が高まってくる。
 唾で汚れた顔を拭いながら、お返しとばかりに彼女の横っ面を平手で打つ。
 パァンッと乾いた音が工場内に響き、いきなりの衝撃に天音は目を丸くしていた。
「っ!? 女の子を殴るなんて、最低よ! どういう神経してるの!?」
「お前が生意気だったから悪いんだろ。それに、先に仕掛けてきたのはお前だ」
 それに平手打ちと言っても、それほど力は込めなかったから大丈夫だろう。
 なおも暴れて拘束から逃れようとする諦めの悪い彼女に再び近寄ると、その胸元へとおもむろに手を伸ばす。
 ビクッと身体を震わせてこちらを睨みつけてくる彼女の服に手を掛けると、そのまま一気に胸元を引き裂いていく。
「ッ? ……キャアアアァッ!?」
 一瞬なにが起こったか分からなかい様子の天音だったが、すぐに事態を理解して顔を真っ赤に染めながら叫ぶ。
 晒されてしまった肌を隠そうと必死に身体を揺らす彼女の姿を見て、俺はさらに彼女のスカートにも手を伸ばす。
「や、止めてっ! 近寄らないで!」
 拘束されているせいで弱々しい抵抗しかできない彼女が俺の魔の手から逃れられるわけもなく、あっさりとスカートまで脱がされてしまった。
 簡単に下着姿になってしまった天音は、瞳に涙を浮かべながらも未だ強気の視線を崩さない。
 そんな態度を取っているのに下着姿なのがなんとも滑稽で、今にも射殺されそうな視線でさえも俺の興奮のスパイスにしかならない。
 それにしても、天音の下着は意外にも可愛い系か。
 素の性格から考えてもう少し派手な物を想像していたから、そのギャップは好印象だ。
「なかなか似合ってるじゃないか。可愛いぞ」
「うるさい! こっち見んなぁっ!」
 涙目でキレて暴れる天音だが、変身もしていない女の子の力で抜け出せるほど拘束は甘くない。
 まぁ、たとえヒロインに変身していたとしても簡単には壊されないくらいの強度はあるのだけど。
 ともかくもはや彼女に残された抵抗は少なく、俺は悠然とした態度で次の行動に移ることができる。
 取り出したのは一本のプラスチック容器。
 トロッとした液体の入ったその容器を近づけると、天音はビクッと身体を震わせる。
「なに、それ……? やめて! 近づけないで!」
 暴れる彼女にかまうことなく容器を傾けると、液体はゆっくりと彼女の鎖骨辺りに垂れる。
 鎖骨に触れた液体は彼女の身体を伝って落ちていき、俺は開いている手でその液体をまんべんなく肌へと塗り込んでいく。
「触ら、ないで……! くすぐったい……」
 身をよじりながら逃げようとする彼女の身体を追いかけるように手が動き、やがて容器の中の液体全てが彼女の身体に塗り込まれた。
 上半身をすっかりトロトロの液体で包まれてしまった彼女を一瞥して、俺はさらにもう一本の容器を取り出す。
 その中身を彼女の腰辺りに垂らすと、今度は下半身へと液体を塗り込む。
 太ももからつま先まで丁寧に液体を流し、指先までしっかりと手のひらを這わせる。
 王して彼女の両足が液体まみれになってしまっても、容器にはまだ半分ほど中身が残っている。
 その容器の口をおもむろに彼女のパンツに差し込むと、中身を全てその中へ注いでいく。
「ひゃあっ!? やめて! そんな所、冷たいからっ!」
 今まで以上に抵抗する彼女の腰を押さえつけると、下着越しに彼女のおまんこへも液体をしっかりと塗り込んでいく。
「やだっ、やだぁっ! 触らないでよ、この変態! そんな所に変な物を塗らないで! 気持ち悪いぃ!!」
 そんな抵抗も空しく液体を全て彼女に塗り終えると、俺は満足げに彼女の身体を上から下まで眺める。
 顔以外の全身に液体を塗り込まれた彼女の身体はヌラヌラと光っていて、濡れた下着からは乳首や陰毛がうっすらと透けている。
 まるでAVのワンシーンみたいな光景に思わず感動している間にも、天音の鋭い視線が俺に突き刺さっている。
 しかしそんな視線は、時間が経つにつれて小さく変化を始める。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる

十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス

R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。 そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。 最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。 そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。 ※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

うちの冷蔵庫がダンジョンになった

空志戸レミ
ファンタジー
一二三大賞3:コミカライズ賞受賞 ある日の事、突然世界中にモンスターの跋扈するダンジョンが現れたことで人々は戦慄。 そんななかしがないサラリーマンの住むアパートに置かれた古びた2ドア冷蔵庫もまた、なぜかダンジョンと繋がってしまう。部屋の借主である男は酷く困惑しつつもその魔性に惹かれ、このひとりしか知らないダンジョンの攻略に乗り出すのだった…。

欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します

ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!! カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。

処理中です...