駄菓子屋継いだらロリハーレム

樋川カイト

文字の大きさ
上 下
53 / 125

第四十九話

しおりを挟む
 ハッと意識を取り戻すと、俺は布団の上に寝転んでいた。

 どうやら、あまりの快感に一瞬意識を失っていたみたいだ。

 それくらい、ロリ二人とのセックスは凄まじい物だった。

 隣では、美海ちゃんが俺と同じように倒れている。

 スウスウと小さな寝息を立てているから、きっと疲れてしまったんだろう。

 その頭を優しく撫でながら周りを見渡すと、少し離れた所でいつの間にか目を覚ましていた杏里ちゃんが心配そうに俺たちを眺めていた。

「あ、お兄さん。おはようございます」

「うん、おはよう……」

 とても状況にそぐわない挨拶に少し混乱しながらも、とりあえず返事を返す。



 窓からは夕焼けが差し込んでいて、多分もう「こんばんは」の時間だろう。

「いつ目が覚めたの?」

「えっと……、ついさっきです」

 そう答えた杏里ちゃんの頬が少し赤くなっていたから、もしかしたら美海ちゃんとのセックスを見られてしまったのかもしれない。

「あの、お兄さん。私そろそろ帰らなきゃ……」

「ああ、そっか。もう遅いもんね。送っていこうか?」

「だ、大丈夫です。美海ちゃんも居るし」



 そう言って、俺の隣で寝てしまっている美海ちゃんの顔をちらっと覗く。

 確かに、美海ちゃんをこんな状態で置いておくわけにはいかない。

「お兄さんは、美海ちゃんを送っていってあげてください。私は大丈夫ですから」

 そう言って杏里ちゃんはスクッと立ち上がると、そそくさと言った様子で部屋から出て行こうとする。

 止める間もなく靴を履いていた杏里ちゃんを見送る為に立ち上がると、突然振り返った彼女と目が合ってしまった。

「あの、お兄さんっ!」

「な、なに?」

「……また、来ても良いですか?」

 モジモジと服の裾を掴みながら上目遣いで見上げられると、胸がキュンとときめいてしまった。

「もちろん。いつでも来てね」

 笑顔で答えると、あっという間に杏里ちゃんの顔が笑顔に変わった。

「ありがとうございますっ!」

 満面の笑顔で頭を下げると、杏里ちゃんはそのまま帰っていってしまった。



 その後ろ姿はまるで今にもスキップしそうなほど明るくて、見ているとこっちの気分まで良くなっていくような気がした。

 そのまま杏里ちゃんの背中が見えなくなるまで見送ってから、俺は美海ちゃんが眠ったままの居間に戻る。

「おーい、美海ちゃん。そろそろ起きないと」

 まだ眠り続けている美海ちゃんを揺すっても、起きる気配がない。

「むにゃむにゃ…。お兄ちゃん……」

 幸せそうな寝顔を見ていると起こすのが可哀想になってきた。



 仕方なく寝ている美海ちゃんに服を着せてみても、やっぱり起きない。

「しょうがないな……」

 このまま目を覚ますまで待っていても埒が明かない。

 俺は一つ溜息をつくと、家に送る為に美海ちゃんの小さな身体を背中に背負った。



しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

雌蛇の罠『異性異種格闘技戦』男と女、宿命のシュートマッチ!

コバひろ
大衆娯楽
格闘技を通して、男と女がリングで戦うことの意味、ジェンダー論を描きたく思います。また、それによる両者の苦悩、家族愛、宿命。 性差とは何か?

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった

ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます! 僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか? 『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』

【R18】幼馴染がイケメン過ぎる

ケセラセラ
恋愛
双子の兄弟、陽介と宗介は一卵性の双子でイケメンのお隣さん一つ上。真斗もお隣さんの同級生でイケメン。 幼稚園の頃からずっと仲良しで4人で遊んでいたけど、大学生にもなり他にもお友達や彼氏が欲しいと思うようになった主人公の吉本 華。 幼馴染の関係は壊したくないのに、3人はそうは思ってないようで。 関係が変わる時、歯車が大きく動き出す。

ナースコール

wawabubu
青春
腹膜炎で緊急手術になったおれ。若い看護師さんに剃毛されるが…

処理中です...