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第43話
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「さてっと、そろそろ良いかな……?」
洗い物をしながら時計に視線を向けると、美希がリビングを出てからそろそろちょうど良い時間になっていた。
洗剤で綺麗に洗い水気を拭きとった皿を元の棚に戻しながら、俺は悪い表情を浮かべながら一人で呟いていた。
片づけも終わったし、美希が風呂に向かってからしばらく時間も経っている。
まさか、まだ風呂に入っていないなんてことはないだろう。
アイツは長風呂だから急ぐ必要もないんだけど、俺の流行る気持ちが抑えきれない。
「そうと決まれば、行くか」
いざ、浴室へ!
ぐっと気合を入れた俺は、その足で風呂場へと続く廊下を勇みながら進む。
その姿はまるで遊園地へと向かう子供のように軽やかで、少しでも気を抜けばそのままスキップを始めてしまいそうだ。
それでもなんとかスキップする事なく脱衣所の前に辿り着いた俺は、できるだけ音を鳴らさないようにゆっくりと慎重にドアを開けていく。
キィィ、と微かな金属の擦れる音さえ聞こえてしまいそうでドキドキと胸が高鳴るけど、流石にそこまで美希の耳も良くはない。
と言うより、むしろ風呂場からは小さく鼻歌が聞こえる。
これならば、多少の音は美希の耳には届かないだろう。
ホッと一安心した俺は、念のために音を立てないようにドアを閉めて更に浴室に近づいていく。
擦りガラスの向こうからは薄らと美希のものであろう肌色が透けて見えている。
そのシルエットから推測するに、どうやら美希は浴槽から出て立ち上がっているようだ。
それなら、今がチャンスだ。
このタイミングで押し入れば、美希の可愛らしい裸をいきなり拝めるかもしれない。
瞬時にそう判断した俺は、急いで服を脱いで風呂場の中へと声を掛ける。
「なぁ、美希。俺も一緒に入って良いか? て言うか、入るからな」
そう声を掛けながら風呂場の扉を勢いよく開けると、案の定そこには裸のまま突っ立っている美希の姿があった。
どうやら浴槽から上がったばかりらしくお湯の滴っている美希の身体は相変わらず真っ白で、見ていてとても綺麗だと素直に感心する。
そんな綺麗な身体を隠す事も忘れた様子で固まる美希を尻目に、俺は特にどこも隠す事なく風呂場の中へと入っていく。
「いやぁ、今日は疲れたからさ。母さんたちも居ないし、どうせなら兄妹水入らずといこうぜ」
そう言いながら美希のすぐそばまで移動すると、やっと正気に戻った彼女はずっと向けてきていた視線をフイッと逸らして顔を真っ赤に染める。
「ちょっと、お兄ちゃん! いくら兄妹だからって、一緒にお風呂に入るとか頭おかしいんじゃないのっ!?」
「なにがだよ。良いだろ、別に」
何事もないように浴槽に肩までつかりながら美希に答えると。彼女の少し小ぶりなお尻がちょうど目の前にやってくる。
うーん、眼福眼福。
思わず拝みそうになる両手を抑えながら、俺は更に言葉を紡いでいく。
「て言うか、身体洗わなくていいのか? 俺の事は気にしなくて良いから、早く洗えよ」
「なんでお兄ちゃんが偉そうなの……? はぁ、もう良いよ……」
何やら色々な事を諦めた様子の美希は、大きなため息を吐きながらシャワーの前へと移動する。
「そんなに大きなため息を吐くと、幸せが逃げていくぞ」
「誰のせいだと思ってんの……」
盛大に睨まれて久しぶりにゾクゾクしながら、俺はしばし美希から視線を外して入浴を堪能する。
やはり、日本人は湯船につからなくてはな。
こうやっていると今日一日の疲れが、お湯の中へと溶けてなくなっていくようだ。
そして視線を少し動かせば、そこでは座って頭を洗う最愛の妹の姿。
こんなに幸せな事はなかなか体験できないだろう。
せっかくなので俺は、身体を洗っている美希の姿に少し意識を向ける。
俺の視線に気付いていない美希に、両手を上げている彼女の脇から胸のラインは実にすばらしい。
綺麗に手入れされているツルツルの脇から、控えめな膨らみを誇る胸。
欲を言えばもう少し胸が大きければ良いのだけれど、それは流石に贅沢すぎるだろう。
そんな気持ちをそっと胸にしまいながら、俺は更にじっくりと美希の身体を堪能していく。
胸から少し視線を下ろすと、キュッと引き締まった腰が見えてくる。
美希は華奢な方だと思っていたけど、こうして改めて見るとけっこう鍛えられているようにも見える
やっぱり運動をしているだけあって、なんとなく逞しささえ感じてしまう。
しかしその中でもやっぱり女の子特有の柔らかさと言うものもあり、本当に女性と言うのは不思議な生き物だ。
そしてその下に繋がっているのは、さっきも目の前で披露してもらった小ぶりなお尻。
小ぶりながらも椅子に押されて少し歪んでいるお肉は、お持ちのような城里柔らかさを視覚だけで俺に伝えてくる。
「……ねぇ、なにか用なの?」
と、ここで流石に凝視している事が美希にばれてしまった。
「いや、なんでもないよ。ただ、美希の身体が綺麗だからつい見てただけ」
「んなっ!? なに言ってんのっ? 馬鹿なのっ?」
「馬鹿じゃない。自分では気づいていないかもしれなけど、美希の身体はとっても綺麗だぞ。暇さえあればずっと眺め続けたいくらい綺麗だ」
ここぞとばかりに美希の身体の素晴らしさについて褒め称えていると、彼女の顔はだんだんと赤みを増していく。
洗い物をしながら時計に視線を向けると、美希がリビングを出てからそろそろちょうど良い時間になっていた。
洗剤で綺麗に洗い水気を拭きとった皿を元の棚に戻しながら、俺は悪い表情を浮かべながら一人で呟いていた。
片づけも終わったし、美希が風呂に向かってからしばらく時間も経っている。
まさか、まだ風呂に入っていないなんてことはないだろう。
アイツは長風呂だから急ぐ必要もないんだけど、俺の流行る気持ちが抑えきれない。
「そうと決まれば、行くか」
いざ、浴室へ!
ぐっと気合を入れた俺は、その足で風呂場へと続く廊下を勇みながら進む。
その姿はまるで遊園地へと向かう子供のように軽やかで、少しでも気を抜けばそのままスキップを始めてしまいそうだ。
それでもなんとかスキップする事なく脱衣所の前に辿り着いた俺は、できるだけ音を鳴らさないようにゆっくりと慎重にドアを開けていく。
キィィ、と微かな金属の擦れる音さえ聞こえてしまいそうでドキドキと胸が高鳴るけど、流石にそこまで美希の耳も良くはない。
と言うより、むしろ風呂場からは小さく鼻歌が聞こえる。
これならば、多少の音は美希の耳には届かないだろう。
ホッと一安心した俺は、念のために音を立てないようにドアを閉めて更に浴室に近づいていく。
擦りガラスの向こうからは薄らと美希のものであろう肌色が透けて見えている。
そのシルエットから推測するに、どうやら美希は浴槽から出て立ち上がっているようだ。
それなら、今がチャンスだ。
このタイミングで押し入れば、美希の可愛らしい裸をいきなり拝めるかもしれない。
瞬時にそう判断した俺は、急いで服を脱いで風呂場の中へと声を掛ける。
「なぁ、美希。俺も一緒に入って良いか? て言うか、入るからな」
そう声を掛けながら風呂場の扉を勢いよく開けると、案の定そこには裸のまま突っ立っている美希の姿があった。
どうやら浴槽から上がったばかりらしくお湯の滴っている美希の身体は相変わらず真っ白で、見ていてとても綺麗だと素直に感心する。
そんな綺麗な身体を隠す事も忘れた様子で固まる美希を尻目に、俺は特にどこも隠す事なく風呂場の中へと入っていく。
「いやぁ、今日は疲れたからさ。母さんたちも居ないし、どうせなら兄妹水入らずといこうぜ」
そう言いながら美希のすぐそばまで移動すると、やっと正気に戻った彼女はずっと向けてきていた視線をフイッと逸らして顔を真っ赤に染める。
「ちょっと、お兄ちゃん! いくら兄妹だからって、一緒にお風呂に入るとか頭おかしいんじゃないのっ!?」
「なにがだよ。良いだろ、別に」
何事もないように浴槽に肩までつかりながら美希に答えると。彼女の少し小ぶりなお尻がちょうど目の前にやってくる。
うーん、眼福眼福。
思わず拝みそうになる両手を抑えながら、俺は更に言葉を紡いでいく。
「て言うか、身体洗わなくていいのか? 俺の事は気にしなくて良いから、早く洗えよ」
「なんでお兄ちゃんが偉そうなの……? はぁ、もう良いよ……」
何やら色々な事を諦めた様子の美希は、大きなため息を吐きながらシャワーの前へと移動する。
「そんなに大きなため息を吐くと、幸せが逃げていくぞ」
「誰のせいだと思ってんの……」
盛大に睨まれて久しぶりにゾクゾクしながら、俺はしばし美希から視線を外して入浴を堪能する。
やはり、日本人は湯船につからなくてはな。
こうやっていると今日一日の疲れが、お湯の中へと溶けてなくなっていくようだ。
そして視線を少し動かせば、そこでは座って頭を洗う最愛の妹の姿。
こんなに幸せな事はなかなか体験できないだろう。
せっかくなので俺は、身体を洗っている美希の姿に少し意識を向ける。
俺の視線に気付いていない美希に、両手を上げている彼女の脇から胸のラインは実にすばらしい。
綺麗に手入れされているツルツルの脇から、控えめな膨らみを誇る胸。
欲を言えばもう少し胸が大きければ良いのだけれど、それは流石に贅沢すぎるだろう。
そんな気持ちをそっと胸にしまいながら、俺は更にじっくりと美希の身体を堪能していく。
胸から少し視線を下ろすと、キュッと引き締まった腰が見えてくる。
美希は華奢な方だと思っていたけど、こうして改めて見るとけっこう鍛えられているようにも見える
やっぱり運動をしているだけあって、なんとなく逞しささえ感じてしまう。
しかしその中でもやっぱり女の子特有の柔らかさと言うものもあり、本当に女性と言うのは不思議な生き物だ。
そしてその下に繋がっているのは、さっきも目の前で披露してもらった小ぶりなお尻。
小ぶりながらも椅子に押されて少し歪んでいるお肉は、お持ちのような城里柔らかさを視覚だけで俺に伝えてくる。
「……ねぇ、なにか用なの?」
と、ここで流石に凝視している事が美希にばれてしまった。
「いや、なんでもないよ。ただ、美希の身体が綺麗だからつい見てただけ」
「んなっ!? なに言ってんのっ? 馬鹿なのっ?」
「馬鹿じゃない。自分では気づいていないかもしれなけど、美希の身体はとっても綺麗だぞ。暇さえあればずっと眺め続けたいくらい綺麗だ」
ここぞとばかりに美希の身体の素晴らしさについて褒め称えていると、彼女の顔はだんだんと赤みを増していく。
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