逆転世界で俺はビッチに成り下がる

樋川カイト

文字の大きさ
上 下
8 / 95

第8話

しおりを挟む
「薫ちゃん、気持ち良いよ……」
 そんな彼女の動きに合わせるように自分の腰も動かすと、薫ちゃんの喘ぎ声が更に大きくなっていく。
「うぁっ! あぁっ…! 私、男の子に犯されてるっ! 女なのに、犯されて感じてるよぉ……!」
「くぅっ、もう出そうだっ!」
「私も、イくぅっ!」
 初めて同士の興奮も相まって、俺たちはすぐに絶頂に達してしまう。
 弾けるように迸った精液は薫ちゃんの中へ流れ込んでいき、おまんこは搾り取るように俺を締め付けてくる。
「はぁ、はぁ……。気持ち良すぎる……」
「ふあぁ……。精子、熱いぃ……」
 俺の身体の上に倒れ込むようにして肩で息をしている薫ちゃんの頭を撫でると、彼女は甘えるように俺の胸に顔を擦り付ける。
 こう言うところは、世界が変わっても変わらないようだ。
 しかし、困ったぞ。
 すでにダウン寸前の薫ちゃんと違って、俺の愚息は未だ臨戦態勢だ。
 相変わらずきつく締め付けてくるおまんこの刺激は俺を休ませる気などないようで、このまま入れっぱなしにしておくだけでいずれは射精してしまうだろう。
 しかし、それはあまりにももったいない。
 どうせだったら、彼女の身体を思う存分に貪りたい。
「と言う訳で、ちょっとごめんね」
 クルッと身体を回して薫ちゃんをベッドに押し倒すと、彼女は目を丸くして俺を見つめる。
「えっと、長瀬くん……?」
「動くよ」
「えっ? あぁ、んぅっ!」
 短く告げて腰を動かすと、薫ちゃんの顔はすぐに快感に染まった。
「やっ、あぁっ! だめぇっ! おかしくなっちゃうからぁ……!」
「良いよ、おかしくなっても」
「やだぁっ! んぅっ、イくぅ……! あっ、あぁっ! イってるのぉっ……!」
 俺の下で可愛らしく喘ぐ薫ちゃんの頭を撫でながらほっぺたにキスをして、俺は腰の動きを更に激しくしていく。
「優しいの、だめぇっ……。長瀬くんの事、もっと好きになっちゃうからぁ……!」
「じゃあ、もっともっと好きにさせてあげるよ。もう俺以外の男なんか見えないくらい、徹底的に」
 そんな彼女の姿を見ていると俺の中で眠っていた独占欲がむくむくと起きあがり、気付けばそんな事を口走っていた。
「なりゅっ! 私、長瀬くんのものになりゅうっ! んあぁっ……!」
 薫ちゃんもそんな事を口走り、俺たちはまるで熱に浮かされたようにお互いの唇を貪りながら腰を打ちつけ合う。
「ああぁっ! またイっくぅ……!」
「俺もっ! 出すよっ!」
 そうして俺たちはまたしてもほぼ同時に絶頂へと達した。
 二回目とは思えないほどの精液が薫ちゃんの中へと注がれ、それによって薫ちゃんは更に深い絶頂へと落ちていく。
「はぁ、はぁ……。こんなすごいの、初めてだよ……」
「そっか。……じゃあ、もう一回やろうね」
「うぇっ!?  ウソ、だよね……。ふぁああぁっ!」
 引きつった表情を浮かべる薫ちゃんを無視して、俺は再び腰を動かしはずめた。

 ────
「もう、むりぃ……。おまんこ擦りきれちゃうよぉ……」
 結局あの後に更に三発を薫ちゃんの中に注ぎ込んで、俺はベッドに腰掛けながら彼女を眺めていた。
 とろとろに蕩けきった表情の薫ちゃんはとても可愛く、思わず写真を撮りたくなる。
 欲望に忠実にスマホのシャッターを切ると、彼女は慌てて顔を隠した。
「撮らないでぇ……」
「良いじゃん。記念だよ」
「……どうして、長瀬くんはそんなに元気なの?」
 どうしてと言われても困る。
 俺だって、自分の性欲の強さに驚いてるんだから。
「……薫ちゃんが可愛いからかな?」
 とりあえずそう言って誤魔化すと、チョロインな薫ちゃんは顔を赤らめて黙ってしまった。
 チョロすぎるよ、薫ちゃん。
 そう言うところが可愛いんだけどね。
「ところで、いつまでも長瀬くんじゃ他人行儀だし、俺の事は名前で呼んでよ」
「えっ? 良いの?」
「むしろ断る理由がないよ。俺は薫ちゃんって呼んでるし」
 当然のように頷くと、薫ちゃんはまるで花が咲いたような満面の笑みを浮かべている。
「えっと……、悠太くん」
「なに?」
 呼ばれたから返事をしたら、薫ちゃんはあうあう言いながら顔を真っ赤にして固まってしまった。
 可愛いなぁ、もう。
 そうやっていつまでもイチャイチャして居たいけど、どうやら時間切れらしい。
 そろそろ良い時間だし、薫ちゃんはともかく俺は家に帰らないとまずいだろう。
 なんたって、男の子なんだから。
 ……言ってて訳が分からなくなったよ。
 しかし、貞操観念の逆転したこの世界で現れる変質者は女なんだろう。
 俺としてはいつでもウェルカムなんだけど、流石に病気とか持ってたら困るからな。
「という訳で、そろそろ帰ろうか」
「そうだね。……送って行こうか?」
「別に大丈夫だよ。あっ、でも途中までは一緒に歩こうね」
 どうせだったら、デート気分を満喫しても罰は当たらないだろう。
 俺の言葉にまたしても顔を真っ赤に染める薫ちゃんの手を引いて、俺たちはホテルの部屋を後にした。
 その後、分かれ道までの道のりで通行人からジロジロと眺められた気がするけど、気のせいと言う事にしておこう。
 結局、最後まで真っ赤な顔で俯いていた薫ちゃんと別れて、俺は一人ですっかり日の暮れた街を歩いて帰路に着いた。
しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にいますが会社員してます

neru
ファンタジー
30を過ぎた松田 茂人(まつだ しげひと )は男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にひょんなことから転移してしまう。 松本は新しい世界で会社員となり働くこととなる。 ちなみに、新しい世界の女性は全員高身長、美形だ。 PS.2月27日から4月まで投稿頻度が減ることを許して下さい。

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった

ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます! 僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか? 『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』

高身長お姉さん達に囲まれてると思ったらここは貞操逆転世界でした。〜どうやら元の世界には帰れないので、今を謳歌しようと思います〜

水国 水
恋愛
ある日、阿宮 海(あみや かい)はバイト先から自転車で家へ帰っていた。 その時、快晴で雲一つ無い空が急変し、突如、周囲に濃い霧に包まれる。 危険を感じた阿宮は自転車を押して帰ることにした。そして徒歩で歩き、喉も乾いてきた時、運良く喫茶店の看板を発見する。 彼は霧が晴れるまでそこで休憩しようと思い、扉を開く。そこには女性の店員が一人居るだけだった。 初めは男装だと考えていた女性の店員、阿宮と会話していくうちに彼が男性だということに気がついた。そして同時に阿宮も世界の常識がおかしいことに気がつく。 そして話していくうちに貞操逆転世界へ転移してしまったことを知る。 警察へ連れて行かれ、戸籍がないことも発覚し、家もない状況。先が不安ではあるが、戻れないだろうと考え新たな世界で生きていくことを決意した。 これはひょんなことから貞操逆転世界に転移してしまった阿宮が高身長女子と関わり、関係を深めながら貞操逆転世界を謳歌する話。

私が美女??美醜逆転世界に転移した私

恋愛
私の名前は如月美夕。 27才入浴剤のメーカーの商品開発室に勤める会社員。 私は都内で独り暮らし。 風邪を拗らせ自宅で寝ていたら異世界転移したらしい。 転移した世界は美醜逆転?? こんな地味な丸顔が絶世の美女。 私の好みど真ん中のイケメンが、醜男らしい。 このお話は転生した女性が優秀な宰相補佐官(醜男/イケメン)に囲い込まれるお話です。 ※ゆるゆるな設定です ※ご都合主義 ※感想欄はほとんど公開してます。

男女比の狂った世界で愛を振りまく

キョウキョウ
恋愛
男女比が1:10という、男性の数が少ない世界に転生した主人公の七沢直人(ななさわなおと)。 その世界の男性は無気力な人が多くて、異性その恋愛にも消極的。逆に、女性たちは恋愛に飢え続けていた。どうにかして男性と仲良くなりたい。イチャイチャしたい。 直人は他の男性たちと違って、欲求を強く感じていた。女性とイチャイチャしたいし、楽しく過ごしたい。 生まれた瞬間から愛され続けてきた七沢直人は、その愛を周りの女性に返そうと思った。 デートしたり、手料理を振る舞ったり、一緒に趣味を楽しんだりする。その他にも、色々と。 本作品は、男女比の異なる世界の女性たちと積極的に触れ合っていく様子を描く物語です。 ※カクヨムにも掲載中の作品です。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

髪を切った俺が『読者モデル』の表紙を飾った結果がコチラです。

昼寝部
キャラ文芸
 天才子役として活躍した俺、夏目凛は、母親の死によって芸能界を引退した。  その数年後。俺は『読者モデル』の代役をお願いされ、妹のために今回だけ引き受けることにした。  すると発売された『読者モデル』の表紙が俺の写真だった。 「………え?なんで俺が『読モ』の表紙を飾ってんだ?」  これは、色々あって芸能界に復帰することになった俺が、世の女性たちを虜にする物語。 ※『小説家になろう』にてリメイク版を投稿しております。そちらも読んでいただけると嬉しいです。

処理中です...