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初めましてからヤりなおしてしまった
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「新たな種ってそんな簡単に生まれるもんなのか?」
「俺もそう思ったけど実際に目にしちゃうとなぁ。ほら、あそこで花を咲かせてる木とかもろにそうだぜ」
「女神が居た世界の影響を受けて似た種が生まれやすいとは言われてるよ。ムツキはあの木を知ってる?」
おい、まじかよ。いや、正直似てるとは思った。つまりあの木は桜だ。
「うん、たぶん桜って木。寒い季節から暖かい季節に変わる時にああやって花を咲かせて散っていくんだ。俺のいた所ではあの花を見ながら飲み食いする花見ってのもあった」
「それいいな、後でやろうぜ。もう酒も解禁だろ?」
「ムツキが良いっていったら後でね」
こらイオ。頼むよーみたいな顔で俺を見るな。
「酒飲んだら話が続けられないだろ、後でな。ザラ、続きを頼む」
「うん。僕達が交わった翌朝、枯れていた木に蕾がついたんだ。それがあっという間に咲いて、枯れた草花も生き返ったように元気になった。周辺の地域の作物も一気に成長して、収穫が大変だったて報告があったよ。けれど、これで多く人々が飢えに苦しまなくて済むようになる」
「しかし半信半疑だったけど、これを目の当たりにすると、本当に神話の再現って感じだよな。女神と竜が愛し、交わりあうことで世界が生み出された。俺達がムツキと交わった事で、新しい種が生まれたし、作物も成長してくれて収穫が出来た。ムツキのおかげて多くの命が救われたんだ」
イオが珍しく神妙な顔をしてる。交わるっつーかヤるのか。やっぱヤらんといかんのか。俺も背に腹は変えられないし、俺の事情的にもやっぱヤらんといかんよな。あー、選択肢あるようでねーじゃん。
「最初の変化は劇的、継続することで緩やかに世界に浸透していく。女神の寵愛を授かった者が最初の一回で、女神の怒りをかって殺されたこともあるらしいんだ。その後、女神は世界から去ってしまった。世界は一時的に実りを取り戻したけど、それは長くは次ぐかなかった。次に女神の寵愛を授かった者が現れるまでの間、飢饉で苦しみ、食料の奪い合いで戦争が起きたり長く苦しむことになったらしい」
「だから俺もザラも、あの日が同意じゃないかもしれないって思った時は正直びびった。けどそれなら、もう命が無いなら出来るだけ多くの命のために、それこそムツキに殺されるまでやるしかないって思い込んじまったのと、あとムツキの身体が凄い良くて腰がとまらぐぉぉおお」
おっとイオ選手、ザラ選手の腹パンで最後まで言えなかったようです。ザラが殴らなかったら俺が蹴り倒したぞ。
「本当は女神とはもっと早く交わらないといけなかったんだ。僕もイオも、ムツキが男だったから躊躇いがあった。今まで女神が男の器で現れたことはなかったから」
「うう、痛ぅ……まぁ、けどなんだ、俺もイオもさ、男とか相手を想定してなかったけど、じゃぁ実際手を出してみたら、なんか俺も勃つし、あれ?これいけるんじゃね?って。先に手をだしたのがバレたときはザラにネチネチ言われたけどな。けどさ、ムツキも女の子が好きっぽかったから、これ万が一同意じゃなかったら絶対殺されるし、そう思うと萎えるしさ。大変だったんだよ」
「イオの言い方は下品だけど、僕達の身体は儀式によって相性が良いように出来ているから、その良いっていうのは人為的で……」
あー……ザラは最後まで言えなくて俯いてしまった。いや、真面目だよな。
イオみたいに相性良くてラッキー!最高じゃん!っての行き過ぎだけど、もうちょっと気楽で良いと思う。
うむ。またイオを目があったぞ。
「「真面目かよ」」
「ほんそれ」
「もうちょっとなー。気持ちよくてお互い最高!ぐらい気楽でいいと思うんだよな、オレ」
「イオのソレはちょっとアレだがな。まぁ俺だってあれが良くなくて超痛かったらきっと全力で暴れてたし、2人の事も恨んじまったかもしれない。相性が良かったお陰で今は平和なんだから一先ずそれでいいじゃん」
「「な」」
俺とイオの息の合った説得に目をぱちくりさせるザラ。
「とりあえず花見ってのやってさ、酒でも入れて気分が盛り上がったらもっかいヤり直そうぜ」
「あ?イオてめー何言ってんの?」
あまり調子に乗らないでいただきたい。
まぁ、花見はした。
酒もつまみも出た。
というか、食べ物事情な。あれも水と白い板みたいなのしか俺に出さなかったのも、女神の魂と器がこの世界に馴染むまでは普通の物を食べると拒絶反応が出るからだったんだとか。
綺麗に舞い散る桜を見ながら飲む酒は格別で、三人とも気分が盛り上がって。
特にイオとザラが初めての桜にテンションが可笑しかったな。
俺達はもうお互いの身体が気持ちいいことを知っているからか、酒で火照った身体がちょっと触れるだけで、なんだかみんな意識しちまってた。
イオなんて「ヤろうぜ!」って感じだったのに「あ、いや、うん、ごめん」とか言っちゃってほんと笑えた。
いや、うん。
あとはわかるな?
そのあと滅茶苦茶セックスした。
もうね、合意、合意ですよ。
2人ともめっちゃ優しく扱ってくるし、3人揃って煙も出ねーってくらいヤってしまった。
朝、ちゅん太の鳴き声で目が覚めたら、三人仲良く素っ裸だし、川字の真ん中が俺だという始末。しかも3人とも健全男子だから朝は元気になってるのが丸わかりで、それを見たイオは後ろから自分の押し付けてくるしザラは前から触ろうとしてくるし、仕方ないからもっかいやっとく?みたいなノリでヤっちゃった。
ちなみに「仕方ないからもっかいやっとく?」とか言いやがった犯人は俺です。そう俺ですよ!
いや、ほんとどうしてそうなった。
そっちまでヤり直すことになるとか俺の予定になかったんだけど。
あと朝も一回で終わらんかった。
反省はしている。
後悔は明日の俺に任せることにした。
「俺もそう思ったけど実際に目にしちゃうとなぁ。ほら、あそこで花を咲かせてる木とかもろにそうだぜ」
「女神が居た世界の影響を受けて似た種が生まれやすいとは言われてるよ。ムツキはあの木を知ってる?」
おい、まじかよ。いや、正直似てるとは思った。つまりあの木は桜だ。
「うん、たぶん桜って木。寒い季節から暖かい季節に変わる時にああやって花を咲かせて散っていくんだ。俺のいた所ではあの花を見ながら飲み食いする花見ってのもあった」
「それいいな、後でやろうぜ。もう酒も解禁だろ?」
「ムツキが良いっていったら後でね」
こらイオ。頼むよーみたいな顔で俺を見るな。
「酒飲んだら話が続けられないだろ、後でな。ザラ、続きを頼む」
「うん。僕達が交わった翌朝、枯れていた木に蕾がついたんだ。それがあっという間に咲いて、枯れた草花も生き返ったように元気になった。周辺の地域の作物も一気に成長して、収穫が大変だったて報告があったよ。けれど、これで多く人々が飢えに苦しまなくて済むようになる」
「しかし半信半疑だったけど、これを目の当たりにすると、本当に神話の再現って感じだよな。女神と竜が愛し、交わりあうことで世界が生み出された。俺達がムツキと交わった事で、新しい種が生まれたし、作物も成長してくれて収穫が出来た。ムツキのおかげて多くの命が救われたんだ」
イオが珍しく神妙な顔をしてる。交わるっつーかヤるのか。やっぱヤらんといかんのか。俺も背に腹は変えられないし、俺の事情的にもやっぱヤらんといかんよな。あー、選択肢あるようでねーじゃん。
「最初の変化は劇的、継続することで緩やかに世界に浸透していく。女神の寵愛を授かった者が最初の一回で、女神の怒りをかって殺されたこともあるらしいんだ。その後、女神は世界から去ってしまった。世界は一時的に実りを取り戻したけど、それは長くは次ぐかなかった。次に女神の寵愛を授かった者が現れるまでの間、飢饉で苦しみ、食料の奪い合いで戦争が起きたり長く苦しむことになったらしい」
「だから俺もザラも、あの日が同意じゃないかもしれないって思った時は正直びびった。けどそれなら、もう命が無いなら出来るだけ多くの命のために、それこそムツキに殺されるまでやるしかないって思い込んじまったのと、あとムツキの身体が凄い良くて腰がとまらぐぉぉおお」
おっとイオ選手、ザラ選手の腹パンで最後まで言えなかったようです。ザラが殴らなかったら俺が蹴り倒したぞ。
「本当は女神とはもっと早く交わらないといけなかったんだ。僕もイオも、ムツキが男だったから躊躇いがあった。今まで女神が男の器で現れたことはなかったから」
「うう、痛ぅ……まぁ、けどなんだ、俺もイオもさ、男とか相手を想定してなかったけど、じゃぁ実際手を出してみたら、なんか俺も勃つし、あれ?これいけるんじゃね?って。先に手をだしたのがバレたときはザラにネチネチ言われたけどな。けどさ、ムツキも女の子が好きっぽかったから、これ万が一同意じゃなかったら絶対殺されるし、そう思うと萎えるしさ。大変だったんだよ」
「イオの言い方は下品だけど、僕達の身体は儀式によって相性が良いように出来ているから、その良いっていうのは人為的で……」
あー……ザラは最後まで言えなくて俯いてしまった。いや、真面目だよな。
イオみたいに相性良くてラッキー!最高じゃん!っての行き過ぎだけど、もうちょっと気楽で良いと思う。
うむ。またイオを目があったぞ。
「「真面目かよ」」
「ほんそれ」
「もうちょっとなー。気持ちよくてお互い最高!ぐらい気楽でいいと思うんだよな、オレ」
「イオのソレはちょっとアレだがな。まぁ俺だってあれが良くなくて超痛かったらきっと全力で暴れてたし、2人の事も恨んじまったかもしれない。相性が良かったお陰で今は平和なんだから一先ずそれでいいじゃん」
「「な」」
俺とイオの息の合った説得に目をぱちくりさせるザラ。
「とりあえず花見ってのやってさ、酒でも入れて気分が盛り上がったらもっかいヤり直そうぜ」
「あ?イオてめー何言ってんの?」
あまり調子に乗らないでいただきたい。
まぁ、花見はした。
酒もつまみも出た。
というか、食べ物事情な。あれも水と白い板みたいなのしか俺に出さなかったのも、女神の魂と器がこの世界に馴染むまでは普通の物を食べると拒絶反応が出るからだったんだとか。
綺麗に舞い散る桜を見ながら飲む酒は格別で、三人とも気分が盛り上がって。
特にイオとザラが初めての桜にテンションが可笑しかったな。
俺達はもうお互いの身体が気持ちいいことを知っているからか、酒で火照った身体がちょっと触れるだけで、なんだかみんな意識しちまってた。
イオなんて「ヤろうぜ!」って感じだったのに「あ、いや、うん、ごめん」とか言っちゃってほんと笑えた。
いや、うん。
あとはわかるな?
そのあと滅茶苦茶セックスした。
もうね、合意、合意ですよ。
2人ともめっちゃ優しく扱ってくるし、3人揃って煙も出ねーってくらいヤってしまった。
朝、ちゅん太の鳴き声で目が覚めたら、三人仲良く素っ裸だし、川字の真ん中が俺だという始末。しかも3人とも健全男子だから朝は元気になってるのが丸わかりで、それを見たイオは後ろから自分の押し付けてくるしザラは前から触ろうとしてくるし、仕方ないからもっかいやっとく?みたいなノリでヤっちゃった。
ちなみに「仕方ないからもっかいやっとく?」とか言いやがった犯人は俺です。そう俺ですよ!
いや、ほんとどうしてそうなった。
そっちまでヤり直すことになるとか俺の予定になかったんだけど。
あと朝も一回で終わらんかった。
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後悔は明日の俺に任せることにした。
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