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16 戦い済んで、陸海軍交流会
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見渡す限りの海。九月の秋津海は何だか実際の季節よりも寒く見える。これは実際の冬になったらどうなってしまうのだろうか。
そういえばさっきの奴。被弾して随分高度を落としていたがどうしただろうか。洋一は少しばかり高度を下げた。
大体来たコースを逆にたどっているから、そんなに外れていないはず。風も大人しいのか海面は穏やかに見えた。
何の目標もない海面を見ていると吸い込まれそうになる。自然と高度も落ちて気がついたら三千ぐらいになっていた。いけないいけない。そう思ったところで目がとまった。
陽のせいか、妙に輝いて見える何か。よく見ると確かに飛行機の形をした小さな何かがそこに居た。空の中ではなく、海面の上に。
やはり墜落していたのか。海面に叩きつけられても飛行機の形を保っている辺り、さすがは要塞であったか。この高度ではさすがに人影は判らない。
そこを中心にして、洋一は大きく旋回した。そして電信機に向かう。ワレ ウグイス テキキ ツイラク ノト キタ 一五〇。そして長音を旋回二周分出し続けた。
運が良ければ、誰かが拾いに来るだろう。洋一は針路を南西に戻した。
誰かを助けて自分が海水浴は勘弁願いたかった。
正直自分の航法はそこまで自信が無かった。実際に洋上で何度か戦闘して、かなり現在位置が怪しくなっていた。ただ南西に向かえば本州のどこかには出るだろうとは考えていた。
視界の向こうに、二時間ぶりぐらいに陸地が見えてきて、ついつい操縦席の中で万歳をしてしまった。これで海水浴をせずに済む。
やがて地形がはっきりしてきた。見えてきたのは能登半島の先端部分だった。やはり少し西に流されてたか。洋一は地図を広げた。各務ヶ原まで戻るのは止めた方が良さそうだった。高高度を全開で飛び続けたので大分燃料を消費している。そうすると一番近い海軍基地は小松だが、正直に云えば早く降りたい。
妙な勘だが、こういうとき自分の燃料管理と航法は信頼するなと言い聞かせている。空の上で危ないかなと思ったらそれに従えとこれまでの教官も上官も云ってきた。
そうすると、富山か。あそこに陸軍の基地があったはずだ。まあ怒られたらその時はその時だ。叱られるのは慣れている。洋一は徐々に高度を落とし始めた。
能登半島を越えて、富山湾に出る。対岸の魚津が見えた辺りで左旋回、湾の中央に向かって降下し始める。神通川の河口が見えて更に先、田の中に浮かぶ滑走路が見えてきた。まだ刈入れ前なので稲が黄色と緑の間ぐらいな色で良く茂っている。ああいう所に突っ込むと怒られるよな。給料からさっ引かれるのかな。洋一は慎重に降下した。
夕闇が迫る中、十式艦戦は富山基地に滑り込んだ。燃料も使い果たして軽くなっていたので、ふわりと接地した。まあ陸軍の前でみっともない着陸は見せずに済んだかな。洋一は駐機場に機体を進めた。
駐機場には数機の七式戦と、多くの複葉練習機が並んでいた。半年前までは自分も似たようなものに乗っていたのかと思うと少し懐かしくなった。
エンジンを止めて洋一は地上に降り立った。数時間ぶりに歩いたので足下が少しおぼつかない。
見ると格納庫の前に一人の搭乗員が立っていた。腕組みをしていかめしい顔をして、こちらを見ている。内心ちょっとひるんだが、この際破れかぶれとばかりに洋一はその男の前に立った。
「海軍三等飛行軍曹、丹羽洋一。燃料不足のため着陸しました。軒先をお借りします!」
こういうときは敬礼するにかぎる。搭乗員なら大体自分が一番下なのでやるべきことは決まっていた。
「陸軍飛曹長丸岡だ」
威圧するような低い声でその男は云った。
「ウグイスとかいうピーチクうるさい電信をわめき続けたのは貴様か」
洋一はその迫力に唾を飲む。陸軍の飛曹長は、たしか海軍だと一飛曹、つまり成瀬一飛曹と同じぐらいになる。たしかに似たような迫力があった。
「はい、そうであります!」
ことここに至っては下手に逃げたり誤魔化したりすると返って殴られる回数が増える。洋一は腹をくくった。
「そうか」
睨みつけていた飛曹長がふっと表情を緩めた。
「よくやったぞ坊主。貴様がしつこく電波を出し続けたおかげで、我々陸軍も迎撃できたし、俺も一撃かませた」
そう云って飛曹長は洋一の肩を叩いた。
「海軍の小僧にしちゃ根性座ってるじゃないか。大したもんだ」
機嫌の良い足取りで宿舎の方に向かった。
「今日は陽も落ちるし泊まってけや。基地司令には俺から話してやる」
「はあ、恐縮です」
早く帰りたくもあったが、正直疲れた身体で夜間飛行はちょっと自信が無かった。
「陸軍の偵察機とは合流できたか?」
「ええ、おかげで引き返せました」
「良かった良かった。敵基地発見の手柄ぐらい陸軍が頂かないとなぁ」
そういえば、あいつはどこへ帰るのだろう。ノルマンではなさそうだし、ノルウェーでもなさそうだった。方角からすると。洋一は頭の中で地図を広げてみた。
もしかして、アイスランド?
「にしても、でかかったなぁ。あいつ」
飛曹長は先ほど戦った大型爆撃機を思い出した。
「これからあんなのが押し寄せてくるのか? ぞっとしないなぁまったく」
たった二機だけで陸海軍総出でこの騒ぎだった。それでなんとか撃墜一である。
「富山は練習飛行隊でな、教官が七式戦で上がったがあのざまだしな。体当たりでもすりゃよかった」
おっかないことを云い始める。
「新型があればもう少しましな戦ができたんだが」
体当たりよりはよっぽどその方が健全だと洋一は思った。ただまあ、いざとなったら自分も覚悟は決めておいた方が良いのだろうか。
「キ四三ですか?」
「お? 知ってるのかい?」
機密の筈の新型機を海軍の三飛曹が知っているのが少し意外だったらしい。
「ええ、欧州で一度見ました。まだ評価試験なのに持ち込んだとか」
「おやおや、可愛い顔して欧州帰りとは。こいつはお見それいたしやした」
軍人と云うより侠客みたいな仕草で頭を下げた。
「俺はスペイン内乱だからなぁ。王党派に付くか人民戦線に付くかで派遣軍内でもめている内に気がついたら終わっちまった。あ、でもI-一五とは二度ほどやり合ったぞ。王党派と人民戦線のと一回づつな。ロシア人ってどんな神経してるんだ? 両方に売りつけてるんだぜ」
昔話をしながら暮れなずむ空を、丸岡飛曹長は眺めた。
「懐かしいなぁ、ポルトガルの姉ちゃんの腰が、またたまらないんだ」
だんだん変な方向に話が進み始めた。
「カッパの兄ちゃんはどうだったんだい? パリジェンヌとやらとよろしくやれたんかい」
「その、自分はそういうのはちょっと……」
できれば逃げ出したいのだが、飛行機ごと基地に閉じ込められたようなものではそれもままならない。
「遠慮するな。夜は長いんだ。陸軍の方が飯は旨いってことを教えてやるよ」
話している内に二人は宿舎の前まで来てしまった。
「おーいみんな、このカッパの英雄様、なんと欧州帰りだそうだ。今夜は武勇伝を語り明かすぞ!」
宿舎の中には訓練生やら教官やらが待ち構えていた。ちょっと珍しい客に、中は大盛り上がりとなった。これは大変なことになりそうだな。洋一は今からげんなりしてきた。
「すごいですね。欧州。フォッカーとか墜としたんですか」
機体に満ちた訓練生が、温かいお茶を渡しながら話しかけてくる。ああ、半年前の自分なんだな。手で包んで洋一はお茶の温かさを堪能した。
これからとんでもないことになりそうな予感はする。安息の日はこの前の五日の休日で終わってしまったのかもしれない。
ただ、今この瞬間、暖かいお茶を飲んで人の賑わいに囲まれるのは、存外悪くない。
自分も、名も知らぬ彼らも、振り返って今日がささやかな思い出として振り返れれば、まあ良いのかな。そう思いながら洋一は茶を傾けた。
〈蒼穹に紅 三の巻 完〉
そういえばさっきの奴。被弾して随分高度を落としていたがどうしただろうか。洋一は少しばかり高度を下げた。
大体来たコースを逆にたどっているから、そんなに外れていないはず。風も大人しいのか海面は穏やかに見えた。
何の目標もない海面を見ていると吸い込まれそうになる。自然と高度も落ちて気がついたら三千ぐらいになっていた。いけないいけない。そう思ったところで目がとまった。
陽のせいか、妙に輝いて見える何か。よく見ると確かに飛行機の形をした小さな何かがそこに居た。空の中ではなく、海面の上に。
やはり墜落していたのか。海面に叩きつけられても飛行機の形を保っている辺り、さすがは要塞であったか。この高度ではさすがに人影は判らない。
そこを中心にして、洋一は大きく旋回した。そして電信機に向かう。ワレ ウグイス テキキ ツイラク ノト キタ 一五〇。そして長音を旋回二周分出し続けた。
運が良ければ、誰かが拾いに来るだろう。洋一は針路を南西に戻した。
誰かを助けて自分が海水浴は勘弁願いたかった。
正直自分の航法はそこまで自信が無かった。実際に洋上で何度か戦闘して、かなり現在位置が怪しくなっていた。ただ南西に向かえば本州のどこかには出るだろうとは考えていた。
視界の向こうに、二時間ぶりぐらいに陸地が見えてきて、ついつい操縦席の中で万歳をしてしまった。これで海水浴をせずに済む。
やがて地形がはっきりしてきた。見えてきたのは能登半島の先端部分だった。やはり少し西に流されてたか。洋一は地図を広げた。各務ヶ原まで戻るのは止めた方が良さそうだった。高高度を全開で飛び続けたので大分燃料を消費している。そうすると一番近い海軍基地は小松だが、正直に云えば早く降りたい。
妙な勘だが、こういうとき自分の燃料管理と航法は信頼するなと言い聞かせている。空の上で危ないかなと思ったらそれに従えとこれまでの教官も上官も云ってきた。
そうすると、富山か。あそこに陸軍の基地があったはずだ。まあ怒られたらその時はその時だ。叱られるのは慣れている。洋一は徐々に高度を落とし始めた。
能登半島を越えて、富山湾に出る。対岸の魚津が見えた辺りで左旋回、湾の中央に向かって降下し始める。神通川の河口が見えて更に先、田の中に浮かぶ滑走路が見えてきた。まだ刈入れ前なので稲が黄色と緑の間ぐらいな色で良く茂っている。ああいう所に突っ込むと怒られるよな。給料からさっ引かれるのかな。洋一は慎重に降下した。
夕闇が迫る中、十式艦戦は富山基地に滑り込んだ。燃料も使い果たして軽くなっていたので、ふわりと接地した。まあ陸軍の前でみっともない着陸は見せずに済んだかな。洋一は駐機場に機体を進めた。
駐機場には数機の七式戦と、多くの複葉練習機が並んでいた。半年前までは自分も似たようなものに乗っていたのかと思うと少し懐かしくなった。
エンジンを止めて洋一は地上に降り立った。数時間ぶりに歩いたので足下が少しおぼつかない。
見ると格納庫の前に一人の搭乗員が立っていた。腕組みをしていかめしい顔をして、こちらを見ている。内心ちょっとひるんだが、この際破れかぶれとばかりに洋一はその男の前に立った。
「海軍三等飛行軍曹、丹羽洋一。燃料不足のため着陸しました。軒先をお借りします!」
こういうときは敬礼するにかぎる。搭乗員なら大体自分が一番下なのでやるべきことは決まっていた。
「陸軍飛曹長丸岡だ」
威圧するような低い声でその男は云った。
「ウグイスとかいうピーチクうるさい電信をわめき続けたのは貴様か」
洋一はその迫力に唾を飲む。陸軍の飛曹長は、たしか海軍だと一飛曹、つまり成瀬一飛曹と同じぐらいになる。たしかに似たような迫力があった。
「はい、そうであります!」
ことここに至っては下手に逃げたり誤魔化したりすると返って殴られる回数が増える。洋一は腹をくくった。
「そうか」
睨みつけていた飛曹長がふっと表情を緩めた。
「よくやったぞ坊主。貴様がしつこく電波を出し続けたおかげで、我々陸軍も迎撃できたし、俺も一撃かませた」
そう云って飛曹長は洋一の肩を叩いた。
「海軍の小僧にしちゃ根性座ってるじゃないか。大したもんだ」
機嫌の良い足取りで宿舎の方に向かった。
「今日は陽も落ちるし泊まってけや。基地司令には俺から話してやる」
「はあ、恐縮です」
早く帰りたくもあったが、正直疲れた身体で夜間飛行はちょっと自信が無かった。
「陸軍の偵察機とは合流できたか?」
「ええ、おかげで引き返せました」
「良かった良かった。敵基地発見の手柄ぐらい陸軍が頂かないとなぁ」
そういえば、あいつはどこへ帰るのだろう。ノルマンではなさそうだし、ノルウェーでもなさそうだった。方角からすると。洋一は頭の中で地図を広げてみた。
もしかして、アイスランド?
「にしても、でかかったなぁ。あいつ」
飛曹長は先ほど戦った大型爆撃機を思い出した。
「これからあんなのが押し寄せてくるのか? ぞっとしないなぁまったく」
たった二機だけで陸海軍総出でこの騒ぎだった。それでなんとか撃墜一である。
「富山は練習飛行隊でな、教官が七式戦で上がったがあのざまだしな。体当たりでもすりゃよかった」
おっかないことを云い始める。
「新型があればもう少しましな戦ができたんだが」
体当たりよりはよっぽどその方が健全だと洋一は思った。ただまあ、いざとなったら自分も覚悟は決めておいた方が良いのだろうか。
「キ四三ですか?」
「お? 知ってるのかい?」
機密の筈の新型機を海軍の三飛曹が知っているのが少し意外だったらしい。
「ええ、欧州で一度見ました。まだ評価試験なのに持ち込んだとか」
「おやおや、可愛い顔して欧州帰りとは。こいつはお見それいたしやした」
軍人と云うより侠客みたいな仕草で頭を下げた。
「俺はスペイン内乱だからなぁ。王党派に付くか人民戦線に付くかで派遣軍内でもめている内に気がついたら終わっちまった。あ、でもI-一五とは二度ほどやり合ったぞ。王党派と人民戦線のと一回づつな。ロシア人ってどんな神経してるんだ? 両方に売りつけてるんだぜ」
昔話をしながら暮れなずむ空を、丸岡飛曹長は眺めた。
「懐かしいなぁ、ポルトガルの姉ちゃんの腰が、またたまらないんだ」
だんだん変な方向に話が進み始めた。
「カッパの兄ちゃんはどうだったんだい? パリジェンヌとやらとよろしくやれたんかい」
「その、自分はそういうのはちょっと……」
できれば逃げ出したいのだが、飛行機ごと基地に閉じ込められたようなものではそれもままならない。
「遠慮するな。夜は長いんだ。陸軍の方が飯は旨いってことを教えてやるよ」
話している内に二人は宿舎の前まで来てしまった。
「おーいみんな、このカッパの英雄様、なんと欧州帰りだそうだ。今夜は武勇伝を語り明かすぞ!」
宿舎の中には訓練生やら教官やらが待ち構えていた。ちょっと珍しい客に、中は大盛り上がりとなった。これは大変なことになりそうだな。洋一は今からげんなりしてきた。
「すごいですね。欧州。フォッカーとか墜としたんですか」
機体に満ちた訓練生が、温かいお茶を渡しながら話しかけてくる。ああ、半年前の自分なんだな。手で包んで洋一はお茶の温かさを堪能した。
これからとんでもないことになりそうな予感はする。安息の日はこの前の五日の休日で終わってしまったのかもしれない。
ただ、今この瞬間、暖かいお茶を飲んで人の賑わいに囲まれるのは、存外悪くない。
自分も、名も知らぬ彼らも、振り返って今日がささやかな思い出として振り返れれば、まあ良いのかな。そう思いながら洋一は茶を傾けた。
〈蒼穹に紅 三の巻 完〉
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