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13 空の要塞、帝都来襲
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上昇する十式艦戦の中で、洋一は唇をかんだり歯を噛みしめたり落ち着かない様子だった。
あいつだ、あいつだ、あいつだ。
焦燥ばかりが頭の中を駆け回り、かき乱す。
あいつだ、琵琶湖で見たあいつだ。
洋一は懸命に先ほど見かけた機影を思い出していた。はっきりとは見えなかったが、エンジンが四つなのは間違いなかった。秋津皇国でほぼ見かけない姿。
なんであの時気づかなかった。なんでもっと近づかなかったんだ。帝都爆撃を阻止できたかもしれないのに。自分の軽率さが悔やまれてならない。
頭の中は焦燥で煮えたぎりそうだったが、それでも冷静な部分は残っていた。連中はどこから来て、どこへ向かうのだろうか。
琵琶湖で見かけて中京を爆撃したと云うことは秋津海側からやってきたことになる。伊勢湾から幻唐洋に抜けた可能性もあるが、同じ基地に戻るなら、同じ場所を通るはず。そう信じて洋一は琵琶湖を目指して飛んだ。
針路を確かめながら更に思考を巡らせる。自分たちがベルリンを目指したときはどうした。見つかりたくなかったから、人気のなさそうなところを選んだはずだった。それでいて初めて飛ぶ土地だったので、判りやすい目標をたどっていた。だから琵琶湖なのだろうか。目立つ地形目標で、かつ下に人は居ない。
そうすると、一番人目につかないところを飛ぼうとすると、若狭湾から秋津海に出るはずだ。そう読んだ洋一は、針路をやや北寄りに取った。
乗っている人間がどれほど焦ろうとも、空は静かに蒼かった。その中を十式艦戦は滑るように飛ぶ。洋一は懸命に周囲を見回した。じっと見ていると、飲み込まれそうなほど深い。
琵琶湖の上空に到着する。洋一はじっくりと首を左右に回す。酸素マスクの中の自分の呼吸がやけに大きく聞こえた。
自分の読みは間違っていたのか。何よりこの広大な空で闇雲に見つかるものなのだろうか。焦りで心臓が爆発しそうになる。
視界の端に、白い筋のようなものが見えたのはそんなときだった。海のように深い蒼に、白くて細い線。確か今の高度は七千mの筈だが、それよりも更に高い。洋一は逸る気持を抑えつけながらラダーペダルを踏み込んで針路をそちらに向けた。
最初は一筋に見えていた白線が、やがて二つに分かれた。そしてその先端に、黒い影。
あいつだ。一時間ほど前に見た、あいつだ。洋一はその影を睨みつける。今度こそその正体を暴いてやる。
現在高度は八千m。エンジンが新型になり、主翼を延長した十式艦戦でも飛ぶのがそろそろ辛くなる高度を、それは悠然と飛んでいた。只者ではない。
追いつくのにも時間が掛かったが、大分形が見えてきた。確かにエンジンは四つ付いている。そして七式飛行艇ではない。やがて塗装まで見えるようになってきた。主翼に黒の三ツ矢。間違いなくブランドルの機体だった。
それにしても大きい。見上げるようにして洋一はその機を観察した。幅はこの十式艦戦が三機並ぶぐらいある。ブランドルだってこんな大きな重爆は無かったと思ったのだが。形状を子細に眺めながら洋一は自分の頭の中の航空朝日のページをめくって、ようやく一致するものを思い出した。
Tu-3 イリヤ・ムロメッツじゃないか。
ロシアが最近開発したとか云う重爆撃機。空中要塞のごとき巨人機だった。
またロシアか。洋一は奥歯を噛みしめる。あいつらが余計なものをブランドルに売りつけるたびに、秋津が迷惑を被る。
腹立ちはともかくとして、敵機発見を報告しなければ。無線のスイッチを入れようとして洋一は気づく。さすがにこの距離で無線通話は無理か。電信でないと。
電鍵の方を準備しながら、文面を頭の中で考え始めるが、こんがらがってきたので地図の端にトンツーを書き始めた。
コチラウグイス、テッキハッケン。いや、長くて面倒だからもっと短くしてワレウグイス テキミユとか。ワレも削るかな。
今ひとつ慣れない手つきで電鍵を叩き始める。飛科練でもっとまじめに習っておけばよかった。琵琶湖上空と高度八千も足して慣れない通信を終えた。
通信で少しもたついたが、相手はもうはっきり見える距離まで近づいてきた。後は攻撃だ。なんとしても攻撃だ。
七.七㎜と、二十㎜を装填し、OPL照準器を点灯する。スロットルはもちろん全開。脚に手を伸ばして、兄の作ってくれた靴の紐を掴む。すねの部分が締め上げられて気合いが入る。酸素をゆっくりと吸い込んで、洋一は相手を見据えた。やるぞ。
相手の左下を並走する位置からラダーを蹴って背後に飛び込んでいく。巨鯨のごとき機体がどんどん大きくなる。
向こうから細い光がいくつか伸びる。旋回機銃が追い払わんと撃ってきていた。胴体側面の膨らんだところから閃光が迫る。操縦桿を僅かに引いて上に出ると背中から撃たれ、ならばと下に潜れば腹のゴンドラから狙われる。
本当に要塞かこいつは。洋一は濃密な防御砲火に舌を巻いた。これまで洋一が相手したドミトリー雷撃機やスツーカ爆撃機は腹側に回ってしまえばなんとかなったが、このイリヤ・ムロメッツには死角がない。ついでに隣の機体からも撃たれる。
しかし仕切り直す余裕はない。もっと低い高度ならジグザグに振って接近する手もあったかもしれないが、この高度は真っ直ぐ飛ぶのも一苦労なのだ。ならこのまま腹をくくって飛び込むしかない。
せめてもの小細工で洋一はラダーを入れて機体を滑らせる。進行方向を見誤ってくれれば良いのだが。
上も下も右も左も、雨のように激しい銃火の中を洋一は飛び込む。嫌な振動が走る。どこか当たったか。洋一は奥歯を噛みしめた。
ベダルを戻して針路を真っ直ぐにする。照準環いっぱいに敵が広がる。でかい。とにかくでかい。外しようのないど真ん中めがけて、洋一は引き金を握りしめた。
強烈な心地よい衝撃。が、来なかった。
拍子抜けした洋一は腰を上げて自分の機首と目標との間を何度も見る。残念ながら、その間には何もなかった。
どうして? なんで? 洋一の頭の中がぐるぐると回る。何のためにこの銃火の中飛び込んだのか。
もう一度機体に嫌な衝撃が走る。まずい。洋一はマスクの下で口を歪める。こんな情けない死に方はしたくない。彼は即座に操縦桿を左に傾けた。
十式艦戦は大きく傾き、そのまま下に落ちた。五百mは高度を落として、とりあえずの距離を取る。
危機から脱した洋一はもう一度機首の七・七㎜機銃の装填把を引いてみた。そういえば何だかいつもと手応えが違う。弾帯がちゃんと入ってないのでは。覗き込んだところで、ようやく洋一は気づいた。
そういえば、そもそも弾を積んでいなかった。
考えてみれば試験飛行の最中だったではないか。射撃試験もないのに積んでいるわけがない。洋一は自分の愚かしさに天を仰いだ。
改めて洋一は自分の機体を見回した。右の主翼に二つの弾痕。胴体の後ろから小さな風切り音も聞こえる。改めて自分が危ないところに飛び込んだのだと実感した。本当に何のためにあの猛烈な銃火の中を。
操縦桿を動かして操縦系統が壊れていないことを確認する。計器板にも目を走らせる。まあ壊れてまずい所には当たらなかったらしい。
再び洋一は相手を見た。こっちが死ぬ思いをしたというのに、何事もなかったかのように悠然と飛んでいる。何だか腹が立ってきたが弾を持っていない以上、ここに居ても役に立たない。しかしせっかく苦労して、危ない目に遭ってまでここまで来たのだ。手ぶらで帰る気には到底なれなかった。
そうだ電信。発見の報をもう一回打っておこう。洋一はもう一度電文を見直す。今度は速度や針路も入れておこう。
トンツーと電鍵を打ちながら地図の方にも目を向ける。この辺りだと迎撃に来てくれそうなのは舞鶴か小松か。陸軍だと富山かな。
しかし空の目標を探すというのは中々難しい。果たして来てくれるだろうか。自分だって相手が飛行機雲を曳いてなかったら発見できたかどうか。
洋一の脳裏に何かが閃いた。電文を打ち終えた後で、電鍵を押しっぱなしにしたのだ。電波を出しっぱなしになるのでここに教官がいたらぶん殴られるところだ。しかし自分が電波を出し続ければ、周囲に居場所を知らせることになる。
洋一は座席の後ろを振り返った。座席の頭あての後ろに、輪がそこに立っている。クルシー式帰投方位器。ノルマンから輸入した舶来の品だった。電波の発信方向を示してくれるので、例えば母艦に電波を出してもらえば帰投方位が判る装置だった。
自分が電波を出し続ければ、クルシーを持った誰かがこちらを目指して飛んできてくれる。そうでなくても地上で方位測定して貰えばより詳細な誘導が出来るはずだ。
電鍵を押しっぱなしにしながら洋一は相手をもう一度見た。Tu-3イリヤ・ムロメッツ。巨鯨のごとき空の要塞。攻撃すべき弾がないなら、仲間を呼んでやる。相手の機銃が届かない程度の距離を保ちながら、洋一は機を並走させた。
覚悟しておけ。どこまでも付いていくからな。高度八千mの寒さの中で、再び心が燃え上がってくるのを洋一は感じていた。
あいつだ、あいつだ、あいつだ。
焦燥ばかりが頭の中を駆け回り、かき乱す。
あいつだ、琵琶湖で見たあいつだ。
洋一は懸命に先ほど見かけた機影を思い出していた。はっきりとは見えなかったが、エンジンが四つなのは間違いなかった。秋津皇国でほぼ見かけない姿。
なんであの時気づかなかった。なんでもっと近づかなかったんだ。帝都爆撃を阻止できたかもしれないのに。自分の軽率さが悔やまれてならない。
頭の中は焦燥で煮えたぎりそうだったが、それでも冷静な部分は残っていた。連中はどこから来て、どこへ向かうのだろうか。
琵琶湖で見かけて中京を爆撃したと云うことは秋津海側からやってきたことになる。伊勢湾から幻唐洋に抜けた可能性もあるが、同じ基地に戻るなら、同じ場所を通るはず。そう信じて洋一は琵琶湖を目指して飛んだ。
針路を確かめながら更に思考を巡らせる。自分たちがベルリンを目指したときはどうした。見つかりたくなかったから、人気のなさそうなところを選んだはずだった。それでいて初めて飛ぶ土地だったので、判りやすい目標をたどっていた。だから琵琶湖なのだろうか。目立つ地形目標で、かつ下に人は居ない。
そうすると、一番人目につかないところを飛ぼうとすると、若狭湾から秋津海に出るはずだ。そう読んだ洋一は、針路をやや北寄りに取った。
乗っている人間がどれほど焦ろうとも、空は静かに蒼かった。その中を十式艦戦は滑るように飛ぶ。洋一は懸命に周囲を見回した。じっと見ていると、飲み込まれそうなほど深い。
琵琶湖の上空に到着する。洋一はじっくりと首を左右に回す。酸素マスクの中の自分の呼吸がやけに大きく聞こえた。
自分の読みは間違っていたのか。何よりこの広大な空で闇雲に見つかるものなのだろうか。焦りで心臓が爆発しそうになる。
視界の端に、白い筋のようなものが見えたのはそんなときだった。海のように深い蒼に、白くて細い線。確か今の高度は七千mの筈だが、それよりも更に高い。洋一は逸る気持を抑えつけながらラダーペダルを踏み込んで針路をそちらに向けた。
最初は一筋に見えていた白線が、やがて二つに分かれた。そしてその先端に、黒い影。
あいつだ。一時間ほど前に見た、あいつだ。洋一はその影を睨みつける。今度こそその正体を暴いてやる。
現在高度は八千m。エンジンが新型になり、主翼を延長した十式艦戦でも飛ぶのがそろそろ辛くなる高度を、それは悠然と飛んでいた。只者ではない。
追いつくのにも時間が掛かったが、大分形が見えてきた。確かにエンジンは四つ付いている。そして七式飛行艇ではない。やがて塗装まで見えるようになってきた。主翼に黒の三ツ矢。間違いなくブランドルの機体だった。
それにしても大きい。見上げるようにして洋一はその機を観察した。幅はこの十式艦戦が三機並ぶぐらいある。ブランドルだってこんな大きな重爆は無かったと思ったのだが。形状を子細に眺めながら洋一は自分の頭の中の航空朝日のページをめくって、ようやく一致するものを思い出した。
Tu-3 イリヤ・ムロメッツじゃないか。
ロシアが最近開発したとか云う重爆撃機。空中要塞のごとき巨人機だった。
またロシアか。洋一は奥歯を噛みしめる。あいつらが余計なものをブランドルに売りつけるたびに、秋津が迷惑を被る。
腹立ちはともかくとして、敵機発見を報告しなければ。無線のスイッチを入れようとして洋一は気づく。さすがにこの距離で無線通話は無理か。電信でないと。
電鍵の方を準備しながら、文面を頭の中で考え始めるが、こんがらがってきたので地図の端にトンツーを書き始めた。
コチラウグイス、テッキハッケン。いや、長くて面倒だからもっと短くしてワレウグイス テキミユとか。ワレも削るかな。
今ひとつ慣れない手つきで電鍵を叩き始める。飛科練でもっとまじめに習っておけばよかった。琵琶湖上空と高度八千も足して慣れない通信を終えた。
通信で少しもたついたが、相手はもうはっきり見える距離まで近づいてきた。後は攻撃だ。なんとしても攻撃だ。
七.七㎜と、二十㎜を装填し、OPL照準器を点灯する。スロットルはもちろん全開。脚に手を伸ばして、兄の作ってくれた靴の紐を掴む。すねの部分が締め上げられて気合いが入る。酸素をゆっくりと吸い込んで、洋一は相手を見据えた。やるぞ。
相手の左下を並走する位置からラダーを蹴って背後に飛び込んでいく。巨鯨のごとき機体がどんどん大きくなる。
向こうから細い光がいくつか伸びる。旋回機銃が追い払わんと撃ってきていた。胴体側面の膨らんだところから閃光が迫る。操縦桿を僅かに引いて上に出ると背中から撃たれ、ならばと下に潜れば腹のゴンドラから狙われる。
本当に要塞かこいつは。洋一は濃密な防御砲火に舌を巻いた。これまで洋一が相手したドミトリー雷撃機やスツーカ爆撃機は腹側に回ってしまえばなんとかなったが、このイリヤ・ムロメッツには死角がない。ついでに隣の機体からも撃たれる。
しかし仕切り直す余裕はない。もっと低い高度ならジグザグに振って接近する手もあったかもしれないが、この高度は真っ直ぐ飛ぶのも一苦労なのだ。ならこのまま腹をくくって飛び込むしかない。
せめてもの小細工で洋一はラダーを入れて機体を滑らせる。進行方向を見誤ってくれれば良いのだが。
上も下も右も左も、雨のように激しい銃火の中を洋一は飛び込む。嫌な振動が走る。どこか当たったか。洋一は奥歯を噛みしめた。
ベダルを戻して針路を真っ直ぐにする。照準環いっぱいに敵が広がる。でかい。とにかくでかい。外しようのないど真ん中めがけて、洋一は引き金を握りしめた。
強烈な心地よい衝撃。が、来なかった。
拍子抜けした洋一は腰を上げて自分の機首と目標との間を何度も見る。残念ながら、その間には何もなかった。
どうして? なんで? 洋一の頭の中がぐるぐると回る。何のためにこの銃火の中飛び込んだのか。
もう一度機体に嫌な衝撃が走る。まずい。洋一はマスクの下で口を歪める。こんな情けない死に方はしたくない。彼は即座に操縦桿を左に傾けた。
十式艦戦は大きく傾き、そのまま下に落ちた。五百mは高度を落として、とりあえずの距離を取る。
危機から脱した洋一はもう一度機首の七・七㎜機銃の装填把を引いてみた。そういえば何だかいつもと手応えが違う。弾帯がちゃんと入ってないのでは。覗き込んだところで、ようやく洋一は気づいた。
そういえば、そもそも弾を積んでいなかった。
考えてみれば試験飛行の最中だったではないか。射撃試験もないのに積んでいるわけがない。洋一は自分の愚かしさに天を仰いだ。
改めて洋一は自分の機体を見回した。右の主翼に二つの弾痕。胴体の後ろから小さな風切り音も聞こえる。改めて自分が危ないところに飛び込んだのだと実感した。本当に何のためにあの猛烈な銃火の中を。
操縦桿を動かして操縦系統が壊れていないことを確認する。計器板にも目を走らせる。まあ壊れてまずい所には当たらなかったらしい。
再び洋一は相手を見た。こっちが死ぬ思いをしたというのに、何事もなかったかのように悠然と飛んでいる。何だか腹が立ってきたが弾を持っていない以上、ここに居ても役に立たない。しかしせっかく苦労して、危ない目に遭ってまでここまで来たのだ。手ぶらで帰る気には到底なれなかった。
そうだ電信。発見の報をもう一回打っておこう。洋一はもう一度電文を見直す。今度は速度や針路も入れておこう。
トンツーと電鍵を打ちながら地図の方にも目を向ける。この辺りだと迎撃に来てくれそうなのは舞鶴か小松か。陸軍だと富山かな。
しかし空の目標を探すというのは中々難しい。果たして来てくれるだろうか。自分だって相手が飛行機雲を曳いてなかったら発見できたかどうか。
洋一の脳裏に何かが閃いた。電文を打ち終えた後で、電鍵を押しっぱなしにしたのだ。電波を出しっぱなしになるのでここに教官がいたらぶん殴られるところだ。しかし自分が電波を出し続ければ、周囲に居場所を知らせることになる。
洋一は座席の後ろを振り返った。座席の頭あての後ろに、輪がそこに立っている。クルシー式帰投方位器。ノルマンから輸入した舶来の品だった。電波の発信方向を示してくれるので、例えば母艦に電波を出してもらえば帰投方位が判る装置だった。
自分が電波を出し続ければ、クルシーを持った誰かがこちらを目指して飛んできてくれる。そうでなくても地上で方位測定して貰えばより詳細な誘導が出来るはずだ。
電鍵を押しっぱなしにしながら洋一は相手をもう一度見た。Tu-3イリヤ・ムロメッツ。巨鯨のごとき空の要塞。攻撃すべき弾がないなら、仲間を呼んでやる。相手の機銃が届かない程度の距離を保ちながら、洋一は機を並走させた。
覚悟しておけ。どこまでも付いていくからな。高度八千mの寒さの中で、再び心が燃え上がってくるのを洋一は感じていた。
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