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リベンジマッチ3
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私がルールに戸惑っていると、和希さんは私に聞こえないように自分のナビと会話を始めたみたいです。
「それにしても、和月よ。ライフを2個もくれてやるとは、ずいぶんと優しくなったものだな?」
「後で初見殺しって言われても困るからな。それに2回目までに対応出来なかったら、どの道こいつじゃ上には行けないさ」
「確かにそうだが、初見10秒でアレを防げる者がそんなにいるとは思えんが――――」
「こいつにやる時間は5秒だよ」
かなり真剣な表情の和希さんに見つめられ、一瞬かなしばりにあった様な感覚になりましたが何とか自分を奮い立たせて覚悟を決めます。
けど、その覚悟はまだじゅうぶんでは無かったみたいです。
何故ならルールの確認を終え、対戦に使うクラスの選択画面が表示されると、私はその数の多さに圧倒されて地面に倒れそうになったのですから。
「こ、こんなに沢山!?」
「桜、どれにするの?」
「え、えっと…………」
和希さんが使ってくるのは多分スピードタイプ。
だったら私も対抗して早いのを使う?
それともスピードの早い攻撃にある程度耐える事が出来る防御重視?
もしくは防御力の低いスピードキャラに1回攻撃を当たれば倒せるワンチャン火力キャラ?
…………どれも正解でどれも間違っている気がします。
「シャンティ、私に会っていそうなクラスをピックアップしてもらえませんか? 大急ぎで!」
「まかせて!」
……ふぅ。シャンティのAIが無駄に高性能で良かったです。
一瞬の沈黙の後。
画面には20種類のクラスが表示されました。
「……まだ多くないですか?」
「いや、これはどれ選んでも桜に会ってるクラスだから問題ないって」
「…………そう言われても」
――――こうなったら直感で。
「じゃ、じゃあ、これですっ!!」
私が選んだクラスは。
フレイムマスター
攻撃力 SS
防御力 S-
速さ AAA
適正距離 中~遠距離
特性
全ての火属性、炎属性、緋属性の魔法がマジック消費無しで使える
魔法の詠唱時間半分
火属性、炎属性、緋属性による攻撃を吸収
水属性、氷属性、彗属性によるダメージ1.5倍
和希さんがどんな攻撃をしてくるのか分からないから、離れて戦えて防御もそこそこ高いこのクラスですっ!!!!
…………まあ水系のクラスを使われたら即終了なんですが。
今はそんな事は考えないっ!!!!
和希さんはとっくに使うクラスを選んでいるみたいで、早速バトル開始です。
「じゃあ始めるか?」
「はいっ。では、はじめ―――――」
「ちょっと、まったぁあああああああああああ!!!!」
声のした方に振り向くと、河川敷の上にある橋に男の人が立っていました。
「橋の上からこんにちは。とうっ!」
その人はここから20メートルくらい高い橋の上からジャンプして、私と和希さんの近くに着地しました。
「この試合、私がジャッジを引き受ける」
なんとeスポーツ公式ジャッジマンの杉田さんが突然乱入して来たのです。
「ど、どうしてここに!?」
「私はeスポーツが行われるなら、どこにいても駆けつける。それがジャッジマンの努めなのだ!」
「そうなんですか!?」
「二人共、準備はいいかね?」
なんだかもう、すっかり杉田さんがジャッジをする空気になってます。
「えっと……」
私は別に構わないのですが和樹さんは大丈夫なんでしょうか。
「こっちは別にいいぞ。――――けど、せっかく来てもらったのにすぐ帰る事になるかもな」
「こっちも大丈夫です。それに、すぐ終わりになんてさせません!」
「それではお互いの合意も取れた事で――――」
あ。一応、合意の確認はしてくれるんですね。
「クラウンデュエル、ファイト!!!!」
杉田さんの合図と共に、私の意識が一瞬にしてゲームの世界に移動しました。
そして、フィールドが見渡せるくらいの位置からゆっくりと落下していき、地上に足をつけた瞬間。
――――私はさっきまで居た場所とは全く違う場所に立っていました。
「それにしても、和月よ。ライフを2個もくれてやるとは、ずいぶんと優しくなったものだな?」
「後で初見殺しって言われても困るからな。それに2回目までに対応出来なかったら、どの道こいつじゃ上には行けないさ」
「確かにそうだが、初見10秒でアレを防げる者がそんなにいるとは思えんが――――」
「こいつにやる時間は5秒だよ」
かなり真剣な表情の和希さんに見つめられ、一瞬かなしばりにあった様な感覚になりましたが何とか自分を奮い立たせて覚悟を決めます。
けど、その覚悟はまだじゅうぶんでは無かったみたいです。
何故ならルールの確認を終え、対戦に使うクラスの選択画面が表示されると、私はその数の多さに圧倒されて地面に倒れそうになったのですから。
「こ、こんなに沢山!?」
「桜、どれにするの?」
「え、えっと…………」
和希さんが使ってくるのは多分スピードタイプ。
だったら私も対抗して早いのを使う?
それともスピードの早い攻撃にある程度耐える事が出来る防御重視?
もしくは防御力の低いスピードキャラに1回攻撃を当たれば倒せるワンチャン火力キャラ?
…………どれも正解でどれも間違っている気がします。
「シャンティ、私に会っていそうなクラスをピックアップしてもらえませんか? 大急ぎで!」
「まかせて!」
……ふぅ。シャンティのAIが無駄に高性能で良かったです。
一瞬の沈黙の後。
画面には20種類のクラスが表示されました。
「……まだ多くないですか?」
「いや、これはどれ選んでも桜に会ってるクラスだから問題ないって」
「…………そう言われても」
――――こうなったら直感で。
「じゃ、じゃあ、これですっ!!」
私が選んだクラスは。
フレイムマスター
攻撃力 SS
防御力 S-
速さ AAA
適正距離 中~遠距離
特性
全ての火属性、炎属性、緋属性の魔法がマジック消費無しで使える
魔法の詠唱時間半分
火属性、炎属性、緋属性による攻撃を吸収
水属性、氷属性、彗属性によるダメージ1.5倍
和希さんがどんな攻撃をしてくるのか分からないから、離れて戦えて防御もそこそこ高いこのクラスですっ!!!!
…………まあ水系のクラスを使われたら即終了なんですが。
今はそんな事は考えないっ!!!!
和希さんはとっくに使うクラスを選んでいるみたいで、早速バトル開始です。
「じゃあ始めるか?」
「はいっ。では、はじめ―――――」
「ちょっと、まったぁあああああああああああ!!!!」
声のした方に振り向くと、河川敷の上にある橋に男の人が立っていました。
「橋の上からこんにちは。とうっ!」
その人はここから20メートルくらい高い橋の上からジャンプして、私と和希さんの近くに着地しました。
「この試合、私がジャッジを引き受ける」
なんとeスポーツ公式ジャッジマンの杉田さんが突然乱入して来たのです。
「ど、どうしてここに!?」
「私はeスポーツが行われるなら、どこにいても駆けつける。それがジャッジマンの努めなのだ!」
「そうなんですか!?」
「二人共、準備はいいかね?」
なんだかもう、すっかり杉田さんがジャッジをする空気になってます。
「えっと……」
私は別に構わないのですが和樹さんは大丈夫なんでしょうか。
「こっちは別にいいぞ。――――けど、せっかく来てもらったのにすぐ帰る事になるかもな」
「こっちも大丈夫です。それに、すぐ終わりになんてさせません!」
「それではお互いの合意も取れた事で――――」
あ。一応、合意の確認はしてくれるんですね。
「クラウンデュエル、ファイト!!!!」
杉田さんの合図と共に、私の意識が一瞬にしてゲームの世界に移動しました。
そして、フィールドが見渡せるくらいの位置からゆっくりと落下していき、地上に足をつけた瞬間。
――――私はさっきまで居た場所とは全く違う場所に立っていました。
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