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第三章:歪みの森に梟は哭く
22.予想外すぎる再会
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――間違いなく、彼女はアウスの喪失に強く傷ついていた。
この子は感受性が強く、誰よりも優しいのに、あまりに責任感が強すぎるせいで必要以上の自責の念にかられやすい。
あの夜に私が呪われたことにしたって、誰が責められるはずもないのに「自分が侍女としての職責を果たせなかったせいだ」と言い張って譲らず、最悪の幕引きを図ろうとしたぐらいには……。
「どうもしないわ、あの人がもどったら、また三人で旅をするだけよ」
今の彼女は、あまりにも危うい。
だから、何の確証もない言葉だとしても、何かしら言わずにはいられなかった。
「でも……でも、それは……」
「大丈夫。あのアウスよ? 帰ってきたら無茶したことを怒ってやらなきゃ」
私も、無理に戯けるぐらいのことしか出来ない。
だから、こんなことを言える立場じゃないのはわかってるけど……。
「そう、ですね。大丈夫です……きっと……」
……青ざめた顔で笑わないでよ、フィリア。
こんなときこそ、正直に「苦しい」と泣いてくれて構わないのに。
フォビアが眠ったままの今、この子の心を守れるのは私しかいないのに。
ごめんなさい――本当に、どうしたらいいのかが全然判らないの。
慰めるべきなのか、笑い飛ばすべきなのか、怒るべきなのか……それとも、私が先に泣いて見せるべきなのか。
どれも正しそうで、何もかも間違ってる気がして。
結局、またどこかへ話を反らすしかない私は、キョロキョロと周囲を見回すばかり――……
「……? あれ、何かしら……?」
何もないと思っていた部屋の中で、きらきらと輝く何かがふと目に付いた。
「銀貨……?」
銀貨そのものは珍しくもなんともないけど、二枚並んで壁に打ち付けてあるのが妙に引っかかる。
裾を払って立ち上がり、留めてある場所に近づいてみると、そこには煤やホコリでかなり汚れた絵画が掛かっているらしかった。
「これは……」
どうしても気になって、軽く汚れをハンカチで払って――瞬間、ぎょっとして息を呑む。
「目に……!?」
そう、なぜか絵に描かれている壮年の男性の両目を隠すようにして、銀貨が打ち付けてある。
葬送のとき、こんな風に銀貨を死者の目に乗せる習慣がある地方の話は聞いたことがあるけど、知る限り、このあたりじゃ行われていないはずよね……?
「……目を、貫く……」
不意に、あの狩人が執拗なほどに狼の両目を射抜いていたのを思い出す。
あの行為とこの絵の銀貨には、何か関係があるの?
煤けた絵に描かれているのが誰なのか気になって、改めてハンカチをかざそうとした、そのとき。
「何をしている」
背後から、静かな――でも、怒気を含んでいるのが明らかな声が響いた。
ぎくっとして振り返ると、小屋の入り口に狩人が佇んでいる。
目から下を覆う布のせいではっきり表情はわからない。
ただ、背後に月を背負い、マントを羽織った彼の黒い陰から覗く鋭い視線は、まさしく“梟”そのものだった。
「ごめんなさい。あの、待っている間に掃除ぐらいはさせてもらおうと思って……」
意図せず、誤魔化しの言葉が漏れてしまったことを後悔する。
悪意がない以上、正直に告白すべきだったし、この人はそういう不実を目敏く見抜くに決まっている。
「余計な――……いや。気遣いは感謝するが、それに触れるな」
「え? ……え、ええ、分かりました……」
絶対に怒られると思ったのに、意外なほどに彼の声は優しいものに転調した。
相変わらず愛想はないけれど、刺々しさは減った、と思う。
狩人としてのクセなのか、まるで足音のしない歩法で室内に入ってくると、彼は背負っていた袋のうち一つを私たちの前に放りだした。
「道に散らばっていた荷物だ。全ては無理だったが……食料はあるだけ回収してきた」
「ありがとう……え?」
駆け寄って袋を開いてみれば、彼の言う通り、食料品のほぼ全てと細々とした雑貨類が詰まっている。
そう、ほぼ全て――肉や魚の干したものすら、無事なまま。
「……。フィリア、悪いけど確認をお願い」
「承知しました」
何があって何がなくなったのか――こういう照合はフィリアの記憶力に頼れば絶対に間違いがない。
彼女がそっちに集中している間に、弓を片付けている彼にそっと近寄って囁く。
「……あの、私たちの連れは? ……見なかった?」
「………………」
彼は片付けの手を止めると、しばし黙りこんだあと、もう一つの背嚢――麻袋を私に差し出した。
受け取ってみれば、それは一抱えほどの大きさで、ずっしりと重い。
「充分に肚を決めてから開けたほうがいい」
低い声に、ずきりと胸が絞られる。
いくら世間知らずの私でも、彼の言葉が意味しているものに気付けないほど鈍くも幼くもない。
フィリアの様子を横目で確認すると、まだ荷物の検品に掛かりきりのまま。
今なら、私だけでこの袋を検められる。
深呼吸して、そっと結び目を解いて――……
「ああ……!」
わかっていたのに、がくん、と足から力が抜けてしまった。
入っていたのは……アウスの、首。
「イナ様?」
「駄目……フィリア、こないで、駄目よ!」
必死になって彼女の視界から隠し、背後で躊躇する気配を拒絶する。
まだ、彼女に見せるわけにはいかない。
そう思ったのに、私自身も――アウスの頬から喉にかけて、狼に襲われた時の爪痕が長く走っているのが目に飛び込んできた途端。
もう、決して零すまいと思っていた涙が一筋、流れ落ちてしまっていた。
「…………ッ、~~~……!!!」
奥歯が割れてしまいそうなほど強く噛み締め、それ以上の嗚咽を耐える私を、狩人は静かに見下ろしている。
かなりの時間がたって、やっと私が落ち着いたのを見定めると、彼はこちらに背を向けて座り込み、小刀で枝から矢を削り出し始めた。
「頼まれごと、確かに果たしたぞ」
「………………ええ」
どうにか一言絞り出すのがやっとだったし、私の様子で全てを悟ったフィリアもまた、項垂れたまま微動だにしない。
……ああ。
結局、アウスは助からなかった。
いくら不死者だって、こんな姿になってしまったら、もう、さすがに……。
駄目……身体から力が抜けてしまって、全然立てない。
それでも――それでも。
あんな恐ろしい狼が出る森から、首だけとはいえ遺骸を回収してくれたこの人に、ちゃんとお礼をしなくては……。
「……無理なお願いを聞いてくださって、ありがとう……ございました」
私の震える声に、オウルと呼ばれる男が振り返る。
きっと、用は済んだのだから出ていけ、と言われるでしょうね――そう思って、重すぎる身体をどうにか起こそうとしていると。
「お前が礼を言う必要はない」
「……え?」
またしても意外な、というか、意味のわからない言葉が飛んでくる。
「いえ、だって……私、連れを探してくれって貴方にお願いしたわ」
「確かに。だが、そんなことは大した頼みではない。真に無理な要求をした者は他にいる」
「……???」
何が言いたいのだろう、この男は?
精神的にも肉体的にも疲れ果てているせいか、うまく働かない頭で考えこんでいると、オウルがやおら立ち上がる。
そしてそのまま、私の手から麻袋をひったくった。
「な、何を――!?」
「おい、このまま悪趣味な冗談を続ける気なら放り出すぞ」
誰に向けているのか分からない言葉。
唖然としている私とフィリアの前で、彼は包みごとアウスの首を窓から放り出そうと――……
「ちょ、ちょちょ、待った待った! それは困るよ!」
……男の人の声。
でも、オウルの声ではない。
それ以上に、ずっと聞き慣れた声。
「…………………………」
今度こそ、完全に硬直してしまった私の目の前に、長めの髪でぶら下げられたアウスの生首がぬっと差し出される。
「こいつが“無理な要求”の主だ」
……ああ。
やっと理解した。
とてもよく、理解できたわ。
「やあ、無事助かったね、お姫様! ところで狩人くん、その持ち方だと僕の頭皮がかなり痛いんだけど……」
「知らん」
首から下が無くなってるくせに、相変わらずヘラヘラしている優男。
何だか分からないけど、ものすごく腹が立ってきた私は、思いっきりアウスを怒鳴りつけようとして――……
「はう」
……それを遮るように上がったのは、奇妙なうめき声。
慌てて振り向いた私たちの視線の先では、フィリアが目を回して倒れこんでいた。
この子は感受性が強く、誰よりも優しいのに、あまりに責任感が強すぎるせいで必要以上の自責の念にかられやすい。
あの夜に私が呪われたことにしたって、誰が責められるはずもないのに「自分が侍女としての職責を果たせなかったせいだ」と言い張って譲らず、最悪の幕引きを図ろうとしたぐらいには……。
「どうもしないわ、あの人がもどったら、また三人で旅をするだけよ」
今の彼女は、あまりにも危うい。
だから、何の確証もない言葉だとしても、何かしら言わずにはいられなかった。
「でも……でも、それは……」
「大丈夫。あのアウスよ? 帰ってきたら無茶したことを怒ってやらなきゃ」
私も、無理に戯けるぐらいのことしか出来ない。
だから、こんなことを言える立場じゃないのはわかってるけど……。
「そう、ですね。大丈夫です……きっと……」
……青ざめた顔で笑わないでよ、フィリア。
こんなときこそ、正直に「苦しい」と泣いてくれて構わないのに。
フォビアが眠ったままの今、この子の心を守れるのは私しかいないのに。
ごめんなさい――本当に、どうしたらいいのかが全然判らないの。
慰めるべきなのか、笑い飛ばすべきなのか、怒るべきなのか……それとも、私が先に泣いて見せるべきなのか。
どれも正しそうで、何もかも間違ってる気がして。
結局、またどこかへ話を反らすしかない私は、キョロキョロと周囲を見回すばかり――……
「……? あれ、何かしら……?」
何もないと思っていた部屋の中で、きらきらと輝く何かがふと目に付いた。
「銀貨……?」
銀貨そのものは珍しくもなんともないけど、二枚並んで壁に打ち付けてあるのが妙に引っかかる。
裾を払って立ち上がり、留めてある場所に近づいてみると、そこには煤やホコリでかなり汚れた絵画が掛かっているらしかった。
「これは……」
どうしても気になって、軽く汚れをハンカチで払って――瞬間、ぎょっとして息を呑む。
「目に……!?」
そう、なぜか絵に描かれている壮年の男性の両目を隠すようにして、銀貨が打ち付けてある。
葬送のとき、こんな風に銀貨を死者の目に乗せる習慣がある地方の話は聞いたことがあるけど、知る限り、このあたりじゃ行われていないはずよね……?
「……目を、貫く……」
不意に、あの狩人が執拗なほどに狼の両目を射抜いていたのを思い出す。
あの行為とこの絵の銀貨には、何か関係があるの?
煤けた絵に描かれているのが誰なのか気になって、改めてハンカチをかざそうとした、そのとき。
「何をしている」
背後から、静かな――でも、怒気を含んでいるのが明らかな声が響いた。
ぎくっとして振り返ると、小屋の入り口に狩人が佇んでいる。
目から下を覆う布のせいではっきり表情はわからない。
ただ、背後に月を背負い、マントを羽織った彼の黒い陰から覗く鋭い視線は、まさしく“梟”そのものだった。
「ごめんなさい。あの、待っている間に掃除ぐらいはさせてもらおうと思って……」
意図せず、誤魔化しの言葉が漏れてしまったことを後悔する。
悪意がない以上、正直に告白すべきだったし、この人はそういう不実を目敏く見抜くに決まっている。
「余計な――……いや。気遣いは感謝するが、それに触れるな」
「え? ……え、ええ、分かりました……」
絶対に怒られると思ったのに、意外なほどに彼の声は優しいものに転調した。
相変わらず愛想はないけれど、刺々しさは減った、と思う。
狩人としてのクセなのか、まるで足音のしない歩法で室内に入ってくると、彼は背負っていた袋のうち一つを私たちの前に放りだした。
「道に散らばっていた荷物だ。全ては無理だったが……食料はあるだけ回収してきた」
「ありがとう……え?」
駆け寄って袋を開いてみれば、彼の言う通り、食料品のほぼ全てと細々とした雑貨類が詰まっている。
そう、ほぼ全て――肉や魚の干したものすら、無事なまま。
「……。フィリア、悪いけど確認をお願い」
「承知しました」
何があって何がなくなったのか――こういう照合はフィリアの記憶力に頼れば絶対に間違いがない。
彼女がそっちに集中している間に、弓を片付けている彼にそっと近寄って囁く。
「……あの、私たちの連れは? ……見なかった?」
「………………」
彼は片付けの手を止めると、しばし黙りこんだあと、もう一つの背嚢――麻袋を私に差し出した。
受け取ってみれば、それは一抱えほどの大きさで、ずっしりと重い。
「充分に肚を決めてから開けたほうがいい」
低い声に、ずきりと胸が絞られる。
いくら世間知らずの私でも、彼の言葉が意味しているものに気付けないほど鈍くも幼くもない。
フィリアの様子を横目で確認すると、まだ荷物の検品に掛かりきりのまま。
今なら、私だけでこの袋を検められる。
深呼吸して、そっと結び目を解いて――……
「ああ……!」
わかっていたのに、がくん、と足から力が抜けてしまった。
入っていたのは……アウスの、首。
「イナ様?」
「駄目……フィリア、こないで、駄目よ!」
必死になって彼女の視界から隠し、背後で躊躇する気配を拒絶する。
まだ、彼女に見せるわけにはいかない。
そう思ったのに、私自身も――アウスの頬から喉にかけて、狼に襲われた時の爪痕が長く走っているのが目に飛び込んできた途端。
もう、決して零すまいと思っていた涙が一筋、流れ落ちてしまっていた。
「…………ッ、~~~……!!!」
奥歯が割れてしまいそうなほど強く噛み締め、それ以上の嗚咽を耐える私を、狩人は静かに見下ろしている。
かなりの時間がたって、やっと私が落ち着いたのを見定めると、彼はこちらに背を向けて座り込み、小刀で枝から矢を削り出し始めた。
「頼まれごと、確かに果たしたぞ」
「………………ええ」
どうにか一言絞り出すのがやっとだったし、私の様子で全てを悟ったフィリアもまた、項垂れたまま微動だにしない。
……ああ。
結局、アウスは助からなかった。
いくら不死者だって、こんな姿になってしまったら、もう、さすがに……。
駄目……身体から力が抜けてしまって、全然立てない。
それでも――それでも。
あんな恐ろしい狼が出る森から、首だけとはいえ遺骸を回収してくれたこの人に、ちゃんとお礼をしなくては……。
「……無理なお願いを聞いてくださって、ありがとう……ございました」
私の震える声に、オウルと呼ばれる男が振り返る。
きっと、用は済んだのだから出ていけ、と言われるでしょうね――そう思って、重すぎる身体をどうにか起こそうとしていると。
「お前が礼を言う必要はない」
「……え?」
またしても意外な、というか、意味のわからない言葉が飛んでくる。
「いえ、だって……私、連れを探してくれって貴方にお願いしたわ」
「確かに。だが、そんなことは大した頼みではない。真に無理な要求をした者は他にいる」
「……???」
何が言いたいのだろう、この男は?
精神的にも肉体的にも疲れ果てているせいか、うまく働かない頭で考えこんでいると、オウルがやおら立ち上がる。
そしてそのまま、私の手から麻袋をひったくった。
「な、何を――!?」
「おい、このまま悪趣味な冗談を続ける気なら放り出すぞ」
誰に向けているのか分からない言葉。
唖然としている私とフィリアの前で、彼は包みごとアウスの首を窓から放り出そうと――……
「ちょ、ちょちょ、待った待った! それは困るよ!」
……男の人の声。
でも、オウルの声ではない。
それ以上に、ずっと聞き慣れた声。
「…………………………」
今度こそ、完全に硬直してしまった私の目の前に、長めの髪でぶら下げられたアウスの生首がぬっと差し出される。
「こいつが“無理な要求”の主だ」
……ああ。
やっと理解した。
とてもよく、理解できたわ。
「やあ、無事助かったね、お姫様! ところで狩人くん、その持ち方だと僕の頭皮がかなり痛いんだけど……」
「知らん」
首から下が無くなってるくせに、相変わらずヘラヘラしている優男。
何だか分からないけど、ものすごく腹が立ってきた私は、思いっきりアウスを怒鳴りつけようとして――……
「はう」
……それを遮るように上がったのは、奇妙なうめき声。
慌てて振り向いた私たちの視線の先では、フィリアが目を回して倒れこんでいた。
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