太陽は、月を囚えて放さない~封じられた魔人を解放したら、身も心も虜にされました~

熱砂の街に暮らす少女、カマル。
彼女は嫁ぎ先が盗賊に襲われて壊滅したために実家に戻ったが、そのせいで「厄災を呼ぶ娘」と呼ばれることになってしまう。
家族からも疎まれ、食べ物も充分に与えられない日々に、彼女はやつれ、美しかった黒髪も乱れていった。
そしてついに、厄介払いで奴隷商に売られることが決まった日。
彼女は水汲みにいったオアシスの泉で、「俺を解き放て」と囁きかけてくる壺を拾い上げる。
その中に封じられた恐るべき魔人(イフリート)を解放したカマルは、やがて魔人に魅入られて――
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