Never Say Hello

結局は俗物( ◠‿◠ )

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 下半身はちょっとダリィけど割かしスッキリしてる。相手が男だと遠慮しなくて済むし。それに今日は朝からくっそムカつくクソガキのおもしろいカオみれたし。それなりにいい日なんじゃない?今度はまじであのイケメン面歪めてぇ。
 今日のさそり座は2位だったよ、おめでとう!ってメッセージ送ってきたジョカノの1人のマナミちゃん、突然だけどブッチしちゃった。君に回す体力もうないんだわ。軽げでガツガツいくタイプだったしすぐ新しいのデキるっしょ。まぁいいんじゃない、10代なんて使い捨ての異性関係よ。っていうのもきっと理解しないだろ、どうせは。アイツも小松もあの地味イケメンも。おつむばっかで安定のためとか将来のためとか楽しさを後回しにするやつって理解できない。いつ死ぬかとかいつ自由利かなくなるかも分からねぇのに、その時後悔しねぇのかって。
 小松から借りたメンソール臭いリップを借りる。結構新しいめじゃん?季節外れだな。唇の荒れとかケアとか気にするタイプだっけ。Mr.ガサツの小松さんよ。リナからパクったままのイチゴの香りが恋しいよ。捨てちゃったけど、返しておくんだったな、昨日会ったし。あっけないね~、つまんな。断捨離、断捨離。小松は多分銀シャリの間違いじゃないって言うんだろうけど。いいよ、それでも。でも擦り切れちまうのが急に嫌になった。あぁこういうのもあるんだって初めて知ったら消耗すんの嫌になった。このリップつける唇もいつか無くなっちまうんじゃねぇかって。っつーかそれ、唇薄いのと関係あんの?ねぇよな?どうしたんだオレ。
「なぁ小松」
 ちょっと困ったカオしやがった。リップくれぇで間接キッスだ!とか言いたいワケ?そういうの気にするタイプじゃねぇよな?ンだよ変なカオしやがって。正直顔面だけならオレよりいいし、あの少女漫画面のクソガキとは系統は違うけど、それなりなのにな。
「キスしまくると唇って擦り切れる?」
 やめろよ、笑ってるけど目がマジだ。本当にたまにMr.ガサツの異名を取るクセに変に潔癖になるところある。
「知~らない」
「前付き合ってただろ、年上の、ほら」
 名前が出てこない。読モみたいな人。オレのタイプじゃないけど。小松の顔が引き攣ってる。
「あの人と俺、キスしたコトねぇよ?」
 小松の初めてで最後に聞いたし見たジョカノ。そいつしか知らない。聞かされてない、紹介されてない。何、もしかしてキスしたことあるって、付き合ってないやつと?オレが言うのも変だけど、フセージツじゃね。お前そういうのこそ結構潔癖だろ。それともあれか、小さいとき家族とっていうかわいいオチ?見栄じゃねぇだろ、カッコ悪ぃのも情けねぇのもオレには隠さねぇんだから。
―――初めてじゃないです。
 ま~さかな。だってあれ…。
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