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エイプラレフール 1話完結/near寝取り
エイプラレフール エイプリルフールネタに釣られた男の話。
しおりを挟む憧れの幼馴染のメッセージアプリのアイコンが変わったのを見てしまった。宇都木花潤は堕天使みたいに冷ややかな麗貌をひくつかせた。それというのは指輪が2つ並んでいるのである。片方は大きく、片方は小さく見えた。横たわる薔薇の花が意味深長で、目にした途端に戦慄いてしまった。驚いて彼女のアカウントのホーム画面を開いた。悍ましい画像と共に、テキストが表示される。
「いつまでも一緒だョ(笑)」
その文言に彼は全身の血が煮え滾った。聡明で、凛として、溌剌とした幼馴染を、知らぬ間に妙な男が誑かしたらしい。小さな「ョ」の字の滑稽さ、「(笑)」の軽率さ、軟派さが、花潤の純情にガソリンを撒いてそこで火遊びをしたみたいに豪炎を点けてしまった。
花潤の中で、年上の幼馴染はそういう女ではなかった。悪いムシがついたに違いない。毒虫がついたのだ。
『婚約したの笑?おめでとう』
花潤も初めて、「笑」などという送り仮名を省略した漢字そのもので絵文字や顔文字の機能をなす書き方をした。だがこの嫌味は伝わらないのであろう。
『今から家行っていい?』
返信も待たず、花潤は徒歩で3分のところにある幼馴染・降谷瑛の家に向かった。車庫からして他に家の者はなかったが、彼女の車はある。
インターホンを押す。時計としては5秒、彼にとって10秒待つ。インターホンを押す。インターホンを押す。インターホンを押し、インターホンを押した。物音がしたが、玄関扉は一向に開かない。今の花潤は待つことを知らない。彼は高機能携帯電話で幼馴染へと電話をかけた。すぐに繋がる。
「瑛姉ちゃん。来たよ」
相手は訳が分かっていないようだった。急な連絡に驚いているようである。インターホンをいくら押しても反応のなかった玄関扉が開いた。戸惑った様子で4つ上の幼馴染が姿を現した。長い艶やかな髪、豊満な胸、むっちりとした肉付きだが肥えてはいない。背丈は低いというほどではないが、高いという印象もない。ぽってりした唇の脇にあるほくろに花潤はいつもどぎまぎしていた。
「花潤ちゃん、どうしたの?随分、急ね」
花潤は彼女の戸惑いとその言葉から、家に例の婚約者がいると考え至る。
「メッセージ入れたんだけど」
「ええ?そう……?ちょっと待ってね。とりあえず、おうちの中、入って」
門を開き、玄関に案内される。すると彼女は手帳型のケースを開き、板みたいな高機能携帯電話の画面を操作する。長い髪が垂れてきたかと思うと、尖った指が耳へと掬う。花潤は胸を握られるような一瞬の動悸を覚えた。この憧れの、長年懸想してきた幼馴染が、頭の悪い、軽率で軟派な男のものになる……
花潤は今、忿懣と焦燥によってこのような行動に出ているけれども元は静かで家に引きこもりがちな男子大学生なのだ。
「あ、本当だ。え……?」
「花でも持ってくればよかったね……」
嫌味たらしく彼は言った。
「やだ、もう」
すると幼馴染は悪戯っぽく笑った。それが花潤の身の内でめらつく焔にさらなる燃料を投下してしまった。婚約の幸せに浸っているのだ。そうに違いない。花潤は自分を捨て、他の男との幸せな未来を思い描くこの女が赦せなくなった。
「瑛姉ちゃん!嫌だ……瑛姉ちゃん……!」
年上でも、女であり、彼女は高身長というわけでもなかった。中学校卒業から高校入学辺りから一気に伸びた背丈はすでに姉代わりのこの幼馴染を大きく抜いていた。だが花潤にはその自覚がなかった。意識していなかった。彼にしてみれば、この年長者の幼馴染を前にした途端、時代が遡るのだろう。彼はいつまでも男児の気分でいたのだろう。
そういうつもりで押した女の身体はあまりにも軽く、玄関ホールへ転がった。
「きゃっ……どうしたの、花潤ちゃん?」
「昔、俺と結婚するって言ったよね」
床に髪が広がる。掴んだ肉感に身体の奥底から熱いものが漲ってくる。
「え……?どうしたの?どうしたの……どうして、急に……」
花潤は煌めいて動くピンク色の唇にむしゃぶりついた。ぽってりした彼女の乙女椿の花弁に形の良い彼の口唇が埋まる。力任せのそれば歯が当たり、かちりと軽快な音がした。
「瑛姉ちゃんが好き……瑛姉ちゃんが好き、好き、好き………」
接吻を上手くこなせなかったことが彼を焦らせた。床から剥がれようとする腕を押し留め直す。
「花潤ちゃん……」
「他の人と結婚しちゃ、嫌だ……!」
「結婚……?結婚って、何……?」
「とぼけるなよ!」
花潤は瑛にキスを迫った。
「い、や!やめて。ダメよ、花潤ちゃん。エイプリルフールだからって……していいことと、悪いことがあるでしょう!」
黒曜石みたいな花潤の瞳が大きく剥かれた。エイプリルフール……
「瑛姉ちゃん……エイプリルフールって……じゃあ、結婚は……?」
幼馴染の女がむくりと起き上がった。
「結婚?何それ」
「だって、指輪………」
彼は例のアイコンを見せた。
「ああ……それは友達と、他の友達驚かそうってなっただけで……冗談よ」
局所的な豪火に大規模な冷水をぶっかけたみたいだった。
「瑛姉ちゃん……でも、俺は瑛姉ちゃんが好き………」
相手の言葉を待つ余裕はない。告白は空回りだった。ここで秘めた想いを口にする必要などなかった……しかし言ってしまったものはもう取り戻せない。
花潤は幼馴染の服を力尽くで剥き始めた。現れたブラジャーを上へとずらし、たわわな乳房が弾むように出てきた。薄く小さな実粒が鮮烈な印象を与える。
花潤という人物はその端麗な容貌と知的さを帯びた物静かな雰囲気によって、それなりに艶福家であった。本人にその気さえあれば、すでに女性経験の二度や三度には漕ぎ着けていたかもしれない。だが彼はそれを良しとしなかった。ゆえに彼は童貞であった。そして肉体は壮健であったし、若さもある。そこに懸想した女の肌が横たわっているのだ。花潤は野獣のように唸って、柔らかな膨らみに芽吹く桃色に齧り付いた。歯は立てなかったが、その唇はきつく女の乳を吸う。
「ああ……んっ」
画像でしか見たことのない女の大振りな乳房。両手で餅のような感触を揉みしだき、舌先では硬くなっていく先端を転がした。
「花潤ちゃん………だめ!だめ……放して……」
胸を吸うのもまだ飽きていなかったが、花潤はまた別の場所を味わいたくなった。左右の胸の痼りを指と指の狭間で擂り潰しながら、彼は首を伸ばして瑛の耳朶を食む。
「や………っぁ、!」
「瑛姉ちゃんが好き……瑛姉ちゃんが好き………誰にも渡したくない。俺のものになって……」
嫌がって外方を向くだけ、彼女の首筋は無防備になった。そこに花潤は鼻先を埋めて唇を当て、鬱血痕をつける。
「だめ……!だめ……」
「瑛姉ちゃん……絶対、俺のモノにする!」
乳を揉みながら花潤は再度、幼馴染へ口付けを試みた。今度は最初から舌先を窄めた。彼女の歯に掠っても構わなかった。想い人の口腔に侵入し、彼女を探す。
「ん………っふ、ぅう……」
小さな凝りに断続的な刺激を与え続けると、年上の幼馴染は戦慄いてばかりで抵抗を忘れているようだった。花潤は彼女の舌を追い回し、大縄跳びの縄みたいになりながら巻きついた。
「んん……ぅ、ふ…………ん」
胸の頂の捏ね方を変えるたび、くぐもった声が漏れた。瑛のほうも踊るように花潤のほうへ身体を擦り寄せているみたいな有様だった。
相手の頃合いを見ていたのか否か、しかし同時だったように思われる。互いに弾かれたのかと見紛うような所作で唇を離した。瑛は開いたままの口から蜜を流していた。
「花潤ちゃん……」
「瑛姉ちゃんと、したい……する。瑛姉ちゃんと、エッチしたい……」
花潤は図体はそのまま、年上の女を前に自身を小学生か何かと勘違いしているらしかった。
「いや……!やめて。止まって、止まって、花潤ちゃん。いい子だから!」
しかし花潤は止まらない。瑛にしがみつき、彼女のロングスカートを捲り上げる。
「やめて!いや!やめてったら!」
スカートは攻防の末、破れはしなかったが皺まみれになって、彼女の腹へと翻ってしまった。花潤は露わになった下着に鼻息を荒くして、興奮のあまり鼻先を埋めてしまった。
「やめて!恥ずかしいわ!そんな、汚いでしょう!」
花潤は首を振った。彼の濡羽のような黒髪が、彼女の腿を掃く。憧れの幼馴染の陰部を覆う布は洗剤とほんのりとした汗と、彼女の芳醇な匂いがした。鼻腔から頭の中を駆け抜けていく。眩暈に似た感覚に陥るが心地良かった。
「やめ、て!やめて、やめて!やめて、花潤ちゃん!そんな乱暴な子じゃ、なかったじゃない……!」
頭を押されても花潤はやめられなかった。女の薫る薄布の色が変わるほど彼は匂いを嗅ぎ、舐め回した。
「花潤ちゃ……」
鼻先が張り付いた布を押し上げる小さな膨らみを押した。
「あ……」
牡の本能が、微かな牝の変化を過敏に嗅ぎ取った。
「瑛姉ちゃん……?」
花潤はまた布を押し上げる小さな凝りを突いた。
「そこ……だめ。だめよ、だめ……ね?花潤ちゃ、あ、あ、あ!」
牝声の根源を、花潤は理解してしまった。弾力のある粒を擂る。押し潰し、焦らした。
「ん、あんっ………花潤ちゃ………そこ、だめ……」
甘やかな吐息を聞いた彼の眼は爛々として鈍く照りつける。その指は下着をむちむちした太腿から引き摺り下ろし、膝の辺りで一休みすると、一気に脱がせてしまった。
「いやぁ……!今ならまだ、赦してあげるから……ね?エイプリルフールってことに、今なら……」
「嘘じゃない。エイプリルフールなんか関係ない。瑛姉ちゃんが好き。好き、好き!」
あざとく、舌足らずに彼は訴えた。そして好きな女の股に潜ろうとする。
「やめて……やめて、よ。いや!」
しかし腕力に差があった。年上とはいえ平均的な背丈の平均的な女である。長身痩躯で年下でも男には敵わなかった。つび肉の全貌を若い幼馴染に晒した。花潤は布のなくなったそこを貪りに貪り、舐めしゃぶった。余程美味い蜜が塗りたくってあるらしい。
「あ……、あっん……」
両肩に彼女の太腿を左右ずつ担ぐようにして、生の果汁を啜った。
「ぁあ……」
だがここで、花潤の背後に面する玄関扉がノックされた。脱力し、人狗を股にやっている女がぎくりとした。淫蕩にかぎろう双眸に正気の光が点る。
ノックが続く。花潤は内部からその音を聞いて、やっと自身のインターホン連打の愚かさを知る。
「おい、瑛ちゃん?開けろ!瑛!おい、瑛ちゃん!」
掠れた質感の声が段々と乱暴になっていくノックと共に響いた。
「隠れて……」
幼馴染は蒼褪めていた。花潤は言われたとおり、玄関ホールから1、2歩で行けるリビングへ避難する。同時に瑛が訪問者に対応した。
『瑛ちゅわ~ん?なんでさっさと出ねぇの?ボクちんには3ノック以内で出ろって言ったよね?』
『ごめんなさい……ちょっとばたばたしちゃって……』
『ふ~ん。スカート皺すごいね』
『ごめんなさい……』
花潤はリビングにあるソファーの裏へと隠れた。以前はよく入り浸っていた家だ。間取りや、大きく変わっていなければ物の配置も分かっている。
『口紅落ちてる』
『塗り直します』
『別にいいけど。瑛ちゃんはボクちんに会うの、そんな気概なんだ?って』
なかなか陰険な人物である。声からして男らしい。
『そんなこと、ないわ。来てくれて嬉しい……』
『今日エイプリルフールだから、それってウソ?こんなくだらない仕込みして、どういうつもり?』
『ごめんなさい……友達と盛り上がってしまって……』
『指輪ねぇ……結婚?誰とするの?ボクちんってもしかして間男だった?婚約者紹介してよ。謝らなきゃだろ?知らず知らずのうちに、ボクちんは君の夫になる人を騙していたんだからね!』
まるで口論のようであった。花潤は苛立ちはじめる。ただでさえ好きな女との時間を邪魔されているのだ。そのうえ男が訪ねてきて、態度は横柄なのである。
『違います、違います、誤解ですから……』
『誤解?ずっと一緒だよ~なんて書かれて、指輪2つも載せられたら結婚とか婚約だって普通思うよね。真っ当な見解だと思うんだけど、ボクちんが短絡的で視覚狭窄って言いたいワケね。でもボクちんには何の話もなかった。じゃあ他に好い人がいるんだなって解釈は至極真っ当だと思うな』
『違います!あれは友達との悪戯なの。わたしにはあなただけだから……お願い、お願い。そんなこと言わないで。籟ちゃん。わたしを捨てないで……』
花潤は目を見開いて固まっていた。好きな女が泣きそうな声を出している。
『ボクちんからは捨てないよ。でも、他の男を部屋に上げながらよくもそんなこと言えるよね。はっきりしてよ。ボクちんって間男なの?それとも本命?そこだけはっきりしてくれる?間男なら本命くんに土下座して謝るよ。もしボクちんのほうが先に君のカラダをいただいているのなら慰謝料だって払わなきゃぁね。ボクちんが本命なら君のことを捨てはしないけれど、間男くんを紹介してよ。どんなペースでどんな風に君を抱くのか、相談しなきゃいけないだろう?別れなくていいよ。ボクちんの把握している相手とボクちんの把握している回数、ボクちんの把握しているプレイ内容ならね。動画に残しておいてほしいな。できることならボクちんを現場に呼んでほしいよ!』
ひた……ひた……と音がした。花潤の全身が冷えていく。
「そうでしょう?君は何?瑛ちゃんの生肉ディルド?それともボクちんが極太バイブなの?」
訪問者がソファーの裏を覗き込んだ。身を縮めて隠れていた花潤は心臓が張り裂けるほどの緊張を覚え、視線が搗ち合ったそのとき、胃が引き攣るような苦しさに襲われた。
嫌味たっぷりに喋っていた人物は、虐待のように耳朶にシルバーのピアスを挿したりぶら下げたりしていた。ラウンド型のカラーサングラスが小賢しく、色白で、散らばったホクロが目立つ。ただの黒髪ではなく青みを帯びて染めたらしきパーマと刈り込みが今風だったが、どこか狂気に近いものを漂わせている。白い大きなシャツに孅細い英字のプリントがあり、黒いボトムスからはサスペンダーがストラップの如く落ちていた。
「あ……ああ………」
花潤はすぐに返事ができずに吃る。相手は待っていた。しかし満足な回答ができそうにないと悟ったらしい。
「瑛ちゃんに訊くよ。君の中に答えはあるの?」
ピアスだらけの耳の男は女を振り返った。
「籟ちゃん。わたしには籟ちゃんだけ。その子は幼馴染なの。そんなのじゃないわ。誤解なの……本当に……誤解なの」
自傷行為を思わせるほど病的にピアスを挿している男は瑛の話を聞き終わってから花潤のほうを向いた。
「瑛ちゃんはああ言ってるけど、君の意見は?」
「俺は……好きです」
すると露骨にピアスの男は片眉を上げる。
「何が?瑛ちゃんのこと?あ、ボクちんのこと?」
「瑛さんのことが好きです……ずっと、小さな頃から……一人の女性として……」
すると今度は筋を浮かしてピアス男は瑛へ首を捻った。
「瑛ちゃん、どうするの?心が決まってないなら今決めなよ。あのね、同時に2人愛するって難しいからね。人間に手が3、4本あれば或いはできたかもしれないけど、自分と1人を守ることしかできないワケ。君の右手或いは左手は、ボクちんと彼、どっちを守るの?」
「籟ちゃん。わたしは籟ちゃんだけ。籟ちゃんだけが好きなの。ご、ごめんね、花潤ちゃん。あなたのこと、そういうふうに見られなくって……」
そこにわずかな逡巡もない。瑛の双眸は恍惚として、どこか狂気的であった。そしてピアス男の胸に撓垂れる。
花潤は愕然として、ピアス男にぞっこんな幼馴染を見詰めていた。
「瑛ちゃん、あの子に抱かれなよ」
「え……?」
「愛し合えるのは2人だけだけど、本命のボクちんが、他の男に想われて、肉体的に愛されることを赦すって言ってるんだ。愛されなよ、瑛ちゃん。ボクちんも愛される瑛ちゃんが見たいな。そうでしょ、間男くん。拗らされて刺されるのも嫌なんだよ。雌の争奪戦に勝った雄はボクちん。ってことはボクちんが上ってこと。上位者は下位者に施すべきだよね?」
瑛がたじろぎ、花潤はあまりの破綻した物言いに絶句した。
「瑛ちゃん、お股出しな。ボクちんが押さえててあげるから、挿れてもらいなさい」
「い……いや。そんなの……籟ちゃん、赦して……」
「何?赦してって。赦すも何も、赦さないなんてボクちん言ってないでしょ?怒ってないよ。瑛ちゃんがボクちんを選んでくれて嬉しいくらいなんだから。ほら、瑛ちゃん。あの子がストーカーになる前に、想いを果たさせてあげるべきだよ。本命のボクちんがいいって言ってるんだ。抱かれなさい」
瑛は小刻みに首を振った。
「籟ちゃん……籟ちゃん……」
「こんなイケメンでかわいい年下の男の子にオモチャみたいにされてるかわいい瑛ちゃんがボクちんは観たいけどね。美味しいもの掛ける美味しいもの=とっても美味しいもの理論だよ。まぁ、どうしても嫌なら、ちゃんと本命と間男の違いを見せてあげないと。だから瑛ちゃん。君の積極性をね」
すると瑛は、ピアス男の下半身に屈み込んだ。
「愛してます、籟ちゃん……」
花潤は、憧れの幼馴染が男の下半身に頬擦りし、中身を取り出して、そこに接吻する様を見ていた。視界には砂嵐が疎らになって現れていた。
長い指が、質量のあるものを扱き、柔らかかった唇が窄まって、それを迎え容れる。
「見ててね、間男くん。ボクちんが当て馬になって、君にも抱かせてあげる。あっはっは。本命のボクちんが当て馬になるっておかしいね。瑛ちゃんもその気になったら、ね?ボクちんを嫉妬させたくて、嫉妬に燃えるボクちんに乱暴にしてほしくて、きっと君を気に入るよ。ボクちんも間男なら小綺麗な子がいい。それで瑛ちゃんをちゃんと愛してくれるね。ほら、瑛ちゃん。仰向けになって」
ピアス男に口淫しながら瑛は促されるまま身体の向きを変えた。
「瑛ちゃんのアソコを舐めてあげてよ。好きなんでしょう?好きなら舐めてあげてよ。それで分かるさ。アソコを舐められるかどうかでね。無理にとは言わない。でも好きじゃないなら帰ってほしいな。君次第で、これからベッドに行くか、ここで3人で愛し合うか決まるんだからね。もちろんボクちんも君を愛するよ。それは肉体的なものではないかもしれないけれど、ボクちんと愛し合ってる女を横から愛してくれる君に対する感謝によって、君を愛することになるけれどもね」
花潤は佇んでいることしかできなかった。ピアス男はやはり返事が得られないと知ると、膨らんだ男根を頬張り、頭を前後に揺する女の髪を梳いた。
「瑛ちゃんはどうしたいの?」
唇を開き、離れた牡茎から涎の膜が滴り落ちた。
「籟ちゃんとしたい……」
「いっぱい、イかせてほしい?」
瑛は目元を赤く染めて小さく頷いた。そこに年下の幼馴染の存在はすでに無いようだった。
「分かった。いっぱいイこうね。で、君は?混ざりたい時に混ざるといい。瑛ちゃんが嫌がったら、ボクちんがその気にさせるよ。セックスとオナニーは違うからね。瑛ちゃんが君でオナニーするところをボクちんも見て、愛する女がボクちんとのセックス以外にちゃんと満足なオーガズムに至ってるところを確認しないと。愛ってそういうものでしょうからね」
「いや……、いや………籟ちゃんと以外、したくない………」
「ダメだよ、瑛ちゃん。君はオナニーの気持ちでいいし、その時はボクちんが横でお手々を繋いでいてあげるから怖がらなくていいよ。だっておうちまで着いてきちゃうんでしょう?それって実質オナニー道具だと思うな。拗らせてストーカーになって、ボクちんたちのこと刺したり、家焼かれてもいいの?ちゃんと避妊すれば平気だよ。間男の子を孕みたい願望があるのなら、ボクちんも協力する。君の子ならボクちんの子でもあるんだし。だけどその倍の数、ボクちんとしよう。いっぱい愛してあげる。嫉妬に狂って、きっと君を放せなくなるよ。今でも嫉妬で身体が熱いんだ。早く君の中に入って、力任せに突き回して、きったない精液をいっぱい君に塗りたくりたい。大好きだよ、瑛ちゃん」
瑛はこくこく頷いた。
「分かった。じゃあ、いっぱいして……籟ちゃん」
そして犬猫みたいに座ると無防備に頭を前に差し出した。彼女の可憐な唇に唾液まみれの肉棒が突き入れられ、指輪と小さな刺青の入った手が頭を抱いた。
グロテスクな咳き、嘔吐きを聞きながら、花潤は憧れの女の欲情した横顔を凝らしていた。
【完】
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