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ヴァーニングアフターヴァレンタイン 1話完結/オレ様風横柄男一人称視点/逆ハー風味/無理矢理
ヴァーニングアフターヴァレンタイン 【完】VD後日に好きな女からチョコもらえなくておこな男の話
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2月15日。何の日か分かるか?オレ様の誕生日?違う。ヴァレンタインの翌日だ。
オレ様はモテる。間違いない。今も一室が丸ごとチョコだらけになっている。そこに放り込めと言ってある。
ではオレ様は何を苛立っている?そうだ。恋人から何も貰ってねェ。てっきり日付が変わる辺りにサプライズでもしてくれるのかと思いきや、恋人はオレ様に何の連絡も寄越さなかった。何故?美男子で、家が金持ちで、成績優秀、スポーツ万能、海外留学経験アリ、4ヶ国語を網羅しているオレ様だぞ。どうして恋人はオレ様にチョコを寄越さない?
分かった。そっちがそういうつもりなら、オレから貰いにいってやる。
オレは恋人を求めて廊下をほっつき歩いた。オレ様が帝王なら、王子様とか仰々しく呼ばれている、ナヨナヨした、もやしみたいなモブとすれ違う。
「帝城寺くん、こんにちは」
モブはオレ様に平れ伏した。相変わらずキラキラと小煩い、アクリル製みたいな髪をしている。
お前は2番。オレ様が上。
「ふん、王旗院。三民はどうした」
「わぁ……帝城寺くんってボクのコト、覚えていてくださったんですね!三民さんは中庭の辺りで見ましたよ。チョコレートのお礼でも言いに行くんですか?美味しかったですもんね、ガトーショコラ」
……は?
「なんだお前。三民から何か貰ったのか?」
「ええ、そうです。だって昨日はヴァレンタインですよ?それは、貰いますよ。帝城寺くんだって沢山貰っていたじゃないですか。ボク、多分負けちゃいました」
は?は?は?なんでこのもやしが貰って、オレ様は貰ってないんだ?
「ご苦労」
オレはもやしっ子がムカついて肩パン入れておいた。中庭に向かう。オレの恋人に色目遣いやがって。何が王子様なんだかな。ああいうのはスケコマシっていうんだよ。色めき立つな。まず筋肉量。男は筋肉量だろうが。そして首。肩幅。ケツの穴を締めてなんぼの男なんだよ。ナメるな。
中庭のほうに行くと、今度はまた面倒臭いやつにあった。
「帝城寺」
お局男がオレは呼び止める。無視なんてダセェ真似はしないから立ち止まる。
「ンだよ」
「挨拶くらいしたらどうだ」
眼鏡の、ぴっしりした、お堅い、皇坂。
「おまえからしろよな。で、三民探してて忙しいんだ。おまえの相手してる暇ねェワケ」
銀縁眼鏡を嫌味臭く直して、なんだコイツ。
「三民さんなら中庭にいたが。あまり迷惑をかけるなよ」
「うるせ~。ってかなんでおまえが知ってんの?」
「昨日頂きものがあったのでな」
あ、もう言わなくても分かる。なんだコイツ。
それで実際、オレの恋人は確かに中庭にいたが、悪いムシがついていた。騎士小路のタコだった。オレの恋人と花壇の縁に座って、笑っている。オレ様も見たことねェぞ、あんなカオ。
騎士小路のタコはオレの恋人に向かってデレデレしていた。オレのオンナだぞ。
「おい」
一声かけただけで騎士小路はビビり散らかして、オレのオンナに隠れようとした。大事なときに女の背中に隠れる……オレ様のオンナに近付く男として失格だ。
「何?」
オレのオンナ、百合はカレシのオレではなく騎士小路のタコの味方をしやがった。
「ここで何してんだ?オレ様の部屋にも来ねェで、そんな弱いオスに感けて」
「いいでしょ、別に!アンタにはカンケーない!」
百合はきぃきぃ怒る。女は怒りっぽいからな。オレ様は寛容に諫めてやるのさ。
「カンケー?あるだろ。オレのオンナなんだぞ、おまえは。ゆり。オレ様の部屋に来いよ。おい、弱オス。男なら女の背に隠れてるんじゃねェよ、ダセぇ」
「やめて!くだらないから、そういうの。騎士小路くんをいじめないで」
はあ?オレ様が、そのモブオスを虐めてる?何言ってんだ……?まぁ、いい、いい。落ち着け。オレ様は寛大。オレ様のオンナだってたまにはきゃんきゃん吠えたくなる。
「それからわたし、あなたのオンナじゃないから」
「おい、ゆり……」
ゆりは騎士小路の手を引いてどこかに行こうとする。
「ゆり。オレ様以外の男を触るんじゃない」
オレ様が引き離そうとするのも虚しく、百合に躱された。
百合のあの気の強さに惹かれた。分け隔てない優しさも。不安になっちまう優しさというか。だからつまり、変な勘違いまで起こしそうな……放っておけない。オレ様と初めて会ったときの怯えはどこへやら……
オレ様みたいなイケメンも結構、おっかないものなのだと知ったときだった。背は高いからな。肩幅もあるし。
百合……なんでオレ様にチョコを寄越さない。騎士小路にはくれたのか?なんで騎士小路!
オレは百合を追う。王旗院と皇坂にはやったんだろ?なんでオレ様には寄越さない。
なんで、なんで、なんで……オレ様の高貴な味覚に合うかどうか、不安になっちまったんだろうな……そうに決まっている。オレは百合がくれれば、ダガシヤとかいう店のチョコでもいいんだが……?
ヴァレンタインにチョコを貰う。そのことに意味があるんだよな。百合がオレ様にチョコを渡さないのなら、オレ様が百合から貰うか?
どうする。百合、何故オレ様にチョコを渡さない。ヴァレンタインはもう過ぎたぞ……
「ごめん、ごめん、帝城寺くん。どしたん?ご機嫌ナナメかい?」
百合のことについて考えていたら肩がぶつかる。君主河原の野郎が爽やかに笑っている。
「別に何もない」
「何かあったら相談してくれよな」
まったく面倒看がいいのだか、お節介なのだか分からん。それよりも百合だ、百合。
「君主河原くん」
この声は。あ?でもなんでコイツ。
「ゆ、」
百合もオレ様に気付く。溢れ出んばかりのオーラを纏っているからな、オレ様は。
「どしたん?百合ちゃん」
なんだ?百合ちゃんって!オレ様は君主河原の野郎に掴みかかった。オレのオンナを気安く呼ぶな。
「ちょっと!やめてよ、何?」
今度はどこからともなく現れた百合がオレに掴みかかる。女を振り払うわけにもいかないから、オレ様は寛大なので君主河原を放してやった。ヤツはだらしなく笑ってやがった。
「ゆり。なんで逃げたんだよ」
「逃げた?あんたが騎士小路くんのこといじめるからでしょう?」
「いじめてねェよ。向こうが勝手に怯えてるだけだろうが」
「ところかまわずあんたが威嚇するからでしょ!」
百合は自分の魅力が分かってねェ。オレ様が睨みを利かせなければ好き勝手されるぞ。気が強くても百合は優しい女だ。相手の弱みにすぐ絆されちまうのが目に見えてる。
「あ?騎士小路のタコを見たか?いつ狙われるか分かったもんじゃねェぞ」
「やめてよ!騎士小路くんとは幼馴染なんだから、そんなことあるワケないでしょ!」
「はん!知れたもんか」
百合はまたきぃきぃ言っている。オレ様の用事はこんなことじゃない。なんで騎士小路のタコの話しなきゃならないんだ。
「あのな、ゆり……」
「まぁまぁ、お二人さん。痴話喧嘩はよして、よして……」
君主河原の野郎がオレ様と百合の間に挟まろうとするから赦せねェ。
「どけよ」
「やめてったら!乱暴な口の利き方はよして」
「お二人さん。まぁ、まぁ……落ち着いて……」
君主河原の野郎が割り込むのが鬱陶しかった。オレ様は百合と話してんだよ。部外者は引っ込んでろ。
肩パンくれたら君主河原はよろめいて、百合はオレ様よりもヤツを支えようとした。
「君主河原くん!」
「ン……やば、」
結局百合は君主河原の野郎を支えきれなかったし、君主河原は百合を抱き寄せて受け身も取らず背中から下敷きになった。男の身体に乗ってる百合を引き離す。でも百合はオレの手を叩き落とした。
「君主河原くん、大丈夫?」
「うん、大丈夫」
百合は自力で身体を起こして、オレには目もくれずに君主河原に肩を貸して行ってしまった。百合に叩かれた手が、力はそんな強くなかったのに妙に痛む。
オレ様は百合について考えていた。叩かれたことはない。親父にもお袋にも女にも。
嫌われたか……チョコがないのがそれを物語っているだろう。
暫くぼけ~っと、いや、瞑想をしていたオレ様のところに百合がやって来たので驚いた。
「なんだよ」
「何か用があったんでしょ。わたしも聞かなくて悪かったけれど、あっちこっちに喧嘩売るのはやめて」
百合はオレが近付くと後退る。百合の手は震えていた。
「どうした?オレが怖ェのか?」
「なんで怒ってるの?何にイラついているの?」
言っちまうのはつまらない。百合に言わせる。
「なんでだろうな?自分の胸に訊いてみろよ」
百合は後退り続けて自分で壁に追い詰められた。あとはオレが迫っちまえば逃げ場もない。突き飛ばそうとする細腕もオレは簡単に掴める。
「ゆり。ゆりは誰のオンナなんだ?」
「誰のものでもないけれど……」
どうしてオレだって言えない?
「ゆり」
「わたし好きな人いるし……あなたの強引な態度は前々から好きじゃない」
オレの掴んだ百合の手が震えている。
「まだそんなこと言ってんのか。いい加減、頷けよ」
オレに靡かない女はいねぇんだよ。老若問わず。誰もがオレと付き合いたがって、それでもオレはオレの好きな女としか付き合いたくない。とりあえず女がいればいいって考えじゃない。面白い女はそれなりにいたかもしれない。分母はあったしな。けれどオレは真面目で決まりきったことしか言わない百合が気になった。この女はどこで教科書外のことを言うのだろう?オレ様にも教科書対応か?
オレの前では感情剥き出しのクセによ。児童文学の登場人物気取りなんてやめちまえ。
「い・や!他を当たってちょうだい。さぞおモテになるんでしょうから。引くて数多でしょう?」
百合の目に睨まれてゾクゾクする。窮鼠が一番かわいい。窮鼠は猫を咬まない。愛でられるのさ。
「ゆり。なんで震えてる?」
「震えてない」
「震えてる。オレが怖い?」
「……怖い」
はぁ?
百合はまだ何も言ってないのに、身を縮めて、なんだかオレが殴りかかったみたいになっている。
「いつも強引で、周りを威嚇して、喧嘩ばっかり……みんな帝城寺様、帝城寺様って……それであんたがあたしのことばっかり言うから、目立って目立って、あたし頑張らなきゃならないのキツいよ。もうやめて。あたし他に好きな人いるし、そもそも付き合ってないんだし……」
「ンだよ、それ」
オレが悪いって言うのかよ。
「今もそうやって、不機嫌押し付けて、関係ない人巻き込んで……」
「ゆりがチョコ寄越さないからだろ!」
「えぇ……?」
ヒステリックな声で百合はオレを睨む。
「チョコならあげた」
「嘘吐くな。もらってねェ」
百合、マジか。なんでそんな嘘吐くんだよ。もらってない。百合からのチョコを忘れるはずがない。
「部屋に放り込まなきゃコロすって書いてあったじゃない……」
オレは雷に撃たれたような気分だった。断っても何をしてもオレはチョコを貰う。毎年、毎年。だから確かに、あの部屋に放り込むよう事前にいっていた。百合……おまえはいいんだよ、オレに手渡しで。むしろおまえ以外のは要らなかったんだ。
「もう嫌。本当に嫌。わたしは優しい人が好きなの。あんたみたいな力尽くな人、タイプじゃないし、落ち着かないし、ムリ!もう放っておいて……」
百合!百合、百合、百合!百合百合百合百合百合百合百合!
オレは百合の涙ぐんだ目を見たときに、百合がオレを好きじゃないと知った。
「じゃあおまえの好きなやつって誰だよ!あ?」
オレは怒鳴った。百合は痙攣したみたいに肩を窄めて可哀想だった。でもそれが可愛い。もっとオレを怒らせて、もっとオレに怒鳴らせろ。自分が誰のもので、もう逃げられないって理解しろ。
「怒鳴らない……で……」
「オレが強引で不機嫌で力尽く?まだオレを分かっちゃいねェな。これでも抑えてたんだぜ?ゆり……ゆり!聞いてるのか?」
「怖い……怖い、」
オレに対してはいつも強気の百合が怯えきって、頭の中がカッとなった。
「おまえはオレのオンナだろうが」
ブラウスを左右に引き千切る。ボタンがぱらぱら飛び散った。青い下着から百合の胸が見える。
「乱暴はよして……」
「うるせぇ」
オレを拒否しかしかない口を塞いだ。ぶつ、と切れる音がしたが、出処は分からなかった。いや、すぐに分かった。唇が噛まれた。血の味はいつでも不味い。
百合を睨めば、口元に血を付けて、オレから目を逸らす。それがまたオレに火を点ける。
「ゆり、舌出せよ」
「い……や!」
でもオレも聞かない。百合の頭押さえつけてキスするなんて容易いことだ。
「ん……っ!」
百合は口を閉じて抵抗する。いつまでそうしているつもりなんだ?
「ゆり」
「やめてよ……放して!」
唇についたオレの血がセクシーだった。百合に拒絶されるのが、段々と楽しくなってくる。これからどうオレに溺れさせようか?考えるのが楽しいらしい。意外とオレはマゾヒストなのだと知る。百合……おまえに開発されたんだな、オレは。
青い下着と一緒にピンクのブラジャーも捲り上げた。百合の綺麗な乳が現れた。先っぽはピンク色だった。そこを抓ると、百合が強情な口を開く。
「あっ……!」
オレは百合の口に入った。冷たかった。百合は恥ずかしがり屋だから、今までキスをしたことも、肌を合わせたこともない。
百合の中は甘い。体温の低さに驚く。女は身体を冷やすなっていうのに、冷えてるな。
熱くしてやるよ。
乳首を摘めば、百合は身体をひくつかせて、オレの舌を押し出そうとする。させるわけない。百合の押し出そうとする舌に舌を巻き付かせて奥に押し込む。
「う………んっ、ふ、」
指の間で百合の乳首は硬くなっていく。百合が口を開けて、オレのと混ざったのが零れ落ちる。
「ぅ、う……」
百合のさほど大きくはないけれども形のいい乳を揉む。満足感とは程遠いが満足としかいいようのない感覚が湧き起こる。柔らかな桃を搾っているみたいだ。オレの下腹部はもう誤魔化しきれないほど膨れていた。
唇を離すと透明な糸がついたままで、百合はオレを睨むかと思ったが、弱々しく目を伏せるだけだった。
百合……!百合、百合……!
オレは百合の小さな乳首を吸った。ディープキスで口の中はぐずぐずに蕩けて、そのまま硬くなった乳首を転がす。
「ん、あぁっ!嫌……」
百合はオレを突き放そうとする。放すとわけがない。オレの百合。オレの百合。オレの百合!
片手と口で乳首を擂った。百合のスカートの中にも手を伸ばす。百合……
オレ以外が触ったら、ソイツをぶん殴ってやる。絶対に赦さない。
オレは百合のパンツの中に手を入れた。柔らかなアンダーヘアを梳かす。
「や……だ、やだ……あ、んんッ」
甘く乳首を噛んでやれば、百合は自分の口を押さえた。
「エッロい声、聞かせろよ」
だが百合は首を振る。それならオレが、我慢できないほど出させてやる。
アンダーヘアの下にある窪みに指を入れる。張り付いたパンツが湿っていた。拇でクリトリスを押した。中指は奥へ突き進む。そこはヒトの身体の一部とは思えないほど柔らかく泥濘んで、指先を受け入れた。口の中は冷たかったのに、下は熱かった。肌理も体温も溶けていきそうだ。
「あ、ああ……っん、やぁ……」
百合は悩ましげに眉根を寄せて、オレの下腹部に血を集めていく。
「ゆり……」
「ん、ぁ………」
百合の泥濘を指で解す。狭い。オレの指先ひとつもキツくて、柔らかく噛みついてくる。百合みたいでかわいい。でもオレだからな。受け入れろ。
「い………ぁ、あぁ、痛い……」
「痛いか?」
確かに百合の内部に夢中になって、クリトリスへの刺激が疎かになっていた。小さいなりにオレのチンポみたいに膨れてきたクリトリスを抉ってやると、百合の中が蜿ってオレを締め付ける。濡れた音が大きくなって、指を動かしやすくなった。薬指も加えてみる。中指はもうふやけていそうだったし、低温火傷を起こしそうだった。
「あ……あ、あ、あ……」
リズムをつけて中を突く。クリトリスを押し潰すだけ、面白いほど声も中も反応を示す。
「だめ……、やだ……や………っ!」
百合の声が一際上擦る。もしここに歯が生えていたら、オレの指が食い千切られそうなほど締め付けられる。
オレはまだ楽しんでないし、百合もこんなんじゃ満足しないだろ。
指を止めた。
「あ………あ、」
「嫌イヤ言う割にはきゅうきゅう締め付けるじゃん。え?ゆりちゃんよ」
百合は濡れながら虚ろな目をしていた。百合の愛液がついた指を見せてやれば、いつもの調子に戻るかと思った。でも、百合は顔を赤くして、ちらちら見るだけ。誘ってんのか?他の男に絶対やるなと言い聞かせたい。
「酷いこと言ったの、謝るから……ごめんなさい……赦して。反省するから、赦して……」
気の強い百合が、オレに媚びている。他の女どもが媚びてくるのとは違う。気の強くて怒りっぽい百合が、オレだけを見て、オレのテクニックに怯えている。
「本当に、悪いと思ってるのか?」
百合は力強く頷いて、オレは激しく興奮した。
「もう、あなたの前に出てこないから、赦して……お願い、赦して……」
百合。おまえは何も分かっちゃいない。
オレは百合のさらっさらの髪を掴んだ。キスするほど近付いてやった。百合の可愛い小顔が怖がっている。ゾクゾクして、心臓がおかしくなりそうだった。脳味噌が沸騰する。チンポはこれ以上なく勃起して、痛いくらいだった。
「赦さねェ」
「い、いや………いや!赦して……お願い、お願い………謝るから………!」
「ツレねェじゃん、ゆり。あんなにあんあんヨガっておいてよ」
逃げようとする百合のほっそい腕を掴む。逃がすワケねェだろ。
「たす、けて………なんでもするから、なんでも……」
「ゆりちゃん。別におまえを殴ろうとか殺そうとか言うんじゃねェよ。獲って食うだけさ」
百合のほっそい太腿を片方担ぎ上げた。百合は嫌がって、身体を捻ってまだ逃げようとする。
だからオレはチンポ出して、百合に突き刺した。
「ああああ!」
「痛かったか?悪いな」
百合の中もオレのチンポも熱いのに、何かが冷たかった。百合の生っ白い脚に、一筋赤いものが滴り落ちていく。
「ゆりの処女、もらっちまった。ありがとよ。愛してる」
「あ………あ…………」
百合は驚いているみたいだった。痛いのかもしれない。可愛い耳を舐めて、クリトリスを押してやる。オレのチンポが中で扱かれて、様子をみてやるのはムリだった。腰が止まらなくなる。好きな女と繋がって、止まっていられるわけがない。壊したいわけじゃないのに、オレはいきなり激しめのピストンで百合を攻める。
「あ……!あ、あ、あ、あぁっ、!」
百合の中がオレのチンポに絡み付く。奥へと引き込みながら、全体を揉みしだいている。カリが引っ掛かって、目の前がチカチカしているみたいに気持ちいい。
「ゆり、ゆり!最高だぜ、おまえの中……想像より、名器だ……」
百合をオカズにシコっていたのがバレちまう!
タマが間抜けな音を出す。オレの汁と百合の愛液がぐちゃぐちゃ混ざり合って、それもセックスしてることを実感させる。
「や、だ、や………あんっあっ、あ、あ、!」
「ゆり……!」
百合の片脚を下ろして、両腕を捕まえた。リードに繋いだみたいだった。
「ゆり……好きだ、好きだ、ゆり」
「んぁ、だ………め、んああっ」
オレの腰で百合の白いケツがゴムボールみたいに弾んだ。狭間から抜き差しされたオレのチンポが、白い液体を纏っているのが見える。空気を含んだオレと百合の汁なのか、百合が本気で感じているのか。気持ち良過ぎて、オレはもしかして、中で出しちまったのか?
「ゆり……っ!」
「抜い………て、抜いて……、あぁぁあ!」
ドアが開く。
「百合ちゃん、ここ?遅くまでありがと―」
君主河原が情けない顔をして入ってきた。オレも咄嗟に動きを止めてしまった。オレと百合の境界線にシロップみたいな液体が落ちていく。
「君主河原くん……」
「百合ちゃん……」
勝手に入ってきたのはそっちで、思えばオレが止まってやる筋合いはなかった。
「ダメ……っな、んで、」
「君主河原。取り込み中だぜ。後にしろ」
君主河原の野郎はそこにそのまま突っ立っていた。
「ご……めんなさい………見ないで、見ないで……、あんっ、あ、んっ……!」
百合の中が急に力強く締まった。オレのチンポが捥ぎ取れそうなほどだ。声も甘くなる。
「赦して……赦して…………あんっ、君主河原く、……ぃや…………あっん、!」
君主河原は肩を落として、オレと百合を困惑気味に見ていた。いいや、違う。ヤツは百合を見ていて、百合もヤツを見ている。
「いいよ。赦してあげる」
オレの激しい怒りが百合の膣を削った。
「あああああっ!」
百合が絶頂して、オレもイく。濁流みたいに射精して、猛烈な収縮を味わった。
「かわいいね、百合ちゃん」
君主河原は突っ立ったまま、ガクガク内股で震える百合を見つめて、薄ら笑いを浮かべていた。
オレ様はモテる。間違いない。今も一室が丸ごとチョコだらけになっている。そこに放り込めと言ってある。
ではオレ様は何を苛立っている?そうだ。恋人から何も貰ってねェ。てっきり日付が変わる辺りにサプライズでもしてくれるのかと思いきや、恋人はオレ様に何の連絡も寄越さなかった。何故?美男子で、家が金持ちで、成績優秀、スポーツ万能、海外留学経験アリ、4ヶ国語を網羅しているオレ様だぞ。どうして恋人はオレ様にチョコを寄越さない?
分かった。そっちがそういうつもりなら、オレから貰いにいってやる。
オレは恋人を求めて廊下をほっつき歩いた。オレ様が帝王なら、王子様とか仰々しく呼ばれている、ナヨナヨした、もやしみたいなモブとすれ違う。
「帝城寺くん、こんにちは」
モブはオレ様に平れ伏した。相変わらずキラキラと小煩い、アクリル製みたいな髪をしている。
お前は2番。オレ様が上。
「ふん、王旗院。三民はどうした」
「わぁ……帝城寺くんってボクのコト、覚えていてくださったんですね!三民さんは中庭の辺りで見ましたよ。チョコレートのお礼でも言いに行くんですか?美味しかったですもんね、ガトーショコラ」
……は?
「なんだお前。三民から何か貰ったのか?」
「ええ、そうです。だって昨日はヴァレンタインですよ?それは、貰いますよ。帝城寺くんだって沢山貰っていたじゃないですか。ボク、多分負けちゃいました」
は?は?は?なんでこのもやしが貰って、オレ様は貰ってないんだ?
「ご苦労」
オレはもやしっ子がムカついて肩パン入れておいた。中庭に向かう。オレの恋人に色目遣いやがって。何が王子様なんだかな。ああいうのはスケコマシっていうんだよ。色めき立つな。まず筋肉量。男は筋肉量だろうが。そして首。肩幅。ケツの穴を締めてなんぼの男なんだよ。ナメるな。
中庭のほうに行くと、今度はまた面倒臭いやつにあった。
「帝城寺」
お局男がオレは呼び止める。無視なんてダセェ真似はしないから立ち止まる。
「ンだよ」
「挨拶くらいしたらどうだ」
眼鏡の、ぴっしりした、お堅い、皇坂。
「おまえからしろよな。で、三民探してて忙しいんだ。おまえの相手してる暇ねェワケ」
銀縁眼鏡を嫌味臭く直して、なんだコイツ。
「三民さんなら中庭にいたが。あまり迷惑をかけるなよ」
「うるせ~。ってかなんでおまえが知ってんの?」
「昨日頂きものがあったのでな」
あ、もう言わなくても分かる。なんだコイツ。
それで実際、オレの恋人は確かに中庭にいたが、悪いムシがついていた。騎士小路のタコだった。オレの恋人と花壇の縁に座って、笑っている。オレ様も見たことねェぞ、あんなカオ。
騎士小路のタコはオレの恋人に向かってデレデレしていた。オレのオンナだぞ。
「おい」
一声かけただけで騎士小路はビビり散らかして、オレのオンナに隠れようとした。大事なときに女の背中に隠れる……オレ様のオンナに近付く男として失格だ。
「何?」
オレのオンナ、百合はカレシのオレではなく騎士小路のタコの味方をしやがった。
「ここで何してんだ?オレ様の部屋にも来ねェで、そんな弱いオスに感けて」
「いいでしょ、別に!アンタにはカンケーない!」
百合はきぃきぃ怒る。女は怒りっぽいからな。オレ様は寛容に諫めてやるのさ。
「カンケー?あるだろ。オレのオンナなんだぞ、おまえは。ゆり。オレ様の部屋に来いよ。おい、弱オス。男なら女の背に隠れてるんじゃねェよ、ダセぇ」
「やめて!くだらないから、そういうの。騎士小路くんをいじめないで」
はあ?オレ様が、そのモブオスを虐めてる?何言ってんだ……?まぁ、いい、いい。落ち着け。オレ様は寛大。オレ様のオンナだってたまにはきゃんきゃん吠えたくなる。
「それからわたし、あなたのオンナじゃないから」
「おい、ゆり……」
ゆりは騎士小路の手を引いてどこかに行こうとする。
「ゆり。オレ様以外の男を触るんじゃない」
オレ様が引き離そうとするのも虚しく、百合に躱された。
百合のあの気の強さに惹かれた。分け隔てない優しさも。不安になっちまう優しさというか。だからつまり、変な勘違いまで起こしそうな……放っておけない。オレ様と初めて会ったときの怯えはどこへやら……
オレ様みたいなイケメンも結構、おっかないものなのだと知ったときだった。背は高いからな。肩幅もあるし。
百合……なんでオレ様にチョコを寄越さない。騎士小路にはくれたのか?なんで騎士小路!
オレは百合を追う。王旗院と皇坂にはやったんだろ?なんでオレ様には寄越さない。
なんで、なんで、なんで……オレ様の高貴な味覚に合うかどうか、不安になっちまったんだろうな……そうに決まっている。オレは百合がくれれば、ダガシヤとかいう店のチョコでもいいんだが……?
ヴァレンタインにチョコを貰う。そのことに意味があるんだよな。百合がオレ様にチョコを渡さないのなら、オレ様が百合から貰うか?
どうする。百合、何故オレ様にチョコを渡さない。ヴァレンタインはもう過ぎたぞ……
「ごめん、ごめん、帝城寺くん。どしたん?ご機嫌ナナメかい?」
百合のことについて考えていたら肩がぶつかる。君主河原の野郎が爽やかに笑っている。
「別に何もない」
「何かあったら相談してくれよな」
まったく面倒看がいいのだか、お節介なのだか分からん。それよりも百合だ、百合。
「君主河原くん」
この声は。あ?でもなんでコイツ。
「ゆ、」
百合もオレ様に気付く。溢れ出んばかりのオーラを纏っているからな、オレ様は。
「どしたん?百合ちゃん」
なんだ?百合ちゃんって!オレ様は君主河原の野郎に掴みかかった。オレのオンナを気安く呼ぶな。
「ちょっと!やめてよ、何?」
今度はどこからともなく現れた百合がオレに掴みかかる。女を振り払うわけにもいかないから、オレ様は寛大なので君主河原を放してやった。ヤツはだらしなく笑ってやがった。
「ゆり。なんで逃げたんだよ」
「逃げた?あんたが騎士小路くんのこといじめるからでしょう?」
「いじめてねェよ。向こうが勝手に怯えてるだけだろうが」
「ところかまわずあんたが威嚇するからでしょ!」
百合は自分の魅力が分かってねェ。オレ様が睨みを利かせなければ好き勝手されるぞ。気が強くても百合は優しい女だ。相手の弱みにすぐ絆されちまうのが目に見えてる。
「あ?騎士小路のタコを見たか?いつ狙われるか分かったもんじゃねェぞ」
「やめてよ!騎士小路くんとは幼馴染なんだから、そんなことあるワケないでしょ!」
「はん!知れたもんか」
百合はまたきぃきぃ言っている。オレ様の用事はこんなことじゃない。なんで騎士小路のタコの話しなきゃならないんだ。
「あのな、ゆり……」
「まぁまぁ、お二人さん。痴話喧嘩はよして、よして……」
君主河原の野郎がオレ様と百合の間に挟まろうとするから赦せねェ。
「どけよ」
「やめてったら!乱暴な口の利き方はよして」
「お二人さん。まぁ、まぁ……落ち着いて……」
君主河原の野郎が割り込むのが鬱陶しかった。オレ様は百合と話してんだよ。部外者は引っ込んでろ。
肩パンくれたら君主河原はよろめいて、百合はオレ様よりもヤツを支えようとした。
「君主河原くん!」
「ン……やば、」
結局百合は君主河原の野郎を支えきれなかったし、君主河原は百合を抱き寄せて受け身も取らず背中から下敷きになった。男の身体に乗ってる百合を引き離す。でも百合はオレの手を叩き落とした。
「君主河原くん、大丈夫?」
「うん、大丈夫」
百合は自力で身体を起こして、オレには目もくれずに君主河原に肩を貸して行ってしまった。百合に叩かれた手が、力はそんな強くなかったのに妙に痛む。
オレ様は百合について考えていた。叩かれたことはない。親父にもお袋にも女にも。
嫌われたか……チョコがないのがそれを物語っているだろう。
暫くぼけ~っと、いや、瞑想をしていたオレ様のところに百合がやって来たので驚いた。
「なんだよ」
「何か用があったんでしょ。わたしも聞かなくて悪かったけれど、あっちこっちに喧嘩売るのはやめて」
百合はオレが近付くと後退る。百合の手は震えていた。
「どうした?オレが怖ェのか?」
「なんで怒ってるの?何にイラついているの?」
言っちまうのはつまらない。百合に言わせる。
「なんでだろうな?自分の胸に訊いてみろよ」
百合は後退り続けて自分で壁に追い詰められた。あとはオレが迫っちまえば逃げ場もない。突き飛ばそうとする細腕もオレは簡単に掴める。
「ゆり。ゆりは誰のオンナなんだ?」
「誰のものでもないけれど……」
どうしてオレだって言えない?
「ゆり」
「わたし好きな人いるし……あなたの強引な態度は前々から好きじゃない」
オレの掴んだ百合の手が震えている。
「まだそんなこと言ってんのか。いい加減、頷けよ」
オレに靡かない女はいねぇんだよ。老若問わず。誰もがオレと付き合いたがって、それでもオレはオレの好きな女としか付き合いたくない。とりあえず女がいればいいって考えじゃない。面白い女はそれなりにいたかもしれない。分母はあったしな。けれどオレは真面目で決まりきったことしか言わない百合が気になった。この女はどこで教科書外のことを言うのだろう?オレ様にも教科書対応か?
オレの前では感情剥き出しのクセによ。児童文学の登場人物気取りなんてやめちまえ。
「い・や!他を当たってちょうだい。さぞおモテになるんでしょうから。引くて数多でしょう?」
百合の目に睨まれてゾクゾクする。窮鼠が一番かわいい。窮鼠は猫を咬まない。愛でられるのさ。
「ゆり。なんで震えてる?」
「震えてない」
「震えてる。オレが怖い?」
「……怖い」
はぁ?
百合はまだ何も言ってないのに、身を縮めて、なんだかオレが殴りかかったみたいになっている。
「いつも強引で、周りを威嚇して、喧嘩ばっかり……みんな帝城寺様、帝城寺様って……それであんたがあたしのことばっかり言うから、目立って目立って、あたし頑張らなきゃならないのキツいよ。もうやめて。あたし他に好きな人いるし、そもそも付き合ってないんだし……」
「ンだよ、それ」
オレが悪いって言うのかよ。
「今もそうやって、不機嫌押し付けて、関係ない人巻き込んで……」
「ゆりがチョコ寄越さないからだろ!」
「えぇ……?」
ヒステリックな声で百合はオレを睨む。
「チョコならあげた」
「嘘吐くな。もらってねェ」
百合、マジか。なんでそんな嘘吐くんだよ。もらってない。百合からのチョコを忘れるはずがない。
「部屋に放り込まなきゃコロすって書いてあったじゃない……」
オレは雷に撃たれたような気分だった。断っても何をしてもオレはチョコを貰う。毎年、毎年。だから確かに、あの部屋に放り込むよう事前にいっていた。百合……おまえはいいんだよ、オレに手渡しで。むしろおまえ以外のは要らなかったんだ。
「もう嫌。本当に嫌。わたしは優しい人が好きなの。あんたみたいな力尽くな人、タイプじゃないし、落ち着かないし、ムリ!もう放っておいて……」
百合!百合、百合、百合!百合百合百合百合百合百合百合!
オレは百合の涙ぐんだ目を見たときに、百合がオレを好きじゃないと知った。
「じゃあおまえの好きなやつって誰だよ!あ?」
オレは怒鳴った。百合は痙攣したみたいに肩を窄めて可哀想だった。でもそれが可愛い。もっとオレを怒らせて、もっとオレに怒鳴らせろ。自分が誰のもので、もう逃げられないって理解しろ。
「怒鳴らない……で……」
「オレが強引で不機嫌で力尽く?まだオレを分かっちゃいねェな。これでも抑えてたんだぜ?ゆり……ゆり!聞いてるのか?」
「怖い……怖い、」
オレに対してはいつも強気の百合が怯えきって、頭の中がカッとなった。
「おまえはオレのオンナだろうが」
ブラウスを左右に引き千切る。ボタンがぱらぱら飛び散った。青い下着から百合の胸が見える。
「乱暴はよして……」
「うるせぇ」
オレを拒否しかしかない口を塞いだ。ぶつ、と切れる音がしたが、出処は分からなかった。いや、すぐに分かった。唇が噛まれた。血の味はいつでも不味い。
百合を睨めば、口元に血を付けて、オレから目を逸らす。それがまたオレに火を点ける。
「ゆり、舌出せよ」
「い……や!」
でもオレも聞かない。百合の頭押さえつけてキスするなんて容易いことだ。
「ん……っ!」
百合は口を閉じて抵抗する。いつまでそうしているつもりなんだ?
「ゆり」
「やめてよ……放して!」
唇についたオレの血がセクシーだった。百合に拒絶されるのが、段々と楽しくなってくる。これからどうオレに溺れさせようか?考えるのが楽しいらしい。意外とオレはマゾヒストなのだと知る。百合……おまえに開発されたんだな、オレは。
青い下着と一緒にピンクのブラジャーも捲り上げた。百合の綺麗な乳が現れた。先っぽはピンク色だった。そこを抓ると、百合が強情な口を開く。
「あっ……!」
オレは百合の口に入った。冷たかった。百合は恥ずかしがり屋だから、今までキスをしたことも、肌を合わせたこともない。
百合の中は甘い。体温の低さに驚く。女は身体を冷やすなっていうのに、冷えてるな。
熱くしてやるよ。
乳首を摘めば、百合は身体をひくつかせて、オレの舌を押し出そうとする。させるわけない。百合の押し出そうとする舌に舌を巻き付かせて奥に押し込む。
「う………んっ、ふ、」
指の間で百合の乳首は硬くなっていく。百合が口を開けて、オレのと混ざったのが零れ落ちる。
「ぅ、う……」
百合のさほど大きくはないけれども形のいい乳を揉む。満足感とは程遠いが満足としかいいようのない感覚が湧き起こる。柔らかな桃を搾っているみたいだ。オレの下腹部はもう誤魔化しきれないほど膨れていた。
唇を離すと透明な糸がついたままで、百合はオレを睨むかと思ったが、弱々しく目を伏せるだけだった。
百合……!百合、百合……!
オレは百合の小さな乳首を吸った。ディープキスで口の中はぐずぐずに蕩けて、そのまま硬くなった乳首を転がす。
「ん、あぁっ!嫌……」
百合はオレを突き放そうとする。放すとわけがない。オレの百合。オレの百合。オレの百合!
片手と口で乳首を擂った。百合のスカートの中にも手を伸ばす。百合……
オレ以外が触ったら、ソイツをぶん殴ってやる。絶対に赦さない。
オレは百合のパンツの中に手を入れた。柔らかなアンダーヘアを梳かす。
「や……だ、やだ……あ、んんッ」
甘く乳首を噛んでやれば、百合は自分の口を押さえた。
「エッロい声、聞かせろよ」
だが百合は首を振る。それならオレが、我慢できないほど出させてやる。
アンダーヘアの下にある窪みに指を入れる。張り付いたパンツが湿っていた。拇でクリトリスを押した。中指は奥へ突き進む。そこはヒトの身体の一部とは思えないほど柔らかく泥濘んで、指先を受け入れた。口の中は冷たかったのに、下は熱かった。肌理も体温も溶けていきそうだ。
「あ、ああ……っん、やぁ……」
百合は悩ましげに眉根を寄せて、オレの下腹部に血を集めていく。
「ゆり……」
「ん、ぁ………」
百合の泥濘を指で解す。狭い。オレの指先ひとつもキツくて、柔らかく噛みついてくる。百合みたいでかわいい。でもオレだからな。受け入れろ。
「い………ぁ、あぁ、痛い……」
「痛いか?」
確かに百合の内部に夢中になって、クリトリスへの刺激が疎かになっていた。小さいなりにオレのチンポみたいに膨れてきたクリトリスを抉ってやると、百合の中が蜿ってオレを締め付ける。濡れた音が大きくなって、指を動かしやすくなった。薬指も加えてみる。中指はもうふやけていそうだったし、低温火傷を起こしそうだった。
「あ……あ、あ、あ……」
リズムをつけて中を突く。クリトリスを押し潰すだけ、面白いほど声も中も反応を示す。
「だめ……、やだ……や………っ!」
百合の声が一際上擦る。もしここに歯が生えていたら、オレの指が食い千切られそうなほど締め付けられる。
オレはまだ楽しんでないし、百合もこんなんじゃ満足しないだろ。
指を止めた。
「あ………あ、」
「嫌イヤ言う割にはきゅうきゅう締め付けるじゃん。え?ゆりちゃんよ」
百合は濡れながら虚ろな目をしていた。百合の愛液がついた指を見せてやれば、いつもの調子に戻るかと思った。でも、百合は顔を赤くして、ちらちら見るだけ。誘ってんのか?他の男に絶対やるなと言い聞かせたい。
「酷いこと言ったの、謝るから……ごめんなさい……赦して。反省するから、赦して……」
気の強い百合が、オレに媚びている。他の女どもが媚びてくるのとは違う。気の強くて怒りっぽい百合が、オレだけを見て、オレのテクニックに怯えている。
「本当に、悪いと思ってるのか?」
百合は力強く頷いて、オレは激しく興奮した。
「もう、あなたの前に出てこないから、赦して……お願い、赦して……」
百合。おまえは何も分かっちゃいない。
オレは百合のさらっさらの髪を掴んだ。キスするほど近付いてやった。百合の可愛い小顔が怖がっている。ゾクゾクして、心臓がおかしくなりそうだった。脳味噌が沸騰する。チンポはこれ以上なく勃起して、痛いくらいだった。
「赦さねェ」
「い、いや………いや!赦して……お願い、お願い………謝るから………!」
「ツレねェじゃん、ゆり。あんなにあんあんヨガっておいてよ」
逃げようとする百合のほっそい腕を掴む。逃がすワケねェだろ。
「たす、けて………なんでもするから、なんでも……」
「ゆりちゃん。別におまえを殴ろうとか殺そうとか言うんじゃねェよ。獲って食うだけさ」
百合のほっそい太腿を片方担ぎ上げた。百合は嫌がって、身体を捻ってまだ逃げようとする。
だからオレはチンポ出して、百合に突き刺した。
「ああああ!」
「痛かったか?悪いな」
百合の中もオレのチンポも熱いのに、何かが冷たかった。百合の生っ白い脚に、一筋赤いものが滴り落ちていく。
「ゆりの処女、もらっちまった。ありがとよ。愛してる」
「あ………あ…………」
百合は驚いているみたいだった。痛いのかもしれない。可愛い耳を舐めて、クリトリスを押してやる。オレのチンポが中で扱かれて、様子をみてやるのはムリだった。腰が止まらなくなる。好きな女と繋がって、止まっていられるわけがない。壊したいわけじゃないのに、オレはいきなり激しめのピストンで百合を攻める。
「あ……!あ、あ、あ、あぁっ、!」
百合の中がオレのチンポに絡み付く。奥へと引き込みながら、全体を揉みしだいている。カリが引っ掛かって、目の前がチカチカしているみたいに気持ちいい。
「ゆり、ゆり!最高だぜ、おまえの中……想像より、名器だ……」
百合をオカズにシコっていたのがバレちまう!
タマが間抜けな音を出す。オレの汁と百合の愛液がぐちゃぐちゃ混ざり合って、それもセックスしてることを実感させる。
「や、だ、や………あんっあっ、あ、あ、!」
「ゆり……!」
百合の片脚を下ろして、両腕を捕まえた。リードに繋いだみたいだった。
「ゆり……好きだ、好きだ、ゆり」
「んぁ、だ………め、んああっ」
オレの腰で百合の白いケツがゴムボールみたいに弾んだ。狭間から抜き差しされたオレのチンポが、白い液体を纏っているのが見える。空気を含んだオレと百合の汁なのか、百合が本気で感じているのか。気持ち良過ぎて、オレはもしかして、中で出しちまったのか?
「ゆり……っ!」
「抜い………て、抜いて……、あぁぁあ!」
ドアが開く。
「百合ちゃん、ここ?遅くまでありがと―」
君主河原が情けない顔をして入ってきた。オレも咄嗟に動きを止めてしまった。オレと百合の境界線にシロップみたいな液体が落ちていく。
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「百合ちゃん……」
勝手に入ってきたのはそっちで、思えばオレが止まってやる筋合いはなかった。
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「君主河原。取り込み中だぜ。後にしろ」
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百合の中が急に力強く締まった。オレのチンポが捥ぎ取れそうなほどだ。声も甘くなる。
「赦して……赦して…………あんっ、君主河原く、……ぃや…………あっん、!」
君主河原は肩を落として、オレと百合を困惑気味に見ていた。いいや、違う。ヤツは百合を見ていて、百合もヤツを見ている。
「いいよ。赦してあげる」
オレの激しい怒りが百合の膣を削った。
「あああああっ!」
百合が絶頂して、オレもイく。濁流みたいに射精して、猛烈な収縮を味わった。
「かわいいね、百合ちゃん」
君主河原は突っ立ったまま、ガクガク内股で震える百合を見つめて、薄ら笑いを浮かべていた。
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