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病室を去っていくセルーティア氏の背中から、アルスは目を逸らしていた。セレンが気難しそうにそれを見ていた。彼はただ、眠そうに屡瞬いている。
「ごめんなさい、アルス。わたし、何も知らずに……」
「セレンが謝ることじゃないよ。確かにオレも、ばかだったんだ」
身震いした。死んでいたかもしれない。おそらく、セルーティア氏でなければ治せなかった。
立場を入れ替えて考えてみた。幼馴染の双眸を見つめる。
「謝るのはオレのほうだ。ごめん、セレン。こんなことになって。レーラには、もしかしたら……」
だが言えなくなった。言葉にするには、己でも改めて聞かなければならない。まるで確定したことのように。相手に察することを求める。卑怯だと思った。けれど彼はそうした。
「そろそろ、帰るね。ゆっくり休んで。これ、あげる。手に巻いておいたら。包帯が解けてしまいそうだし」
彼女もまた負傷している身であった。顔色は優れない。たがそれは、必ずしも背中の傷のためのものではなかったようだ。いくらか気怠そうに立ち上がると、寝台の脇の台へと綺麗に畳まれた手巾を置いていく。
「来てくれてありがとう。もう心配かけないよ。セレンも、お大事にね」
アルスはひとりになった。天井では循環扇が回っている。観葉植物のある、優雅な病室である。恐ろしく痛ましい出来事は、まるで夢のなかで完結したことのようである。
彼は自身の状態を確かめてから点滴台を牽いて部屋を出た。寝台の上でこれからのことを考えていたくなかった。廊下にはリスティが座していた。ということは、セレンにも会ったのだろう。
「ああ、リスティ?色々と世話をかけたよね?」
彼は急に照れ臭くなった。この有様が。彼女は怪我人の姿を認めると、椅子からはじかれたように腰を上げた。
「何言ってるの、アルスくん。もう歩いていいの?」
偽悪的に吊り上げられた口角は引き攣って見える。
「痛くないし……セレンには会った?」
「アルスくんに紹介してもらうまでは、知らないふりしておくわ。だから会ってない。見かけただけ」
アルスは苦笑した。それから彼女が座っていた場所にある病室を見遣った。
「シールルトくんは……?」
「さっき手術が終わったばかりなの。でも、あとは目が覚めるのを待つだけですって」
「そっか。じゃあ、よかった」
セルーティア氏は裁判にかけられ、王子の治療はできないと言っていた。そのうえシールルトくんまで助からないとなれば……
アルスは自嘲した。
「そうだ、リスティ」
謝らなければならないことを思い出したのだ。
「リスティのこと、散々連れ回したでしょう。そのことなんだけど、セルーティア先生が―」
「聞いたわ。どうしてアルスくんが謝るの。あたしとしては、若い子を騙して出世払いと利子でがっぽりよ。損なんかないわ」
彼女らしい、やはり偽悪的な返答である。
「聞いたんだ。じゃあ、話は早いや。あっはっは。ロレンツァまで行ったのに……そうは言うけど、リスティにもセルーティア先生にも悪いことしちゃったな。ロレンツァの人々にも……こうなっちゃったの、オレが余計なことしたせいだし。王子も……」
笑みを繕おうとしたが上手くいかなかった。だが途中で引き返すこともできなくなった。ただ痛々しく、惨めな様を晒すのだ。
「ちょっと1人で背負いすぎじゃない?巡り合わせよ。あなたはセルーティア先生を庇っただけ。セルーティア先生は医者として患者の治療を全うしただけ」
だが、アルスはセルーティア氏の言葉を聞いている。「王子の成り代わり」まずはそれだ。
「どうにか頼んで、君のことはロレンツァに送り届けてもらうよ。オレができたらいいんだけど、この状態じゃいつになるやら。ありがとう、本当に。 色々落ち着いたら行くよ、ロレンツァに……」
彼女は挑戦的な眼差しで首を傾げた。
「まだ帰る気ないわよ、あたし。病室に戻って寝なさい。今は休むことね。暇になっちゃった?カードゲームでもする?」
アルスは首を振った。
「分かった、寝るよ。ごめん」
「あれこれ考えちゃダメよ。寝られなくなるんだから。頭に真っ白な絵を思い浮かべること。牛乳の海をね」
束の間の散歩であった。病室へ戻り、彼は寝台へ横たわった。しばらく放心していた。そして忽如として大きな後悔に襲われた。上手くやれなかったものか。こうならぬように。時を巻き戻せたら。頭を抱えたが、やがて疲れてしまった。天井を見上げ、寝台に身体を傾ける。少しすると看護師がやって来て、薬を飲んだ。退屈な時間を過ごしていた。ところが考えごとは忙しなかった。眠気は湧かない。しかし夕食後、いざ眠れそうになったとき、扉が叩かれた。入ってきたのはガーゴン大臣である。アルスは思わず溜息を吐いてしまった。
「肝を冷やしたぞ、アルス」
「寝ようってときに大臣のご尊顔を見るんですから、肝も冷えますよ」
「無事でよかった、と言っておこう」
「無事?確かにオレは、セルーティア先生のご尽力のおかげで無事です。でもあの人、逮捕されるんでしょう?オレは何のためにロレンツァに行ったんでしょうね」
彼はよく口が回った。感情の起伏に自身で戸惑っている。リスティと喋ったとき以上に御せなかった。
「今、王族クリスタルもセルーティア氏のもとにある。確かに何のためにロレンツァへ遣ったのか分からんな」
大臣は呑気だった。
「オレが王子の成り代わりになるしかないから、大臣にとっては都合が良いんですか。どうあがいてもオレはガーゴンさんの派閥ですからね。実権、握れますもんね」
「遥か彼方、遠くに、ユニコーンの泉というものがある。そこの水は晶石の恩寵水といって、医者要らずだそうだ」
まるで児童に寝物語でも聞かせているつもりらしかった。
「そこまで棺担いで行けって?」
アルスは声を荒げた。谺し、我に返る。
「オレはセルーティア先生を庇うべきではなかったし、見殺せばよかったというお話なのでしょう。セルーティア先生のことも、シールルトくんのことも。王子のために、オレのために。最悪だ。別にオレは民草が可愛いわけじゃないけど、目の前の知り合いも助けちゃ不都合なのか……しかもセルーティア先生には、そんなことしなくてもよかったなんて言われるし、感謝してほしかったわけじゃないけど、全部空回りだ。空回りどころじゃない。自分から損しにいってたんだ」
ガーゴン大臣は叱り飛ばすでもなく、黙って聞いていた。
「リスティは、手厚くロレンツァに送ってあげてほしいんです。すごくお世話になった人だから。オレの中にはいってる帯魔計も、もとはリスティのものだし……」
「王族クリスタルはセルーティア氏が持っていて、アルスはセルーティア氏の判断で助かった……王の恩赦を仰いでみよう。実際、王子を救えるのはセルーティア氏しかいないのだろう」
「王はどうしていらっしゃるんです」
ついでとばかりに問うた。父親代わりというほど、そう親しい間柄ではない。王子は王の実子ではなかった。そのために、息子の身代わりで、唯一の友人と呼べるアルスに対しても、或いは存在するはずだった実の息子のそれと同等というわけにいかないのだろう。
「気を病んでおいでだ」
「息子のことで?城のことで?」
「いずれかひとつというわけにはいくまい。人の悩みなどは複合的なものだ。王であらせられても変わらない」
「いいんですか、お大臣ともあろう人が、王が愚民どもと同じ性質を持っているだなんて言ってしまって」
軽口を叩きながら、アルスは恩赦について考えていた。王子のことだからといって、王がセルーティア氏を恩赦するとは限らなかった。むしろ、王子のためであるからこそ、厳しい処罰を下すとも考えられる。
王ともあろう御方が身内贔屓とは……
王子の気質に不満のある官吏も少なからずいるのだった。アルスからみて、王は頼りなさすら感じられるほど温和で、底意地の悪さはないように思えたが、優柔不断なあまり、狡猾な官吏たちに付け入られる危うさも持ち合わせていた。
「頼みましたよ、ガーゴン大臣。寝るにも寝られませんや。ガーゴン大臣もこの時間に来てくださったということは、そうとう忙しかったのでしょう?恩赦の話、聞けてよかったです。単純にオレの所為ではあるんですけど、あとは大臣にかかってますから、オレの命運も、レーラのことも、国のことも」
ガーゴン大臣は不気味に歪んだ笑みを浮かべた。
「困ったことがあったら言いなさい」
妙な寒気がした。道行く親子の話し声から時折聞こえる、そう珍しくない一言だった。だがいざ己の身に浴びせられると、「ひっ」と声が漏れた。忘れかけていた会話が甦る。目紛るしく事が起こり、過ぎていくなかで掻き消されていた。この頑固で陰険な男の養子になるかもしれなかった話が、途端に生々しい。
「現状として、オレが王子に成り代わる線が濃いんですよね。残酷ですよ。王子の成り代わりになんて、ならなくて済んだかもしれないときのオレとして……だから、その……息子みたいに接してくんの。結局、オレは王子の成り代わりになっちゃって、今実際、本当にその役目を果たすことになりそうなんでしょう?残酷ですって。そんな、市中の親子みたいに……もう後戻りできないものを……」
「何を言っているんだ。私みたいな頑固な鴉爺の養子になるより、王子の成り代わりのほうがよかろう」
ガーゴン大臣は踵を返した。静かな足取りで扉を開閉していく。
アルスはぼんやりしていた。そして「え?」と誰に対してでもない問いかけをしていた。
「ごめんなさい、アルス。わたし、何も知らずに……」
「セレンが謝ることじゃないよ。確かにオレも、ばかだったんだ」
身震いした。死んでいたかもしれない。おそらく、セルーティア氏でなければ治せなかった。
立場を入れ替えて考えてみた。幼馴染の双眸を見つめる。
「謝るのはオレのほうだ。ごめん、セレン。こんなことになって。レーラには、もしかしたら……」
だが言えなくなった。言葉にするには、己でも改めて聞かなければならない。まるで確定したことのように。相手に察することを求める。卑怯だと思った。けれど彼はそうした。
「そろそろ、帰るね。ゆっくり休んで。これ、あげる。手に巻いておいたら。包帯が解けてしまいそうだし」
彼女もまた負傷している身であった。顔色は優れない。たがそれは、必ずしも背中の傷のためのものではなかったようだ。いくらか気怠そうに立ち上がると、寝台の脇の台へと綺麗に畳まれた手巾を置いていく。
「来てくれてありがとう。もう心配かけないよ。セレンも、お大事にね」
アルスはひとりになった。天井では循環扇が回っている。観葉植物のある、優雅な病室である。恐ろしく痛ましい出来事は、まるで夢のなかで完結したことのようである。
彼は自身の状態を確かめてから点滴台を牽いて部屋を出た。寝台の上でこれからのことを考えていたくなかった。廊下にはリスティが座していた。ということは、セレンにも会ったのだろう。
「ああ、リスティ?色々と世話をかけたよね?」
彼は急に照れ臭くなった。この有様が。彼女は怪我人の姿を認めると、椅子からはじかれたように腰を上げた。
「何言ってるの、アルスくん。もう歩いていいの?」
偽悪的に吊り上げられた口角は引き攣って見える。
「痛くないし……セレンには会った?」
「アルスくんに紹介してもらうまでは、知らないふりしておくわ。だから会ってない。見かけただけ」
アルスは苦笑した。それから彼女が座っていた場所にある病室を見遣った。
「シールルトくんは……?」
「さっき手術が終わったばかりなの。でも、あとは目が覚めるのを待つだけですって」
「そっか。じゃあ、よかった」
セルーティア氏は裁判にかけられ、王子の治療はできないと言っていた。そのうえシールルトくんまで助からないとなれば……
アルスは自嘲した。
「そうだ、リスティ」
謝らなければならないことを思い出したのだ。
「リスティのこと、散々連れ回したでしょう。そのことなんだけど、セルーティア先生が―」
「聞いたわ。どうしてアルスくんが謝るの。あたしとしては、若い子を騙して出世払いと利子でがっぽりよ。損なんかないわ」
彼女らしい、やはり偽悪的な返答である。
「聞いたんだ。じゃあ、話は早いや。あっはっは。ロレンツァまで行ったのに……そうは言うけど、リスティにもセルーティア先生にも悪いことしちゃったな。ロレンツァの人々にも……こうなっちゃったの、オレが余計なことしたせいだし。王子も……」
笑みを繕おうとしたが上手くいかなかった。だが途中で引き返すこともできなくなった。ただ痛々しく、惨めな様を晒すのだ。
「ちょっと1人で背負いすぎじゃない?巡り合わせよ。あなたはセルーティア先生を庇っただけ。セルーティア先生は医者として患者の治療を全うしただけ」
だが、アルスはセルーティア氏の言葉を聞いている。「王子の成り代わり」まずはそれだ。
「どうにか頼んで、君のことはロレンツァに送り届けてもらうよ。オレができたらいいんだけど、この状態じゃいつになるやら。ありがとう、本当に。 色々落ち着いたら行くよ、ロレンツァに……」
彼女は挑戦的な眼差しで首を傾げた。
「まだ帰る気ないわよ、あたし。病室に戻って寝なさい。今は休むことね。暇になっちゃった?カードゲームでもする?」
アルスは首を振った。
「分かった、寝るよ。ごめん」
「あれこれ考えちゃダメよ。寝られなくなるんだから。頭に真っ白な絵を思い浮かべること。牛乳の海をね」
束の間の散歩であった。病室へ戻り、彼は寝台へ横たわった。しばらく放心していた。そして忽如として大きな後悔に襲われた。上手くやれなかったものか。こうならぬように。時を巻き戻せたら。頭を抱えたが、やがて疲れてしまった。天井を見上げ、寝台に身体を傾ける。少しすると看護師がやって来て、薬を飲んだ。退屈な時間を過ごしていた。ところが考えごとは忙しなかった。眠気は湧かない。しかし夕食後、いざ眠れそうになったとき、扉が叩かれた。入ってきたのはガーゴン大臣である。アルスは思わず溜息を吐いてしまった。
「肝を冷やしたぞ、アルス」
「寝ようってときに大臣のご尊顔を見るんですから、肝も冷えますよ」
「無事でよかった、と言っておこう」
「無事?確かにオレは、セルーティア先生のご尽力のおかげで無事です。でもあの人、逮捕されるんでしょう?オレは何のためにロレンツァに行ったんでしょうね」
彼はよく口が回った。感情の起伏に自身で戸惑っている。リスティと喋ったとき以上に御せなかった。
「今、王族クリスタルもセルーティア氏のもとにある。確かに何のためにロレンツァへ遣ったのか分からんな」
大臣は呑気だった。
「オレが王子の成り代わりになるしかないから、大臣にとっては都合が良いんですか。どうあがいてもオレはガーゴンさんの派閥ですからね。実権、握れますもんね」
「遥か彼方、遠くに、ユニコーンの泉というものがある。そこの水は晶石の恩寵水といって、医者要らずだそうだ」
まるで児童に寝物語でも聞かせているつもりらしかった。
「そこまで棺担いで行けって?」
アルスは声を荒げた。谺し、我に返る。
「オレはセルーティア先生を庇うべきではなかったし、見殺せばよかったというお話なのでしょう。セルーティア先生のことも、シールルトくんのことも。王子のために、オレのために。最悪だ。別にオレは民草が可愛いわけじゃないけど、目の前の知り合いも助けちゃ不都合なのか……しかもセルーティア先生には、そんなことしなくてもよかったなんて言われるし、感謝してほしかったわけじゃないけど、全部空回りだ。空回りどころじゃない。自分から損しにいってたんだ」
ガーゴン大臣は叱り飛ばすでもなく、黙って聞いていた。
「リスティは、手厚くロレンツァに送ってあげてほしいんです。すごくお世話になった人だから。オレの中にはいってる帯魔計も、もとはリスティのものだし……」
「王族クリスタルはセルーティア氏が持っていて、アルスはセルーティア氏の判断で助かった……王の恩赦を仰いでみよう。実際、王子を救えるのはセルーティア氏しかいないのだろう」
「王はどうしていらっしゃるんです」
ついでとばかりに問うた。父親代わりというほど、そう親しい間柄ではない。王子は王の実子ではなかった。そのために、息子の身代わりで、唯一の友人と呼べるアルスに対しても、或いは存在するはずだった実の息子のそれと同等というわけにいかないのだろう。
「気を病んでおいでだ」
「息子のことで?城のことで?」
「いずれかひとつというわけにはいくまい。人の悩みなどは複合的なものだ。王であらせられても変わらない」
「いいんですか、お大臣ともあろう人が、王が愚民どもと同じ性質を持っているだなんて言ってしまって」
軽口を叩きながら、アルスは恩赦について考えていた。王子のことだからといって、王がセルーティア氏を恩赦するとは限らなかった。むしろ、王子のためであるからこそ、厳しい処罰を下すとも考えられる。
王ともあろう御方が身内贔屓とは……
王子の気質に不満のある官吏も少なからずいるのだった。アルスからみて、王は頼りなさすら感じられるほど温和で、底意地の悪さはないように思えたが、優柔不断なあまり、狡猾な官吏たちに付け入られる危うさも持ち合わせていた。
「頼みましたよ、ガーゴン大臣。寝るにも寝られませんや。ガーゴン大臣もこの時間に来てくださったということは、そうとう忙しかったのでしょう?恩赦の話、聞けてよかったです。単純にオレの所為ではあるんですけど、あとは大臣にかかってますから、オレの命運も、レーラのことも、国のことも」
ガーゴン大臣は不気味に歪んだ笑みを浮かべた。
「困ったことがあったら言いなさい」
妙な寒気がした。道行く親子の話し声から時折聞こえる、そう珍しくない一言だった。だがいざ己の身に浴びせられると、「ひっ」と声が漏れた。忘れかけていた会話が甦る。目紛るしく事が起こり、過ぎていくなかで掻き消されていた。この頑固で陰険な男の養子になるかもしれなかった話が、途端に生々しい。
「現状として、オレが王子に成り代わる線が濃いんですよね。残酷ですよ。王子の成り代わりになんて、ならなくて済んだかもしれないときのオレとして……だから、その……息子みたいに接してくんの。結局、オレは王子の成り代わりになっちゃって、今実際、本当にその役目を果たすことになりそうなんでしょう?残酷ですって。そんな、市中の親子みたいに……もう後戻りできないものを……」
「何を言っているんだ。私みたいな頑固な鴉爺の養子になるより、王子の成り代わりのほうがよかろう」
ガーゴン大臣は踵を返した。静かな足取りで扉を開閉していく。
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