10 / 35
10
しおりを挟む
人の住めるところだった。明かりが点き、水はない。濡れた足跡が乾いた木の床に色濃くつく。部屋の奥を見据える。
歌声が目の前にある。
アルスは目を屡瞬いた。女がいる。瞑目し歌っている。長い金髪について、彼は故郷に置いてきた幼馴染を思い起こした。だが人間とは思われなかった。翼が生えていた。しかし崩れかけた王城でみた幼馴染にも赤い翼が生えていた。けれども目の前の女に生えているのは蝙蝠のような翼であることだった。さらに脚は膝の辺りから鱗に覆われていた。そして健常な人間の足に相当するところには鰭が生えているのだった。
怪女は骨を抱いていた。服を着たまま白骨化したらしい。人が来ても構うことなく歌い続けている。美声であった。そして薄気味悪くもあった。
「リスティ」
アルスは怪女の全身をひととおり観察してから、急な焦燥に駆られて顔を背けた。横にいるリスティに意見を求める。
「『葬送曲の歌姫』って昔、絵本で読んだことあるわ」
彼女は狼狽するでも戦慄するでもなかった。このまま帰るという雰囲気でもなかった。ただ興味を持っていることについてだけは、嫌な予感のごとく彼にも分かった。
「も、戻らないの……?」
「お宝がありそうじゃない?」
「お宝?お宝って?」
船に絡みついた巨大軟魚をどうにかするのではなかったのか。
「あの骨見て。着てる服」
アルスはしかし見たくなかった。それはおそらくといわず、確信を持って、人の亡骸といえる。何十年と経っているのだろうけkれども、その何十年か前には生きていたのだろう。表面の色味といい、生々しい傷み具合といい、衣服の汚れ方といい、作り物とは思えなかった。
「きっと船長よ」
「で、でもどうやって……お宝って、本気なの?」
「怖くなっちゃった?先に戻ってる?」
「さすがに置いていけないよ。多分、単独行動しちゃダメな気がする……」
しかし何も行動することなく、速やかにここを立ち去るのが最も賢明なのだろう。つまりリスティとは反対の意見だった。
「アルスくん」
「何」
彼女を横目で見遣った。その視線はただ怪女一点に注がれている。もしくは着衣の骸骨に。
「あの骸骨って死後何年くらい経ってると思う?」
「え……?100年は経ってないんじゃないかな……」
「じゃあ、あの人魚姫は何歳くらいに見える?」
「女の人の年齢は当てにいかないのが礼儀だって」
それが王都なりの行儀であったが、この場に於いては半ば彼なりの冗談でもあった。
「感心したわ」
歌姫はまったく二人には気付いていない様子だった。けれども終わりのなさそうだった歌は止んでしまった。人の女、それも美しい女の目が開いた。眩いばかりの赤い瞳である。瞳の色……
この国に於いて最も多いのは左右で色の異なる個体だった。片方を青、片方を琥珀色としていた。アルスもそうだった。現在仮死状態の王子もそうである。そうでなければ左右が青、あるいは琥珀が健常な状態であるとされていた。王都で別れた幼馴染や、すぐ傍にいるリスティもそうだった。だが今、目の前にいる怪美女は赤い目を光らせている。不思議な色味に吸い込まれそうだった。横から割り入った腕に、彼は視界を閉ざされる。
「魔物よ。人の形をしているのなら、目を見ちゃダメよ」
「ごめん」
怪女の美貌は氷が溶けるように変化していった。よく通った鼻梁は消え、口角は両端に裂けて、耳は三叉槍みたいに急峻を作る。小さな顔は骨を失ったように縮んだ。随分と前に王都の自然公園で釣った川鱸―バスに似ていた。
「『葬送曲の歌姫』はね、昔あった豪華客船の歌謡いの娘なのだそうよ。けれど船は難破。運良く娘はひとり助かったけれど、誰にも見つけてもらうことはできませんでした。やがて海の仲間となって見つけてもらうのを、歌を謡いながら待っている……その歌を、海の親玉が狙っていたとも知らずに……というわけよ」
「それで、親玉を倒すの?」
アルスは魚女を見た。惻隠の情を催したのである。ここ何十年、何百年と助けを待っているのだ。その必要がなくなったとしても、その意識もないまま。沈没船を舞台にして。
「子供向けの絵本では、倒さない。王子様がやっつけてくれる。すべて。歌謡いの娘のことも助けてくれる。人間に戻る魔法の小瓶を奪ってね」
結局は創作である。だがそこに情を見出すのが醍醐味である。たとえ王族への信仰先導であっても。あくまでこの怪魚女と無関係な話でも重ねてしまう。
「可哀想な話だけれど、今や彼女は人間の敵よ。歌の届くかぎり、船を惑わすの。あのイカを操ってるのも、もしかしたら、彼女かもね」
しかしアルスには戦意が湧かないでいた。リスティは関節をほぐしにかかっていた。そして跳びはね、足首の柔軟に励む。彼女はおそらく武闘家であった。
「救えそうなときに救える状態じゃなくなってるっていうのは、どこでも、いつでも、世の常ね」
怪女が先制していた。鋭い牙を剥いてリスティに襲いかかった。彼女は床を蹴り、壁へ飛びかかる。そして反動を利用して怪女の背へ向かった。足と足で首を挟み、2人は一瞬、宙に浮いていた。両者は旋回する。何もなかった床には忽如として腰丈ほどの岩の針山が現れ、魚女のほうだけがそこへ叩きつけられた。物理的な力だけではないものが加わっている。干物のように細く、骨の浮きでた怪女の身体を貫いた岩の針は瞬時に消えた。輝きを纏った粒子と化していった。海に突き落とされる前にアルスも浴びた覚えのあるものだった。
怪女はよろよろと立った。だがリスティは体勢を立て直される前に、肋骨の透けて見える胸元へ、波動を纏った掌底を突き入れるのだった。
アルスは見ているだけだった。床や壁に穴が空き、粉砕される様を呆然と眺めていた。海水が流入してくることはなかった。ここはおそらく、尋常の場ではなかった。
やがて彼は殴られ、蹴られ、殴られ、叩きつけられる海妖女のある変化に気付いた。リスティが一段と高く跳んだ。振りかぶった拳には魔力玉が溜められていた。
彼の行動は、武芸や武術を嗜む、あるいは極める者として禁忌であったかもしれない。とどめとばかりの一撃が入る直前で割り込んでいった。リスティは判断が速かった。勢いを落とした。しかし彼女が軌道を逸らせたとしても、完全に力を打ち消すには間に合わなかった。アルスもまた避けることしなかった。直撃は免れた。だが当たった。魔闘武術に秀でた者の、多少手加減された拳が肩へと入った。痺れが起き、まもなく痛みへ変わる。息ができなかった。全身へ戦慄が響いていく。
「アルスくん……!」
リスティは渋い面をした。
「待って、リスティ」
「魔法の小瓶でも持ってるの?」
それは嫌味であった。表情で分かった。彼は愛想笑いを浮かべたが引き攣った。
「ないよ。でも、様子がおかしかった」
「試してみる?」
小瓶を手にしていたのはリスティのほうであった。掌の収まる大きさで、香水瓶のようである。中には何の変哲もなさそうな無色の液体が揺れている。
「何、それ……」
学者気取りの男と同様に、彼女は怪しげな容器の中身を撒き散らした。
「お宝。恩寵水とかいったかしら。いいわ、どうせ胡散臭かったし」
彼はすぐに振り返った。怪女は穴だらけの床へ尻をつき、また人の美しい姿へ戻っていた。その見目の麗しさに、この若い煩悩児は騙されたというのか。
怪美女には蝙蝠の翼も、鰭のある足も鱗もなかった。そこにいるのは多少、市井ならば目を惹く程度の、何の珍しさもない人であった。赤く煌々としていた双眸は、アルスと同様に左右で異なる、しかし珍しさのない色味に変わっていた。
彼の安堵とは反対に、溜め息が聞こえた。リスティのものだった。
歌声が目の前にある。
アルスは目を屡瞬いた。女がいる。瞑目し歌っている。長い金髪について、彼は故郷に置いてきた幼馴染を思い起こした。だが人間とは思われなかった。翼が生えていた。しかし崩れかけた王城でみた幼馴染にも赤い翼が生えていた。けれども目の前の女に生えているのは蝙蝠のような翼であることだった。さらに脚は膝の辺りから鱗に覆われていた。そして健常な人間の足に相当するところには鰭が生えているのだった。
怪女は骨を抱いていた。服を着たまま白骨化したらしい。人が来ても構うことなく歌い続けている。美声であった。そして薄気味悪くもあった。
「リスティ」
アルスは怪女の全身をひととおり観察してから、急な焦燥に駆られて顔を背けた。横にいるリスティに意見を求める。
「『葬送曲の歌姫』って昔、絵本で読んだことあるわ」
彼女は狼狽するでも戦慄するでもなかった。このまま帰るという雰囲気でもなかった。ただ興味を持っていることについてだけは、嫌な予感のごとく彼にも分かった。
「も、戻らないの……?」
「お宝がありそうじゃない?」
「お宝?お宝って?」
船に絡みついた巨大軟魚をどうにかするのではなかったのか。
「あの骨見て。着てる服」
アルスはしかし見たくなかった。それはおそらくといわず、確信を持って、人の亡骸といえる。何十年と経っているのだろうけkれども、その何十年か前には生きていたのだろう。表面の色味といい、生々しい傷み具合といい、衣服の汚れ方といい、作り物とは思えなかった。
「きっと船長よ」
「で、でもどうやって……お宝って、本気なの?」
「怖くなっちゃった?先に戻ってる?」
「さすがに置いていけないよ。多分、単独行動しちゃダメな気がする……」
しかし何も行動することなく、速やかにここを立ち去るのが最も賢明なのだろう。つまりリスティとは反対の意見だった。
「アルスくん」
「何」
彼女を横目で見遣った。その視線はただ怪女一点に注がれている。もしくは着衣の骸骨に。
「あの骸骨って死後何年くらい経ってると思う?」
「え……?100年は経ってないんじゃないかな……」
「じゃあ、あの人魚姫は何歳くらいに見える?」
「女の人の年齢は当てにいかないのが礼儀だって」
それが王都なりの行儀であったが、この場に於いては半ば彼なりの冗談でもあった。
「感心したわ」
歌姫はまったく二人には気付いていない様子だった。けれども終わりのなさそうだった歌は止んでしまった。人の女、それも美しい女の目が開いた。眩いばかりの赤い瞳である。瞳の色……
この国に於いて最も多いのは左右で色の異なる個体だった。片方を青、片方を琥珀色としていた。アルスもそうだった。現在仮死状態の王子もそうである。そうでなければ左右が青、あるいは琥珀が健常な状態であるとされていた。王都で別れた幼馴染や、すぐ傍にいるリスティもそうだった。だが今、目の前にいる怪美女は赤い目を光らせている。不思議な色味に吸い込まれそうだった。横から割り入った腕に、彼は視界を閉ざされる。
「魔物よ。人の形をしているのなら、目を見ちゃダメよ」
「ごめん」
怪女の美貌は氷が溶けるように変化していった。よく通った鼻梁は消え、口角は両端に裂けて、耳は三叉槍みたいに急峻を作る。小さな顔は骨を失ったように縮んだ。随分と前に王都の自然公園で釣った川鱸―バスに似ていた。
「『葬送曲の歌姫』はね、昔あった豪華客船の歌謡いの娘なのだそうよ。けれど船は難破。運良く娘はひとり助かったけれど、誰にも見つけてもらうことはできませんでした。やがて海の仲間となって見つけてもらうのを、歌を謡いながら待っている……その歌を、海の親玉が狙っていたとも知らずに……というわけよ」
「それで、親玉を倒すの?」
アルスは魚女を見た。惻隠の情を催したのである。ここ何十年、何百年と助けを待っているのだ。その必要がなくなったとしても、その意識もないまま。沈没船を舞台にして。
「子供向けの絵本では、倒さない。王子様がやっつけてくれる。すべて。歌謡いの娘のことも助けてくれる。人間に戻る魔法の小瓶を奪ってね」
結局は創作である。だがそこに情を見出すのが醍醐味である。たとえ王族への信仰先導であっても。あくまでこの怪魚女と無関係な話でも重ねてしまう。
「可哀想な話だけれど、今や彼女は人間の敵よ。歌の届くかぎり、船を惑わすの。あのイカを操ってるのも、もしかしたら、彼女かもね」
しかしアルスには戦意が湧かないでいた。リスティは関節をほぐしにかかっていた。そして跳びはね、足首の柔軟に励む。彼女はおそらく武闘家であった。
「救えそうなときに救える状態じゃなくなってるっていうのは、どこでも、いつでも、世の常ね」
怪女が先制していた。鋭い牙を剥いてリスティに襲いかかった。彼女は床を蹴り、壁へ飛びかかる。そして反動を利用して怪女の背へ向かった。足と足で首を挟み、2人は一瞬、宙に浮いていた。両者は旋回する。何もなかった床には忽如として腰丈ほどの岩の針山が現れ、魚女のほうだけがそこへ叩きつけられた。物理的な力だけではないものが加わっている。干物のように細く、骨の浮きでた怪女の身体を貫いた岩の針は瞬時に消えた。輝きを纏った粒子と化していった。海に突き落とされる前にアルスも浴びた覚えのあるものだった。
怪女はよろよろと立った。だがリスティは体勢を立て直される前に、肋骨の透けて見える胸元へ、波動を纏った掌底を突き入れるのだった。
アルスは見ているだけだった。床や壁に穴が空き、粉砕される様を呆然と眺めていた。海水が流入してくることはなかった。ここはおそらく、尋常の場ではなかった。
やがて彼は殴られ、蹴られ、殴られ、叩きつけられる海妖女のある変化に気付いた。リスティが一段と高く跳んだ。振りかぶった拳には魔力玉が溜められていた。
彼の行動は、武芸や武術を嗜む、あるいは極める者として禁忌であったかもしれない。とどめとばかりの一撃が入る直前で割り込んでいった。リスティは判断が速かった。勢いを落とした。しかし彼女が軌道を逸らせたとしても、完全に力を打ち消すには間に合わなかった。アルスもまた避けることしなかった。直撃は免れた。だが当たった。魔闘武術に秀でた者の、多少手加減された拳が肩へと入った。痺れが起き、まもなく痛みへ変わる。息ができなかった。全身へ戦慄が響いていく。
「アルスくん……!」
リスティは渋い面をした。
「待って、リスティ」
「魔法の小瓶でも持ってるの?」
それは嫌味であった。表情で分かった。彼は愛想笑いを浮かべたが引き攣った。
「ないよ。でも、様子がおかしかった」
「試してみる?」
小瓶を手にしていたのはリスティのほうであった。掌の収まる大きさで、香水瓶のようである。中には何の変哲もなさそうな無色の液体が揺れている。
「何、それ……」
学者気取りの男と同様に、彼女は怪しげな容器の中身を撒き散らした。
「お宝。恩寵水とかいったかしら。いいわ、どうせ胡散臭かったし」
彼はすぐに振り返った。怪女は穴だらけの床へ尻をつき、また人の美しい姿へ戻っていた。その見目の麗しさに、この若い煩悩児は騙されたというのか。
怪美女には蝙蝠の翼も、鰭のある足も鱗もなかった。そこにいるのは多少、市井ならば目を惹く程度の、何の珍しさもない人であった。赤く煌々としていた双眸は、アルスと同様に左右で異なる、しかし珍しさのない色味に変わっていた。
彼の安堵とは反対に、溜め息が聞こえた。リスティのものだった。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
[恥辱]りみの強制おむつ生活
rei
大衆娯楽
中学三年生になる主人公倉持りみが集会中にお漏らしをしてしまい、おむつを当てられる。
保健室の先生におむつを当ててもらうようにお願い、クラスメイトの前でおむつ着用宣言、お漏らしで小学一年生へ落第など恥辱にあふれた作品です。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
王太子の子を孕まされてました
杏仁豆腐
恋愛
遊び人の王太子に無理やり犯され『私の子を孕んでくれ』と言われ……。しかし王太子には既に婚約者が……侍女だった私がその後執拗な虐めを受けるので、仕返しをしたいと思っています。
※不定期更新予定です。一話完結型です。苛め、暴力表現、性描写の表現がありますのでR指定しました。宜しくお願い致します。ノリノリの場合は大量更新したいなと思っております。
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる