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嬉々として石黄は玄関でそう語った。淡藤に連れられ2人は帰っていく。居間には滑車の音だけが響いた。籠の傍には未開封の餌まで置かれていた。説明書を読んでから適量を餌箱に入れる。卓袱台の下に籠を入れ、人の気配のなくなった家の中で1人の夜を過ごした。弟は深夜になっても帰らず、アッシュから預かった手紙には、短く菖蒲が預かるということが書かれているのみで今後のことや弟の様子について何も触れていなかった。それ以外はただ労いだけが添えられ、日常的に送られてきた手紙より簡潔に、挨拶・本題・締め括りの言葉という具合にまとめられていた。返事を書く気力はなかったが受け取ったことを知らせなければ様々な面に於いて影響を及ぼしそうで、弟の件には一切触れず適当な了承と菖蒲への形式的な労いの返しで文字数を増やし、賢い城勤めに任せた。
翌日になっても弟は帰って来なかった。弟が帰って来ないことを考えるたびに却ってそのほうが都合が良いことを別の思考が論破しにかかる。石黄の餌食にさえならなければ、この屋敷に引き留めておく必要などないはずだった。淡藤と小姓に飯を食わせ、それが1日の最大の出来事に変わり、女豹倶楽部はただ教本どおり求められるまま応じるだけで人気は店の中でも高くもなく低くもない位置を保ち、帰路は店長の語りに相槌を打つような日々が3日4日続き、石黄はその間姿を現さず、毎晩報告を受けに来るのは副組長と小姓だった。組長からの揶揄が効いたのか雑談はなくなり、黙々と食事をして彼等は屋敷を後にする。夜更けまでアッシュを待っていると犬と共に飼い主まで現れた。遠慮した様子もなく家に上がり、縁側で煙草を吸いはじめる。アッシュが絹毛鼠に興味を示したため隣室に籠を移した。すると犬は極彩の座ったすぐ横で甘えはじめる。菖蒲は暗い空間に煙を吹いた。
「驚きましたよ。随分やつれましたね」
居間の隅には洗濯物の山があった。人口は減ったはずだが家事をやる気が起きず、食器だけは淡藤と小姓のために調理中に洗っていたが、髪は櫛を通されることもなく四方八方に跳ね、服は取り込むだけ取り込んだ山から拾い皺が目立った。菖蒲は苦笑こそしていたがそのことについてどうこう言うつもりはないらしかった。
「今まで素晴らしすぎる働きだったのかも知れませんね」
よく聞けば嫌味にすら聞こえただろう。しかし極彩にはまるで届かなかった。雑に同意を繰り返す。仕事帰りとそう変わらない要領だった。
「あの子ですか。それとも群青さん?」
菖蒲の指の中で紙煙草が唇へ運ばれることもなく燃えていく。極彩は虚ろな目で溶けていく煙を目で追っていた。
「極彩さん、正気になって」
まだ長い煙草を灰皿へ潰し彼女の前にやって来る。女の膝に顎を乗せていた犬が顔を上げた。菖蒲は極彩の両肩を揺さぶる。
「ああ、菖蒲殿。数日ぶりです」
極彩は手慰みに犬を撫で、お茶を淹れますと言って立ち上がりかけたが菖蒲は慌ててそれを制した。
「いや、いいんです。そのままで」
「そうですか…ああ、お手紙の件」
ろくに話も聞かず、またふわりと彼女の頭は物思いと空想に囚われる。すると朝起きたら数分足らずで夜になり、後はただ眠るだけで済んだ。菖蒲の存在も忘れ、犬がいることにも気付かずふらふらとしていた。
「違います。全然、違います」
揺さぶっていた腕を引っ込め、引き攣った笑みを浮かべたまま縁側へ戻っていく。
「もとはといえばこれは蟄居で…叔父上の謀反の影響のために守られているだけなんですよね」
この数日間何度も考えたことを城勤めに確かめる。彼は煙草の箱と燃焼式着火器を掴んで縁側に置き直す。
「蟄居中だからといって日常に楽しみや日々の幸せを見出してはいけないということはありませんよ」
胡坐をかいている両膝が耳を痒がる猫のように上下していた。
「蟄居だけなら疾っくの父ちゃんに解かれていたはずなんですよ。それでも他のお務めが入っているのでしょう。洗朱風邪は少しずつ落ち着いてきましたし、謀反のことで処理もそれなりに片付いています。それにあの謀反に参加して死亡した輩の多くはお祭り好きな社会のはみ出し者です。言い方は荒っぽくなりますがね。少し治安が良くなったくらいですよ」
菖蒲は夜空を眺めているらしく、後頭部は固定されていたが両膝は律動を刻んでいる。
『―この前の手紙ですが、紅さんの様子みてきましたよ―元気…そうかどうかは分かりませんでしたが、病気ということもなさそうでした―何せ静かな方ですから判断が難しくて―』
「そうですか、ありがとうございます―季節も変わりますから―病気の様子でないならよかった―」
菖蒲は多動をやめ、腿を摩った。相手の示しはじめた抑圧の仕草に極彩は身構える。
『―もちろん、三公子は帯同していないのでご心配なく―彼は軟禁状態ですから、今のところボクか城の人じゃないと会えません―』
「要求が多くてすみません。紅が危ない遊びに巻き込まれかけたものですから―失神ごっこのような―」
『いいえ、大した苦労もありませんよ。あの子供も随分と闇が深いからなぁ―』
彼はぼさぼさの黒髪を掻いた。数日前と一変し、不潔な感じを取り戻している。
『国の犠牲ですね―二公子が風月王になってからですよ、あの子供の苦界が始まるのは―派閥を生むだけの存在ですからね―とはいえ簡単に廃嫡もできないだろうな―あれくらいの若い世代には慎重になってしまうな、娘氏があれくらいなんだな―』
何を表現したいのか分からない手振りをつけ菖蒲は身体ごと極彩へ振り返った。
『誰にでもひとつやふたつ…もしかしたら100も200もですが…近い人にこそ言えないことはあると思うんですよ。この近しいというのは血縁であっても、もっと法的な関係でも、或いは精神的なものでも。法律だの秩序だの、良識だのを作ってしまった人間だとか、それに則る善良な人民であっても、当然のこと理路整然といかないこともあるわけで。だから苦しむんですよ。それがまるで公開処刑とは真反対な沈黙の罰みたいに。時には開き直る者やその苦しみの本質を解する能が無い者もいるでしょう。でも貴方の弟は違った。独り抱えてしまった疾しくて仕方のないある事情をその立場から…裏切れない立場から隠して潰して抑えようと必死だったに違いありません。道行く恋人連れをみて不安に陥ったかも知れません。女性の素肌を見て嫌悪に陥ったかも分かりません。或いは自身の正直な気持ちと向き合ってしまう場面で……誰にでも公にしたくない、自分でさえ認めたくない自身の良心に反した感情や衝動はあるはずなんですよ。そして彼はただただそれを抑圧した。自分の立場を恨むこともせず。性分もあるのでしょうが、相手に無理強いすることもなく…ボクはね、だから許せないんですよ、あの花畑に咲き誇る花の如く尊い彼の気持ちを踏み躙った男を。そして極彩さん。貴方が弟にどのような印象を抱いてしまったのかは分かりません。それは勝手だ。ただ貴方があの弟を軽蔑したなら、ボクはあの弟とは違いますからね。抑圧なんてできずに、貴方を心底軽蔑します』
極彩は菖蒲を掬い上げるように睨んだ。涼しげな目元の奥で黒い瞳が燃えている。
―そうでしょう?姉さん。誰にも渡さない。
発作みたいに女は哄笑した。アッシュは飼い主の元に逃げ、彼は眉を顰めた。立ち上がると同時にその横面を張る。
翌日になっても弟は帰って来なかった。弟が帰って来ないことを考えるたびに却ってそのほうが都合が良いことを別の思考が論破しにかかる。石黄の餌食にさえならなければ、この屋敷に引き留めておく必要などないはずだった。淡藤と小姓に飯を食わせ、それが1日の最大の出来事に変わり、女豹倶楽部はただ教本どおり求められるまま応じるだけで人気は店の中でも高くもなく低くもない位置を保ち、帰路は店長の語りに相槌を打つような日々が3日4日続き、石黄はその間姿を現さず、毎晩報告を受けに来るのは副組長と小姓だった。組長からの揶揄が効いたのか雑談はなくなり、黙々と食事をして彼等は屋敷を後にする。夜更けまでアッシュを待っていると犬と共に飼い主まで現れた。遠慮した様子もなく家に上がり、縁側で煙草を吸いはじめる。アッシュが絹毛鼠に興味を示したため隣室に籠を移した。すると犬は極彩の座ったすぐ横で甘えはじめる。菖蒲は暗い空間に煙を吹いた。
「驚きましたよ。随分やつれましたね」
居間の隅には洗濯物の山があった。人口は減ったはずだが家事をやる気が起きず、食器だけは淡藤と小姓のために調理中に洗っていたが、髪は櫛を通されることもなく四方八方に跳ね、服は取り込むだけ取り込んだ山から拾い皺が目立った。菖蒲は苦笑こそしていたがそのことについてどうこう言うつもりはないらしかった。
「今まで素晴らしすぎる働きだったのかも知れませんね」
よく聞けば嫌味にすら聞こえただろう。しかし極彩にはまるで届かなかった。雑に同意を繰り返す。仕事帰りとそう変わらない要領だった。
「あの子ですか。それとも群青さん?」
菖蒲の指の中で紙煙草が唇へ運ばれることもなく燃えていく。極彩は虚ろな目で溶けていく煙を目で追っていた。
「極彩さん、正気になって」
まだ長い煙草を灰皿へ潰し彼女の前にやって来る。女の膝に顎を乗せていた犬が顔を上げた。菖蒲は極彩の両肩を揺さぶる。
「ああ、菖蒲殿。数日ぶりです」
極彩は手慰みに犬を撫で、お茶を淹れますと言って立ち上がりかけたが菖蒲は慌ててそれを制した。
「いや、いいんです。そのままで」
「そうですか…ああ、お手紙の件」
ろくに話も聞かず、またふわりと彼女の頭は物思いと空想に囚われる。すると朝起きたら数分足らずで夜になり、後はただ眠るだけで済んだ。菖蒲の存在も忘れ、犬がいることにも気付かずふらふらとしていた。
「違います。全然、違います」
揺さぶっていた腕を引っ込め、引き攣った笑みを浮かべたまま縁側へ戻っていく。
「もとはといえばこれは蟄居で…叔父上の謀反の影響のために守られているだけなんですよね」
この数日間何度も考えたことを城勤めに確かめる。彼は煙草の箱と燃焼式着火器を掴んで縁側に置き直す。
「蟄居中だからといって日常に楽しみや日々の幸せを見出してはいけないということはありませんよ」
胡坐をかいている両膝が耳を痒がる猫のように上下していた。
「蟄居だけなら疾っくの父ちゃんに解かれていたはずなんですよ。それでも他のお務めが入っているのでしょう。洗朱風邪は少しずつ落ち着いてきましたし、謀反のことで処理もそれなりに片付いています。それにあの謀反に参加して死亡した輩の多くはお祭り好きな社会のはみ出し者です。言い方は荒っぽくなりますがね。少し治安が良くなったくらいですよ」
菖蒲は夜空を眺めているらしく、後頭部は固定されていたが両膝は律動を刻んでいる。
『―この前の手紙ですが、紅さんの様子みてきましたよ―元気…そうかどうかは分かりませんでしたが、病気ということもなさそうでした―何せ静かな方ですから判断が難しくて―』
「そうですか、ありがとうございます―季節も変わりますから―病気の様子でないならよかった―」
菖蒲は多動をやめ、腿を摩った。相手の示しはじめた抑圧の仕草に極彩は身構える。
『―もちろん、三公子は帯同していないのでご心配なく―彼は軟禁状態ですから、今のところボクか城の人じゃないと会えません―』
「要求が多くてすみません。紅が危ない遊びに巻き込まれかけたものですから―失神ごっこのような―」
『いいえ、大した苦労もありませんよ。あの子供も随分と闇が深いからなぁ―』
彼はぼさぼさの黒髪を掻いた。数日前と一変し、不潔な感じを取り戻している。
『国の犠牲ですね―二公子が風月王になってからですよ、あの子供の苦界が始まるのは―派閥を生むだけの存在ですからね―とはいえ簡単に廃嫡もできないだろうな―あれくらいの若い世代には慎重になってしまうな、娘氏があれくらいなんだな―』
何を表現したいのか分からない手振りをつけ菖蒲は身体ごと極彩へ振り返った。
『誰にでもひとつやふたつ…もしかしたら100も200もですが…近い人にこそ言えないことはあると思うんですよ。この近しいというのは血縁であっても、もっと法的な関係でも、或いは精神的なものでも。法律だの秩序だの、良識だのを作ってしまった人間だとか、それに則る善良な人民であっても、当然のこと理路整然といかないこともあるわけで。だから苦しむんですよ。それがまるで公開処刑とは真反対な沈黙の罰みたいに。時には開き直る者やその苦しみの本質を解する能が無い者もいるでしょう。でも貴方の弟は違った。独り抱えてしまった疾しくて仕方のないある事情をその立場から…裏切れない立場から隠して潰して抑えようと必死だったに違いありません。道行く恋人連れをみて不安に陥ったかも知れません。女性の素肌を見て嫌悪に陥ったかも分かりません。或いは自身の正直な気持ちと向き合ってしまう場面で……誰にでも公にしたくない、自分でさえ認めたくない自身の良心に反した感情や衝動はあるはずなんですよ。そして彼はただただそれを抑圧した。自分の立場を恨むこともせず。性分もあるのでしょうが、相手に無理強いすることもなく…ボクはね、だから許せないんですよ、あの花畑に咲き誇る花の如く尊い彼の気持ちを踏み躙った男を。そして極彩さん。貴方が弟にどのような印象を抱いてしまったのかは分かりません。それは勝手だ。ただ貴方があの弟を軽蔑したなら、ボクはあの弟とは違いますからね。抑圧なんてできずに、貴方を心底軽蔑します』
極彩は菖蒲を掬い上げるように睨んだ。涼しげな目元の奥で黒い瞳が燃えている。
―そうでしょう?姉さん。誰にも渡さない。
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