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家畜に芳名を捧げる 年下攻/攻×攻/疑似家族/人格矯正

家畜に芳名を捧げる あとがき

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 あとがきまで読んでくださりありがとうございます。

☆名前の話
 
 3作連続名前のモチーフが左右、縦横、東西南北だったので、今回は図形です。
・クレイズ…ドイツ語/Kreis/クライス/円
・フィールカント…オランダ語/VIERKANT/フィールカントゥ/正方形
苗字:レクトエック…ドイツ語/Rechteck/レヒトエック/長方形
 カント(Cunt)がかなり汚いというが罵詈雑言というか「女性器」を侮蔑的に意味するスラングなので、そこにフィール(Feel)がつくとかなりマズイなぁと6話辺りにふと思い浮かんだのですか、彼のは「K」なのでセーフです。
・エミスフィロ…イタリア語/emisfero/エミスフェーロ/半球
・キュリンドラ…ラテン語/Cylindrus/キュリンドルス/円筒
・ブネーデン公国…オランダ語/BENEDEN/ブネーデゥン/下

☆文字数の話
 今回は登場人物の名前が6文字7文字と長いので1話10000字前後にしました。4話でまとめようと思っていたのですが8話になってしまいました。別のBL創作の「驟雨に」(美人受、一人称視点×2人、反社会的勢力モノ?)が1話8000字前後の8話なのですが、今回はキャラクターの名前が長いかったので、同じほど長いという感はありませんでした。

☆雑記・備忘録
 自分は趣味ではあるのですが、こだわるのようなものがあって、そこに「感情移入したら駄作になる」というものがありまして、それがどのような感想や評価をもらい満足感を得ても、自分の認識は「駄作」になってしまいます。ですが今回の創作で自分は感情移入してしまったので、その点からいいますと、卑下だの謙遜だのでもなく自分の認識としてこの創作は「駄作」です。とはいえ、掲載し、誰か1人にでも読まれたらこの創作は精神的に自分だけのものではなくなるので、良くも悪くも「自分の認識として」と言い添えます。―という点から、あまり自分の創作をあれこれ語るのがどこか気恥ずかしいというか、別に読んだ側もそこまでは知りたくない、そういうのは期待していない、求めていない考えていないということはあるのかも分かりませんので、最も近いニュアンスでいうとイタい気がするのですが、このような言い訳と弁解を踏まえ、これは書いた自分が「駄作」認定をしてしまったと割り切って書こうと思います。

 この話が思い浮かんだ時に決まったのは「主人公が助からない」「養子×義父もしくは保護者」「助からないことを周りが事前から知っている」という3つでした。ただその主人公の死までの間がまるで決まっていなかったので冗長な部分が続いたなと思ったのですが、世界観が前作のファンタジーモノと比べると平和的で現代的なのでかなり感覚が近いということもありそれだけに「やっぱりこいつ助からないかな」と思い始めてしまいました。これは自分ルールではアウトでした。

 そこに「こいつ助けたいな」ではなく「こっちのほうが書いていて面白いな」であれば主人公を生かすことも考えたのですが、奇跡が起きる・新しい手段があるなども案はあったのですがどれもしっくり来ず、書きたいものと違うなと思いました。結局主人公を死なさねばならず、でも助からないかな、とは思ってしまったので内在的テーマに似た構図を外在的な部分に持ち込んでしまいました。

 そしてエミスフィロの話。設定段階では、クール・無表情・美青年・受の心を乱すくらいしか決まっていませんでした。一貫して「主人公は大人数のために犠牲になるべきでそこに積極的に尽くす」というキャラクター、もっというとあからさまに敵対している(あまり悪役と表現したくない)というか主人公の命や安全を脅かすキャラクターとしてしまってもよかったのですが、そうしたキャラクターにすると感覚の切り捨てというか、使い捨てるために出てきた感があり書いていてつまらなかったので、あくまでもフィールカントとは向かう感情は似通っているくせ価値観が大きく違ったというキャラクターにしました。
 それから最終話で実は運転手はフィールカントということにしようかなと思ったのですが、彼がリムジンを運転出来るのか否かという観点に目を瞑れませんでした。それからあの場にはフィールカントはそぐわないと思いました。

 余談ですが、1話でエミスフィロが「ご寵犬」といいますがそういう言葉はおそらくないかもしれません。「ご令犬」と迷いました。「お犬様」「犬御」という案もありましたが少しシュールだったので没。

 最後に正直書いておきながらこれはハッピーエンドなのかバッドエンドなのか分かりません。どちらかで括るのもあまりしっくりこない。主人公側を主観に断言していいのかも分かりません。はっきりどちらを目指して書いたわけでもありません。

 偉そうな自分語りとさもすごい創作をしているかのように語っていますが、志ばかり大きく内容が伴わないのでまだまだ満足出来ずに書いていくと思います。その過程ではありますが、この創作を読んでくださった方が何か少しでも楽しんでくだされば幸いです。
 ここまで読んでくださり本当にありがとうございました。
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