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ちゃんくま
しおりを挟むヒロプラから1000字分引用しているので改行なし。
才能がない。「好きなだけで才能だよ!続けられるだけで才能だよ!」は気休めである。才能とは要領の良さ。つまり頭の良さ。把握力。+運。この運は時流の運もあれば人の運もあるし環境の運もある。そしてこの運については自覚の持ちようがない。何故なら「当然」と化している節がある。ここに感謝の念がないから・礼節の念を欠いているから才能がないのだというのは根性論だ。スタート地点に至りたかった。スタートラインを踏むだけでもいい。その先にあるのは漠然とした何かしら才能のある人である。やっかまれたことはある。家庭のこと、自由気ままっぷり、見た目のこと(美人という意味ではなく)、知らぬ間に先生に気に入られていたこと(変な意味ではなく)。でもそれはわたくしが望んで手に入れたものではなく当然のように揃っていたものであって、それをやっかまれても困惑するような類のものだった。やっかみ・嫉妬・羨望。それにも至れない。ひたすらの劣等感である。成功者になりたい。じゃあ成功者ってなんだよ。創作をランキング1位にすることか、書籍化することか、アニメ化することか、一流アーティストとタイアップすることか、テレビに出ることか。しかしわたくしは自分の創作がそこまで面白く・そこまで人気が出るかというとそこまでは自信がなく、何より多くの目に触れることを恐れている節もある。コメントや評価されるのなんて苦手中の苦手だ。発信したところで創作は精神的には受信者のものであり、解釈も受信者分だけある、とご立派な信念を口でいうのは簡単だった。実際は意図と違う感想をもらってコンテンツどころかアカウントごと消したこともある。自分のための創作でいい、しかしどこかで誰かに読んで欲しさもある。才能がないのだからやめたらいいと思いながらも好きでもないのに下痢のように放屁のように噯気のように続けている。業である。やめられるならやめたい。面白い話を見るたびにわたくしならこうする!こういう展開のほうが絶対おもしろかった!と考えて創作を続けてしまう。創作がクソつまらないものだと思って続けてしまう。やめられるならやめたい。ただ成功した!という実感が欲しいのかも分からない。スタートラインを踏みたい。才能が欲しい。勘違い野郎になってでも才能が欲しい。きっとまた惰性で創作を続ける。面白い話に出会うのが嫌いだ。面白い話が大っ嫌いだ。感動したくない。
わたくしにも書ける(同じストーリーではなく、面白いのが)という闘争心が起きるだけ起きて、長引かず、そして結局真摯に向き合うことなどできない。結局は独り善がりに変わっていく。思えば独り善がりになって遠回りすることも多かった。何からもインスピレーションを受けたくないし、形にしたものを後からこれは他者のあの作品には劣る…と自分で思ってしまうのが怖い。数字でも賞でもなく、自分で作ってしまったものに自分でそう決を下すのが。せめて作ったわたくしくらいはこれは面白いんだよな、やっぱわいの作る創作がわいにとって一番面白い、という自負が覆ることが恐怖。
才能が欲しい。漠然と思いながらも結局何が欲しいのかなんてもう分からん。才能って何だ。
面白い話をみて、ここに辿り着けないと思ってしまった。才能が欲しい。ただ才能が欲しい。ただ才能があるという自負が欲しい。
2020.2.8
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