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プロットの話 画像付き

プロットの話 18禁BL12作目 【主人公じゃなかったから】

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 寝取られっぽいのが好きなので、好きな人が、主人公が自分じゃもう勝てないと思った相手のことを好きっていう設定がもう本当に好き。付き合ってないので寝取られというのか知らんけれども作者側から言えばこういう場合、「好きな人」役は主人公の存在に依存しますからね。わたくしが主人公攻めや攻主人公を好いているのはやっぱり「この世界ストーリー主人公おまえのためにあるんやで」感ですかね。ある種の支配者ですよ。とはいえ、主人公は割りと誰でも良くて、世界観やストーリー自体が面白いなんてこともありますからね。某死帳とかはその辺り、キャラクターのスペックもスゴい×世界観やストーリーも面白いなんてことも。某バトルロ〇イ〇ルもそうですね。この辺りは主人公替えてオリジナルストーリーでも映えるタイプの。

 そんな前置きで、好きな人は自分が大好きな親友が好きという三角関係モノ。



 三角関係モノでいえば一昨年「鎮痛Breaker」というのを書いたのですが、これは主人公が好かれてる側で関係性が違うだけ割り切った感があったのですが、今回のはちょっとジトついているような感じ。

 ヘテロ・ホモに関わらず三角関係モノめちゃくちゃ苦手なんですよね。書くのも読むのも。なんでぇ…ってなってしまう。誰か失恋するシステム正直つらい(恋愛成就したキャラクターを死なせるやつの台詞)。消費者側にいたとしても、自分が推してたキャラクターが恋愛成就して擬似失恋みたいなことや相手キャラクターが気に入らなくてヘコんでも、それよりも、自分の推してたキャラクターが失恋することのほうが、つらみは大きいわけ。

 何の話だ?

 あとがきには書かなかったのですが、どうしてこの創作の主人公してんである成瀬礼斗あやとが主人公じゃなかったのか、それは自分の人生の主人公を佐伯達央と信じ込んだからなのかも知れませんね…



 自分の人生の主人公は、自分以外ないんですからね!



……



―なんて月並みな答えではなく。誰の人生にも主人公なんておらず、入れ替わり()でもなければ手前のカメラ役なんて手前しかいないから、この創作が成瀬さん視点な以上成瀬さんは結局主人公ですよ。わたくしが主人公の役を背負わせました。「主人公」という概念モノに夢を見過ぎたんですね。こういう結果もあるんですよ、割り切りなさい。敷かれた運命レールを破るタイプの主人公もいれば、用意されている展開ストーリーを辿ることしか出来ない主人公もいるんですね、悔しいのぅ、悔しいのぅ。成瀬さんは後者ですね。


 書いている最中、別に誰も結婚しちゃいないんですけれど、 Marry Me/ELLEGARDEN が頭から離れませんでしたね。むしろ成瀬さんは佐伯さんと桐島さんが付き合えばいいくらいに思っていたようですが。成瀬さんも寝取られ願望があるんですかね。成瀬さんは多分、桐島さんと付き合いたい半分、佐伯さんと桐島さんのカップル誕生を望んでもいたんですね。多分それは桐島さんの幸せを願ってではなく…願っていたのかも知れないけれども、おそらくは寝取られ願望があったのでは…?何故なら結局成瀬さんもわたくしの願望の投影に過ぎないから。 元も子もない話だな。もっというと、好きな人に抱かれている好きな人を性的消費しているほうがより刺激的な感じがするから…?好きな人に抱かれるということはある種、性を肯定するも同然ですからね、何となく。どういう理屈かは知らないけれども。


 いうてもすぐ別れると思いますよ、佐伯さんと成瀬さんは。桐島さんのことになると成瀬さんが佐伯さんとの会話で上の空になるのは 仮面の告白/三島由紀夫 のラスト辺りからの影響。

2020.2.29
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