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台風19号についての自分語り ※10/15…追記

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☆台風19号の話

※ためになる話みたいなのはないです。

 史上最強クラスと言われ、伊勢湾台風(よく知らない)、昨年の大阪の台風と同じレベルだと言われていたので3日ほど前から準備をしていました。ちなみにSNSで話題になっていた『海外では異例の「警戒レベル6」に指定された』みたいな話はちょっと懐疑的だったのでこれはあまり信じていませんでした。
 台風観察を趣味にしている人の生放送を、特に台風をメインとしていなくても視聴していることが多かったのですが、この2日3日は台風を扱っていたので情報集めに利用していました。

 わたくしは今東京の都心部に住んでいるのですが、東京直撃と聞いていて川沿いでもあり、土地の高低差が激しく、またほぼどころかまったく知り合いがいない環境にいて社会的組織にも現段階では所属してないので3日間ほどは孤立無援かな…ということが想定されたために早めに食糧を買い込んだり、ペットボトルに水を貯めたりしていました。

 大きく被災したら嫌だな…と思いながら、バイオハザードが好きなので、ここはラクーン市民・アンブレラ社員を見習おうとメモ書きをしたりなど。以下。
 11日 
・捨てきれず部屋に放置されていたペットボトル0.5リットル×2と2リットル×1に水を汲んだ。
・頻尿気味なので断水が気になるところ。
・生卵を停電はしないだろうと高を括って10コ入りを買ってしまったので、すべてゆで卵にするか迷いどころ。常温では加熱することを前提として生卵のほうが(ゆで卵より)長持ちするらしい。
・防災リュック(初めて一人暮らしをする神奈川時代に学生生協で1万円で買った)の中身を確認した。
  ・ライト
  ・ブルーシート
  ・軍手
  ・アルミ製?の簡易ブランケット
  ・ゴム製っぽいグレーの袋(水運べそうな素材)
  ・黒と黄色で組まれたロープ
  ・防災図鑑みたいなやつ(結構しっかりしてるやつ)
  ・日用品(歯ブラシやシャンプー等)
  ・東京防災マップ(都で配られたものを自分で入れた)

・物干し竿に不安が残る。固定されていて中からも外からも取り外しは危険と判断。(物干し竿が飛ばされたり、固定されていても風によって縄跳びみたいに揺れて窓を傷付けることもあるという話。わたくしのアパート附属の物はプラスチック製で非常に劣化している)
・ラジオは機能しないがライト代わりになりそうなダイナモYE-2600でスマホ充電ができそうなことに安堵。(USB接続部があり、実際に手動で充電できた)

・菓子パン、うどん、クッキー、ポテチを買い込む。0.5Lペットボトルはまだ売っていたが2Lのほうは完売していた。(わたくしは金欠で基本的に水道水しか飲まないので夏場から空いたペットボトル数本に水道水入れて冷やしていた)。時間帯のため品出ししていないのかは不明だが(品出しの様子はない)、品切れの物も多々。普段は山積みだったカップ麺類がほぼなかった。
・もう外に出る予定もなかったので自転車を寝かせる。(そもそも徒歩生活なので使っていない)
・無職だから時間があり、情報を多く集められ、過剰になっている気がしている。朝の段階では日常風景だった。とはいえ社会人はおそらくそうするしかない。
・トイレの逆流について(下水の水位上昇にともなう)は希望的観測というか希望によって水嚢(袋に水を貯めたもの。cf:氷嚢、土嚢)を作らず、対策していない。

12日。
・深夜に目覚め、空腹によりシュークリームと玉子焼きを食べた。停電が予想されるため本降りになるまでは電気を使う食糧を優先的に消費しようと思う。(わたくしはガスコンロを使わずIHを使っている)


…といったところで。結果として、わたくしの住む地区は見たところはこれという被害は遭いませんでした。結構有名な川の近くではあるのですが、氾濫せず…というのも地下に巨大なトンネルがあるらしいです。そのおかげで。停電も断水もありませんでした。雨戸が鳴り、若干うるさいかな…というか地元の木枯らしがうるさすぎてそれに慣れてしまっていたということもあり、梅雨の大雨に冬の木枯らし程度という認識で、まだピークじゃない・まだピークじゃないといううちに不穏なほどの無音。台風の目かな?と思って待つものの、やはりそのまま無音のまま。吹き返しもありませんでした。まだこの後スゴいの来るんじゃ…?という感じ。基本的に台風とか地震に楽観的な部分があるのですが、今回はめちゃくちゃヤバい台風という認識で、千葉で竜巻があったりもして、本降り前に地震があったりとさらにその認識を強めた「めちゃくちゃヤバい」に相当するだけの対策をしたつもりだったのですが、わたくしの住む地区に限っては、それはないようでした。

 と こ ろ が

 ニュースが、わたくしの実家の地域を読み上げる。ド田舎ですよ…そんな有名でもない川の名前まで読み上げる。しかも氾濫しているという情報…は?

 結果的にいえば無事です。無事なのですが…緊張感を伴った夜でした。

 台風前に、母から台風だから家に帰ってきたら?と言われていたわけです。でもこっちのアパートで色々あったら片付けないとだしと思って断ったわけですわ。それにもしかしたら東京のほうが安全まであるぞ、と。
 実家川沿いでして…避難勧告出てました。ニュースで普段ならテレビで読まれるはずもないような川が読まれるの、ヒッって感じがしましたね。しかも母から家族で避難していると連絡がきたわけです。その前に避難嫌がっていたのに…(人格破綻して要介護気味の祖母と精神障害の兄がいる)兄は兄で発狂している時と誰よりも冷静な時とで落差が酷い。ちなみに元々の避難指定場所が氾濫間近な川を通らねばならないどころか、後から調べたところ氾濫する側だったという。わたくしの住んでる地区のハザードマップで避難場所が「浸水区域にあるやんけw」と小馬鹿にしていたので。それで、家族が避難したのは別の避難場所ね。
避難場所のほうが危ないということもあるので注意ですね、判断の難しいところ。

 家族が避難するまである台風というのは初めてだったのである意味でわたくし史上でも大きな台風でした。

 調べるたびに氾濫・氾濫・氾濫。ダムの放流の可能性まであったりなど。大まかな地域で示されているのでSNSで情報を集めながら、これは実家ダメかもな…と思い「覚悟を決める」なんて簡単にできないので、下位互換で「心の準備」をしまして。災害情報ではわたくしの家側ではない方向が氾濫していたのですが分からないもので。

 わたくしがまだ生まれていない頃の水害ではわたくしの実家だけが浸水せずに電話を借りに来た人がいたとかいないとかだけれども築数十年の古い家屋だし…といったところで。夜の段階で周辺は冠水しているけれど家は無事なようで、よかったなり…

 八ッ場ダムに感謝。色々揉めたことは覚えてる。八ッ場と書いて「やんば」と読みます。色々揉めてさ、ダム見学に行こうなんて思ってた当時。東日本大震災で生まれ故郷に帰れない人がいるということを目の当たりにしたり、上京して生まれ故郷から離れて、生まれ故郷ってやっぱなんか精神的な御守みたいなところあるのかもな…って思っただけに、八ツ場ダム建設によって生まれ故郷を水に沈ませるしかなかった人たちや慣れ親しんだ自然や風景をコンクリートで埋立させるしかなかった人たちもいっぱいいたんだな…なんて思いながら、その上に、わたくしの生まれ育った実家は守られたのかも分からないな、なんて思って。そのために何か出来る・何かやれる・何かしたいと思えるような精力で活発で善良な人間ではないのだけれども、せめて忘れたくないな、誰のためでもなく自分のために。

 そして本当にやったのかは分からないけれども、台風ピーク予定時間少し前まで営業していたらしいわたくしがよく使っているスーパーの店員さんや、母ちゃんがなかなかパンとか水買えなくて12日の朝にやっていたスーパーの店員さんとかさ、感謝。圧倒的感謝。そしてやっぱり救助隊の人とかね。まだ油断できないですけれども。

 それからスーパー堤防。多分連想しているのと違う。川が氾濫しないほど高い堤防を作るわけではないようで、どちらかというと人の居住区のほうの盛土。噂では自費とも。そして完成は3桁4桁ほどの年数を要するかも。かといってじゃあ政府はもっとやれたろ!というと確かに他の水害対策を練られたかも…なんて結果論かな。普段から水害を考慮している性分でもないから、わたくし。

 そしてどこかの避難所がホームレスを排他的に扱ったという話。個人的感情を別にすると、ドイヒーな話だとは思う。税金とは金持ちや金を払える人のためのものではないというのが前提で、どんな悪人でも孤独な人でも破滅願望者でもニヒリストでも税金を払ってしまっていれば誰かしらを経済的に助けてしまっているわけですわ。でないなら金持ちだけが生き残る。金持ちに飼われるタイプの国になりますよ、そんなの。ある種のヤの社会と変わらないかも分からない。
 この話題を知ったのはやはりわたくしが見ている生放送のコメント欄なんですけれども、「何日も風呂に入っていない人と一緒にいたくない」(避難生活だと自分もそうなってはしまうもののそれとはまた別として、だと思われる)とか「病気が移る」とか「何されるか分からない」というのがありました。正直、気持ちは分かる。めちゃくちゃ分かる。それが先に述べたとおりの別にした個人的感情。そして別に何かやらかすのはホームレスの人とも限らないということ。非日常が必ずしも人を良心的選択に導くとは限らないんだからね…そして今は金持ちが斜陽ということもある。
  でも排他的に扱うならせめてそれなりに場所を設けて避難させとけよ、外に放り出すのか、とは思う。それも排他的な考えだろうけれども。いくら排他的に扱ったといっても目の前で流されていったら過呼吸にもなるし胸糞悪いし夢見悪くない?わたくしだったら自分のその差別的な思想の持主だったことに絶望してしまうし今も、「やっぱわたくし、ろくな人間じゃねぇじゃねぇか!」と認めたくなさがあるよ。
個人的感情と理屈でこう、乖離していって葛藤していってやっぱり個人的感情が勝ちそうなので助けてください。慈悲深くざっくばらんな人間にしてくれ。なんて話が脱線したりなど。懺悔を含め。

 そして最後に、まだ現在の段階で油断できない状況です。気を付けてもどうにもならないこと、というのはあるけれども、大袈裟すぎるくらいがちょうどいいし、「大袈裟すぎ!」と嘲笑されて終われるほうがいいのかも知れないですわ。と、引きこもりなので、トイレの逆流を考慮して廊下に出した物をトイレに戻し、1度に1週間分買い貯める+3日分ほどさらに追加して買い貯めた食糧を食いながら。

 さらに最後に、NHK憎し!受信料払いたくねぇ!でもアパートがアンテナ立てて契約しちゃってるし何より徴収班が夜にまで来るの怖ぇよ!となっていたのですが(N国党はこれといって支持していない)、なんだかんだ災害情報で頼れるのはNHKと人間のゴミ箱・青い鳥SNSやんけwと。ここが災害国家な以上、NHKをぶっこわーすのはめちゃんこ難しいのでゎ?と思いました。他のチャンネルはCM入ってきちゃって、なんかそれが却って不安を煽るンゴね。

 そしてこの感慨は多分3日もかからず消滅する。

 そんなところでまだ全国的には油断できない状況ではありますが。


2019.10.13



※追記 10/15

 ホームレス追い出し問題は「避難所から酔っ払った男性2人組が必要事項を書かずに帰ってしまったところを、住所が無い者は追い返されると思い込んだ人による拡散」だったという旨の書き込みがありました。
 一体どちらが真実かは分かりませんが、公平性を保つため、そういう可能性もあり、わたくしの書き込み時点ではこのような可能性を一切考慮しておらず「とある地区はホームレスを排他的に扱った」ということを確定的な事項として書き込んでいるため、フェイクニュースを流してしまったかもしれないことをお詫びします。

 
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