33 / 33
32 み
しおりを挟む潤んだ瞳で見つめてくる高宮からさっと視線を逸らして、柳瀬川は床を見た。
高宮は力を込めた。羞恥で頬が赤く染まった。
「あ、来た、来た。はい」
柳瀬川の指がローターを摘まんで出そうとした。
「ありが・・・・・・ひゃぁあ」
柳瀬川に摘ままれたローターが一点を掠めて、甘い痺れが下半身を襲う。
「・・・・・・・大丈夫か」
ころんと音がした。柳瀬川がローターを床に置いた音だ。
「・・・・ふぅ」
柳瀬川は溜め息をつくと、高宮を起こした。そして後ろから抱きすくめる。
「・・・や・・・・・なせ・・・が・・・・わ・・・・?」
「また勃ってるぞ」
高宮の熱に手を伸ばし、握り込むと上下に扱く。
「2回目だな・・・・」
ふっと笑った。
「ちょっと腰上げろ」
「・・・ん・・・・」
高宮が言われたとおりに何の抵抗もなく腰を上げた。柳瀬川はまだ他の男達の精液を垂れ流している後孔に指を入れた。
「掻き出さないと、つらくなるぞ」
高宮の悦いところを攻めながらぐちょぐちょと音を立てる精液を掻き出していく。
「あ・・・あはっ・・・・そこっやめっ!」
はぁはぁと赤い顔で熱い吐息の高宮は淫靡だった。
「あ・・・・やだ・・・・・もぉ・・・だめ・・・・・」
「いいよ、出して」
「あ、あぁ・・・ん・・・・んんっ・・・」
勢いのない白濁が柳瀬川の手を汚した。
「ごめんなさい・・・!ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・・・」
高宮が俯いて何度も謝りだす。
「いいよ、大丈夫」
柳瀬川は笑った。
「ほら、制服」
柳瀬川は散らかっていたスラックスや靴下、ベストを掴んで高宮に投げた。
「柳瀬川君・・・・・ありがとう」
「・・・・・・・別に」
急に柳瀬川の声が低くなった。
――――これ以上一緒にいられない。理性が崩壊しちまう。
柳瀬川はそう思い、噛みそうに、慌てそうに、高くなりそうな声を低くなるように努めた。
「もう大丈夫だろ」
吐き捨てた言葉に高宮の表情が歪んだ。胸が締め付けられる。
「じゃぁな」
「柳瀬川君・・・・・・」
「何?」
「オレ、ここどこだか分からないから・・・・一緒に帰ってもいい?」
制服を着ながら高宮が訊いた。
「・・・・・好きにすれば」
距離を置かなければ、きっと自分は高宮を今にでも押し倒してしまうだろう。
「・・・・・・・ごめん」
高宮は俯いてそう言った。
「着替え終わったらなら、帰るぞ」
0
お気に入りに追加
14
この作品は感想を受け付けておりません。
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
【連載再開】絶対支配×快楽耐性ゼロすぎる受けの短編集
あかさたな!
BL
※全話おとな向けな内容です。
こちらの短編集は
絶対支配な攻めが、
快楽耐性ゼロな受けと楽しい一晩を過ごす
1話完結のハッピーエンドなお話の詰め合わせです。
不定期更新ですが、
1話ごと読切なので、サクッと楽しめるように作っていくつもりです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
書きかけの長編が止まってますが、
短編集から久々に、肩慣らししていく予定です。
よろしくお願いします!
執着攻めと平凡受けの短編集
松本いさ
BL
執着攻めが平凡受けに執着し溺愛する、似たり寄ったりな話ばかり。
疲れたときに、さくっと読める安心安全のハッピーエンド設計です。
基本的に一話完結で、しばらくは毎週金曜の夜または土曜の朝に更新を予定しています(全20作)
ガテンの処理事情
雄
BL
高校中退で鳶の道に進まざるを得なかった近藤翔は先輩に揉まれながらものしあがり部下を5人抱える親方になった。
ある日までは部下からも信頼される家族から頼られる男だと信じていた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる