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1 ルーンカレッジ編
015 苦き戦い2
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「運が良かった。魔法が上手くいったらしい」
ジルが安堵の声をあげる。ファイアーボールは第三位階の魔法であり、強力な攻撃魔法である。呪文の特性として効果が広範囲に及ぶため、気をつけなければ味方を巻き込む恐れがある。敵のやや後方にファイアーボールを落としたのもそのためである。敵を前にして冷静に呪文を唱える胆力、瞬時に呪文を完成させ正確に目標を狙う技術があってこそ、実現できる技である。
しかしこちらも無傷というわけではない。レミアは小さな傷をいくつも負っているし、ガストンは比較的大きな傷を腕に負っている。相手の冒険者はそこそこ腕が立つようだ。
「まだ安心するな。姫の言う通りだとすればまだ敵は居るぞっ!!」
サイファーが注意をうながす。確かに相手が10人だとすれば、まだどこかに敵がいることになる。
「きゃあ!」
ジルの後方で悲鳴があがる。声で瞬時に姫だと分かる。
(後ろか!?)
安全だと思っていた背後から敵は襲いかかってきたのである。おそらくは大きく回り込んで来たのだろう。ファイアーボールで倒された敵とタイムラグがあったのはそのためだ。
姫は気丈にも剣を抜き、自分でなんとか切り抜けている。どうやら魔法戦士としての素質もあるらしい。とはいえ、そう長く持つとは思えない。
「レミア! ここを頼むぞ!」
サイファーは前方をレミアとガストンに任せ、後方へと駆けつける。比較的近くにいたジルも、姫に襲いかかっていた敵の横から剣を突きつける。ジルの動きに気を取られた敵の戦士は、姫の見事な剣の振りにやられ崩れ落ちた。
残りの敵は2人……。
と、今度はレミア、ガストンの方へ新たな2人の男が現れる。その姿からして、そのうちの1人は敵の指揮官らしい。頬に三日月形の傷があるのが、歴戦の戦士であることをうかがわせる。付き従う戦士は副官といったところか。傷の男が一歩前に歩み出る。
「アルネラ姫よ、やってくれたな! 追っ手をかいくぐってまさかこんな所まで来ているとは。……貴様たちも、一体何者なのだ? シュバルツバルトの騎士とも思えぬが、よくも邪魔をしてくれたものだな」
悔しさをにじませながら、男が憎悪の言葉を吐く。
「なに言ってやがる。俺たちはたまたまここに居ただけさ。お前たちが勝手に襲いかかってきたんだから、身を守るしかないだろうが!」
ガストンが虚勢を張る。
「我々はシュバルツバルトに士官した者ではないが、襲われているのが姫と知っては見て見ぬ振りもできない。お前こそ何者だ? 何が目的だ?」
ジルは勝手に姫を守ると宣言してしまったのだが、サイファーたちも成り行き上反対はなさそうだった。
「ふふ、そのようなこと話すと思っているのか?……どうやら実力で排除するしかないようだな!」
目の前の男は無駄話は不要とばかり、鋭い目つきとなって剣を構える。その構えを見れば、かなりの達人らしい。男の声と同時に、動きを止めていた敵がまた動き出す。前方に敵の指揮官と部下、後方に冒険者が2人。
後方の2人はサイファーの勇猛果敢な戦いぶりもあって程なくかたがついた。ジルとサイファー、そしてアルネラは前方へと向き直る。
「!?」
――そこには血だまりの中、レミアとガストンが倒れていた。僅かな間に傷の男に倒されてしまったのだ。
「きさまぁああ!」
ジルの中で何かが弾けた。自分はいつでも冷静で我を忘れるような男ではない。そう思っていた。しかし友とレミアが血だまりに横たわるのを見て、そうではないことを知った。
「ジルっ! 迂闊に手を出すな! 奴はかなりの手練れだ!」
サイファーの声も届いていない。ジルは剣で指揮官の男に斬りかかる。
これは無謀である。男はジルが相手でも油断なく構え、ジルの攻撃を剣で受ける。
キィン、キィン、キィンッ
剣のぶつかり合う音が森にこだまする。実力差のある二人である。打ち合っていたのは2合ほどであったろうか。男がジルの剣を巻き込むように受けて、ジルの手から弾き飛ばす。
「!?」
となりではサイファーがジルを助けに行こうとするが、部下の男がそれを許さない。2人の実力はほぼ互角と見える。
ジルは無手になり、傷の男と対峙している。
「……チィッ」
ジルは己の迂闊さを呪う。頭をフルに巡らせてどうすればよいか考える。
(どうする? どうする? どうする?)
無論この状況では魔法など問題外である。結局ジルに打つ手はなかった。絶体絶命の状況である。
すると――
「ぐわぁああああああ!!」
突然、サイファーと戦っていたと副官の男が絶叫をあげて倒れこむ。背後から何者かが斬りつけたのである。
姿を現したのは近衛騎士団のゼノビアであった。
「姫!! ご無事か!?」
「……えぇ!! 貴女も無事で何よりです。その男を倒すのに手を貸してください!!」
「承知!!」
見ればゼノビアは髪は乱れ、鎧に多くの血糊をつけて激戦の中をくぐり抜けてきた様子である。しかしまだ戦いに支障はないようだ。ゼノビアは傷の男の背後に回ろうとし、自由になったサイファーも横から圧力をかける。
形勢は一気に変わったかに見えた。
「ちぃっ!」
男は一瞬瞑目すると、アルネラのことは諦めこの場から逃走を図る。
この状況で無傷で逃げるのは難しいだろう。ならばどうするか?
男は確かに手練であった。突然ゼノビアに向き直り、素早い一太刀を浴びせようとする。――が、これはフェイントだった。傷の男はすぐにまた向き直り、剣を拾い上げようとしているジルへと突進する。
「!?」
咄嗟のことに反応しきれないジルは、男の剣を大きく横に飛んで交わすのが精一杯であった。しかし着地の態勢が悪い。そこに男の蹴りがジルの腹部に命中する。
「ぐはぁっ!」
ジルは激痛に悶絶する。一瞬呼吸がとれなくなった。包囲の一角を崩した男は、ジルを捨て置き夜の森へと姿を消した。
「ちぃっ、逃がしたか! 追いますか?」
「いや、無理だ。こちらも手負いの身、奴らがあれで最後とも限らない。なによりここは姫の安全こそ第一だ」
ゼノビアの言葉にサイファーがうなづく。サイファーとて分かっていて聞いたようだ。ジルの方に目を向けると、アルネラが回復のために駆け寄っている。
「大丈夫ですか? いま回復を」
「いえっ、姫。私は大丈夫……それより向こうで倒れているレミアとガストンを助けて下さい!!」
未だ苦痛に顔を歪めてているジルが何とか声を絞り出す。アルネラはレミアとガストンの名は知らなかったが、すぐに2人のところへ駆け寄る。サイファーもようやく2人のことを思い出し、あわてて駆けつける。
「これは酷い……。男性の方は命に別状はないですが、女性の方は……駄目かもしれません……」
「そんな!! 姫、なんとかしてくれ!」
普段冷静沈着なサイファーが取り乱した様子で懇願する。
「とにかく全力でやらせていただきます」
アルネラが呪文の詠唱に入る。比較的長い詠唱、ジルも使える第一位階のキュアなどではない。アルネラが唱えた魔法は、第三位階の回復の上位魔法ヒーリングである。彼女が使える最大の回復魔法である。が……
「……駄目ですっ!! 肌が冷たくなっていくのを止められません……」
アルネラの魔法でレミアの傷は塞がっている。しかし失われた血と生気を呼び起こすことはできない。あるいは第四位階のグレーターヒーリングや、第五位階のリザレクション(蘇生)ならばレミアを救うことができるかもしれない。しかしアルネラは現時点でそれを唱えることはできない。
「どうにもならないのか!? たのむ、助けてやってくれ……」
悲鳴にも似たサイファーの声が響く。
「残念だが無理だろう……。非常に残念だ。……君たちを巻き込んでしまって申し訳ない。我々の力が及ばないばかりに……」
ゼノビアがサイファーの肩に手を置き、謝罪する。
「…………」
森に静寂が訪れ、沈黙が森を支配した。
こうして後世「アルネラ王女誘拐事件」と称される事件はひとまず幕を閉じた。ジルたちの長い一日は、皆に多くの苦さを与えて終わりを迎えたのである。
ジルが安堵の声をあげる。ファイアーボールは第三位階の魔法であり、強力な攻撃魔法である。呪文の特性として効果が広範囲に及ぶため、気をつけなければ味方を巻き込む恐れがある。敵のやや後方にファイアーボールを落としたのもそのためである。敵を前にして冷静に呪文を唱える胆力、瞬時に呪文を完成させ正確に目標を狙う技術があってこそ、実現できる技である。
しかしこちらも無傷というわけではない。レミアは小さな傷をいくつも負っているし、ガストンは比較的大きな傷を腕に負っている。相手の冒険者はそこそこ腕が立つようだ。
「まだ安心するな。姫の言う通りだとすればまだ敵は居るぞっ!!」
サイファーが注意をうながす。確かに相手が10人だとすれば、まだどこかに敵がいることになる。
「きゃあ!」
ジルの後方で悲鳴があがる。声で瞬時に姫だと分かる。
(後ろか!?)
安全だと思っていた背後から敵は襲いかかってきたのである。おそらくは大きく回り込んで来たのだろう。ファイアーボールで倒された敵とタイムラグがあったのはそのためだ。
姫は気丈にも剣を抜き、自分でなんとか切り抜けている。どうやら魔法戦士としての素質もあるらしい。とはいえ、そう長く持つとは思えない。
「レミア! ここを頼むぞ!」
サイファーは前方をレミアとガストンに任せ、後方へと駆けつける。比較的近くにいたジルも、姫に襲いかかっていた敵の横から剣を突きつける。ジルの動きに気を取られた敵の戦士は、姫の見事な剣の振りにやられ崩れ落ちた。
残りの敵は2人……。
と、今度はレミア、ガストンの方へ新たな2人の男が現れる。その姿からして、そのうちの1人は敵の指揮官らしい。頬に三日月形の傷があるのが、歴戦の戦士であることをうかがわせる。付き従う戦士は副官といったところか。傷の男が一歩前に歩み出る。
「アルネラ姫よ、やってくれたな! 追っ手をかいくぐってまさかこんな所まで来ているとは。……貴様たちも、一体何者なのだ? シュバルツバルトの騎士とも思えぬが、よくも邪魔をしてくれたものだな」
悔しさをにじませながら、男が憎悪の言葉を吐く。
「なに言ってやがる。俺たちはたまたまここに居ただけさ。お前たちが勝手に襲いかかってきたんだから、身を守るしかないだろうが!」
ガストンが虚勢を張る。
「我々はシュバルツバルトに士官した者ではないが、襲われているのが姫と知っては見て見ぬ振りもできない。お前こそ何者だ? 何が目的だ?」
ジルは勝手に姫を守ると宣言してしまったのだが、サイファーたちも成り行き上反対はなさそうだった。
「ふふ、そのようなこと話すと思っているのか?……どうやら実力で排除するしかないようだな!」
目の前の男は無駄話は不要とばかり、鋭い目つきとなって剣を構える。その構えを見れば、かなりの達人らしい。男の声と同時に、動きを止めていた敵がまた動き出す。前方に敵の指揮官と部下、後方に冒険者が2人。
後方の2人はサイファーの勇猛果敢な戦いぶりもあって程なくかたがついた。ジルとサイファー、そしてアルネラは前方へと向き直る。
「!?」
――そこには血だまりの中、レミアとガストンが倒れていた。僅かな間に傷の男に倒されてしまったのだ。
「きさまぁああ!」
ジルの中で何かが弾けた。自分はいつでも冷静で我を忘れるような男ではない。そう思っていた。しかし友とレミアが血だまりに横たわるのを見て、そうではないことを知った。
「ジルっ! 迂闊に手を出すな! 奴はかなりの手練れだ!」
サイファーの声も届いていない。ジルは剣で指揮官の男に斬りかかる。
これは無謀である。男はジルが相手でも油断なく構え、ジルの攻撃を剣で受ける。
キィン、キィン、キィンッ
剣のぶつかり合う音が森にこだまする。実力差のある二人である。打ち合っていたのは2合ほどであったろうか。男がジルの剣を巻き込むように受けて、ジルの手から弾き飛ばす。
「!?」
となりではサイファーがジルを助けに行こうとするが、部下の男がそれを許さない。2人の実力はほぼ互角と見える。
ジルは無手になり、傷の男と対峙している。
「……チィッ」
ジルは己の迂闊さを呪う。頭をフルに巡らせてどうすればよいか考える。
(どうする? どうする? どうする?)
無論この状況では魔法など問題外である。結局ジルに打つ手はなかった。絶体絶命の状況である。
すると――
「ぐわぁああああああ!!」
突然、サイファーと戦っていたと副官の男が絶叫をあげて倒れこむ。背後から何者かが斬りつけたのである。
姿を現したのは近衛騎士団のゼノビアであった。
「姫!! ご無事か!?」
「……えぇ!! 貴女も無事で何よりです。その男を倒すのに手を貸してください!!」
「承知!!」
見ればゼノビアは髪は乱れ、鎧に多くの血糊をつけて激戦の中をくぐり抜けてきた様子である。しかしまだ戦いに支障はないようだ。ゼノビアは傷の男の背後に回ろうとし、自由になったサイファーも横から圧力をかける。
形勢は一気に変わったかに見えた。
「ちぃっ!」
男は一瞬瞑目すると、アルネラのことは諦めこの場から逃走を図る。
この状況で無傷で逃げるのは難しいだろう。ならばどうするか?
男は確かに手練であった。突然ゼノビアに向き直り、素早い一太刀を浴びせようとする。――が、これはフェイントだった。傷の男はすぐにまた向き直り、剣を拾い上げようとしているジルへと突進する。
「!?」
咄嗟のことに反応しきれないジルは、男の剣を大きく横に飛んで交わすのが精一杯であった。しかし着地の態勢が悪い。そこに男の蹴りがジルの腹部に命中する。
「ぐはぁっ!」
ジルは激痛に悶絶する。一瞬呼吸がとれなくなった。包囲の一角を崩した男は、ジルを捨て置き夜の森へと姿を消した。
「ちぃっ、逃がしたか! 追いますか?」
「いや、無理だ。こちらも手負いの身、奴らがあれで最後とも限らない。なによりここは姫の安全こそ第一だ」
ゼノビアの言葉にサイファーがうなづく。サイファーとて分かっていて聞いたようだ。ジルの方に目を向けると、アルネラが回復のために駆け寄っている。
「大丈夫ですか? いま回復を」
「いえっ、姫。私は大丈夫……それより向こうで倒れているレミアとガストンを助けて下さい!!」
未だ苦痛に顔を歪めてているジルが何とか声を絞り出す。アルネラはレミアとガストンの名は知らなかったが、すぐに2人のところへ駆け寄る。サイファーもようやく2人のことを思い出し、あわてて駆けつける。
「これは酷い……。男性の方は命に別状はないですが、女性の方は……駄目かもしれません……」
「そんな!! 姫、なんとかしてくれ!」
普段冷静沈着なサイファーが取り乱した様子で懇願する。
「とにかく全力でやらせていただきます」
アルネラが呪文の詠唱に入る。比較的長い詠唱、ジルも使える第一位階のキュアなどではない。アルネラが唱えた魔法は、第三位階の回復の上位魔法ヒーリングである。彼女が使える最大の回復魔法である。が……
「……駄目ですっ!! 肌が冷たくなっていくのを止められません……」
アルネラの魔法でレミアの傷は塞がっている。しかし失われた血と生気を呼び起こすことはできない。あるいは第四位階のグレーターヒーリングや、第五位階のリザレクション(蘇生)ならばレミアを救うことができるかもしれない。しかしアルネラは現時点でそれを唱えることはできない。
「どうにもならないのか!? たのむ、助けてやってくれ……」
悲鳴にも似たサイファーの声が響く。
「残念だが無理だろう……。非常に残念だ。……君たちを巻き込んでしまって申し訳ない。我々の力が及ばないばかりに……」
ゼノビアがサイファーの肩に手を置き、謝罪する。
「…………」
森に静寂が訪れ、沈黙が森を支配した。
こうして後世「アルネラ王女誘拐事件」と称される事件はひとまず幕を閉じた。ジルたちの長い一日は、皆に多くの苦さを与えて終わりを迎えたのである。
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