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二人のクリスマス2
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※第4話「二人のクリスマス」の別バージョンです。
「あっ、コイツあたしの彼氏」
彼女は僕の頭をコツンと叩いて合図する。
「初めまして。龍子様の彼氏をさせていただいてる、ミサオと申します。どうぞよろしくお願い致します」
僕はスカートの両端を摘んでカーテシーで挨拶。
うん、我ながら綺麗に決まったかも。
今日のデート、思い切ってスカート履いてきてよかった。ズボンでカーテシーなんて様にならないもんな。
「「カワイイー」」
彼女の友人達が声を揃える。
くぅ~、結構照れる。
「様付けで呼ばせてるなんて、お前、よく彼氏を躾けてるじゃん。龍子様」
友人の一人が、彼女をちょっとちゃかす。
何だか僕もちょっと恥ずかしくなってきた。
でも、彼女を様付けで呼ぶのって憧れだったんだよね。
男子だったら、誰だって彼女ができたら様付けで呼びたいって思ってるもん。
そして、結婚したら彼女のことを、ご主女(しゅじん)さまって呼ぶんだぁ。
うふふっ、ちょっと気が早いかな。
彼女の友人達と別れてデート続行です。
えっ、こんなブランドショップに入るの?
入るのにちょっと気後れしますが、彼女に手を引かれてお店に入ります。
「あの~、予約してたんですけど」
彼女が引き換え証を店員さんに渡します。
彼女は商品を受け取るとお店を後にします。
「龍子様、それって何ですか?」
僕は気になって尋ねます。
「うふふ、まだ内緒よ」
もうっ、そんな返事されたら気になっちゃうよ。
きっと、僕へのプレゼントなんでしょ。
もう、彼女ったら、期待しちゃうじゃない。
そういう僕も実はちゃんと彼女へのプレゼントを用意してるんだけどね。
「メリークリスマス」
彼女が予約してくれたレストランで二人で乾杯。
彼女ったら、お店に入る時もメディーファーストって言ってドアを開けてくれた。
いつもだったらそんなことしないクセに。
ワザとらしいけど、でも、結構嬉しい。
男子って、こういうムードに弱いって知ってるのかしら。
「龍子様、これどうぞ」
僕は機先を制してプレゼントを彼女に渡す。
「まあ、これ自分で編んだの?」
えへへっ、手編みのマフラー。
定番だけど、一編み、一編み、思いを込めて編んだんだよ。
「わたしからもプレゼントよ」
待ってました。
「今、開けちゃってもいいですか」
一応、彼女に許可を求める。
もちろんOKされるのはわかってるけど、お行儀の悪い男子って思われたくないもん。
男子なるもの、こういう時はエレガントじゃなくっちゃね。
「わあ、チョーカーだ」
今、話題のCOLLAR2(カラー・カラー)っていうやつじゃね。
結婚首輪をモチーフにしたシックな金属製だけど、銀色の結婚首輪と違って、いろんなカラーバリエーションのあるチョーカー。
しかも、僕の大好きなパステルピンク。
う~ん、彼女ったら、わかってるぅ。
「あれっ?軽い」
金属製って聞いたけど、こんなに軽いの?まさかのパチもんかよ。
「バカね。軽金属だから軽いのよ。チタンとかマグネシウムとかの」
もうっ、彼女ってすぐ馬鹿にするんだから。
でも、今はそんなの気になりません。
うふふっ、こんな素敵なプレゼント。夢みたい。
「僕に今つけてください」
彼女は照れくさそうに僕にチョーカーをつけてくれました。
「カチリッ」
僕の首の後ろで、チョーカーのフックが閉まる小さな音。
なんだか、本物の結婚首輪みたい。
「愛しています。ご主女さま」
僕は彼女の耳元で囁きます。
「こらっ、気が早いわよ」
彼女は僕の鼻を軽く指で弾きました。
でも、そう言う彼女も顔が赤く見えます。
ふふっ、彼女ったら照れてるんだ。
「あっ、コイツあたしの彼氏」
彼女は僕の頭をコツンと叩いて合図する。
「初めまして。龍子様の彼氏をさせていただいてる、ミサオと申します。どうぞよろしくお願い致します」
僕はスカートの両端を摘んでカーテシーで挨拶。
うん、我ながら綺麗に決まったかも。
今日のデート、思い切ってスカート履いてきてよかった。ズボンでカーテシーなんて様にならないもんな。
「「カワイイー」」
彼女の友人達が声を揃える。
くぅ~、結構照れる。
「様付けで呼ばせてるなんて、お前、よく彼氏を躾けてるじゃん。龍子様」
友人の一人が、彼女をちょっとちゃかす。
何だか僕もちょっと恥ずかしくなってきた。
でも、彼女を様付けで呼ぶのって憧れだったんだよね。
男子だったら、誰だって彼女ができたら様付けで呼びたいって思ってるもん。
そして、結婚したら彼女のことを、ご主女(しゅじん)さまって呼ぶんだぁ。
うふふっ、ちょっと気が早いかな。
彼女の友人達と別れてデート続行です。
えっ、こんなブランドショップに入るの?
入るのにちょっと気後れしますが、彼女に手を引かれてお店に入ります。
「あの~、予約してたんですけど」
彼女が引き換え証を店員さんに渡します。
彼女は商品を受け取るとお店を後にします。
「龍子様、それって何ですか?」
僕は気になって尋ねます。
「うふふ、まだ内緒よ」
もうっ、そんな返事されたら気になっちゃうよ。
きっと、僕へのプレゼントなんでしょ。
もう、彼女ったら、期待しちゃうじゃない。
そういう僕も実はちゃんと彼女へのプレゼントを用意してるんだけどね。
「メリークリスマス」
彼女が予約してくれたレストランで二人で乾杯。
彼女ったら、お店に入る時もメディーファーストって言ってドアを開けてくれた。
いつもだったらそんなことしないクセに。
ワザとらしいけど、でも、結構嬉しい。
男子って、こういうムードに弱いって知ってるのかしら。
「龍子様、これどうぞ」
僕は機先を制してプレゼントを彼女に渡す。
「まあ、これ自分で編んだの?」
えへへっ、手編みのマフラー。
定番だけど、一編み、一編み、思いを込めて編んだんだよ。
「わたしからもプレゼントよ」
待ってました。
「今、開けちゃってもいいですか」
一応、彼女に許可を求める。
もちろんOKされるのはわかってるけど、お行儀の悪い男子って思われたくないもん。
男子なるもの、こういう時はエレガントじゃなくっちゃね。
「わあ、チョーカーだ」
今、話題のCOLLAR2(カラー・カラー)っていうやつじゃね。
結婚首輪をモチーフにしたシックな金属製だけど、銀色の結婚首輪と違って、いろんなカラーバリエーションのあるチョーカー。
しかも、僕の大好きなパステルピンク。
う~ん、彼女ったら、わかってるぅ。
「あれっ?軽い」
金属製って聞いたけど、こんなに軽いの?まさかのパチもんかよ。
「バカね。軽金属だから軽いのよ。チタンとかマグネシウムとかの」
もうっ、彼女ってすぐ馬鹿にするんだから。
でも、今はそんなの気になりません。
うふふっ、こんな素敵なプレゼント。夢みたい。
「僕に今つけてください」
彼女は照れくさそうに僕にチョーカーをつけてくれました。
「カチリッ」
僕の首の後ろで、チョーカーのフックが閉まる小さな音。
なんだか、本物の結婚首輪みたい。
「愛しています。ご主女さま」
僕は彼女の耳元で囁きます。
「こらっ、気が早いわよ」
彼女は僕の鼻を軽く指で弾きました。
でも、そう言う彼女も顔が赤く見えます。
ふふっ、彼女ったら照れてるんだ。
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