25 / 56
妻の男遊び
しおりを挟む
「ちょっと、夜遊びに行ってくるわ」
そう言って、妻は出かけることがある。
夜遊びって男遊びのことだって、僕だってわかる。
男性は結婚すると貞操義務があるのに対し、女性にはそんな義務はない。
でも、結婚しても男遊びするなんて酷い。
前に一度、彼女が男遊びに出かけるのを止めたことがある。
「バチン」
いきなりのビンタ。
「もう!夫の分際で妻に逆らう気なの?」
彼女に叱られ、僕は従うしかない。夫には妻に対して服従義務があるんだもの。
でも、やっぱり酷い。
何で妻は男遊びが自由なの?
もし、夫の僕が女性と浮気でもしたら大変なことになる。
貞操義務違反の罰として、内股に×印のペナルティーブランドが押されてしまうし、妻の一存で離縁もできる。
そして、離縁の場合にはお尻にある妻の家紋の焼印を焼き鏝で潰されてしまうんだ。
あまりに女男不平等だ。
以前、先輩のミオさんに不満をぶちまけたことを思いだした。
「まあ、まあ、大目に見てあげなさい。浮気は女の甲斐性っていうでしょう」
なんだよ、ミオさんまでそんなことを言うなんて。
ミオさんはどうしてるのって聞いたら。
妻を信じて待つのが夫といものなんて言うし。
ちょっとミオさんてば、古すぎ。
でも、妻が他の男に走ってしまうのは、夫が至らないせいとも言うし。
僕に至らない部分があるのかも。
翌朝になって、妻が帰ってきた。いわゆる朝帰りだ。
僕は床に跪き、三つ指ついて自分の至らなさを詫びる。
「至らない僕を罰してください。ご主女さま」
妻は僕を鞭打ったりせず、僕の頭を優しく踏みつけた。
「馬鹿ね、ただの男遊びにそんなに心配するなんて。大丈夫、私が愛しているのは、あなただけよ」
予想していなかった妻の答えに、不意に涙が出た。
「グスっ、愛しています。ご主女さまぁ」
僕は床に涙を垂らしながら、思わず叫んだ。
そう言って、妻は出かけることがある。
夜遊びって男遊びのことだって、僕だってわかる。
男性は結婚すると貞操義務があるのに対し、女性にはそんな義務はない。
でも、結婚しても男遊びするなんて酷い。
前に一度、彼女が男遊びに出かけるのを止めたことがある。
「バチン」
いきなりのビンタ。
「もう!夫の分際で妻に逆らう気なの?」
彼女に叱られ、僕は従うしかない。夫には妻に対して服従義務があるんだもの。
でも、やっぱり酷い。
何で妻は男遊びが自由なの?
もし、夫の僕が女性と浮気でもしたら大変なことになる。
貞操義務違反の罰として、内股に×印のペナルティーブランドが押されてしまうし、妻の一存で離縁もできる。
そして、離縁の場合にはお尻にある妻の家紋の焼印を焼き鏝で潰されてしまうんだ。
あまりに女男不平等だ。
以前、先輩のミオさんに不満をぶちまけたことを思いだした。
「まあ、まあ、大目に見てあげなさい。浮気は女の甲斐性っていうでしょう」
なんだよ、ミオさんまでそんなことを言うなんて。
ミオさんはどうしてるのって聞いたら。
妻を信じて待つのが夫といものなんて言うし。
ちょっとミオさんてば、古すぎ。
でも、妻が他の男に走ってしまうのは、夫が至らないせいとも言うし。
僕に至らない部分があるのかも。
翌朝になって、妻が帰ってきた。いわゆる朝帰りだ。
僕は床に跪き、三つ指ついて自分の至らなさを詫びる。
「至らない僕を罰してください。ご主女さま」
妻は僕を鞭打ったりせず、僕の頭を優しく踏みつけた。
「馬鹿ね、ただの男遊びにそんなに心配するなんて。大丈夫、私が愛しているのは、あなただけよ」
予想していなかった妻の答えに、不意に涙が出た。
「グスっ、愛しています。ご主女さまぁ」
僕は床に涙を垂らしながら、思わず叫んだ。
0
お気に入りに追加
68
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
亮亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる