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42.内助の功は女のしあわせ
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夜中にふとトイレに行こうとして目覚めた時です。
ご主人さまはベッドの脇に座っていました。
「眠れないんですか?ご主人さま、寝酒を買ってきましょうか?」
もう、彼ったら、妻だって奴隷女なんです。あたしなんか蹴り起こして、一言「酒買って来い!」って言ってくれたらいいのに。
「悪いが頼めるか?」
「はい、ご主人さま」
お安い御用です。『妻は内助の功をたてるべし』ですもの。喜んでお役に立ちます。
あたしはネグリジェの上にコートだけ羽織り、コンビニへ走ります。
ちなみに彼の趣味でパジャマではなく、今時古風なネグリジェです。最初は慣れなかったけど、フェミニンって感じで今ではお気に入りです。
暗い夜道ですが、女性保護法のおかげでレイプ等の心配はなくなり、最近はこんな深夜でも安全に外に出られます。
女性をモノ扱いするちょっと癪に障る法律ですが、この辺は女性としてすごく助かります。
法律上の女性の所有者となる父親や夫の訴えを受けて、次々とレイプ犯が国外追放されていく様子をテレビで見たときは、本当に胸がすっとしました。
性犯罪だけでなく引ったくり犯なんかの一般の犯罪でも、女性が被害者の場合は重犯罪扱いとなるため、女性に対する犯罪はもう滅多に起きません。
外国籍だと即国外追放、日本人でも再入国禁止です。
「お待たせしました、ご主人さま」
あたしはベッド脇の床に跪いて、彼にお酌とお煙草のお世話をします。
『はあ~、かっこいいい』
煙草を吸う彼の横顔って、カッコよすぎていつまでも見とれてしまいます。
「ミサ、添い寝をしてくれ」
そう言って彼は腕枕をしてくれました。
太い彼の腕、しあわせです。
女がベッドで朝まで寝るなんて、贅沢で非常識だって思う方もいるかも知れません。
でも、彼はそんなこと気にしないようです。
寝坊しちゃいました。
彼はもう着替えをすませていて、あたしにコーヒーの飲み残しをくれました。
優しい。
ご主人さまより妻が遅く起きるなんて、本当なら鞭で叩き起こされてるところです。
「二人分の一泊旅行の準備をしてくれ、水着もな」
また海への旅行でしょうか?あたしは少し不思議に思いながらもウキウキしてお荷物を準備します。
「ピンポーン、ちわ~宅配便でーす、お荷物受け取りに来ましたー」
女性用宅配BOXです。
「念のため、これを履いておけ」
ご主人さまから紙おむつを渡されました。
前回の失敗を思い出しました。長時間の場合は紙おむつをつけるのに、前回、ご主人さまは罰として紙おむつを渡してくれなかったんです」
『はぁ~、なんだか落ち着いて、気持ちいいい』
あたしって、実は狭いところが好きなんです。
お部屋の角とかベッドと壁の間に丸まって座ったり、トイレの中なんかもスマホや本があれば何時間でもいられます。
それに箱の中に入って彼の元に届けられるなんて、クレオパトラが箱に入って恋人の元へ届けさせたみたいで、なんだかロマンチックです。
「うわ~、豪華ぁ~」
箱を開けられたあたしは、思わず歓声をあげました。
ホテルのスイートです。テレビや映画でしか見たことなんてありません。
「夜まで時間があるし、ホテル内のプールへいこうか」
「はい、ご主人さま」
プールも豪華です。雰囲気に圧倒されて、あたしの半分手作りの水着がちょとみすぼらしく感じて恥ずかしくなりました。
リクライングチェアーで二人で飲むトロピカルジュース。
なんかあたし達って海外のセレブみたい。うっとりしてしまします。
ご主人さまはゴーグルをつけて一人プールに向かいました。
ゴーグル姿もかっこいいです。
豪快に泳ぐ彼にあたしは時間を忘れて見とれてしましました。
夕食はホテルの展望レストラン。
「レディファースト、お先にどうぞ」
彼はスマートにあたしを先に店内へ入らせます。
なんだか、お姫様になったみたい。
『わぁ~フレンチだわ』
ギャルソンに案内され、店内を進みます。
今日はもちろん彼からプレゼントされた自慢のシルクワンピ。
女性客の羨望と嫉妬の目が心地よく感じます。
『ご主人さまとあたしって、美男美女のカップルだわ』
お酒もまだ入ってないのに酔いしれてしまします。
席に案内されると、あたしは壁側のフラットシートに案内され、彼は反対側の椅子に座りました。
フレンチってなんだか女性上位で、彼に申し訳なくて落ち着きません。
「あなた、席を交換しましょうよ」
こういう格式の高いところでは、彼のことをちょっと古風に『あなた』って呼ぶようにしています。
あたしってTPOのわかる妻なんです。
「いや、このままでいい」
優しいご主人さま。
料理を食べ終わって、食後のコーヒー。
「ミサ、いつもありがとう」
彼からのサプライズプレゼント。
上品な真珠のネックレス。
すごい、こんなのつけたら、上流階級の貴婦人、まるでレディって感じじゃない?
「あたしにつけてください、あなた」
あたしは彼にお願いしました。
彼につけていただいた時、あたしは心の中で、愛と貞節と服従をあらためて誓いました。
ありがとうございます、ご主人さま。このネックレスは一生大切にします。
愛しています。ご主人さま。
【女性用宅配BOX】
改正後の女性保護法の隙間を利用して、宅配便で女性をモノとして輸送するための箱です。
風俗のデリヘリでの利用も流行しています。
長時間の利用の場合は紙おむつを使用します。
ご主人さまはベッドの脇に座っていました。
「眠れないんですか?ご主人さま、寝酒を買ってきましょうか?」
もう、彼ったら、妻だって奴隷女なんです。あたしなんか蹴り起こして、一言「酒買って来い!」って言ってくれたらいいのに。
「悪いが頼めるか?」
「はい、ご主人さま」
お安い御用です。『妻は内助の功をたてるべし』ですもの。喜んでお役に立ちます。
あたしはネグリジェの上にコートだけ羽織り、コンビニへ走ります。
ちなみに彼の趣味でパジャマではなく、今時古風なネグリジェです。最初は慣れなかったけど、フェミニンって感じで今ではお気に入りです。
暗い夜道ですが、女性保護法のおかげでレイプ等の心配はなくなり、最近はこんな深夜でも安全に外に出られます。
女性をモノ扱いするちょっと癪に障る法律ですが、この辺は女性としてすごく助かります。
法律上の女性の所有者となる父親や夫の訴えを受けて、次々とレイプ犯が国外追放されていく様子をテレビで見たときは、本当に胸がすっとしました。
性犯罪だけでなく引ったくり犯なんかの一般の犯罪でも、女性が被害者の場合は重犯罪扱いとなるため、女性に対する犯罪はもう滅多に起きません。
外国籍だと即国外追放、日本人でも再入国禁止です。
「お待たせしました、ご主人さま」
あたしはベッド脇の床に跪いて、彼にお酌とお煙草のお世話をします。
『はあ~、かっこいいい』
煙草を吸う彼の横顔って、カッコよすぎていつまでも見とれてしまいます。
「ミサ、添い寝をしてくれ」
そう言って彼は腕枕をしてくれました。
太い彼の腕、しあわせです。
女がベッドで朝まで寝るなんて、贅沢で非常識だって思う方もいるかも知れません。
でも、彼はそんなこと気にしないようです。
寝坊しちゃいました。
彼はもう着替えをすませていて、あたしにコーヒーの飲み残しをくれました。
優しい。
ご主人さまより妻が遅く起きるなんて、本当なら鞭で叩き起こされてるところです。
「二人分の一泊旅行の準備をしてくれ、水着もな」
また海への旅行でしょうか?あたしは少し不思議に思いながらもウキウキしてお荷物を準備します。
「ピンポーン、ちわ~宅配便でーす、お荷物受け取りに来ましたー」
女性用宅配BOXです。
「念のため、これを履いておけ」
ご主人さまから紙おむつを渡されました。
前回の失敗を思い出しました。長時間の場合は紙おむつをつけるのに、前回、ご主人さまは罰として紙おむつを渡してくれなかったんです」
『はぁ~、なんだか落ち着いて、気持ちいいい』
あたしって、実は狭いところが好きなんです。
お部屋の角とかベッドと壁の間に丸まって座ったり、トイレの中なんかもスマホや本があれば何時間でもいられます。
それに箱の中に入って彼の元に届けられるなんて、クレオパトラが箱に入って恋人の元へ届けさせたみたいで、なんだかロマンチックです。
「うわ~、豪華ぁ~」
箱を開けられたあたしは、思わず歓声をあげました。
ホテルのスイートです。テレビや映画でしか見たことなんてありません。
「夜まで時間があるし、ホテル内のプールへいこうか」
「はい、ご主人さま」
プールも豪華です。雰囲気に圧倒されて、あたしの半分手作りの水着がちょとみすぼらしく感じて恥ずかしくなりました。
リクライングチェアーで二人で飲むトロピカルジュース。
なんかあたし達って海外のセレブみたい。うっとりしてしまします。
ご主人さまはゴーグルをつけて一人プールに向かいました。
ゴーグル姿もかっこいいです。
豪快に泳ぐ彼にあたしは時間を忘れて見とれてしましました。
夕食はホテルの展望レストラン。
「レディファースト、お先にどうぞ」
彼はスマートにあたしを先に店内へ入らせます。
なんだか、お姫様になったみたい。
『わぁ~フレンチだわ』
ギャルソンに案内され、店内を進みます。
今日はもちろん彼からプレゼントされた自慢のシルクワンピ。
女性客の羨望と嫉妬の目が心地よく感じます。
『ご主人さまとあたしって、美男美女のカップルだわ』
お酒もまだ入ってないのに酔いしれてしまします。
席に案内されると、あたしは壁側のフラットシートに案内され、彼は反対側の椅子に座りました。
フレンチってなんだか女性上位で、彼に申し訳なくて落ち着きません。
「あなた、席を交換しましょうよ」
こういう格式の高いところでは、彼のことをちょっと古風に『あなた』って呼ぶようにしています。
あたしってTPOのわかる妻なんです。
「いや、このままでいい」
優しいご主人さま。
料理を食べ終わって、食後のコーヒー。
「ミサ、いつもありがとう」
彼からのサプライズプレゼント。
上品な真珠のネックレス。
すごい、こんなのつけたら、上流階級の貴婦人、まるでレディって感じじゃない?
「あたしにつけてください、あなた」
あたしは彼にお願いしました。
彼につけていただいた時、あたしは心の中で、愛と貞節と服従をあらためて誓いました。
ありがとうございます、ご主人さま。このネックレスは一生大切にします。
愛しています。ご主人さま。
【女性用宅配BOX】
改正後の女性保護法の隙間を利用して、宅配便で女性をモノとして輸送するための箱です。
風俗のデリヘリでの利用も流行しています。
長時間の利用の場合は紙おむつを使用します。
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