???妄想ノート~奴隷を夢見る女の子???

みさお

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76.ペットネーム

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「チリン」
あっ、呼び鈴の音。
あたしは書斎へ急ぎます。
あたしは恭しく一礼して、ご用向きを尋ねます。
「ああ、お茶を頼む」
あたしは急いでキッチンに戻って、お茶を淹れます。
お茶出しは女の嗜み。丁寧にお湯を注いでいきます。
うん、我ながら上手くできた感じ。
「うん、旨い。お茶を淹れるのが上手くなったな」
嬉しい!褒められた。
やっぱり、人に美味しそうに飲んでもらえるのって嬉しい。
お茶出しって、こういうのが楽しいんだよなぁ。

夜になりました。
「お~い、酒を注いでくれ」
あたしは彼の側の床に膝立ちして、上品にワインを注ぎます。
夫のお酌は妻の務め。
最近は、面倒くさがって嫌がる奥様も多いっていいますが、あたしは好きです。
人のお世話をするのって楽しいし、喜んでもらえると、心がほんわりしてきて、なんだか嬉しく感じます。
それに、なんたって彼といちゃいちゃできるチャンスなんだもん。

「ミーシャ」
時々、彼はあたしのことをこんな風に呼びます。
ペットネームと言って、夫が妻につける愛称です。
あたしの名前の「操(ミサオ)」をもじって「ミーシャ」なんだとか。
なんだか、気恥ずかしいけど、彼がこの呼び方をするのは機嫌がいい時です。
「はい、あ~ん」
彼は手のひらにお菓子を乗せて待っています。
あたしは床にぺったんこ座りして、口を開けます。
うふふっ、何だか楽しい。
あたしってば、彼のペットになったみたい。
「にゃぁ」
猫の鳴きまねで応えると、彼は優しくあたしの首輪のリードを引き寄せてキスしてくれました。
あたしうっとりして、指先にキス。そしてその指を首輪に押し付けます。
「愛しています、ご主人さま」
あたしは彼の耳元にそっと囁きました。

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