4 / 8
〈肉まん大好き〉①
しおりを挟む
パヤッパヤッビュイチュワパー。
「はい、本日のテーマは『お正月なんて大嫌い』、次の方はどんな相談事でしょうか? こんばんはー」
「こんばんは」
「まず、お名前をお聞かせください」
「〈肉まん大好き〉」
「はははっ、僕も肉まん大好きだよ。で、どんな相談事でしょうか?」
「俺、アパート住まいなんだけど、お隣に30代の女性が住んでいて、その人が時々、おすそ分けで、煮物や汁物をくれるんす」
「ほうほう、いいねぇ、ご近所づきあい。最近はめっきり少なくなったと思うけど」
「それがですね、はっきり言って、美味くないんすよ。去年のおせち料理は最悪でした。今年もくるかと思うと心配で」
「はははっ、それは災難だね。でも、相手の方には……」
「ええ、もちろん、『美味しかったっす』って、容れ物を返してます。本当のことは口が裂けても言えないっす。」
「それが気遣いだよね。肉まんくん、もてるでしょ」
「全然もてないっすよ。ゴリラみたいな顔しているんで」
「ああ、そうなんだ。ちなみに、お隣さんはどんな感じ?」
「ベテラン女優の山口智子さんに似てるっす」
「いいじゃない。気風がよくて面倒見よさそうで。山口智子さんて昔、トレンディドラマで主役を張ってた人だからね。で、相談事というのは、どういうことになるんだろう。お隣のおすそ分けをやめてほしい。そういうこと?」
「はい、本日のテーマは『お正月なんて大嫌い』、次の方はどんな相談事でしょうか? こんばんはー」
「こんばんは」
「まず、お名前をお聞かせください」
「〈肉まん大好き〉」
「はははっ、僕も肉まん大好きだよ。で、どんな相談事でしょうか?」
「俺、アパート住まいなんだけど、お隣に30代の女性が住んでいて、その人が時々、おすそ分けで、煮物や汁物をくれるんす」
「ほうほう、いいねぇ、ご近所づきあい。最近はめっきり少なくなったと思うけど」
「それがですね、はっきり言って、美味くないんすよ。去年のおせち料理は最悪でした。今年もくるかと思うと心配で」
「はははっ、それは災難だね。でも、相手の方には……」
「ええ、もちろん、『美味しかったっす』って、容れ物を返してます。本当のことは口が裂けても言えないっす。」
「それが気遣いだよね。肉まんくん、もてるでしょ」
「全然もてないっすよ。ゴリラみたいな顔しているんで」
「ああ、そうなんだ。ちなみに、お隣さんはどんな感じ?」
「ベテラン女優の山口智子さんに似てるっす」
「いいじゃない。気風がよくて面倒見よさそうで。山口智子さんて昔、トレンディドラマで主役を張ってた人だからね。で、相談事というのは、どういうことになるんだろう。お隣のおすそ分けをやめてほしい。そういうこと?」
0
拙作『ハッピーニューイヤー相談室』をご覧いただき、ありがとうございます。どうぞ、お気軽に御覧ください。もし、お気に召したのなら、「お気に入り」登録をお願いいたします。
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
日給二万円の週末魔法少女 ~夏木聖那と三人の少女~
海獺屋ぼの
ライト文芸
ある日、女子校に通う夏木聖那は『魔法少女募集』という奇妙な求人広告を見つけた。
そして彼女はその求人の日当二万円という金額に目がくらんで週末限定の『魔法少女』をすることを決意する。
そんな普通の女子高生が魔法少女のアルバイトを通して大人へと成長していく物語。
雨桜に結う
七雨ゆう葉
ライト文芸
観測史上最も早い発表となった桜の開花宣言。
この年。4月に中学3年生を迎える少年、ユウ。
そんなある時、母はユウを外へと連れ出す。
だがその日は、雨が降っていた――。
※短編になります。序盤、ややシリアス要素あり。
5話完結。
ヘルツを彼女に合わせたら
高津すぐり
青春
大好きなラジオ番組「R-MIX」を聴こうとした高校生のフクチは、パーソナリティが突然、若い少女に代わった事に衝撃を受ける。謎の新人パーソナリティ・ハルカ、彼女の正体は一体?
ラジオが好きな省エネ男子高校生と、ラジオスターを目指す女子高校生の青春物語。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】新人機動隊員と弁当屋のお姉さん。あるいは失われた五年間の話
古都まとい
ライト文芸
【第6回ライト文芸大賞 奨励賞受賞作】
食べることは生きること。食べるために生きているといっても過言ではない新人機動隊員、加藤将太巡査は寮の共用キッチンを使えないことから夕食難民となる。
コンビニ弁当やスーパーの惣菜で飢えをしのいでいたある日、空きビルの一階に弁当屋がオープンしているのを発見する。そこは若い女店主が一人で切り盛りする、こぢんまりとした温かな店だった。
将太は弁当屋へ通いつめるうちに女店主へ惹かれはじめ、女店主も将太を常連以上の存在として意識しはじめる。
しかし暑い夏の盛り、警察本部長の妻子が殺害されたことから日常は一変する。彼女にはなにか、秘密があるようで――。
※この作品はフィクションです。実在の人物・団体とは関係ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる