裸のプリンス【Ｒ１８】

裏切り愛⑰

　初々しい反応は、羞恥心と直結している。ショーツを脱がすと、麻里奈さんは身を縮めてしまった。僕は膝立ちになり、素早くボクサーショーツを脱ぎ捨てる。彼女の目の前で、全裸の自分をさらした。

「麻里奈さん、見てください。これが、僕です」

　屹立したバナナも含めて、２１歳の身体を確認してもらう。

「これから愛情を込めて、あなたを抱かせてもらいます」

　そう告げると、麻里奈さんへの愛撫を再開する。大蛇のように身体をからみつかせ、前戯にたっぷり時間をかける。

　優しく、けれど、大胆に。敏感な部分を探り、彼女の中の女性を暴き、僕たちは一つになる。

　ゆっくりと流れる濃密な時間。僕は精一杯の愛情をバナナにのせて、彼女の中に注ぎこむ。可愛い悲鳴と初々しい反応で、快感を訴えてくる。

　新鮮で最高なセックスだった。麻里奈さんはエクスタシーには至らなかったけど、充分に満足してもらえたと思う。ピロートークで、恥じらいながら笑顔で言った。

「シュウくんって真面目で誠実だけど、時々、すごくＨだよね。とってもよかった。私、こんなの初めて」

　最高の褒め言葉だと思う。予想を裏切り、御期待に応える。意外性の演出は言い換えれば、〈意外な側面を露にして、相手の意表をつく〉。先日の夜、タクマさんから教えられたことだけど、もちろん、余計なことは口にしない。

　僕たちは視線を交わし、二回目のセックスを開始する。

　　　　　　　　　　　　　　【裏切り愛・完】