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熟れきった初夜⑥
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利用客に人気が高く、すぐ予約がふさがるスウィートルームだ。ゆったりとしたスペースを誇り、北欧の家具、調度品が目を引く。
大きくとられた窓からは美しい夜景を見下ろせる。そして、奥の部屋には、純白のシーツに覆われたキングサイズのベッド。僕たちが初夜を迎える舞台だった。
冬子さんはドレスの裾をさばきながら、コッペパンみたいなソファに腰を下ろした。
「最終確認というと、例の件ですね」彼女と対峙する形で、僕も腰を下ろす。「申し訳ありませんが、御期待に添えることはできません」
これだけはキチンと伝えなければならない。
「そう、残念ね。理由を聞いてもいいかしら」
「冬子さん、僕はコールボーイにすぎません。女性の方を抱くことはしますが、子供を作ることは仕事の範疇を超えてしまいます」
「行為に見合った代金は支払うし、シュウくんは認知をしなくていい。すべての責任は私にあって、君やお店には一切迷惑をかけません。そう明記した誓約書を書いてもダメかな?」
「……残念ながら」
「そう、仕方ないわね」冬子さんは溜め息を吐く。「シュウくんと何度もデートして、君の子供が欲しいな、と思ったんだけど」
「そのお気持ちはとてもうれしいです。でも……、申し訳ありません」
大きくとられた窓からは美しい夜景を見下ろせる。そして、奥の部屋には、純白のシーツに覆われたキングサイズのベッド。僕たちが初夜を迎える舞台だった。
冬子さんはドレスの裾をさばきながら、コッペパンみたいなソファに腰を下ろした。
「最終確認というと、例の件ですね」彼女と対峙する形で、僕も腰を下ろす。「申し訳ありませんが、御期待に添えることはできません」
これだけはキチンと伝えなければならない。
「そう、残念ね。理由を聞いてもいいかしら」
「冬子さん、僕はコールボーイにすぎません。女性の方を抱くことはしますが、子供を作ることは仕事の範疇を超えてしまいます」
「行為に見合った代金は支払うし、シュウくんは認知をしなくていい。すべての責任は私にあって、君やお店には一切迷惑をかけません。そう明記した誓約書を書いてもダメかな?」
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