裸のプリンス【Ｒ１８】

抱けない女Ⅲ③

「……シュウ、やめなさい」

「僕の気持ちを知っているくせに、どうして保護者面をするんですか。寂しいじゃないですか」

　素直な気持ちを言葉にして、初めて気がついた。僕は寂しかったのだ。プレイ中に互いの気持ちが通じたのに、それがなかったことにされたから。

　僕は覆いかぶさるように、レイカさんを強く抱きしめた。

「僕はレイカさんが好きです。この気持ちを抑えることはできません」

「それは絶対に許されない。私は雇い主として、あなた一人を特別扱いはできないのよ。カズくんもタクマくんも、私にとっては皆、大事なキャストだから」

「そんなことは訊いていません」
「知っているはずでしょ。私が身を任せるのは、採用テストの時だけよ」
「御自分の気持ちをごまかさないでください」

　嘘を吐かせないために、僕は強引に唇を奪った。レイカさんの唇をこじ開けて、暗闇の中で舌をからませる。甘くとろけそうなキスだった。

　僕のバナナはとっくに、天を指している。レイカさんのザクロだって潤んでいるはずだ。惹かれあう男女なら、辿る道筋は一つしかないはずなのに。

「お願いです。今日だけ、僕のわがままを聞いてください」レイカさんの眼を見つめながら、はっきりと口にした。「あなたを抱かせてください」