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抱けない女Ⅲ②
しおりを挟む「レイカさん、あそこに寄ってください」
僕が指差したのは、国道沿いのセブンイレブンだ。
「食べ物と飲み物と買ってきます」
「コンビニ弁当でいいの? まだ開いているレストランを知っているわよ」
「いえ、コンビニがいいんです」
レイカさんはブツブツ言いながら、駐車場にレクサスを入れた。
僕は店内に入ると、手早く買い物を済ませる。サンドイッチとメロンパン、缶コーヒー。いつもの組み合わせなので、15秒もかからなかった。レジの順番を待っていると、レイカさんが近寄ってきて僕のカゴに何か入れた。見ると、560円の炭火焼牛カルビ弁当だ。
「若いんだから、良質のタンパク質をとりなさい」
奢ってくれたことには、素直に御礼を言う。でも、保護者のような口振りは、いささか不愉快だった。カチンときたと言い直してもいい。
やはり、レイカさんには思い出してもらわないといけない。
幸い、レクサスは駐車場の一番奥に停めてある。車の陰に入ってしまえば、国道と店内からは見えない。僕はコンビニ袋をレクサスの屋根に置くと、いきなりレイカさんを引き寄せた。彼女の抵抗は申し訳ないが、男の腕力で封じさせてもらう。
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