裸のプリンス【Ｒ１８】

淫らな果実⑦

　背後から陽射しを受けて、全裸の良恵さんは逆光になっている。小柄だけど、バランスのとれたシルエットだった。

　丸く盛り上がった水蜜桃。腰からヒップにかけての曲線。美しく伸びやかな四肢。シルエットの輪郭には、金色の産毛が輝いている。

　僕は以前に、同じ身体を見たことがある。全裸の彼女を目の当たりにした瞬間、記憶の奥底から立ち上ってくるものがあった。

　高校二年の夏休みだから４年前になる。関西に一人旅をして、確か、神戸の須磨海岸で泳いだのだ。ビーチで寝転んだ僕に声をかけてきたのが、良恵さんだった。その時も真夏の太陽を背負って、彼女は逆光だったと記憶している。

　僕は良恵さんと一緒に、海の家のシャワー室に入り、誘われるままにバナナを突きたてた。僕が女性を知ったのは１２歳の時だから、もちろん童貞ではない。しかも、やりたい盛りの１７歳だ。パワーとテクニックを駆使して、年上の良恵さんを翻弄ほんろうした。

　シャワーノズルを全開にしても、大きなよがり声は外にもれていたと思う。覗かれていることに気づいて、僕はすぐに逃げようとしたが、良恵さんは他人に覗かれることで情欲をかきたてるタイプだった。

　薄暗い雑木林の中や、児童公園のトイレでも交わった。その趣味嗜好に戸惑いはしたけれど、彼女とのセックスは新鮮だった。