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ケダモノプレイ⑧
しおりを挟む「うるせぇ、泣くな」
そんなセリフはなかったが、アドリブを利かせた。調子に乗って、水蜜桃に右手を振り下ろす。力が入りすぎて、思いがけず大きな音がした。
「ごめんなさいっ」
謝ったのは日名子さんの方だった。真っ白な水蜜桃に手形が赤く浮かび上がる。すすり泣きながらブルブルと震えているのは、どうやら、脅えているためではないらしい。
さらに、5,6回、水蜜桃を叩いた。その度に快感を帯びた悲鳴が上がる。変な言い方だけど、演技で手応えを感じたのは、初めてだった。僕も次第に、興奮してきた。肌が汗ばんできたので、キャップを投げ捨て、ボーダーシャツも脱いでしまう。
うつ伏せだった日名子さんを乱暴に引っ繰り返す。露になった上半身を見て、日名子さんは脅えた表情になった。
彼女がかよわい小動物なら、今の僕は獰猛な肉食獣だった。日名子さんをどう料理してやろうか。そんな風に考えながら、意識して冷酷な眼つきをつくる。
「ガラス玉みたいな冷ややかな眼で、私を犯して」
それが、日名子さんのリクエストだ。僕はワンピースを首元までまくしあげ、日名子さんの水蜜桃を暴き立てる。東北出身の素肌はシミひとつなく、誰も足を踏み入れたことのない雪原のようだった。しかも、脂が乗り切り、熟れきった身体である。
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