テレビハラスメント

坂本 光陽

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プライベートもネタにする構成作家②

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 その話の内容をちょっと披露してみましょう。離婚原因がタレントである妻の浮気であったことは、既に述べた通りです。スポーツ新聞でも取り上げられ、A氏は傷ついていました。そこへ妻の所属事務所から連絡が入ります。

「Aさん、まさか、慰謝料欲しさに訴えたりしませんよね。何てセコい奴だって、新聞で笑われるだけですよ」
「そんなことしませんよ」とA氏。それが、後の悲劇を生むとは思いもしませんでした。

 実は、妻の方には、多くの弁護士が売り込みにきていたそうです。妻は圧倒的に不利なのですが、その状況をひっくり返せば、弁護士として大きな実績になるというわけです。

 そのうち、弁護士からA氏の元に電話がかかってきます。いきなり質問責めです。
「年に二回以上の家族サービスをしていましたか?」「誕生日プレゼントは?」「帰宅の頻度はどうでしたか?」といった具合です。

 多忙を極めるA氏の答えは、聞くまでもありません。電話の向こう側の弁護士は「ほぉほぉ」と相槌あいづちをうちながら、何やらメモをとっている様子です。実は、この時入手した情報は後に、裁判で有効活用されたのです。
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