裸のプリンスⅢ【R18】

坂本 光陽

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ラブ・スパイラル④

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「シュウ、もっと、もっとだってば」

 真由莉さんが不満げな声を上げる。じれったそうに、ピーチを突き出してきた。白くて丸い果実を僕の腰にぐいぐいと押し付けてくる。

 僕はすかさず、半歩後ろに下がる。当然、彼女の欲望は満たされない。

「もっと、何ですか?」わかっているのに、わざと、そんな風に訊いてみる。
「いいから、もっと突いて、奥の奥まで突いてよ」
「急ぎすぎると、痛くなりますよ」

「大丈夫。痛くないから、思いっ切りガンガンきて」
「以前、ここでしたようにですか?」
「ええ、ここでしてくれたように」

 僕の脳裏に、数か月前のケダモノじみた自分の姿が浮かぶ。それこそケダモノの激しさで腰を振ったのだ。

 僕はゆっくりバナナを奥の奥までくぐらせた。同時に、深い溜め息が上がる。同じスピードで引き戻し、二度目、三度目と繰り返す。

「他の男では決して味わえないものを、これから与えてあげますよ」

 溜め息が悲鳴に変わる。僕は往復を重ねるごとに、腰の動きを速くしていく。

 真由莉さんの悲鳴がバスルームで反響する。たちまち上り詰めて、身体をビクビクと震わせてしまう。僕がバナナを抜き去ると、再び悲鳴が上がり、体液のしぶきが床を打った。

 彼女の足元がふらついたので、慌てて両腕で抱きしめる。痙攣けいれんを繰り返す腹筋を手のひらに感じた。

「もうダメ、立っていられない」

 そう言って、真由莉さんは湯船の縁に足を伸ばして腰掛ける。真っ白な肌が上気して、うっすらと汗ばんでいる。

 たまらなくセクシーだ。二度と抱けないと思っていた彼女に、僕は熱い視線を注ぐ。

「んん、何?」

 彼女が僕を見つめ返すのを見計らって、情熱的に唇を奪った。彼女も情熱的に応えてくれる。

「真由莉さん、覚悟を決めてくださいね」
「えっ、何?」
「今日はたっぷり、サービスさせてもらいますから」

 そう言って、右手を両脚の付け根に滑り込ませる。二種類の体液で濡れたザクロを中指でかき混ぜる。人差し指と薬指で周囲をくすぐりながら、親指の腹で敏感な果粒を愛撫する。

「ああああっ」

 真由莉さんは悲鳴を上げて、僕の胸にしがみついてくる。また、一気に駆け上ろうとするけれど、動きを止めることで緩急をつける。

「シュウくんの意地悪。もう少しでいきそうだったのに……」

 その声の終わらないうちに、僕の右手の指先を激しく動かした。

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