裸のプリンスⅢ【R18】

坂本 光陽

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淫らな女王様の蜜②

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 口全体でキャンディーをなめるように、僕のバナナを愛撫してくれる。最初はおずおずと、やがて大胆に、そして情熱を込めて。

「安奈さん、……とても気持ちいいです」

 正直言って、それは嘘だった。安奈さんの愛撫はどこかぎこちない上に、敏感な果実に対しては力が強すぎる。

 硬くて大きくても、男性のシンボルは敏感なのだ。僕は悲鳴を噛み殺し、何とかしのぐ。

 ただ、安奈さんのような魅力的な女性が我を失う瞬間に、新鮮な喜びを感じていた。そのスイッチを入れたのは、この僕であり、まぎれもなく僕の肉体だ。コールボーイ冥利に尽きるといってもいい。

 安奈さんはバナナを解放した。

「……シュウくん、恥ずかしいんだけど、一つお願いがあるの」顔を伏せたままで言う。「私、君のことを思う存分、責めてみたいの。そういうリクエストって、おかしいかしら……」

「いえ、そんなことはありません。全然構いませんよ」

「じゃあ、ベッドで横になってくれる? 壁際の方のベッドね」

 部屋に入った時から奇妙におもっていたのだけど、シングルルームなのに、二つのベッドが並んでいる。

 壁際のそれはストレッチャーのような折り畳み式だ。エキストラベッドなのだろう。わざわざプレイのために用意させたのだろうか? 

 エキストラベッドといっても、大きさと安定性が落ちるわけではない。寝心地だって備え付けのベッドと少しも変わらない。ただ、シーツと床の隙間からむき出しのパイプが見える程度だ。

 僕は真っ白なシーツの上に横たわる。安奈さんがまぶしそうに僕を見る。

「恥ずかしいから、眼をつぶって」

 言われた通りにした。出会ってから30分足らずだけど、真面目で気弱そうなお客様さんである。一欠片ひとかけらの警戒心もなかった。

「シュウくん、万歳をして」と言われても、素直に応じた。

 カチャン、カシャン。妙な音とともに、両手首に冷たい感触を覚えた。

 身体を起こそうとするが、両手首に引っ張られて果たせない。身体をひねって、そちらを見ると、玩具のような手錠が両手首に食い込んでいた。輪っかと紐はプラスチック製だけど、腕力で外れるものではない。

「安奈さん、これは困ります」

 右手首と左手首の手錠は別のもの、それぞれのもう一つの輪っかは、ベッドのパイプにはめられているらしい。僕の両手はベッドに固定されてしまった。

「ごめんなさい」安奈さんは申し訳なさそうに両手を合わせる。「こうしないと安心して楽しめないから。だって、男の人の力には敵わないでしょう」

 そう言って、股間のザクロを隠しながら、僕の身体をまたいできた。

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『裸のプリンスⅢ』の御閲覧をありがとうございました。シュウの物語・第3弾はいかがだったでしょう。もし、お気に召したのなら、「お気に入り」登録をお願いいたします。どうぞ、お気軽に楽しんでください。前作の『裸のプリンス』、『裸のプリンスⅡ』、『愛のしたたる果実【R18】』、『ブラックアイドル【R18】』も合わせて、よろしくお願いいたします。
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