裸のプリンスⅢ【R18】

坂本 光陽

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セクシー・マッスル①

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 待ち合わせをした渋谷のカフェで、その女性の名刺を受け取った。

 セクシーな男性キャラクターのイラスト入りだ。宵待華子よいまちはなこというペンネームは知らないけど、彼女は有名な漫画家さんらしい。

 第一印象は、色白の知的美人。30代半ばと聞いたけど、20代にしか見えない。ウェーブのかかった茶髪に、ピンクのブラウスにイエローのデニム。パステルカラーの装いが、よく似合っていた。

 ただ、僕が話しかけても、返ってくるのは二言三言。彼女は大人しくて、〈借りてきた猫〉状態だった。一般的な漫画家さんのイメージ通り、やはり無口で晩熟おくての方なのだろうか。

 ココナさんの古い友人だと聞いたけど、まったく違うタイプに思える。元ソープ嬢のクラブ経営者と大人しい漫画家さん。どこにも共通点は見当たらない。

 でも、これは考え違いだった。道玄坂のラブホに入り、部屋で二人っきりになったとたん、華子さんは人格を豹変させる。背伸びをして僕の唇を荒々しく奪うと、僕の綿シャツのボタンを外し始めた。

「着やせするタイプなのね。この大胸筋の張りとフォルム、たまんない」

 いきなり、頬ずりを始めた。

「待ってください。僕、汗をかいていますから」

 さりげなく身体をかわそうとしたけれど、彼女は離れてくれない。
 汗ばんだ身体に触れられるのは、男でも恥ずかしさをともなう。においだって気になってしまう。

「華子さん、ちょっと待ってください」

 でも、彼女はスルーして、僕のチェリーにキスをする。

「ああっ」

 舌先で転がされて、僕のそれはたちまち堅くなってしまう。あっさり綿シャツを脱がされ、デニムをズリ下げられてしまう。残りは、ボクサーショーツ一枚だけだ。

 華子さんは僕の前にひざまずき、ショーツの前のふくらみを見つめる。興味津々の眼差しだ。僕の中のMが眼を覚まし、羞恥心のとりこになってしまう。

 ついさっきまでの華子さんとは、まるで別人である。
 初めてのお客さんに、ここまでペースを乱されてしまうとは思わなかった。

「どうしよう。楽しみは後にとっておこうかな」

 華子さんは上目遣いで、僕の表情をうかがう。ボクサーショーツは汗ばんでいるので、中身の形が恥ずかしいぐらいに、くっきり浮き出ている。

「華子さん、お願いします。シャワーを浴びさせてください」

 この訴えもスルーされてしまう。

 華子さんは躊躇ためらわずに、ボクサーショーツにキスをした。思い切り舌を出して、ショーツ越しにバナナを舐め上げる。何度も何度も繰り返す。

 僕を見上げる二つの瞳は、情欲に染まっていた。


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