愛のしたたる果実【Ｒ１８】

Ｈの理想形④

「美潮さん、後ろ向きになれば、恥ずかしくないんじゃない？」

　私は星野くんに背中を向けて、体育座りに似た態勢になる。耳元に彼の息遣いを感じた。私の身体を後ろから抱きかかえる態勢で、星野くんは身体を密着させてくる。

「じゃ、失礼します」

　律儀にも、そう断ってから、私の胸に触ってきた。星野くんの大きな手が、私のふくらみを優しく包み込む。ただ、それだけで、私の吐息は弾んでしまう。

「気持ちいいのは、乳首だったよね」
　そう言って、右の乳首を指先で軽くこすってきた。クリクリと転がすように。

「あああっ」
　慌てて手で口を押えたけれど、悲鳴は止められない。甘い余韻が全身を駆け巡っている。

　今度は左の乳首を転がしてくれた。右の乳首を指先で優しく摘まみながら……。
　はっきり言って、メチャクチャ気持ちがいい。ビクンビクンと身体が反応してしまう。

　なのに、星野くんときたら……、
「美潮さん、どんな感じ？」と、クールな口調で訊いてくるのだ。
「もう、いじわるっ」

　両手で顔を覆ってしまう。恥ずかしさと快感が入り混じり、胸のドキドキが止まらない。
　星野くんは困った様子で、私が落ち着くのを待ってくれた。

「……ごめん。大丈夫？」
「うん、平気よ。大丈夫」

　そろそろ頃合いだろう。マイ先輩からもらった、魔法の小瓶の出番である。