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矢印
しおりを挟む顔を洗って鏡を見たとき、妙なものに気づいた。
それは矢印だった。
ふわふわと綿毛のように、頭上に浮かんでいる。
手を伸ばすと、するりと逃れてしまう。
するり、するり。
どうやら、実態ではないらしい。
なぜ、矢印は僕の頭を指しているのだろうか。
1時間後、その答えがわかった。
隕石が命中したのだ。
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