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男が欲しい夜
思いがけない誘い⑥
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「先輩から聞いた話なんだけど、ライターさんのお友達がいて、アンダーグラウンドの取材をしているらしいの」
「アンダーグラウンドって、社会の闇とか裏側ってこと?」
「うん、そう。金の密輸とか臓器売買とか、犯罪がらみと言った方がいいかも」エリはさらに声を潜めた。「これは、お金持ちの欲望にはきりがないって話。莫大な資産ができると、使い道に悩むらしいのね。贅沢な食事、趣味嗜好、ギャンブル……、すべてやりつくすと、アブノーマルになっていく」
「……アブノーマル」
思いがけない言葉が飛び出したので、スズキは少し驚いた。
「うん、若い女性をペットにするんだけど、そのお金持ちは変態だから、普通のプレイでは興奮しないの。セックスには不要だからって、両腕両脚を切り落としちゃうんだって。女性が泣き叫んでも容赦しない。肉体的にも精神的にも支配して、女性を屈服させるの」
エリは話しているうちに興奮してきたらしい。みるみる頬が紅潮してきて、スズキの眼にはそれが色っぽく映った。
「それにしても、顔と胴体だけになった女性にしか興奮しないなんて、気持ち悪くて吐き気がする。ねぇスズキくん、そう思わない?」
「えっ、ああ、そうだな」
スズキは周りの眼を気にしていた。誰かが聞き耳を立てているかもしれない。こういった話の内容は人が多いところですべきことではない。少なくとも、社会人の一般常識ではそうだ。大学時代もそうだったが、スズキは社会人になってから、より一層、他人の眼を気にするようになっていた。
「アンダーグラウンドって、社会の闇とか裏側ってこと?」
「うん、そう。金の密輸とか臓器売買とか、犯罪がらみと言った方がいいかも」エリはさらに声を潜めた。「これは、お金持ちの欲望にはきりがないって話。莫大な資産ができると、使い道に悩むらしいのね。贅沢な食事、趣味嗜好、ギャンブル……、すべてやりつくすと、アブノーマルになっていく」
「……アブノーマル」
思いがけない言葉が飛び出したので、スズキは少し驚いた。
「うん、若い女性をペットにするんだけど、そのお金持ちは変態だから、普通のプレイでは興奮しないの。セックスには不要だからって、両腕両脚を切り落としちゃうんだって。女性が泣き叫んでも容赦しない。肉体的にも精神的にも支配して、女性を屈服させるの」
エリは話しているうちに興奮してきたらしい。みるみる頬が紅潮してきて、スズキの眼にはそれが色っぽく映った。
「それにしても、顔と胴体だけになった女性にしか興奮しないなんて、気持ち悪くて吐き気がする。ねぇスズキくん、そう思わない?」
「えっ、ああ、そうだな」
スズキは周りの眼を気にしていた。誰かが聞き耳を立てているかもしれない。こういった話の内容は人が多いところですべきことではない。少なくとも、社会人の一般常識ではそうだ。大学時代もそうだったが、スズキは社会人になってから、より一層、他人の眼を気にするようになっていた。
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拙作『天使の穴には牙がある【R18】』を読んでいただき、本当にありがとうございます。どうぞ、お気軽に御覧ください。「お気に入り」登録や御感想を聞かせていただければ幸いです。『裸のプリンス【R18】』と『ブラックアイドル【R18】』も合わせて、よろしくお願いいたします。ホラー・ミステリー大賞に参加しますので、合わせてお願いします。
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