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ゴージャス・ボディ⑤
しおりを挟む指を一本一本なめあげたり、指の谷間に舌先を這わせたりもした。左足の次は右足にとりかかる。
指の愛撫を一通り済ますと、今度は足の裏にもぐりこんだ。皮膚の薄い土踏まずに舌先を這わせると、ノアさんは突然大きく身をくねらせた。
今度は逃れようとしたけれど、僕は足の動きに合わせて、執拗に追いすがる。舌先の微妙なタッチで8字を描いているうちに、甘い声が上がった。
ノアさんは上体を折り曲げて、僕の頭を鷲づかみにする。
「……もうやめてよ。全然よくないから」
言葉と態度が裏腹だった。彼女の体臭の変化は誤魔化しようがないし、ショーツの染みを僕は見逃さなかった。
でも、ノアさんの言葉を尊重して、愛撫の部位を移す。僕は仰向けになって、彼女の下にもぐりこんだ。ふくらはぎに舌先で軽く触れる。
微妙なタッチでラインを引きながら、少しずつ上がっていく。ノアさんの息づかいが心地好い。皮膚の薄い膝裏を情熱的に愛撫して、彼女をのけぞらせる。
僕は脚フェチというわけではないが、美しいものを愛でることは自然の摂理だ。両脚の間に顔を入れて、太股の内側に舌先でラインを引いていると、ノアさんがせつなげに言った。
「……シュウ、少し待って」
ノアさんは自分からショーツを脱いで、僕に見せつけるように、大きく脚を開いた。
きれいにカットされた草むらの下に、濡れそぼったザクロがあった。ランプシェードの淡い光を受けて、艶々と輝いている。
ノアさんは眼を閉じて、唇を噛み締めていた。快感に流されないように耐え忍ぶ表情は、たまらなくセクシーである。
同時に、期待感に打ち震えているのが、見てとれるし、それを提供するのが僕の仕事だ。
「とても、きれいです」
たっぷり美しいフルーツを鑑賞してから、僕はオーラルな愛撫にとりかかる。
いきなり、本丸には向かわない。二の丸の脚の付け根を舐め上げたり、三の丸の草むらにキスをしたりする。言うまでもなく、じらすためだ。
ノアさんは身体を捩ったり頭を抱えたりしながら、声はあげまいと堪えている。あえぎ声を上げたら自分の負け、とでも思っているのだろうか。とめどなく蜜があふれて、シーツを濡らしているのだけど。
どうにも耐えられなくなったのか、ノアさんは自分から本丸を差し出してきた。
「……ねぇ、シュウ」
甘い声でねだられても、僕はさりげなくスルーする。本丸に向かうのは、じらしにじらしぬいてからだ。その代わり、あふれでた蜜を丁寧に舐めとって差し上げる。
本丸の周囲に舌先を這わせると、ノアさんは悲鳴を上げながら、激しく身を捩った。
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