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甘く危険な果実⑨
しおりを挟む弥生さんは額に汗を浮かべながら、ひたすら愛撫を続ける。まさかとは思うが、僕のバナナが勢いを弱めたことに、責任を感じているのかも。少々厄介なことになってきた。
僕が体液を吐き出さなければ、納得してもらえないだろう。でも、いかんせん、淡い愛撫だけでは難しい。かといって、出さずに終わってしまったら、彼女を傷つけることになる。
僕は考えを巡らせて、一つの解答を得た。
「すいません、僕のわがままを聞いてもらえますか?」
つぶらな瞳が僕を見つめる。
「弥生さんのすべてを見せてもらいたいんです」僕は上体を起こした。「明かりをつけてもいいですか?」
弥生さんの了解を得てから、僕たちは身体を入れ替えた。弥生さんの身体を横たえると、僕は膝立ちになって、ヘッドボードのリモコンを摘み上げる。
暗さに眼が慣れているけど、はっきり見えているわけではない。リモコンで蛍光灯の照度を上げる。弥生さんの身体が輪郭を強めた。
僕は白く美しい身体を見つめる。
「弥生さん、とてもきれいです」
そういうと、恥じらうように脚を閉じて、腕で胸を覆い隠してしまう。
「勇気を出して、すべてを見せてください」
僕は膝立ちのまま、彼女に告げる。股間でそそり立つバナナを握りしめながら。
「……シュウくん」
僕が何をしようとしているか、わかったらしい。
「弥生さん、どうか、お願いします」
ためらいがちに、少しずつ脚を開いていく。両手で太股の合わせ目を隠していたけれど、迷った末に、手を外してくれた。
太股の奥の暗がりに淡い光が差し込み、おぼろげだったフルーツが鮮明になっていく。きれいな色をしたザクロである。
「弥生さん、とてもきれいです」
彼女を見つめながら、僕は片膝立ちで、右手を動かし始める。
「……シュウくん」
弥生さんの顔は真っ赤に染まっている。女性の目の前で、バナナを荒々しくしごいているのだ。こんな恥ずかしい行為をすることは、もちろん初めてである。
やがて、股間のものが逞しく屹立してしまう。弥生さんは顔を伏せているけど、僕の行為をチラチラと盗み見ていた。その行為は新たな刺激となあり、バナナはさらに逞しさを増す。
「今のシュウくん、とてもHな顔してる」
「だとしたら、弥生さんのせいですよ。あなたのきれいな身体を見たら、我慢できなくなりました」
身体の奥から、欲望の塊が飛び出ようとしていた。AV男優は女性の腹の上や顔面にぶちまけたり、口の中に吐き出したりする。美しいものを汚す背徳的な快感があることは否定しないが、弥生さんにはふさわしくない。
彼女の美しさは汚したくないし、決して汚すことができないと思う。
「……弥生さん」
限界が間近に迫っていた。僕の呼吸は荒くなる。繰り返し彼女の名前を呼びながら、右手の動きを激しくする。
弥生さんの視線を感じつつ、呻きながら、引き金を引き絞った。
身体の奥から欲望の塊が解き放たれ、勢いよく左の掌を撃つ。
一瞬、意識の空白。とてつもない快感と脱力感に耐えながら、僕は搾り出すように告げる。
「弥生さん、あなたはとても魅力的な女性です。ですから、もっと自分に自信をもってください」
「……ありがとう、シュウくん」
僕たちは唇を交わす。優しく、そして、情熱的に。
しがらみから解放された弥生さんは、キラキラと輝いて見えた。
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