24 / 72
甘く危険な果実⑥
しおりを挟む弥生さんの身体は、複雑で新鮮な反応を見せていた。痛みから逃れたい、でも、快感は受け入れたい。二律背反の想いが、彼女の中で葛藤しているらしい。
僕は迷わなかった。申し訳ないが、バナナを抜きとる考えは、僕にはない。ここまで受け入れてもらえたのだ。弥生さんには、ぜひ、セックスの素晴らしさを感じてもらいたい。
時間をかければ、何とかなりそうな気がする。
「弥生さん、フーッと息を吐いてもらえますか? 身体から力を抜いてほしいんです」
素直に言うとおりにしてくれた。力が抜けた瞬間を見計らって、僕は彼女の両脚を開いた。
「ああっ、いやっ」
弥生さんは両手で顔を覆ってしまう。でも、彼女の両脚は大胆に開いたままだ。通路の圧迫が少しゆるんでいる。
僕は腰を一旦引き戻して、ゆるやかに動かしてみる。弥生さんが身を捩った。
「痛いですか?」
「はい、でも……」
「気持ちよさもある?」
可愛らしくコクンと頷いた。僕は小休止を挟みながら、控えめな腰の動きを繰り返した。
弥生さんの身体は次第に変化を見せていく。ザクロの奥から、とめどなく蜜があふれさせ、快感を訴えてくれたし、バナナを積極的に受け入れる動きも見せてくれた。
少しでも弥生さんに快感を味わってもらえるように、僕は全力を尽くした。
腰の動きより、手や指先の愛撫に集中する。太く大きな流れではなく、薄く全体的に包み込むようなイメージ。淡くはあるけれど、豊かな愛情を心がける。
惜しみなく、全身全霊で愛情を注ぎ込む。
弥生さんにとっては、久し振りのセックスだ。エクスタシーを味わってもらうのは、先々の課題にすべきだろう。
男性とセックスに対する恐怖感に関しては、はっきりと改善が見られたのだ。あまり無理をさせない方がいい。
弥生さんが満足げに息を吐いた時を見計らって、僕は彼女の身体を抱きしめた。唇を交わしながら、ゆっくりとバナナを引き抜いた。
ただ、身体は密着させたままだ。髪の毛や腕のあたりを、掌で愛撫をしてさしあげる。
「弥生さん、とても素敵なセックスでしたよ」
これは、僕の本心だ。快感が大きくなくても、充実感,達成感を覚えるセックスもある。
「ありがとう、シュウくん。私、とてもよかった。でも……」
弥生さんは上目遣いで訊いてくる。
「シュウくんは、まだ、なんでしょ?」
それが射精を指すことは言うまでもない。
0
お気に入りに追加
11
あなたにおすすめの小説
後悔と快感の中で
なつき
エッセイ・ノンフィクション
後悔してる私
快感に溺れてしまってる私
なつきの体験談かも知れないです
もしもあの人達がこれを読んだらどうしよう
もっと後悔して
もっと溺れてしまうかも
※感想を聞かせてもらえたらうれしいです
とある高校の淫らで背徳的な日常
神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。
クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。
後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。
ノクターンとかにもある
お気に入りをしてくれると喜ぶ。
感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。
してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。
保健室の秘密...
とんすけ
大衆娯楽
僕のクラスには、保健室に登校している「吉田さん」という女の子がいた。
吉田さんは目が大きくてとても可愛らしく、いつも艶々な髪をなびかせていた。
吉田さんはクラスにあまりなじめておらず、朝のHRが終わると帰りの時間まで保健室で過ごしていた。
僕は吉田さんと話したことはなかったけれど、大人っぽさと綺麗な容姿を持つ吉田さんに密かに惹かれていた。
そんな吉田さんには、ある噂があった。
「授業中に保健室に行けば、性処理をしてくれる子がいる」
それが吉田さんだと、男子の間で噂になっていた。
アレンジ可シチュボ等のフリー台本集77選
上津英
大衆娯楽
シチュエーションボイス等のフリー台本集です。女性向けで書いていますが、男性向けでの使用も可です。
一人用の短い恋愛系中心。
【利用規約】
・一人称・語尾・方言・男女逆転などのアレンジはご自由に。
・シチュボ以外にもASMR・ボイスドラマ・朗読・配信・声劇にどうぞお使いください。
・個人の使用報告は不要ですが、クレジットの表記はお願い致します。
今日の授業は保健体育
にのみや朱乃
恋愛
(性的描写あり)
僕は家庭教師として、高校三年生のユキの家に行った。
その日はちょうどユキ以外には誰もいなかった。
ユキは勉強したくない、科目を変えようと言う。ユキが提案した科目とは。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる