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甘く危険な果実③
しおりを挟む弥生さんの体臭なのか、甘い香りが漂ってくる。
「弥生さん、とてもきれいですよ」お世辞ではなく本心である。
「やだ、シュウくん」弥生さんは身を捩りながら、両手で顔を覆ってしまう。
僕は優しく、その手を外して、彼女の身体を引き寄せた。互いの素肌が触れ合う。スベスベとした潤いのある肌は、ただ触れているだけで充分に心地好い。
弥生さんが甘い吐息をもらした。触れ合った肌から、じんわりと体温が伝わってくる。情欲にかられて、明らかに体が熱くなっている。
僕はおでこにキスをしたり、二の腕や背中をさすったりしながら、さらにスキンシップを高めていく。
弥生さんは脚を閉じて、何度も身を捩っている。ザクロの湿り具合については、容易に予想がついた。
普通ならシャワーを挟むところだけど、高まったムードを台無しにするのはもったいない。弥生さんのようなケースなら、尚更だ。
僕はキスをしながら、背中に回した右手でブラのホックを外す。美しい水蜜桃が露になったのは一瞬だった。残念ながら、彼女の腕で隠されてしまう。
僕は弥生さんの前に片膝をつき、彼女の顔を見上げる。
「お願いします。手を外してください。きれいな胸に御挨拶がしたいんです」
不思議そうな顔を向けられた。
「シュウくん、何をするの?」
それでも笑顔が効いたのか、おそるおそる腕を外してくれた。お椀型のきれいな水蜜桃が露になる。
「弥生さん、とてもきれいです」
照れて隠そうとする前に、僕は優しく彼女を引き寄せた。
「ああっ」
可愛らしい悲鳴を上がったのは、僕の唇が水蜜桃の中心をとらえたからだ。小さく尖った果粒を柔らかくついばみ、舌先で側面をなぞるように、愛撫を加える。
ただ、それだけで、弥生さんは快感に貫かれたらしい。僕の頭に手をおいて、ガクガクと全身を震わせている。
左の果粒への御挨拶を済ませると、次は右の果粒だ。やわらかく繊細な愛撫を加え続ける。
弥生さんは悲鳴を上げながら、僕の頭を抱きかかえてしまう。
決して無理強いはしない。ただ、気持ちよくなってほしい。その一心で、繊細な愛撫を続けるだけだ。
相手に対する敬意と思いやりは、態度や行動にはっきりと現れる。見せかけの優しさで誤魔化そうとしても、それは相手に伝わってしまう。
心から敬意と思いやりを伝えれば、セックスの快感は倍増するというのに。
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